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改訂版投下用スレッド

148奥義・フリオニール式戦闘術/4:2003/12/04(木) 13:01
「どれどれ……」
 ヒュッ! ヒュッ! ヒュッ!
 数回鞭を振るう黒きよ。空気を切り裂く音が鋭く聞こえてきた。
「……ぐっじょぶ。褒めて使わす、グラァ」
「はいっ! ありがとうございます!」
「ちょ、ちょ、黒きよさん! な、なにするつもりですか!」
 半分恐怖に引きつったドリィの問い。黒きよはニヤリと唇を歪め、答えた。
「……技ゲージをためるのよ。『攻撃されれば』たまるんでしょう……?」
「…………!」
 ドリィの顔面が蒼白になる。ここに来て、やっと黒きよの考えがわかった。
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください! な、なんで僕なんですか! ぐ、グラァでもいいじゃないですか!」
 当然のようなドリィの抗議。
「ドリィの方が攻撃力高いから。僕が推薦したんだよ」
 グラァはしれっと答えた。
「……ドリィ! お前、僕を売ったな!?」
「売った……?」
 グラァは不機嫌そうに眉をひそめると、ドリィの耳元に唇を近づけ、囁いた。
(ドリィ……お前、僕が知らないとでも思ってたのか?)
(え……?)
(先週のおやつ、お前、僕の分も食べただろう?)
(な……ッ!?)
(焼きチマク……楽しみにしてたのに……最後の一個、大切に、た・い・せ・つ・に取っておいたのに……お前は……!)
(ちょ、ちょっと待てグラァ! そ、それは違う! は、話せばわかる……!)
(問答無用。これは天罰……食べ物の恨みは深いのだ! 黒きよ様の聖なる鞭を受けるがいい!)
「黒きよ様! ドリィも納得したようです! この身、肉の一片まで黒きよ様のために捧げると!」
「なー! ぐらぁー!」
「偉いわドリィよく言った! あなたのその想い……無駄にはしない! 私も断腸の思いで……とりゃーーーーっ!」
 バチィン! としなる鞭がドリィの背中を打ち据える。


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