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改訂版投下用スレッド

251せめて最後の援護を:2004/05/05(水) 23:23
 そして―――バンッと、葉子の腰の辺りで破裂音がして。
 スカートのホックがはじけ飛んで、ずり落ちて、

「え……?」
 ずり落ちたスカートが足にまとわりき、走っていた葉子は転倒した。

―――熊さんパンツをむき出しにして。


 大志が叫んだ。
「走っている時に、スカートが落ちれば転倒は必定! よくやったぞ同士!!」
 往人が叫んだ。
「一人は仕留めたぞ! 行け、ウルトリィ!!」

 釘バットが背後から大志を叩きつぶした。
 光の法術が往人を吹っ飛ばした。


「……?」
 先頭を走る楓は、眉をひそめた。
 背後から追ってくる気配が、かなりの数消えたのだ。
 
 振り返り、事態を確認する誘惑に駆られるが―――
(そんな余裕、ないよね)
 彼女は勝ちたかった。その思いは強く、だから彼女にはなんの油断も慢心も緩みも余裕もなく。
 
 故に楓は振り返ることなく、ただ走り続けた。


鬼ごっこ開催四日目。昼下がりを迎えた商店街には、
血まみれになった大志と黒焦げになった往人を取り囲む、四人の淑女の姿があった。


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