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改訂版投下用スレッド
11
:
不可侵の対決
:2003/03/31(月) 02:41
少年と郁未の不可視の力による飛び道具の応酬が続いていた。
「互角ですね〜」
随分落ち着いている由依。
郁未を信用しているからこそ、落ち着いていられるのだ。
もぐもぐ。
――食事中だからこそ落ち着いているのかもしれないが。
しかし、となりにいる祐一はすこし焦っているように見えた。
由依もそれに気付いたのか、祐一に尋ねる。
「どうしたんですか?」
「やばいかもな…」
「え? 郁未さん、強いじゃないですか。あの人も粘ってますけど…」
たしかに、互角だ。
それは、普通の人から見れば、だが。
祐一には、勝負の行方はなんとなく見えていた。
このままでは、郁未が負ける。
「天沢が、少し押されてるな…。ちょっと、助太刀するか」
「え? 郁未さん、負けてるんですか? っていうか、助太刀できるんですか?」
祐一は、一言だけ残し、郁未のいる方とは別の方向へ去っていった。
「伊達に、囮をやっていたわけじゃないさ」
その頃、少年と郁未の戦いは終えようとしていた。
「これで、終わりだね」
「お前がな」
「なっ!?」
いつからか、祐一が少年の後ろにいた。
少年は郁未との戦いに気が抜けないからか、気配のチェックを怠っていたらしい。
祐一は少年をタッチしようとした。
少年は間一髪祐一の手をさっと交わす。
しかし、その隙を郁未は見逃さなかった。
「やるじゃない、あなた。その根性は認めてあげるわ。あなたのおかげで勝ったんだし」
少年に鬼の襷を渡しながら祐一に言った。
【少年 鬼化。雪見の逃げた方向は知っている】
【郁未 少年ゲット 1ポイント追加。祐一のことを認める】
【祐一 認められて悪い気はしない】
【由依 今だに食事中(w】
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