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『ヒーローズ・アカデミー』 #2
1
:
『ヒーローズ・アカデミー』
:2018/01/17(水) 23:24:10
―――2スレ目。
前スレ:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51605/1503929936
473
:
春夏 冬『ナイトサムライ』
:2018/05/09(水) 00:55:12
_jI斗==ニニニニニ==ミ、
__,、。s≦::.::.::.::.::.::.:_::.:-=介\::.::.::.:\
.,ア゙::.::._::.::.::-=ニ::.::.::.::,イ:|ハ::\`ミ、::.::.`、
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i|:|i::|i:i.::.:|i::.,i':::::.::.:{::.::.::.::,刈::.:: |i:.::}ハ::.::∨\リ::.i|ハ \
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|:.ハ:|i:i.::.从::.::.::.//_,、 ―'V::.:|i:.::}i::/⌒刈≧刈:个 、
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,jバ|癶::.i | ,\::乂  ̄ ̄ ,八:i:i/ /::,'::./ハ}
‘刈/ `` バリ ,仏イ::./::/|ミx 「いや――――終わりだ」
,ノ/〈_ / j癶i/:i|::.}}}(
{_ /:/i/ij八刈ハx,_
,「 ~^ ,ノバ乂リ ,j{二j{\
从 __,。s≦ / j{二j{ニニ≧s。,___
___,.ィ/i/i≧=ニ⌒ヽ / j{二j{ニニニニニニ
。s≦二二二二 がi/i/{:i:/{ \ / j{二j{ニニニニニニ
ニニニニニニニ{八i/|ハ/八 ,j{二j{ニニニニニニ
ニニニニニニニ≫-=二 ̄ ̄ ̄≧==う, ,ノ{ハ:'ニニニニニニ
ニニニニ_。s≦ニニニニ「 ̄ ̄ ̄`≦_ -― ミ{={ j{ニニニニニニ
二ニニ/.}「ニニニニニニ{____ `ヽ、 }[≧{ニニニニニニ
二,/ /ニニニニニニ厂 `〜、 `ヽ、____,}[Ⅵニニニニニニ
/ ,'二二二二二二{____ \ー`` Vj{二二二ニニニ
. {ニニニニニニニ{ ≧s、,_``丶、 `、. ∨二二二ニニニ
. {ニニニニニニニ{__ \ \ ∨. ∨ニニニニニニ
八ニニニニニニ∥ ≧s。、_ \ `¨^ }[ニニニニニニ
〜==――――≧==-― 、_「ー´ }[ニニニニニニ
「終わらせて、また始めろ」
「――――――――――――――――漆之型、溝鼠」
柄の打突が、蓮花を打つ。
――――では、<白兵>《日本刀+》《ミリオンパワー》で蓮花に攻撃。
(ライフ4→2)
(ターンカウンタ7→17)
diceBot : (1D100<=135) → 67 → 成功
……命中。
diceBot : (4D6+3) → 11[1,4,3,3]+3 → 14
ダメージが、14点だ。
474
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/09(水) 01:13:38
蓮花:「終わり、か」
打突が彼女に叩き込まれた。
まだ彼女は倒れない。
それでもその顔は苦悶の表情で歪んでいた。
蓮花:「……ダメか」
「流石だなぁ……ヒーローは……あたしは花月ちゃんたちのヒーローになれなかった」
「所詮あたしらはヴィランなのかなぁ……」
蓮花が体を大地に預けた。
闘いは終わりだ。もう誰も立ち向かうものはいない。
君達の勝ちだ。
475
:
照沢るうど『ミス・セカンド』
:2018/05/09(水) 01:32:40
セカンドは姉妹の近くで大の字になって転がっている。
タイフーンラリアットのあと勢い余って地面に投げ出されて力尽きた。
「ヒーローだって……間違いはするもの」
「そういうのはたいてい、自分の力が足りないのが原因みたいだけどね……」
――思い返すのは入学式の日の事。
偶然見かけたビル火災の現場での出来事だ。
良かれと思って制御できないパワーを使い、結果多くの人を傷つけてしまった。
「でも……いつの世だってなんだかんだ助けてくれる人(トモダチ)がいるから」
「地球を一瞬で焼き尽くせる爆弾や超人で溢れている時代でも、
地球は破綻せずに回り続けてるんじゃないかな?」
あの火事の時は確か……あとから駆け付けてきたプロヒーローが自己を処理し、
早川クローン達の迅速な応急手当で、事なきを得たのだったか。
「とりあえず――――今の私たちにも助けてくれる友達が必要かなぁ」
さぁ、ブラストの噴火するような勢いは戦いが終わっても収まる様子がない。
この場にいるヒーローは誰も彼も満身創痍。いよいよ困ったぞ。
ボルケーノを止められるような、余裕を残しているヒーローはいないのか?
476
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/09(水) 01:38:41
そう―――敵がいなくなれば、どうなるか。
既に一度経験している君達にとっては、もはや自明の理であろうが―――
「Grrrrrr......」
敵がいない、と言うのは、あくまでもヒーローの理屈である。
そして、ボルケーノは未だ、ヒーローと呼ばれて然るべき存在ではない。
ヴィランという直近の危険は排除した。ならば、次はどうするか?
・ .・ .・ ・ .・ .・ ・ .・ ・ .・ .・ ・ .・
当然、潜在的な危険を排除する―――という名目のもと、八つ当たりを始めるのだ。
次の矛先は当然―――まだ動けるヒーローたちに向く事となろう。
477
:
春夏 冬『ナイトサムライ』
:2018/05/09(水) 23:10:02
「――――――――やれることをやるだけだ」
「誰でも……誰でも、な……」
刀を、構える。
まだ終わってない。
……今度こそ、止める。
止めなければならない。
このために修行を積んだのだ。
このために――――この時のために。
友を、救うために。
「――――帰ろう、有生さん」
478
:
早川英雄『ライト・ロード』
:2018/05/09(水) 23:28:37
『ヴィランかどうか悩むか、蓮花さんとやら。』
ボルケーノは・・・いい。僕では歯が立たないのは以前で骨身にしみている。
僕は僕に出来ることをするだけだ。それは――――
『それなら君はまだギリギリだ。ヴィランはそんなことは悩まないからね』
『そしてヒーローになるにはそこからあと一歩で事足りる。なあに、簡単なことさ』
彼女たちの説得だ。
『僕達はただカレンちゃんの安全を保証したいだけなんだ。それさえ確保できるなら僕たちは協力の余地がある』
『実力は今のでわかっただろう?君たちがやろうとしてることに立ち会わせてはもらえないか?』
『暴走した時に、止める保険として協力することを約束しよう。』
479
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/09(水) 23:58:50
蓮花:「普通考えもしねーよ。正義の反対は別の正義なんて言葉を出さなくても」
「あたしらにとって正しい事だけをした……だがあんたら起こした馬鹿がいるみたいだな……」
倒れたまま蓮花が言葉を返した。
蓮花:「身内だぞ。安全も対策もしてるっつーんだよ」
「はぁ……もういいや。してくれよ協力。つつがなく進行して骨折り損にしてやる」
「それに協力した所でカレンにもあんた達にも何の得もねぇ。あたし達がルーツを知れるかもしれないだけ」
ボルケーノが唸る。
噴火は今だ止まらず、次の狙いを定める。
刀を構えるナイトサムライ。大地に身を投げ出すミス・セカンド。
花月と蓮花が顔を歪めながら立ち上がる。
花月:「私たちの起こした問題……」
蓮花:「あたし達が責任とるぜ……それに、全部無駄になったっぽいし」
風が吹いた。強い風だった。
その風が止まった時、蓮花と花月の生み出した網の結界の中に水嶋カレンが立っていた。
カレン:「……なんか起きたら大変なことになってたんだけど!?」
「輝ー! ……やらなきゃ。ナイト、行こう」
カレンの体が変化していく。
臨戦態勢だ。
蓮花:「行こう、花月ちゃん。ここでしっかり抑えて暴走くらい訳ないってみせてやんないとな」
花月:「もう、隠せないもんね……」
蓮花:「あぁ……助けに行こう。いや、責任を取りに行こう」
ボルケーノを抑える準備は出来た。
後は、進むだけだ。
480
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/10(木) 00:30:15
結果として、君達は鬼の姉妹たちを止めることが出来た。
そして時間こそかかりはしたもののボルケーノを止めることも出来た。
朝日が昇れば何事もなかったかのように人々が動き出す。
君達だけがこの戦いを知っていた。
シーン11:『鬼の姉妹』―――END
481
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/10(木) 22:46:51
シーン12:ライト・ロード(エンディング)
水嶋家の鬼、ヤクザ兄弟、ボルケーノ。
全てが収まり翌日となった。
鬼の姉妹は君達の前に姿を現さなかった。
カレン:「英雄、ちょっと来て」
カレンがそう言ったのは昼過ぎの事だ。
ゲストハウスの裏。
そこに水嶋花月がいた。
482
:
早川英雄『ライト・ロード』
:2018/05/11(金) 00:15:53
『ん・・・どしたの?』
サクサクとそちらに来よう。
『おや、花月さん。何か用事かな?』
483
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/11(金) 00:27:58
花月:「……」
どこから持ち込んだのかビールケースが積み上げられたピラミッドにいくつも日傘が刺されていた。
まるでなにかの城のようだ。
その頂上に花月は正座していた。
花月:「用事っていうか……なに、ちょっと悪かったかなぁって」
「そう思って。カレンちゃんにはその、昨日の事話して」
「それでまぁ君達にも謝らないとって思うけど。君は一番謝りにくいから一番初めに謝っとこうって思っただけ」
484
:
早川英雄『ライト・ロード』
:2018/05/11(金) 22:11:05
『ハハッ、なあにお安い御用さ』
この期に及んで・・・と言うか、この状況だからこその早川英雄。
『一般人(モータル)を助けるのはヒーローの仕事だぜ?』
『普段はそこのカレンちゃんや親友たち他を助けることにしているけど、本来なら全員助ける予定なんだ』
『そう!この世界唯一の超!人!たる!!』
『早川英雄が』『カレンちゃん含め君たちを救うのは!!』『当〜然と言うことなんだ、ね!』
最近フォロー役として板についていた気がせんでもないが、コイツはもともとこういう奴。
人を助けて憚らない、基本的に自分が最上位だと思っている傲慢野郎だ――――!!
485
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/11(金) 23:02:40
花月:「……」
「やっぱやめた。協力してもらいたくもない」
カレン:「……はは、ははは……」
正座をやめ、花月が立ち上がった。
花月:「用事は済んだ。だからもういいや」
「性格合わなさそうだし」
486
:
早川英雄『ライト・ロード』
:2018/05/11(金) 23:19:17
『そうかい。』
肩をすくめながらキラン☆と歯を見せて笑おう。
『だがこっちの用事は終わっちゃいないぜ、むしろ今から作るぜ』
『君がピンチになった時に助けるのはヒーローの役目だ』
『水嶋花月。キミが例え泣いて嫌がってもう勘弁と言おうともピンチになったら僕が助けに来てやるよ』
『キミはもう僕の危なっかしいモータルリストに入ってるんだ。覚悟しろよ?』
差し当たっては今回のフォローに回る事だけどな!
487
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/11(金) 23:46:37
花月:「帰って。もう今回は諦めるから私たちの島から帰って」
「それに私たちはピンチになんかならないもん」
花月の体に墨のような色の模様が浮かぶ。
能力の発動だ。
花月:「私たちはモータルじゃない。強いてあげるならイモータルだよ」
大地に真黒な穴が開いた。
そのままビールケースや日傘ごと花月が落ちていく。
全てが穴の下に落ちた後穴は消えてしまった。
カレン:「えーと、まぁ、そう言う事だから」
「旅行で遊ぶのに集中していいからって感じ?」
488
:
早川英雄『ライト・ロード』
:2018/05/11(金) 23:54:35
『はっはっは、じゃあ花月ちゃんに言っておくんだね。』
『助けられるような隙を見せんなよってね!』
ハヤカワ・インダストリは今日も平常運転だ!
『そしたら僕も僕のことに集中しておいてやるさ!!ハッハッハッハー!!!』
489
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/12(土) 00:04:42
カレン:「うん、そうだねー……」
そう言ってカレンはゲストハウスに向かっていった。
早川英雄は今日もいつもの通り。
どんな時でもペースを崩しはしない。
それが超人種なのだから。
シーン12:『ある一つの結末』―――END
490
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/12(土) 00:18:22
シーン13:ナイトサムライ(エンディング)
旅行二日目。
砂浜で今日も水嶋組ははしゃいでいた。
昨日の騒動については明かされていないらしい。
明かしたとしたらそれ相応の問題になっているだろう。
砂浜で遊ぶ女子たち……から君は遠い位置にいた。
そんな君に人影が近づいてきた。
矢車:「よう」
階段から落ちたという理由で体に包帯を巻いている矢車と影山だ。
491
:
春夏 冬『ナイトサムライ』
:2018/05/12(土) 00:56:48
「……お前たちか」
結局、まだあまり水着の女子を直視できず、なんとなく遠巻きに彼女たちを眺めている。
早川もなにやら忙しそうだし、自分はぼんやりと休養に努めるばかりだ。
「………………結局」
「あれで良かったのか、お前たちは」
……彼らは、衝動を抱えている。
抑圧と、衝動だ。
ある種の暴力衝動であり、破滅願望と言ってもいい。
…………一歩間違えれば、ヴィランになりかねない衝動だ。
「その……これから、どうするつもりなんだ?」
492
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/12(土) 22:46:46
矢車:「よかったさ。満たされることはなかったが」
「目標は達成できた」
濁った瞳をしていたが不満そうな印象はなかった。
矢車:「正直、心がざわついたんだ。お嬢たちが危ない橋を渡ろうとしているのは」
影山:「どうすっかな。お嬢たちの目付けにでもなるかね」
「逃げて組抜けるってのはなしだし」
493
:
春夏 冬『ナイトサムライ』
:2018/05/12(土) 23:00:17
「……そうか」
彼らなりに、思いがあるのだろう。
忠義とか、義理とか、人情とか。
……あの双子のお目付け役は、骨が折れそうではあるが。
「まぁ、俺から口出しをすることはない」
「カタギや、カレンに迷惑をかけないならな」
「やれることをやるしかない」
「……だから、やりたいことをやればいいさ」
今更だ。今更だろう。
こいつらは、自分より年上なわけだし。
こんなこと……今更過ぎる。
言うことなんて、何もないのだ。
494
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/12(土) 23:24:37
矢車:「学生のお前の方がやりたいことやれよ」
影山:「俺らみたいになるぞ」
二人は笑っていた。
陰りも心配もない表情だ。まるで本当の兄弟のようによく似た笑顔だった。
矢車:「そうだ。お前、カタギの割には場慣れしてたが……」
「……先輩風吹かすわけじゃないが、今まで闘った中で足りないって思ったこととかないか」
「俺らでよかったら話聞くぜ……ちょっとした詫びだ」
影山:「いらねえならそれでいいけどよ」
495
:
春夏 冬『ナイトサムライ』
:2018/05/14(月) 22:44:04
「……やりたいことを、やっているつもりだがな」
真面目だ、とよく言われるが。
もっと遊びを持て、と師匠にも言われたが。
……自分としては、人生を楽しんでいるつもりなのだが。
「……まぁ、ともかく」
「むしろ、足りていないと思う事ばかりだ」
「構えも、太刀筋も、先読みも、肉体も、歩法も……」
「師匠にはまるで及ばない。いつかは、その背を越えねばとも思っているが」
「…………直近で言えば、そうだな」
「お前たちも、見ただろう――――有生さんの、あの姿を」
いや水着ではなく。
水着ではなく……ボルケーノの方だ。
「……あれを、確実に抑え込めるようになりたいんだが」
「出力が違い過ぎる。中々な……」
これに関しては、急を要する問題だ。
前ほどではないが……焦りは募っている。
496
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/14(月) 23:19:23
矢車:「その辺りは……実践か。まぁ、俺たちも多少殺します殺されますの世界でやってるしな」
首を鳴らす矢車。
影山も何度か頷いている。
矢車:「出力か……」
影山:「お前、あれしただろ。水嶋大暴走」
矢車:「あぁそうか……あれも出力の違う人との闘いだな……」
水嶋カレンの父。水嶋組の組長は一般人でありながらその力は高い。
矢車:「……教えてやるよ。強いやつとの闘い方。連携、一対一の構え方」
「仕掛ける気配とかそういうの、必要ならな」
497
:
春夏 冬『ナイトサムライ』
:2018/05/15(火) 22:55:12
「…………そうだな」
実際――――彼らの実力も、本物だ。
鬼の力を借り受けていたとはいえ、自分と互角以上に白兵戦を演じて見せた。
自慢ではないが――――単純な剣術であれば、そんじょそこらの人間に負ける気はない。
その自分が感じるのだから、間違いはないだろう。
彼らも、実力者なのだと。
「お願いしよう」
「使えるものは、なんでも使え――――」
「……そう、師匠に教わったからな」
498
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/15(火) 23:20:53
矢車:「そうか……そう言ってもらえてよか―――」
矢車の足が動く。
しかし蹴りは放たれずに途中で止められる。
矢車:「うん。よーいドンじゃない勝負ってのがあるってところから覚えていくぞ」
奇妙な二人との訓練が始まった。
シーン13:『ヤクザ・フレンドシップ』―――END
499
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/15(火) 23:39:58
シーン14:タイガーリリー(エンディング)
鬼ヶ島には街がある。
いわゆる接待の場としても使用される名目上あらゆる店舗が存在する。
海遊びだけでは飽きるという事で街中で買い物をしようという事になった。
お土産なり残りの滞在期間を潰す道具を買ったりできるわけだ。
蓮花:「お、いたいた。おーい」
輝に声をかけたのは蓮花だ。
500
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/15(火) 23:47:36
やたらと真剣に土産物と睨み合っていた所で声が掛かる。
何をしていたかと言うと、実家の叔父さんへのお土産をどうするか考えていたのである。
こういうのあんまり選んだことがないから、何を買えばいいのかよくわかんないんだよね。
「うーむ……と、蓮花ちゃん。どしたの?」
まあ、色々あったけれど。
姉妹との関係は、以前と大して変わらないところに落ち着いた。
どことなく似たような問題を抱えていると言う事もあって、何かと通じるところがあったのである。
501
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/16(水) 00:25:22
蓮花:「いやぁ、特に何って訳じゃないんだけど」
「体の調子どうだ。前止める時、花月ちゃんとアタシの力使ったし」
「勿論、間違えはなかったって信じてるけどな」
体の具合を案じているようだ。
彼女自身も君に親しい感情を抱いている。
502
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/16(水) 00:36:53
「ん、平気平気。元々頑丈だしね。」
「そっちは大丈夫? 結構派手に暴れた……らしい、けど……」
自分の事に“らしい”なんて付けなければならないのは、どうにも歯がゆい。
とは言え、実際その時の事は全く覚えていないので“らしい”としか言えないのも事実だ。
自分の事が判らないと言うのも、困った話だよね、ホント。
503
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/16(水) 01:07:54
蓮花:「あ? あぁ、平気だ」
「アタシも花月ちゃんも痛みとかそういうのにはめっぽう強いから」
水嶋蓮花は壊れた鬼だ。水嶋花月は目覚めた鬼だ。
痛みという感覚が蓮花にはないらしい。
蓮花:「……お前は自分のそれってどこまで知ってんだ?」
「ちょっと普通じゃない出力だ……花月ちゃんが怒ってる時よりもピーキーでな」
504
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/16(水) 01:23:11
「正直に言うと、さ……全然わかんないんだ。」
「キャンプで1回ああなるまで、自分がああなる事も知らなかったくらい。」
超人種の中には、何が原因で力を得たのか知らない者もいる。
思い当たる節が無いにもかかわらず、急に身に覚えのない力に目覚めてしまうのだ。
ほら、遺伝子が変異したクモに噛まれたりとか、そういうやつだ。
「……少し、場所移そうか。」
「立ち話するには、ちょっと長いし。」
というわけで、ちょっと座れそうな場所に移ろう。
叔父さんへのお土産は、また後で考える事とする。
505
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/16(水) 01:26:50
蓮花:「なるほどな」
「アタシもカレンもどういう原因かは分かってたが」
君はそうではない。
蓮花:「そうだな」
蓮花と移動したのは街中のベンチだ。
日除けの傘のおかげで強い日差しを浴び続けなくてもいい。
506
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/16(水) 01:38:00
「……もう、2年くらいになるのかな。」
ベンチに座り、ポツリポツリと話し始める。
昔を懐かしむように、どこか遠くを眺めながら。
「普段ほとんど家にいないお父さんがさ、『長期の休みが取れたから、みんなで旅行に行こう!』って言い出したんだ。」
「お母さんも私も、そんなの初めてだったから、もうウキウキでさ。みんなで旅行の準備だーって買い物に行ったりなんかして。」
「羽田発、ロサンゼルス行きの……確か、512便だったかな。みんな、楽しそうにしてた。」
―――それは当時、多くの報道機関がとりあげた事故だ。
生存者1名。2年が経った現在でも、原因は不明のまま。
今となっては昔の話として、ほとんどの人々は忘れている―――事故の当事者以外は。
「……アメリカの領空で、飛行機が落ちてさ。」
「私だけ、知らない病院で目が覚めたんだ。」
「実際になんか色々できるようになったのは、退院した後なんだけどね。」
「多分、こうなったのは、その時からなんだと思う。危険に敏感になったのが、病院で目覚めた後だったから。」
507
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/16(水) 01:53:29
×当事者
○関係者
508
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/16(水) 23:11:17
蓮花:「512便……?」
「んーなるほど」
蓮花はその事件に関する記憶が薄い。
それは過去のものに対する態度なのかもしれない。
蓮花:「急に覚醒したときの気持ちって言うのはアタシも花月ちゃんもカレンも分からないでもない」
「アタシたちは兆候はあったけどな……」
「……なぁ輝。お前のそれは多分そう言う出自とかに関わると思う」
「自分の過去と向き合ったり、自分の精神そのものに向き合わないといけないかもな」
509
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/16(水) 23:41:15
何故、旅客機は落ちたのか。
何故、自分だけが生き残ってしまったのか。
何故、私は超人種になったのか―――
「過去や自分と向き合う、か……難しいなぁ。」
―――答えが出ない問いが、たくさんある。
わかっていても受け入れられないような事も、たくさんある。
それこそ、身勝手に嫌な事を考える事だって、たくさんある。
けれど。そういうのは、表に出しても迷惑なだけだ。
だから、心に蓋をする事を覚えた。
「……こういう難しいこと考えるの、苦手なんだけど。」
「そのままって訳にも、いかないんだよね。」
ひとつ、溜息を吐く。
510
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/17(木) 00:28:09
蓮花:「仕方ねえよ」
「だけど、そう言う時のために友達とかヒーローっているんじゃないのか」
蓮花がそう言って笑った。
蓮花:「それが答えになるかは分かんねぇけど」
「今はそれで十分だろ。アタシは上手くできなかったけど、お前らは出来るさ」
511
:
有生 輝『タイガーリリー/ボルケーノ』
:2018/05/17(木) 00:52:11
「そっか……そうだよね。」
時々暴走する事も、心の中のドロドロしたものも。
全部、私がヒーローを目指すうえで、避けては通れない問題だ。
今はダメでも、いつか、必ず自分なりの答えを出さなくちゃならない。
「……少し、スッキリした。聞いてくれてありがとね。」
―――ヒーローが沈んだ顔をしていたら、みんな安心できないから。
だから、何かしらの形で、決着をつける必要がある。
そう結論付けて、笑顔を返した。
512
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/17(木) 01:18:59
蓮花:「いいよ。聞くぐらい。言うより簡単でやすい」
蓮花はそういって手を振った。
ヒーローとなるには避けられない道。
そこにどんな困難があるのかまだ分からない。
シーン14:『ガール・フレンドシップ』―――END
513
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/17(木) 01:45:35
シーン15:ミス・セカンド(エンディング)
帰る日の近くなったある日の夜。
カレンはるうどの部屋を訪れていた。
今日はせっかくなのでゲストハウスで寝るつもりらしい。
カレン:「それでパパがクマと戦ったんだって」
何気ない会話をしていた。
514
:
照沢るうど『ミス・セカンド』
:2018/05/17(木) 22:07:47
「うんうん、クマ遭遇率は遺伝するよね」
あの後なんとか身体を再構築して、バーベキューもスイカ割りもビーチバレーもやり切った。
事前に用意していた“海のバカンスでやることチェックリスト”の8割方は埋めることができたぞ”
一息ついて、カレンとのんびりお話中。
こうしていると寮に戻った気分だ。
515
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/17(木) 23:07:55
カレン:「遺伝するんだねー」
遺伝するのだろうか。
窓からは月が見える。
ぼうっとカレンは月を眺めていた。
カレン:「……もう少ししたら帰らないといけないんだね」
「あたしね、ちょっと不安だったんだ。今年ここに来れるか」
「鬼の力が目覚めて、コッチに来て、でも皆とかるうどに会えてまたここに来れて、それで……」
「それで」
カレンが言葉に詰まる。
小首を傾げている。
それから顔をあげてるうどに向き合い何かを話そうとするが、言葉が出ない。
カレン:「えっと」
カレンの目から涙が落ちた。
カレン:「あれ、おっかし、えっと……あれー?」
516
:
照沢るうど『ミス・セカンド』
:2018/05/17(木) 23:23:42
「うんうん、散々遊んだけど終わりが近づくと寂しくなるよね」
「私も“バカンスでやることチェックリスト”の残り2割、コンプリート間に合わそうだし」
新たな環境への不安、大きすぎる力を持つ者の孤独。
セカンドもカレンと出会えたことで、そういったものを多少は理解できるようになったし、わざわざ口にしないということも覚えた。
カレンの頭を撫でてやる。
「でも大丈夫!来年も同じメンバーで来れるでしょ!」
「赤点取って補習が夏休みまで食い込まなければね」
517
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/17(木) 23:47:58
カレン:「ありがっとー……」
涙をぬぐうカレン。
カレン:「あ、赤点は大丈夫だもん! 全然、勉強できるし! ほんと、ほんとに、もう」
「……るうどはさ、蓮花とか花月のこと嫌い?」
518
:
照沢るうど『ミス・セカンド』
:2018/05/18(金) 00:10:23
「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「ともっ、だち、だよ?」ギギギ
……結局、姉妹の鬼の研究については、カレンには喋ってない。
鬼だけでなくボルケーノまで呼び起こして皆を危険に晒し、
なお姿勢を曲げないことについては擁護できないが、
当の輝が許していることだし、早川も道を示してやろうとおせっかいを焼いている。
天上人的には「人類の可能性を信じてもう少し静観することにしよう」、みたいな?
「……ゴメン、正直ちょっとニガテ」
「友達に優先順位を付けるのは間違ってるって本には書いてあるんだけどねー」
みんなに公正公平なのが正しいヒーロー、正しい地球の在り方なのかもしれない。
でもセカンドにとって大切なのはカレンだし、良く知る同じ学校のみんなだ。
良く知るみんなが、危険な目にあうのは耐えられない。
519
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/18(金) 00:24:37
カレン:「そっか……ありがと。それが嘘じゃないのは分かるから」
そういって笑う。
どこか寂しそうだった。
カレン:「結局あの時何があったのか全然教えてもらえなかった」
「でもなんとなく感じるんだ。あの二人の中に何かがいるのは」
カレンの鬼を彼女達が一部だけ取り込んだせいだろうか。
カレン:「皆に仲良くなって欲しいけど、でもるうどがそう思うならそれでいいよね」
「キライじゃなくてニガテでよかった。ありがと」
「……そうだ! バカンスでやることチェックリストってあと何が残ってるの?」
520
:
照沢るうど『ミス・セカンド』
:2018/05/18(金) 00:44:51
「それも、焦らずゆっくり理解していく必要がありそうかな」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
良く知るみんなが危険な目に会うのが耐えられない。
つまり、あの姉妹はセカンドにとっては「まだ」良く知らないみんなだ。
………まぁ、これからということじゃないかな?
「チェックリスト・27『クローズドサークルなミステリーに遭遇する』」
「アレは直接殴りかかって来るタイプだったから、ちょっとジャンルが違う」
「チェックリスト・58『古代遺跡を発見する』……これはガンバレば、いけるかも」
「あと、それと―――――――」
521
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/18(金) 00:55:25
カレン:「うんうん。それから?」
チェックリストを一つ一つ確認する。
まだ夏休みは残っている。
少しずつだがこなせるだろう……日常の範囲内で。
シーン15:『よくある夏休みの光景』―――END
522
:
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』
:2018/05/18(金) 00:57:13
獲得グリット12点。成長点12点をどうぞ。
お疲れ様でした。
『ヒーローズ・アカデミー/がんばれ鬼ヶ島』―――END
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