[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
改訂版投下用スレッド
223
:
士族の愛憎劇
:2004/04/18(日) 14:42
当然のごとくDの剣は空中に踊り、緩やかな放物線を描くと二人の脇の地面に突き刺さる。
「!?」
刹那、トウカの動きが止まった。
止まった。
さらに一瞬。
「――――がッ!?」
うめき声すら漏らさず、トウカが膝をついた。
水月を押さえながら、その場に蹲る。
それを見下ろす岩切、ポツリと漏らした。
「――すまんな」
地面に突き刺さる剣を抜くと、鞘に収める。
「お前は武士。闘うのが仕事だ。だが――――と、幼女。もういいぞ。目を開け」
「……ふう」
岩切の声に従い、それまで背中でぎゅっと固まっていたまいかが目を開く。と同時に、身体の緊張も解けた。
「……かったの?」
「まぁな。少々卑怯な手段ではあったが」
「……ひきょう?」
「……いや、私は兵士。勝つのが仕事。それだけだったな。それより、先を急ぐぞ。
足止めがいたということは、やはりこの先に獲物がいるということだ。急げばまだ間に合うやも――――ッッッ!!?」
言い終わらぬうちに、岩切の背筋にゾクリとした感触が走った。
すぐさまその場を後ろに一歩下がる。
「……いわきりのおねぃちゃん!? いまの……」
「お前も感じたか……間違いない。誰かの間合いに入った――――だが、これは――――!」
付近を、岩切のそれだけで人を殺せそうな程鋭い緊張感が包む。
パン パン パン
……しかし、そんな研ぎ澄まされた空気はまるで無視。聞こえてきたのは、呑気な拍手の音だけだった。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板