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改訂版投下用スレッド

244ずっと傍に:2004/04/18(日) 14:52
  「ヨークよ。リズエルの奴がイベントを計画しているのは知っているか?」
  ――ああ、知っている。
  「ふむ、それならば言いたいこともわかるな」
  ――想像はつく。
  「なら、今すぐ我に体を与えろ」
  ――すまないが、不可能だ。
  「なに?」
  ――以前ならともかく今の弱った私にそこまでの力はない。
  「ふむ、確かにそうだろうが条件付ならばどうだ」
  ――条件?
  「例のイベントの間だけもてばよい。無論が全力が出せる肉体でだ」
  ――可能だ。ただし本当にそれだけになるぞ。
  「ならば頼む。我が宿敵が待っているのでな」


 あの時は次郎衛門と挨拶がてら遊ぶだけのつもりだった。
 しかし今はそれより重要なことがある。
 適うなら共に生きたい。しかしそれが適わぬ儚い夢であることも解っている。
 この鬼ごっこが終われば再びヨークに戻らなくてはならない。
「ダリエリさん。どうしたんですか? やっぱり何か……」
 ダリエリは心配そうにこちらを気遣う夕霧を見てかつてを思った。
 エディフェルは次郎衛門に出会い、同族を裏切った。その気持ちが今はよくわかる。
 あの頃夕霧に出会っていたならひょっとして裏切ったのは自分だったかもしれない。


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