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改訂版投下用スレッド
22
:
あなざー
:2003/04/01(火) 02:33
意表をつかれるのはどんなときだろうかと尋ねられたなら、それは相手がするとは思え
ない行動をとったとき。
(えうー、大勢の人に囲まれてかつて無いピンチです。でも、こんな時こそドラマみたい
に極めるとすっごく格好いいんですよね)
5分、いやさっきの待ちも含めて6分……360秒という時間は充分に長いかそれとも短い
か。最後の賭に踏み切るためには、どうしてもこの時間を凌がなければならない。
バニラのカップを大切そうに両手で包み込む。栞は肌に伝わるアイスの冷たさを存分に
味わいながらその密閉容器を鑑賞した後、ついでそえていた左の方の手を使ってゆっくり
と、万感の想いを込めて蓋を開いた。
──45秒。
スカートの四次元(他称)ポケットを探り、取り出したスプーンでバニラアイスを切り
崩しはじめる。
──60秒、一分。
やおら栞のスプーンを動かす手が止まる。それを見た香里は怒りと絶対的優位から来る
軽い嘲りを込めた言葉を放つ。
「食べないの? あなたのとっても大好きなアイスクリーム。溶けちゃうわよ?」
ぴくりと栞の肩が震え、一瞬の間。そして悲壮感・寂寥感、そう言ったこの世にあるあ
りったけの儚さを詰めこんだ声色で呟いた。
「だって、このアイスは最後のアイスなんです。これを食べてしまったら……私はもう掴
まるしか無いんですよ? そう思うと、勿体なくてなかなか手が付けられないじゃないで
すか」
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