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改訂版投下用スレッド
178
:
夢魔/2
:2003/12/13(土) 18:31
「この声は……」
声と同時にセリオの右側面、数メートルの位置に人影が現れる。
「あなたは……確か北川君と一緒にいた!?」
唯一一行の中で面識がある香里が反応する。
「住井護だ! すまないな、これも命令なもんで! ……とりゃっ!!」
名乗ると同時に、自分の足下の何か細い紐が括り付けてある木片を蹴り飛ばす。
「これは……! 皆さん! お下がりください!」
瞬間、セリオの足下から複数の縄が弾け、そのうち一本が彼女の脚を絡め取り高々とつるし上げた。
「くっ!」
「Shit!」
セリオの警告に従い、舞が、レミィが、そして皆が一歩ずつ下がる。
唯一最後尾の編集長だけが一瞬反応が遅れ、真横に飛び退いたが……
「え……っ!?」
飛んだ先の地面に抗力は無く、編集長の脚がそのまま地面の下に沈んでいった。
ややあってドスン、と鈍い衝撃。
「いたたたた……これは……?」
大きな腰をさすりながら上を見上げる。そこには小さくなった空が。
「……落とし穴?」
「このタイプの罠は……北川君ね!」
編集長が一行の側面に仕掛けてあった穴に落ちたのを見ると、激昂しつつ香里が叫んだ。
「ま、な。スマンな美坂」
セリオを挟んで住井から反対側。そこの木の陰から今度は北川が現れた。
「北川君……あなた……」
「なぜか展開的にこうなってしまってな。あんまり動かない方がいいぞ。お前たちの周りには大量に仕掛けてあるからな」
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