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改訂版投下用スレッド

108ランカーズ(3):2003/11/05(水) 14:00
「ん? どしたのセリオ?」
 話し合う三人に、今度はセリオが口を挟む。
「屋台でしたらちょうど目の前にありますが」
「……え?」
 セリオが指差す方向を眺める。
 ……森が開き、湖が広がり……その脇に、確かに言われてみればポツンと何かがあるようにも……見えないこともないかもしれない。
「……確かに何かあるけど……あれって屋台?」
「はい。確かです」
「セリオ……あなた、センサー類使えないんじゃなかったの?」
「はい。使えません。ですから、『目で見える範囲』しか策敵できません」
 しばしの沈黙。
「……ちなみにセリオ、あなた、視力いくつ?」
「人間の視力に当てはめるならば……6.0から7.0、といったところでしょうか」
「…………十分使えるわ。サンコンさん並じゃない」


「誰かいたかい?」
「いや、人っ子一人いないな」
 こちらは久瀬一行。アパートで一晩、十分な睡眠をとった彼ら。
 朝方には隣への挨拶もそこそこに再出発。今日は山の方を探索することと相成った。
「やっぱりハズレだったかな……午前いっぱい歩き回って成果ゼロとは」
 大木に寄りかかり、バツの悪そうにボリボリと頭を掻く。
「ま、そう腐るな。見通しの甘さは誰だってある」
 ポン、とオボロが久瀬の肩に手を置く。
「月島さん……あなたはどう思いますか?」
「ん、僕かい?」
「ええ。あなたの意見を伺いたい」
「そうだね……」
 不意に話題を振られた月島兄。少々呆けながらも、顎に手を当て、思考開始。
「うん……君の見立てもあながち間違ってはいないと思うよ。確かにこれだけ時間が経てば、残りの逃げ手は少なくなり、逆に鬼の数はかなり増えているはずだ。
 残された逃げ手は、なるべく鬼の少ないところ……すなわち人の少ないところ。山間部に向かう可能性が高くなる。
 昨日と違って今日は晴れた。これなら一般人でもさして行動に支障なくどこへでも行ける。……ただね……」


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