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改訂版投下用スレッド

119Shioly Brownie(2):2003/11/06(木) 19:36
 ……鍵が掛かっていて開かない。

「まぁそうでしょうね。さすがにそこまで無用心じゃありませんか……」
 キョロキョロとあたりを見回す。某サバイバルホラーゲームならここで別の地点からキラキラ光る鍵を探すところであろうが、当然我らがペテン師栞はそんな面倒な真似はしない。
 自分の後ろに立っている北川に向き直ると、
「破ってください」
 笑顔のままちょっと首をかしげ、命令した。
「……え?」
「ですから、鍵が掛かっていて開かないので、北川さんにブチ破ってほしぃなぁ……とか思ちゃったりするわけです」
「……破るって……」
 もう一度扉を見る。
 確かに木製ではあるが、安普請な気配など微塵もなく、重厚な天然の木目が鈍い光を放っている。
 おそらく職人手製の高級品だ。そう簡単に素人には手が出せそうにない。
「あのー……栞ちゃん、何か武器とか道具は……」
「そんなモンありません。ありゃ私が使ってます。ここは『どーん!』と男の人らしく北川さんのパワーでブッ壊しちゃってください」
「…………」
 もう一度扉を見る。
「……まあ、それじゃ一回……」
 数歩下がって、助走距離をとる。
「死ぬなよマイブラザー」
 少々不吉な住井の応援。
「…………とりゃっ!!」
 たったった、と助走をつけ、渾身のタックルを扉に……

 ぐきぃっ!!!


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