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改訂版投下用スレッド

111ランカーズ(6) ;↑のは5でした:2003/11/05(水) 14:02
「つまり俺が言いたいのはな。このゲーム、ほとんどルールらしいルールは聞かされてないんだよ。ウン。つまりな、『罰則が決まっていないことは罪ではない』ってことなんだよ。ウン。
 つまりな、ルール説明していたあのおばさんも、『鬼のたすきを外すな』なんて言ってないんだよ。で、外したらどうする、ってもんも一切説明してないんだよ。ウン。
 言ったことといえばな、『島から出ると失格』このくらいなんだよ、ウン。つまりなこの鬼ごっこ、ほとんど無法に近い状態なんだよ。ウン。
 そこでな、俺の作戦なんだが――――――――――」

 徘徊老人の戯言のように、具にもつかない言葉を延々とまくし立てる祐一。
 先行する郁未と由依は祐一の説明を右から左に流しつつ、二人でヒソヒソと話し合っていた。
(郁未さん……どうします? 祐一さん、あれマジでヤバイですよ。チョベリバですよ)
(う〜ん……そうねえ。アレは危険だわ。何度かFARGO信徒の危険な連中にあんなのがいたけど……)
(ホントもうMK5って感じですね。何かいい方法ないでしょうか?)
(ん〜、ん〜、ん〜……放っとく、ってのはダメ?)
(いくらなんでもそれは……)
 昭和54年と53年産まれ。会話のそこかしこに死語が混じるお年頃。

「……でな? いい方法だろう舞。聞いてるか? さすが俺様。俺の頭脳が冴え渡る。なんで誰もこんな単純な手を思いつかないんだろうな―――――」
「うん、うん、聞いてる、聞いてる。祐一はすごい。祐一はえらい。祐一はあたまがいい……」
 舞は介護人のように祐一の傍らに寄り添い、戯言に一々うなづいて返している。ひょっとすると、50年後の風景を映し出しているのかもしれないが……

「……う〜ん、仕方ないわね。よし」
 何やら決心した様子の郁未。くるっと180度向き直ると、虚ろな目をする祐一の前に立つ。
「おお天沢か。お前も聞いていただろう? 俺の史上最大の作戦を。いいか、まずはな……」
 舞は何やら雰囲気から察したのか、祐一から一歩離れ、完全に郁未に任せた。
「―――――祐一」
「お、なんだ? お前もノリノリだろう?」
「ええ、ノリノリよ……」
 ガッ、と両手で祐一の頭を固定すると、右膝を曲げ、後ろに溜める。
「おいおい天沢、まだお天等さまの高いうちから、しかも人前で、こんな……」
「はぁぁぁ……ッ! 目ェ覚ましなさいこのヴァカ! アホ! タコ助! ゴォォォォォォォルデンレトルトカレェ、キーーーーーック!!!!!!」
「―――――祐一、頑張れ!」

 ずぶしゃぁ!


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