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改訂版投下用スレッド

142チェインギャング/2:2003/11/21(金) 21:40
 はぁ、とため息をつく。
 どうしてこうなってしまったんだろう、と思い返す。
 僕も何か変われるだろうかと思い、仕事をヒエンに押し付けてまで参加したこの企画。
 おそらく今頃彼は聖上・大老に続いて僕まで消えたことで忙殺寸前であろう。まぁいいんだけど。
 結局何一つ変わりはしなかった。あっちにいる時とまるで変わりない。相も変わらず僕は侮蔑と嘲笑と罵りの対象でしかなかった。
 くそっ。何が蝙蝠野郎だ。国崎往人め。お前に蝙蝠の気持ちがわかるとでもいうのか。
 排斥された人間の気持ちがわかるとでもいうのか。

 ガシャン、ガシャンとフェンスを揺らす。

「……空か」

 ああ、あるいは。
 僕にも翼があれば。
 ディーのような、オンカミヤムカイのあの姫巫女のような翼があれば。
 あるいは……僕も……もっと……

 かぷっ。

 不意に脚に軽い衝撃が走った。
 足元を覗き込んでみる。
「………………」
「………ぴこ〜」
 綿あめが僕の脚にひっついていた。

「………………」
 落ち着け、僕。
 世の中は広い。ひょっとすると、こういう綿あめみたいな種族もいるのかもしれない。
 落ち着いて対応すれば、きっとコミュニケーションだって成立するさ。


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