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改訂版投下用スレッド

156恋慕の袋小路・改定版/4:2003/12/05(金) 03:09
「そのタスキ…初音は捕まっちゃったのね」
「え、お姉ちゃん、知らなかったの?主催者さんだからてっきり…」
「管理のお仕事は任せてたから、私が捕まえた相手以外では、殆ど誰が捕まってるか知らないの」

 一部の鬼は有事の際に関わったので知っているが、それは初音に言っても詮無いこと。千鶴は笑顔のまま話を続ける。

「初音は何をしていたの?…もしかして、誰かを追いかけている最中だったのかしら?…もしそうなら」
「あ、違うよ、お姉ちゃん。私は、ちょっとお散歩してただけだから。お姉ちゃんこそ、もしかしてお仕事中だったんじゃないの?」
「私もお散歩の最中だったから、全然構わないわよ」

 姉妹揃って笑う。その光景は誰が見てものどかなものであった。

「でも、初音も捕まっちゃったのね…耕一さんもいつのまにか捕まってしまったようだし」
「え、耕一お兄ちゃんが!?」
「あ、えっと…言っちゃいけなかったのかもしれないわね。てへっ」

 そういって少し舌を出して反省の意を示す千鶴。
失言ではあるが、純粋でよく出来たこの妹なら、悪用する事もないだろうと思い、自然に話題を変えた。

「梓や楓はどうしてるのかしらね……」
「楓お姉ちゃん……」

 楓の名前を聞いた初音の顔が明らかに暗くなる。
千鶴は何事があったかを尋ねた。

「実はね……」


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