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改訂版投下用スレッド

19アナザー2:2003/04/01(火) 01:33
「せ、せやけど、香里さんそんなことをするようには見えへんで?」
「普段の彼女ならそうだろう!!だが、見てのとおり彼女は激しすぎている!!」
「あ、あんたねぇ…」
 香里の怒気を意に介せず、久瀬は続ける。
「実際君達も香里さんの剣幕にひいてはいないか?」
 その問いに、初音とみさきはつぶやいた。
「う、うん。香里さんちょっと怖いよね…」
「確かにちょっとやりすぎだと思うよ…」
 場を支配しつつあることを自覚し、久瀬は続ける。
「栞さん、どうだろう?ここは僕にタッチされないか?この状況は君に過酷過ぎる。
第三者を介して、一度落ち着いて話し合うのも手だと思うよ」
 そうした方がいいかもしれない…智子組に、そう言う空気が流れる。
だが、
「あはははははは」
 他ならぬ、栞の笑い声が場の空気をかえた。
「あはははは、面白い人ですねぇ、久瀬さん」
 顔に流れる涙は香里にやられた一撃よるものだけでなく、本当に笑っているせいでもあった。
「うん、うまいと思いますよ、久瀬さん。でも、本当はポイントゲットしたいだけですよね?」
「ち、違うぞ、栞さん」
「そうですか?まあ、じゃあ本当に私を保護しようとしているとして、話を進めちゃいますね」
 それから、目を瞑る。
「実はですね、私鬼ごっこというものを初めて経験するんですよ」
 ずっとベッドの中にいましたからね、と付け加える。
「ベッドからは、公園が見えるんですよ。そこでは子供達が鬼ごっこをしていました。
私、それを見るのが悔しくてたまらなかった」
「なに?泣き落とし?見逃せって言うの?」
「なぜ、悔しいのかって言うとですね」香里の言うことを無視して栞は続ける。
「みんな、鬼ごっこが下手なんですよ。走って逃げるだけ。策略とかまるで使いません。
私だったらもっとうまくやるのになぁ、って悔しくてたまりませんでした」


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