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改訂版投下用スレッド

252せめて最後の援護を:2004/05/05(水) 23:24
「あんたらは一体何を考えてるわけ……?」
 瑞希は顔をひきつらせながら、釘バットを突きつける。
「全くですね……ぜひお聞きしたいものです」
 ウルトリィもまた同じように顔をひきつらせながら、拳に力を込める。
「裏葉に教わったぞ。こういうのを女子の敵というのだな」
 神奈が怒りに満ちた目で二人をにらみ、
「こんな屈辱を味わったのは初めてです……」
 葉子の目はもはや怒りを通り越して、愉悦の表情すら浮かんでいた。

 ゴゴゴゴ……と効果音が聞こえてきそうな、重苦しい空気の中、往人は必死で声を出した。 
「いや、待てお前ら! 話せば分かる!! つーか……!」
 往人は商店街の向こう、楓達が消えた方を指差した。
「鬼ごっこはどうした鬼ごっこは! 俺が折角援護してやったっていうのに……」
「何が援護ですか、何が!! やっていいことと悪いことがあるでしょう!!」
 ウルトリィが往人の襟首を掴んで、ブンブンと振った。
「前から思ってたんです! あなたは女性にたいする礼儀とか気遣いとかがなさすぎるのです!
思えばあなたは最初から無礼者でした!
私の羽に泥をぶつけたり! ご不浄のことを言い出したり!
ああもう……!
友里さんから助けてもらったときは、少し感動したのに……!!
今もまた、援護だと聞いて期待してしまった私がものすごく馬鹿みたいじゃないですか!!」
 一気にまくしたてるウルトリィに、往人がぼそりと聞いた。
「……お前、感動なんかしてたのか?」
「そういうところを聞き返すあたりがダメなのです! あなたは!!」
「落ち着きなさい、ウルトリィさん」
 真っ赤になって怒鳴るウルトリィを葉子が穏やかな声で抑えた。


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