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改訂版投下用スレッド

143チェインギャング/3:2003/11/21(金) 21:40
「……誰だい、キミ?」
「ぴこっ」
「ぴこ君か。よろしく。僕の名前はハウエンクア」
 よし、とりあえず第一段階成功。自己紹介は人間関係の基本だからね。
「ところでぴこ君。悪いが、僕の脚から口を放してもらえないかな。いや、痛くはないんだが、ちょっとね」
「ぴこぴこっ!」
 どうやらぴこ君は首を振っているようだが、どうみてもその光景は気味の悪い塊が微妙な振動をしているようにしか見えない。
「なぜだい。僕の脚はそんなに美味しいのかい?」
「ぴこぴこぴこっ!!」
 ……弱った。コミュニケーションはできても言葉が通じなければ如何ともしがたい。
「……う〜む、言語の壁というのは予想以上に厚いものだね。こうまで意思疎通に弊害が出てしまうとは」

「ええと、たぶんこっちにいると思うんですが……」
 牧村南は、醍醐を見送った後、いつの間にやら消えていたポテトを探して屋上まで来ていた。
「あ、いたいた」
 予想的中。そこには探し犬であるポテト、別名ぴこぴこの姿が。
「あら……?」
 しかし、それとセットで……

「え〜と、僕の名前はハウエンクア。君の名前はぴこ。ここまではオーケイ?」
「ぴこっ」
「僕は今ここで人生について考えているところなんだ。そこんとこオーケイ?」
「ぴこっ」
「オーライ。上出来だ。というわけでぴこ君、僕の脚から口を放してもらえないかな? 君がそのへんで遊んでる分には僕もぜんぜんかまわないからさ」
「ぴこぴこっ」
「だからなぜそこで首を振るんだい。う〜ん、困ったなぁ……」
「ぴこぉ〜……」
「……君も困ってるのかい。僕も困ってるんだよ。Wお困り君だねぇ。あっはっは」
「ぴっこっこ」
「だからそろそろ開放してもらえないかな?」
「ぴこぴこっ」
 綿あめと会話を繰り広げる、ウサギな青年がそこにいた。


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