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【セ】彼方への郷愁【銀剣のステラナイツ】

9有明 刃:2018/10/21(日) 23:45:24

「そうかい? それは――――」

もう一度、店内を見渡す。
誰もいない。静かにグラスを拭く店主以外は。
時間が遅いのもあるし、単純に寂れているというのもある。

「――――うん、でも、そうだね」
「確かにお店に迷惑だ。少し声のトーンを落とすよ」

それでも笑って、静かに対面の席に座った。
ジュースを飲んだら彼女は帰るだろう。
ならばせめて、それまでの間ぐらいは。

「自分で言うのもなんだけど、少し興奮してるんだろうね」
「もちろん、キミがあんまりにも愛らしいものだから、動悸が激しくなってるのもあるけど」

冗談めかしてウィンクひとつ。
それから、微笑を携えながらもジッとパートナーの瞳を覗き込んだ。
宝石みたいな瞳。
……その輝きに釣り合えているかな?
少し不安になって、それを押し殺した。

「……カノンも見ただろ? 夢も、庭園の花も」

――――夢。庭園。花。
ステラバトルの告知。戦いの宣言。世界の命運をかけたそれ。
願いの成就と、世界の存亡が双肩にかかる。
実感は、ちょっと無い。途方も無くて。

「正直、気持ちが浮ついてる。緊張してるって言ってもいいかな?」
「三日……三日、か」
「もう少し早めに教えてくれると、心の整理もできるんだけどね」


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