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改訂版投下用スレッド

181夢魔/5:2003/12/13(土) 18:33
「栞ちゃん!?」
 北川と住井が不安げな視線を栞に送る。罠の発動の可不可を問いかけているのだ。
 しかし舞には自信があった。半端な罠など飛び越え、かわし、そのまま栞の下へ行き、組み伏せる。
 相手はただの元病弱少女。難しいことはない、はずだったのだが……
「……いりません。実験にちょうどいいです」
「!?」
 栞は悠然とした態度のまま、何かの機械を取り出した。
 それは異様な形に栞の左手に絡みついており、かぎ爪のようにも手甲のようにも銃のようにも見えた。
「Ultimate Weapon Attack-mode on……」
 ゆっくりと、左手を舞へと向ける。
 迫る標的。いくら栞であろうとも、この距離なら外さない。
「……Nightmare-α, Fire!!」
「!」
 栞の叫びとともに、機械の先端部から、ピッ、と一条の光が放たれた。
 剣を振りかぶっていた舞。その胸を光が貫くと瞬間、その場に力無く崩れ落ちる。
「舞!」
 慌てて祐一がその身体を抱き上げる。
「だ、大丈夫か舞! し、栞……お前、まさか……」
「安心してください祐一さん」
 しかし栞は微笑んだまま祐一を諭す。
「川澄さんは眠っていらっしゃるだけです。身体には怪我ひとつありませんよ」
「え……あ、ああ……確かに」
 もう一度舞の顔をのぞき込んでみる。……なるほど、確かに苦しがったり痛がってる様子はなく、可愛い顔でスヤスヤと静かに寝息を立てているだけだ。
「その武器は……睡眠薬か何かか?」
「ん〜……まぁ、そんなところなんでしょ〜かね……」
 ちょっと悩みながらの返答。
「……ちなみに、どのくらいで目が覚める?」
 祐一の質問。栞は待ってました、とばかりに
「いつまで眠っているか、ということですか……? ……フフフ、そうですね。安心してください。ほんのちょっとですよ……。
 そう、本当にちょっとだけ……」
 にっこりと笑って
「――――ゲームが終わるまで、ですから」


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