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改訂版投下用スレッド

107ランカーズ(2):2003/11/05(水) 14:00
「……フフ、次会ったら坂神に教えてやるか。お前が幼女に負けたことを」
「ゲーーーック! やめろ! やめやがれ!」


「……静かね」
 場面は変わり、美坂香里。さらに彼女に率いられるセリオ、香奈子、編集長のインテリジェントレディースご一行様。
 昨晩、様々な……あまり思い出したくない不運が重なり、大幅な戦力減退に追い込まれた一行。
 森の中で偶然発見した小屋で一晩を過ごし、明けた今日は森の中を中心に歩き回っていた。
「セリオ……どう?」
 斜め後ろを歩くセリオに向かい、香里が視線を向ける。
「申し訳ありません……やはりダメなようです。各センサーの精度は著しく減退、レーダーもほとんど意味を成しません。
 現在の私の外部情報収集能力は皆様とあまり変わらないかと。ほぼアイセンサーの見渡せる範囲しか索敵できません」
「そう……」
「申し訳ありません」
 いつも通りの無表情、しかしどこか寂しげなその顔で、セリオは深々と頭を垂れた。
「気にしなくていいのよ。駆動機関にはさして影響ないんでしょう?」
「はい……それは大丈夫ですか」
「ならいいわ。気長に待ってればまたチャンスもあるでしょ」

 苦笑、という言葉がピッタリな笑顔で、セリオに微笑んだ。

「さて、それはともかくとして香里。これからどうするの?」
 話がひと段落したと見て、香奈子が二人の会話に割って入る。
「気長に待てば、とは言っても本当に何もせずに待ってるわけにもいかないでしょ?」
「……ま、それはそうよね」
 肩を竦めながらうなづく香里。
「とりあえず情報が欲しいわね。今私たちは武器を無くし、センサーも使えなくて文武両道ならぬ文武両盲状態。とにかく何らかの外部情報がほしいわ」
 さらに編集長も口を開く。確かに、今の香里チームはほとんど武器らしい武器、上手く使えば何者よりも役に立つ『情報』という武器を含め、ほとんど武装解除に等しい状態だった。
「情報を得るといえば人の集まるところよね」
「人の集まる場所なら屋台が最も有力でしょうね」
「言われるまでもないわ。ま、残金もほとんど無いから碌な物は買えないでしょうけど……他の人に会えれば何かわかるかもしれないしね」
「あの……香里様」


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