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改訂版投下用スレッド

109ランカーズ(4):2003/11/05(水) 14:00
「……ただ?」
「うん、やっぱりその『どこへでも行ける』っていうのがネックだと思うんだよ。数の少ない逃げ手が、どこへでも行ける。
 わかりきっていたことだけど、やっぱりこうなっては僕ら個々の鬼グループが逃げ手と会える確率はトコトン低くなってしまうんだよ。
 いくら山間部が可能性が高いといってもそれはあくまで可能性。山間部は人が少ないと同時に見通しが利かないというのも大きいからね。
 どっちにしろ、戦いは辛くなるってことさ。ごめんね、結局なんの具体策も提示できなくて」
「そんな……十分ですって」
 すまなそうに頭に手を当てる月島兄。
 久瀬とオボロは口々にそんな彼を慰める。
「いやいや、そこまで考えられるってだけでも大したモンだ。俺なんざ人が少ないから人がいないものだと思ってたからな。はっはっは」
「君はもう少し物事を深く考える癖をつけた方がいいと思うけどね」
「なんだとコラ」
「はっはっは……」

「……ま、それはそれとして、だ。これだけ歩いて誰も発見できないんじゃしょうがない。反対側を一回周って、それでもダメだったら一度住宅街に戻って作戦を練り直そう」
「それが適当だろうな」
「そうだね、そうしようか」
 こうして再度歩き始める一行。
 と、歩き出したところでオボロが傍と足を止めた。
「お、そうだ」
「ん? どうしたんだい?」
「たぶん向こう側のどっかにゃ湖か、それでなくとも川が流れてるぜ。上のほうに源流があった」
「水……?」
「ならひょっとしたら人もいるかもしれないね。人は、というか生物というのはどうしても自然に水場に集まるものだから」
「まぁ期待せずに行きましょう。水場があるなら僕らも一休みできるでしょうし」


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