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改訂版投下用スレッド

189水は何度でも還る(4)決定稿:2003/12/14(日) 00:47



そして・・・


「よしっ!」

岩切が会心の笑みを浮かべた。

「この川の方向なら逃げ手の方向と大きくは違わない、可能性が上がったぞ!」

確かに川はあり、それはさほど大きくはないが、十分流れに乗れるサイズだった。
静かな山間をひっそりと流れる清流だ。

「・・・でも、でも。」

そこにまいかが声を小さくしていう。

「わたし、およげないよ・・・」
「心配いらん、どれだけ水につかっているかわからんからな、常人では低体温症になりうる。元々お前達を泳がせる気は無い。」
「え?じゃあどうするの?」
「ああ、ちょうどそこに流木がある、あれを使おう。」

そういうと流木、わりと大き目の、の方へ歩み寄り、

「ふんっ!」

ドボンッ!と、川に投げ入れた。そして自身も川に入り、それを流れないように押さえる。

「さぁこれに掴まれ、私が後ろで支えるから心配するな。」
「う、うん、わかった。」

岩切がDを流木の上に載せ、どこからか持って来たツタでくくりつけると、その後ろにまいかが乗る。

「よし、行くぞ!振り落とされるなよ!!」
「しゅっぱーつ!」

まいかの言葉を聞くと体を水に沈め、流木を支え、押しながら流れに乗る。

(逃げ手がバイクを降りてから約15分強、やつらの足はおそらく常人並。
流速と方向の違いを計算すれば川を使うべき時間は・・・
うむ、さぁ、あとは吉と出るか凶とでるか・・・勝負!!)

かくしてD一行は川を流れていった。


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