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【セ】fate/lunatic dream【Fate/roll dice】
427
:
GM
:2016/04/19(火) 00:54:16
×【―――諸々の処理を適用。3ターン目に移行します。】
○【―――諸々の処理を適用。4ターン目に移行します。】
428
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/19(火) 01:01:22
・HP:4/42
・MP:6/44/46
・IV:17
配置:前衛
冒頭宣言:攻撃優先を宣言。
対して、キャスターもまた――――前のめりに構える。
札はお互いに使い切った。
あとは裸で殴り合うだけのこと。
否、あるいは防御に専念し、回復に徹するという手もあるのだろう。
勝ちを狙うのであれば、そちらの方が勝率は高い。
だが――――それでは、面白くないのだ。
だからそれは、言っても仕方のないことだ。
「けど、ま――――――」
「―――――――ぼちぼち、仕舞いとしようや」
429
:
GM
:2016/04/19(火) 01:07:53
【セイバー】「―――然り。」
お互いに余力はない。
だからこそ、楽しいのだ。
IV17、キャスターの行動です。
430
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/19(火) 01:14:52
「んじゃ、行くぜ――――――」
敏捷A+&千里眼A&投擲・金剛杵&法術A+++&魔力放出(雷)Aで攻撃判定!
攻撃優先でダイスを10個攻撃に回し、魔力放出でMPを5点消費して達成値+10!
これで残りMPはたったの1点、出涸らしよ!
diceBot : (45B6<=5) → 6,1,5,3,5,2,3,1,3,5,1,4,4,2,6,3,2,2,3,6,1,3,2,6,4,6,2,4,2,2,4,1,6,3,3,3,3,4,5,4,4,1,2,6,4 → 成功数38
達成値は48点!
「―――――――――ナウマク サマンダボダナン インダラヤ ソワカ」
唱えるマントラ。 ・ .・ .・ ・ .・ ・
それは必勝を期す奥の手の術式――――などではなく。
ただ純粋に自らの勝利を祈願し、誓約し、決意する、それだけの言葉であった。
同時に、金剛杵を振りかぶる。
これが最後の一投になろう。
これで仕留めきれればキャスターの勝ち。
耐えきることができれば、セイバーの勝ちだ。
故に――――――この一投に、敗北など許されず。
「―――――おおおぉぉぉおおおぉおぉおおおおぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉぉぉぉッ!!!」
バチッ
・ .・ ・ ・ .・ .・ ・
紫電と共に――――否、紫電が放たれた。
431
:
GM
:2016/04/19(火) 01:19:37
【セイバー】「来い―――!」
セイバーは、そのまま前進する事だけを選んだ。
剣速は雷を超えようと、あらゆる動作速度が雷を超えているわけではない。
つまり―――人は雷を避ける事はできない。
だから、ただ真っ直ぐに進んだ。
せめて一太刀届かせんと、ただ愚直に突き進んだ。
セイバーの防御判定。
判定は【敏捷:A+】+「剣魔夜叉:A++」+「無想剣:A」+「雲耀の太刀:EX」。
攻撃優先により【敏捷】の防御ダイスを10個、攻撃判定に移行。
「雲耀の太刀:EX」と組み合わせているため、【敏捷:A+】のプラス効果を適用。
日本刀を用いた攻撃・防御判定なので「剣魔夜叉:A++」のプラス効果を適用。
計30an5+7。
diceBot : (30B6<=5) → 6,1,3,4,2,5,5,3,5,4,1,6,3,5,3,6,4,2,5,2,5,3,2,5,4,4,6,1,3,6 → 成功数25
25+7 =32 防御判定の達成値は32。差分は16、ダメージ減少は3点です。ダメージ計算をどうぞ。
432
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/19(火) 01:25:54
……ダメージは……諸々計算して、27点だ。
`'-、 `''-..、`'ー ,,, `''ー ,,、 .`"'ー ..,_ `゙''''― ..,,_
'、 `'-、. `'ー..、 ゙゙'ー、、 `'''ー ..,,, .`゙'''ー ,,,_ .`゙"'― ..,,_,
`、 `'-、, `'ー、、 .`'ー ,,, `゙''ー ,,、 `゙'''ー ,,,_ . ´゙''''ー ..,,_.
ヽ, .\ \ `''-、、 `''ー、、 `゙''ー ..,_ `゙'''ー-..,,_ ´゙'''〜
'、 ヽ. \ r― ,,_ ‐ 、゙''-、 `''-..、 `''ー、、 `'''ー ..,,, `゙'''ー ,,,_
ヽ \ .\ .ヽ `''ー∧ `'-、, `''-..、 `''- ,,, `''ー ,,、 `゙'''ー ..,,,
ヽ .\ \ \ . |. ,,_ `''-、 `''-、、 `''-..,、 `゙''ー ..,,, `"
、 ヽ ヽ. .\ .゙\. ノ `'v `'-、. `''-..、 .`''ー..,、 `'''ー ..,,,
..ヽ ヽ, ヽ, \. \ `'-..、 .`'-、. `''-..、 .`''-、,、 `゙''ー ,,,
ヽ .ヽ. \ .\. \ ''-..、 `'-、. `''-、、 `'''-..,、 `"
.ヽ ヽ. .\ \ .Y、 ゙゙'ー . `'- ____, ゙''-、、 `'''-..,、
.ヽ .ヽ \ \ L\ _,,、 `'-、 _! .`''‐、、 `''ー、、
ヽ .ヽ .ヽ. \ ̄―'" `'-、 `'' /´ .''-、 `'ー..、 `'ー ,,,
ヽ .ヽ ヽ, .\. \ `! l\ `'-、 `''-、、 ゙゙'ー、、
ヽ .\ ヽ. ..\ \ ヽ ′ `'-、 `'-、 ゙''-、、 .`''ー、.
.l ヽ ヽ .ヽ. .\ `'-、 `'‐、、 `'-、 `'‐、、
l ヽ ヽ \ \ .\ `゙゙''_,, ‐''"'''-、 `''-、、
..l .ヽ \ ヽ \ \. .ー----‐'″ ゙''‐.',゙\、 `''-、,
. l ヽ .ヽ ヽ .\ \ ヽ `'-、
l, . l ヽ ヽ, .\ .\ .\ `‐、、゙''-、
..l l ヽ ヽ \ .\ .\ `''-、,,゙''-,,
l. .l ヽ ヽ .\ .\ .ヽ `''ーミヽ、
..l .l ヽ .\ .ヽ \ .,,丶.ヽ ー-、 __/ ̄ ̄
l. l, ヽ ヽ .ヽ ` ! | .ヽ :`───∠ ̄
.l .l ヽ ヽ .\ / l.、. ..ヽ
l l ヽ ヽ \ ./ / `- .ヽ ──、
.l l ヽ .ヽ \ i_!----― ヽ .!
l, l ヽ ヽ .\ .` ̄ ̄¬、 .ヽ .l
.l . l ヽ ヽ ヽ, .! ヽ .ヽ,
――――――――――――――――決着に、音は無かった。
キャスターの一投は音速を突破し、文字通り光の速度でセイバーを貫いた。
遅れて轟音が轟き――――――――セイバーの刀が、キャスターの寸前で止まる。
「――――――気分はどうだい、サムライ」
ぽつりと……キャスターが、尋ねた。
433
:
GM
:2016/04/19(火) 01:41:44
【セイバー】「―――この上なく、満ち足りた心地だ。」
・ .・ .・ ・ ・ .・ .・ .・
【セイバー】「例え俺が再現された紛い物だったとしても―――この充足感だけは、偽物とは言わせん。」
「俺は俺として、悔いなく終われる―――生前、これだけはどうしても手に入らなかったのでな。本当に感謝しているよ。」
静止した剣が、光の粒子となって消えてゆく。
放たれた雷は全身を焼き、もはや消滅を待つばかり。
それでも、言葉を発する事ができるのは、サーヴァントであるが故か。
それとも、生前からこうだったのか。
―――最後の最後に、鬼は煙草を銜えた。
この時代のものだ。恐らくは、マスターの趣味だろう―――
434
:
GM
:2016/04/19(火) 01:42:16
-=三三三=-,,、 囗 ロ 。
-=三三三三>''" ̄ ̄"' ロ [] ロ 。
/三三三三三/ >''"三ニロ ロ ロ ロ
. /三三三三三/ /三三三 囗ロ [] [] ロ
/三三三三三/ /三三>''" [] ロ 囗 [] ロ
マト、三三三/ /三三/ >ニ三□ □ [] ロ
',:::/\=/ /三ニ/ /三三囗 [] ロ []
⌒ヽ.... :. v イヽ /三ニ/ /三三三三三[] ロ [] 。 。
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{ z_ィ' `ヽく三三/ /三三三三三 囗 ┌┐[] ロ ロ
::.:.:. : :',,{. ,イ´ _ノト¨. /三三三三三三三囗└┘ [] ロ
: :). :.:.:.:. : ', ^,ィ`´ / } /三三三三三三三三 囗 ロ ロ
(:::::...、.... ノゝ、.,,イ /Y三三三三三三三三三 □ [] ロ 。
ノ:.:.:.: ( ゝi' ,イ ‘}三三三三三三三三三三囗ロ 。 「ここが、俺の巌流島か。」
(........::、 .:::Y. `ヽ,'. ト三三三三三三三三三三ニロ ロ
.. N :ノ. ハ__ 。r::ノ三三三三三三三三三三┌┐ 。「―――さらばだ。もう会う事もなかろう。」
N __ |:::::::::/三三三三三三ニニニニニニ └┘ロ
. N/--} ァx|;;;;;イ.イ三三三三彡''" 囗ロ
Y`ヽ1‐‐{..,' / ゝヾZ三三ニソY´ ,,,,.: : : : : : :. :. :. :.
__.|,___从___〉jヾ { ヽヾ=="彡彳 ,,,イ: : : : : : : : : : : : : :.
i{ ヾ, . V ヒ__ソ ノ ィ;;;;;:::: 彡
イ ヽ . ',-┘:::::::/ i!====彳|| 〃
乂 ゝ-'从;;;;イュ. /xxxxxOx|| ,' ,ィ─‐,:.:.:.:.:.:.:. :
ヘゞ, Y }ソイノ\ /xxx>''"¨ニニニニニニi. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :
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―――そうして。呪われた修羅は、一筋の煙を残して、消えた。
HP7→-20
スキル「剣魔夜叉:A++」の効果により、戦闘続行と同等の効果を発揮します。
判定は【耐久:C】+「剣魔夜叉:A++」+「無想剣:A」。
計10an5+6an3.
diceBot : (10B6<=5) → 6,1,1,6,5,6,3,3,2,6 → 成功数6
diceBot : (6B6<=3) → 2,3,2,3,5,5 → 成功数4
達成値10。判定に失敗。セイバーが脱落します―――
435
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/19(火) 23:16:11
「ハッ――――――成仏しろよ」
南無阿弥陀仏。
最後にそう唱え、セイバーを見送った。
……フラリと、たたらを踏む。
限界ギリギリの出し殻だ。
ここで他の陣営の奇襲を受ければ、まぁ即死だろう。
それでも……勝ったのはキャスターで、ならば倒れるわけにはいくまい。
それが、勝者であるということなのだから。
「おー……っと、そういや」
「生きてっか、ライダー」
まぁ今回はそんなに派手に戦ったわけでは無いので生きていると思うが、自然消滅したりしてないだろうか。
436
:
ライダー
:2016/04/20(水) 06:44:58
「おう、この程度いつものことだ。問題ねえぜ。」
実際全力出す度にこうなるのでいつものことではあるのである。
はみ出た腸を押し戻しつつ、復元呪詛が体を修復させている。
「なんなら今から闘りあってもいいぜ?仏門の尼にしとくにゃもったいなさそうな奴だしな、お前。」
尋常じゃない実力なのは分かっていたが、なかなか『いい』な、こいつも。
女なのが残念だが・・・ランサーの次位には戦いたい奴だ。まだ見ぬアーチャーとはどうなんだろうなあ。
カーッ!将来への希望が見えてきたな!臓物ブチ撒いてる場合じゃねえ!
437
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/21(木) 00:05:13
「カッ、お互い頭の悪い身体の作りしてやがる!」
笑うキャスターも満身創痍。
だが、慣れたものと言えば慣れたものだ。
別に空間ごと消し飛ばされそうになってないし、何千何万の矢を射掛けられたわけでもない。
『死ななきゃ安い』とは古代インドに伝わるありがたいマントラである。
「お、やるかい?」
「そもそも俺様は“尼”じゃねぇが……いいぜ、エンジンかかってきたところだ!」
「もうひとっぱしりやり合うのもオツなもんだよなぁ―――――ッ!」
そしてこっちも紫電をバチバチ鳴らしながら金剛杵を握りしめた。
この窮地でさらに勝利を重ねればまさしく俺様超最強! 死にそうになってる場合じゃねぇ!
438
:
佐香月 岱然
:2016/04/21(木) 00:20:45
「おいこらおい」
焦り顔で、二騎を窘める。
「私のサーヴァントを、もののついでで喰らうな!」
「キャスターも。腹八分目って言葉を知らんのか!」
ここで連戦となってしまうこと、そしてライダー陣営と事を構えるのが美味くない……というのもあるが。
この手の輩には、料理人として一家言ある。料理人として。
生半な一般論よりも、自分の言葉を以て説得する。
「それとも、君たちはせっかくの馳走を『もったいない』とその場で食らうのか。
それではケダモノの喰い方だ。私には、戦闘の楽しみなどついぞ分からんが……
最も熟したタイミングに、最も味を引き立てる方法で、最も腹の減った時に食らうから美味いんだろうが!」
「……あー、私の言っている事が分かるか?」
つまりは、まあ。
どうしてもっていうなら戦うのは止めないけど、
今のセイバー戦のついでで片付けるような真似しちゃう方がもったいなくない?という美学だ。
439
:
ライダー
:2016/04/21(木) 22:10:05
「ちっ、横槍が入ったか。」
しかも言ってることが琴線に触れんでもないと来た。興が削がれちまうなこりゃあ・・・と。
「そうやって戦闘を止めるってことは、だ。」
「キャスター陣営による俺の御主君の保護は・・・期待してもいいのかね?」
このままでいると俺が好き放題しようとしたときに令呪で止められかねない。
後顧の憂いなく鉄砲玉するには御主君の安全は必要な準備だが・・・さて。
440
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/21(木) 22:56:17
「………………………………チッ!」
「坊主がそう言うならしょうがねぇ。今回は勘弁しといてやる」
不承不承、という“ポーズ”を取った。
個人的には「飽食は贅沢で楽しい」ぐらいの感覚ではあるが……まぁ今は“僧”として来ているのだし。
それに、佐香月が言うのであれば仕方ない。矛を収める。
「ふん」
「詳しい話は聞いちゃいねぇが、俺様はあの嬢ちゃんに“ライダーを助けて”と言われたから来ただけよ」
「そっから先は知らん。つーかマジで詳しい話はなんも聞いてねぇし」
なんだ保護って。なんかあったんか。
441
:
佐香月 岱然
:2016/04/22(金) 00:59:37
「無論だ。君のように好戦的なサーヴァントを……
おっと、勘違いするな。貶めているわけではないぞ。
まあ、あれだ。戦わず、そのまま放置しておくっていうのは、心許ないな。
手綱を握っている人間の安全を確保できるなら、それに越したことはない」
まあ、その辺は実利的な話だ。
他の陣営に特攻かけたり、それが自分の味方だったりするよりは、
話の通じるマスターともども、いっそ抱えてしまったほうがリスクが少ないだろう。
「……それを抜きにしても、消極的とはいえ協力関係にある相手だ。無碍にはしないさ」
「彼女、ちゃんと食べてないんじゃないか?以前電話したときの声が、心なしかか細かった。
保護云々は置いといて、とりあえずつれてきなさい。悪いようにはしないから」
そして、こっちはそれを抜きにした情の話だ。
実利がなかったとしても、見捨てる選択肢はない。
相手がもし腹なんて空かせていたら尚更だ。
空腹の前にすべての人類は平等であるからして。
442
:
エキストラさん
:2016/04/22(金) 06:07:49
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443
:
ライダー
:2016/04/22(金) 22:30:08
「まあな、現状御主君には積極的な目的がねえ。」
「かと言って俺には調査能力がねえから敵陣に突っ込もうにも敵陣が分からねえ。」
「敵陣を調べてくれて、俺を鉄砲玉として使うってんなら協力するのもやぶさかじゃあ・・・ん?」
連れてくる?
「なあ、ウチの御主君はセイバー陣営に襲われた時に庇護を求めてそっちに行ってるはずなんだが・・・」
「会ってないのか?」
くるり、とキャスターの方を向いてみる。
444
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/22(金) 22:48:22
「いるよ。今頃俺様手製の陣地で休憩中だ」
「カーッ! 贅沢な嬢ちゃんだなぁオイ!」
インドラの手による陣地である。
最上級のVIP待遇だ。
「まぁ『そういう事情抜きでも顔出して来いよ』って話じゃねぇの」
「料理人の坊主としちゃあ、知り合いが腹空かせてんのは面白くねぇんだろ」
「……立ち話もなんだ。詳しい話は俺様達の根城に行ってからにすっか?」
445
:
佐香月 岱然
:2016/04/22(金) 23:48:44
「ああ……言い間違いだ、気にしないでくれ」
「いずれにせよ、こちらで庇護する形になるのなら
使用可能な戦力として数えるし、他の協力関係の陣営なんかにも、
ある程度まで君たちの情報を伝えたりすることになる、と思うんだが」
「そこは了承してほしい。一応ね」
マスターである高遠には、会った時に同じ事を伝えるつもりだ。
446
:
ライダー
:2016/04/22(金) 23:59:15
「おう!!・・・つーかな?」
「使うんなら俺を『使い潰す』位置においとけよ?」
「こっちの要望はただ一つ、『強い奴とぶつけろ』だ。」
捨て駒捨てがまり捨て石・・・まあ、なんでもいい。
「御主君はもう目的を達成しちまって自分探しに入っちまったしな。後は俺が散々遊べば目的達成だ。」
「敵陣を探すことすらできなかったからなあ・・・その辺の情報、期待してるぜ?」
447
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/23(土) 00:07:13
「カッ、さんざ暴れたくせに欲ぶけぇこって」
「つーか俺様だってつえーのとやり合いてぇんだからな!」
もちろん、その上で勝つのが目的だが。
「ま、ひとまずは……」
「…………ん」
一息つき、なにかを求めるように視線を佐香月に。
帰還の音頭を取れ……ということだろうか。
448
:
佐香月 岱然
:2016/04/23(土) 00:20:08
「まあ、待遇に関しては出来る限り努力を尽くすよ」
マスターである高遠も、彼の『使い方』も。
情報に関しても宛てはあるし……
ランサー陣営との協力も望めるなら、これはちょっとした派閥だ。
と、そこでキャスターの目配せに気付く。
「あー…………そうだな」
「二人とも、ひとまずお疲れ様。
戦も大いに結構だが、どんなご馳走でも食べ続けると飽きが来る。
極上の『箸休め』を用意しよう……束の間の休憩だが、ゆっくりとくつろいでくれ」
……てな感じで、どうだろうか。
何もなければ、このまま凱旋だ。
449
:
GM
:2016/04/23(土) 00:56:15
__
/ ゝ-''``ヽ--、___ ,,r、ィヽ、___
/ _ , .}:::>、 , <....;;;;;;;;;;,,,,,, `ヽ
/゚ノ=> イソ / ノ::/ミ)\ /;;: : : : ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::... ゝ、
. {ミ"__,, -、´__, { /´ , ィ=》、 \ /;;;: : : : : :;;;;;;;;;;;;;;;: :,;,;,;,;;;;;;; ヽ
/i ::::::: ノ .{{ Yfミミi .}ヽ、::::ヽ/:::: :==ニニミヾ: : : ::《<. Q > Y
/! ヽ、_,,,彡三ニ='" |::::〉、ニィ ヽ ヘ: :.ィ、___◎ィ}}ノ: : : :ヾミ ̄::::::::. .}
,'::|、 ::::__;;;;;;,ニ=、__ノヾ彡'''" ヽ Y、: : : : : :"": : : : : : : : :::::::::::: {
i:::| `ヽ-'彡--<ミ ;;;》 } }lヘ: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::::: {__
{ .{ヾ、_ハYfミミァ ノ''>' ._rヽ、 ' .}l {: : : : : : : : : : : : : : : : ::::::::: / |
{, ヽ ゝ--ヾ=イ,/ /::::_ツ .}.l ヘ、: : : : : : : : : : : : : :::::::::::: f |
.ヘ ヽ :::::::ミ ´´ ゞ'' :::}.|::、{ ヘ: : : : : : : : : :::::::::::::::.ハ リ |
ヘ ヽ ``ヽ、 ::{:l:::::::} .|: : : : : : : : :::::::::::::::/ { /
ヽヽ ヽ |:| | .ハ: : : : : : : :::::::::::::::ノ .|ハ/
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ヽヽ`ヽ、____ミ、_;;;;;;;;;;;___ リ:|:::. , .{{ Y: : : : :::::::::Y´/:: ::/|
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【移動中―――】
―――特にこれと言った問題もなく、陣地に戻ってきた。
【高遠葵】「―――本当に、ありがとうございました。」
お互いの情報を共有したり、高遠葵にお礼を言われたりと言った諸々の雑事を一通り片付ける。
どうにも二日目にして、戦況に激変が起こったようだ。
極めて凶悪なバーサーカー陣営の突然の脱落。爆弾魔の死。
そして、先程のセイバー陣営の脱落。それぞれ単独で見れば良い事ばかりなのだが―――
―――聖杯戦争の流れを考えるに、必ずしも良い事ばかりではないだろう、と言うのが現状だ。
セイバー陣営との戦いに際し、キャスター陣営もライダー陣営も令呪を1画ずつ消費している。
ライダー陣営の令呪はまだ2画残されているが、キャスター陣営の令呪は残り1画だけだ。
令呪はサーヴァントを制御するための最後の楔であり、同時に強力なリソースでもある。
こちらだけ令呪が少ないと言うのは、いかにもよろしくない。
それと、ライダーのマスター、高遠葵の去就も宙ぶらりんのままだ。
彼女としては正直考えあぐねているようだが、いつまでもこのままという訳にはいかないだろう。
既に目的を果たしてしまった以上、彼女はこれ以上聖杯戦争を続ける理由がない。
後はせいぜい、ライダーへの義理立てが残っているくらいだ。
450
:
大船 数多
:2016/04/23(土) 01:22:41
「ああ、うん・・・・・・なんというか。君も、お疲れ様」
彼女にとっての大一番は、バーサーカー陣営であったのだろう。
とはいえ事情を触りしか知らないであろう自分には、かけるべき上手い言葉が見つからず。
「・・・・・・君は、今後どうするんだ?
取り立てて予定がないのなら、戦力として力を借りたいんだが・・・・・・」
とはいえ、高遠にこちらに手を貸す義理も、
この聖杯戦争の黒い部分を暴くための動機もないことだろう。
戦い続けたところで、メリットもない。
とりあえずは、その口から改めてスタンスを聞いておきたい。
451
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/23(土) 01:51:22
マスター同士の話に口を挟むのもなんだ。
疲れたし、キャスター専用の台座の上で寝そべっている。
452
:
ライダー
:2016/04/24(日) 22:28:59
「まあ、御主君はもう目的は果たしてるからなあ。」
こっちの陣営で願い持ちは俺一人だ。口は挟まねばなるまい。
「御主君が俺に義理立てしてくれるって言うんなら、ここで力を貸してやってほしい所だ。」
「何せこっちには調査能力がある。強者を調べてもらえば俺の目的もそれで果たされるんだ。」
「――――あの鬼と戦えたからな、結構満足している。タイマンにこだわるつもりも特にはねえしな。」
453
:
GM
:2016/04/24(日) 23:09:22
【高遠葵】「正直、自分でもどうしたいか、よくわからない。」
「聖杯は別にいらないし、このまま降りちゃってもいいかなって思ったけど―――」
【高遠葵】「―――うん。令呪も使わせちゃったみたいだし、こんなので良ければいくらでも貸すよ。」
やはり、聖杯戦争を続けるモチベーションはほとんど無いらしい。
戦力提供も二つ返事で引き受け、ついでにライダーのデータも全て開示してくれた。
【MATRIXが更新されました。】
―――やはりと言うか何と言うか、味方にするにも敵にするにも地味に困ったヤツだ。
まともに活用しようと思えば、かなり頭を捻る必要があるだろう。
そのくせやたらと好戦的なのは周知の事実。流石に放し飼いにするわけにも行くまい。
454
:
佐香月 岱然
:2016/04/24(日) 23:51:06
「ありがとう。待遇に関しては、出来る限り保証しよう」
主に食事についてだが。
「……それよりも。本当に、聖杯に望むことはないのか?
過去をやり直したり、失われた命を……
いや、部外者が口を出すことでもないのだろうが」
あったとしても、今回の聖杯戦争が全うなものではない以上、
余計な期待は持たない方が精神衛生上良いのだろうが。
特に発展がなければ、弁当を一つ作成したい。
455
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/25(月) 00:23:47
「ふむ……」
「………………ま、後でいいや」
「しっかしまともな奴じゃねぇとは思ってたが、人造の羅刹たぁなぁ」
「これじゃあ地獄の方から来ないでくれって願い下げだろーよ。ケケケ」
高遠に思うところありつつも、今すぐ必要な話ではないとして飲み込む。
それにしてもライダーは……ホントに共闘しにくいなこいつ!
「ああ坊主、俺様についても話しちまえ」
「こっからこいつらが裏切るってこともねーだろーし、共有しといて良い情報だ」
456
:
ライダー
:2016/04/26(火) 00:53:34
「地獄にはなー、行きたかったんだけどなー。」
「座の方が戦闘が多くて楽しそうだと思っちまったんだよなー。」
「ずーっと座に居っぱなしで駆り出されることなんて全然少ねえんでやんの。」
受肉はまあ目的だが生きてる時間だけ長くて殺し合う時間なんて少ないし・・・
「技の研鑽をしようにも見ての通り人造でね。特訓とかそういうのはどうにも無意味っぽいんだわ。」
復元呪詛が俺の肉体を常にニュートラルな状態にしてくれているからか、技の冴えとか鍛練による筋量増加は望めない。
つまり生きているだけだと割と暇なのだ、俺は。本当に修羅か羅刹の類である。
目的だけに生きて、それ以外に生き方を知らなくなってる御主君と結構似た者同士だな、こう考えると。
457
:
GM
:2016/04/26(火) 22:54:39
【高遠葵】「?」
なんか含みのあるキャスターの物言いに、高遠は疑問符を浮かべた。
とは言え、殊更突っ込んで聞こうとはしない。話の途中だしね。
さて、料理の片手間に会話しつつ、華麗に弁当を作成した。出来たてホヤホヤだ。
ついでに高遠自身のデータも公開されたので、今後は知っている前提で話ができるぞ。
【高遠葵】「それは、ちょっと考えてみたけど―――やっぱり、嫌かな。」
「もし5年前に戻れたとしても、多分、当時の私じゃどうする事もできないだろうし。」
【高遠葵】「何より、聖杯さえあればどうにかなるって一度思っちゃったら―――」
「―――私、バカだから。あの子に何かあった時、また聖杯に頼ればいいやって思っちゃうと思う。」
「私、友達の命をそういう薄っぺらいものにしたくないんだ。」
―――神様の奇跡に頼ってしまえば、歯止めが利かなくなってしまうかもしれない。
だったら最初から頼らない方がいい。要約すればそういう事のようだ。
あと、5年前に“爆弾魔”の手で友人が殺されたらしい、と言う事もついでに判った。
【高遠葵】「だから、それ以外で聖杯に願いたい事とか、ちょっと思いつかないんだよね。」
「ライダーも聖杯そのものには興味ないみたいだし―――」
そう言いつつ、高遠はちょっと困ったような苦笑いを浮かべた。
さて。現在、君達を含め合計5つの陣営が残っている。
このうちランサー陣営とは友好関係を結んでおり、ライダー陣営は見ての通りだ。
つまり、事実上残り2陣営をなんとかするのが当面の課題と言えよう。
458
:
佐香月 岱然
:2016/04/27(水) 00:49:28
出来てしまったか……ホヤホヤが。
命名の儀は舞台裏で済ませることにしよう。
そしてデータ開示やったぜ。
「……そうか。そう言ってくれて、安心したよ」
もちろん聖杯利用の意志が無いことについてもそうだが、
人の尊厳や時間の不可逆について、真っ当かつ人道的な感性を持っている。
その保証だけでも心強いものだ。
「無事にこの聖杯戦争を乗り切れたら……
私にもその友人を弔わせてほしいのだが、いいだろうか。
手を合わせ、適当なものを供えるくらいしかできないが」
魔術による人死に、あるいはテロリズムが出たというのは、
決して遠い世界の話ではないように感じたのだ。
特に最近色々物騒だしな。……いや本気で。
「で、話は変わるが。
今後の我々の方針としては、土地の管理者と協力しつつ、
聖杯戦争の黒い部分の調査……場合によっては、その延長で戦闘があると思う」
まあシンディ嬢にはまだ話通してないけどたぶんそういうことになるやろ。
「差し当たって、アーチャーおよびアサシン陣営。
この二つとは、話や状況の運び次第では交戦があるかもしれん。
特にアーチャー陣営は分かりやすく危険でな。彼らに関する情報の入手が最優先だ。
無論、アサシン陣営も戦闘が得意な様子はないが、動きが不穏である以上注意に越したことはない」
「それと、地図上では大学付近がだいぶきな臭いことになっていてね。
調査に赴くことがあるとしたら、だいたいこのあたりかな」
キャスターの情報収集や、シンディ嬢との話の内容を踏まえ、
自身の情報整理も兼ねつつ、どういう盤面になっているかを高遠に軽く説明する。
多分こんな感じだったはずだ。
459
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/04/27(水) 01:13:10
「おー、今んとこ『主催者』ってのが見えてねーからなぁ」
「冷静に考えて見りゃ、戦争が終わって無事に帰れる保証がどこにもねぇ」
「聖杯が完成した後にそいつを掻っ攫うのが主催者の目的ってのは十二分にあり得る話だ」
特に聖杯に託す望みがある人間が自陣にいない以上……方針は自然とそちらに向く。
聞くところ、土地管理者も聖杯を求めているわけではないようだし。
まずはこの戦争のからくりをつまびらかにして、それから改めてやり合うのが妥当なところだ。
「アサシン陣営は……ちと未知数だな」
「なんつーか、信用ならん。どこまで本気なのか、なにしようってのか……」
「ほっとくと厄介だってのが一番の問題だな。ありゃ時間を味方につける手合いだ」
「その上、マスターの方も相当の問題児と来た。話つけるにせよ、やりあうにせよ、一筋縄じゃあ行かねぇな」
「次にアーチャー陣営だが、こっちも厄介だ」
「マスターの方は坊主の知り合いなんだっけか?」
「つっても目的はよくわかってねぇし、スタンスもよくわかってねぇ」
「今んとこ、キャスターが陣地作ってたから襲い掛かったっつーごく当たり前のことしかしてねぇからな」
「引き込むにせよやり合うにせよ、スタンスを推し量るのと……あとあのデカブツをどうにかしねぇことには危なっかしい」
「ま……差し当たっては坊主の言う通り情報収集だ」
「今はまだ判断材料が少なすぎらぁ」
「ちと消耗しすぎたから、回復も急務だがな」
と、佐香月の言葉を補足するように見解を述べる。
とはいえライダー陣営はその手の動きは不得手なので、休息に徹してもらうことになるか……
460
:
ライダー
:2016/05/02(月) 00:20:29
「まあ、貰えるもんなら欲しいけどな、聖杯。病気以外はねえよりはあった方がいいし。」
そんなものよりも優先順位が高い物があるってだけだしなー。
「まあ、その時になったら使ってくれや。とりあえず御主君の身の安全はこれである程度確保できた。」
「義理も果たしたし――――後は暴れるだけだ。出番が来たら呼んでくれ、俺は休む。」
461
:
GM
:2016/05/02(月) 23:23:20
【高遠葵】「もちろん、構わないよ。」
「でも、お墓は外国にあるらしいんだよね―――」
どうも物理的な距離の壁があるようだ。
高遠自身もあまり裕福には見えない―――と言うか、そもそも普段の生活はどうしているのかも割と謎である。
下手すると君が旅費を持つ羽目になってしまいそうだが、そこは黙っておいてあげた方が良いだろう。
【高遠葵】「うーん、戦闘とかのお手伝いはできると思うけど―――」
「難しい事考えるのは、あんまり力になれなそうだよ。」
実際問題、彼女には色々と人生経験だの知識だのと言った物が不足している―――と言うより、かなり偏っている。
あまり難しい事を考えさせるのは、適材適所を欠くところだろう。
【高遠葵】「んー―――やっぱり初日に会った、あのなんかよく覚えてない奴が怪しいよね。」
「と言っても、やっぱり思い出そうとするとなんかこう―――」
462
:
佐香月 岱然
:2016/05/02(月) 23:48:08
「……私も正直、知謀にはとんと疎いのだがね」
時計塔に連なるれっきとした魔術の家なら、もう少し頭の巡りも良かったのだろうが。
大人しくキッチンに引きこもって研究(料理)したかっただけなのに……
「そして、思い出そうとしても、記憶に霧がかかるのだったか」
確か、出会った当初にそういう話をした。
つまりは主催者なのだろうが、身元隠すってもう怪しさ満点MAXだ。
しかし、なぜ彼女には出会った記憶があって、自分には全くないのだろうか。
「……まあ、今日はもう夜も遅い。客間に布団を用意しておくから、少しくつろいでいてくれ」
まあ、他になければ交流はこんなところだろう。
それから、先ほどキャスターに提言された通り、サーヴァントの情報を提供したい。
シンディ嬢に公開したものと同じもの、すなわち真名や宝具などの重要情報を除いた、
ステータス、スキル、人となり、聖杯戦争への望みエトセトラ。
まあ、件の重要情報はセイバー戦で、結構がっつり漏れている。
とはいえ今更取り繕う必要もないだろう。
463
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/03(火) 00:30:31
まー完全同盟ともなれば真名まで教えてしまっていい気もするが、どうでもいいっちゃどうでもいいだろう。
教えたから何か変わるってわけでもないし。
「任せとけって! 俺様の策略の前では悪竜もてんてこまいと評判だしよ!」
ドンと胸を張る。
……あんまり期待できない気がする。
一応インドラは妙に狡すっからい策略に長けていたりするのだが。
「ま、ひとまず本格始動は明日からだ」
「今晩は休息に勤めるとしようや。お互いなー」
464
:
GM
:2016/05/03(火) 00:44:45
【高遠葵】「やっぱり、こう、頭の中いじられてたりするのかな。」
――― 一度、何らかの形で検査してみた方が良いかもしれない。
とは言え、今はまず先のセイバー陣営との戦いで負った消耗を回復しなければ、文字通り話にならない。
さて、平穏な夜が来てくれると良いが―――
【時間区分を終了します】
465
:
ライダー
:2016/05/03(火) 00:52:31
ではターンの終わりに◆単独行動:LV A でMP5回復。
耐久A、◆「復元呪詛」:LV A+++、+補正なしで回復判定。
ライダー:15b6<=5
diceBot : (15B6<=5) → 2,4,5,5,4,3,5,3,3,3,2,5,5,5,5 → 成功数15
HP15回復、MP5、HP3消耗。
・HP:45/88
・MP:0/47
単独行動:Aにて追加行動
MP5回復しつつ再び復元呪詛
ライダー:15b6<=5
diceBot : (15B6<=5) → 1,4,1,4,2,4,6,1,3,5,5,5,1,3,1 → 成功数14
HP14回復、MP5、HP2消耗。
・HP:59/88
・MP:0/47
更にもう一回。
MP5回復して復元呪詛
ライダー:15b6<=5
diceBot : (15B6<=5) → 2,5,3,2,6,4,1,6,3,2,3,6,1,3,4 → 成功数12
HP12回復してMP5、HP1消耗。
・HP:71/88
・MP:0/47
なんとか戦えなくもないレベルにまでは持ちこんだか・・・
466
:
GM
:2016/05/03(火) 00:57:39
【二日目/深夜】
ライダー陣営と合流して強固な同盟関係を結び、情報交換を行った。
ここからが本番だ。気を引き締めてかかろう。
【行動開始の前に、ランダムイベントの決定を行います。】
【ライダーは1d10を振ってください。】
467
:
ライダー
:2016/05/03(火) 00:58:47
ライダー:ダイス合計:3 (1D10 = [3])
おおっと?
468
:
GM
:2016/05/03(火) 01:03:16
【[3. 非友好的な陣営との接触]】
【ランサー陣営が、アサシン陣営の襲撃を受けるようです。】
―――それでは、行動を開始しよう。
469
:
佐香月 岱然
:2016/05/10(火) 23:51:35
アーチャー陣営の真名看破を行いたい。
470
:
GM
:2016/05/11(水) 00:00:06
15-1-1-5 =8
対象のキャラクターランク、及び適用されうるマイナススキルから算出される目標値は8。
正体看破判定を行う事。判定に成功した場合、対象の真名を宣言せよ。
宣言した真名が正しかった場合に限り、全てのデータが公開される。
471
:
佐香月 岱然
:2016/05/11(水) 00:39:25
陣地内で、魔力を通すことで集中力を上げるハーブを服用する的なアレだ。
魔力B++で判定、モッド不使用→diceBot : (8B6<=4) → 2,5,3,2,3,1,6,4 → 成功数6
スキル『魔術・神代共食』→4an4→diceBot : (4B6<=4) → 5,5,6,2 → 成功数1
スキル『高速思考』→4an4→diceBot : (4B6<=4) → 5,3,6,3 → 成功数2
陣地ボーナス発生→5an5→
diceBot : (5B6<=5) → 1,5,6,6,4 → 成功数3
合計成功数:12
ステータスを確認できない巨人の兵。キャスターが千里眼で確認した女性。
……『巨人を連れた女性』という話には、一つ覚えがある。
神が創りし『青銅の人種』を与えられた、クレータの妃。
「……ギリシャ神話に名高き美貌の姫、『エウローペー』ではないだろうか」
472
:
GM
:2016/05/11(水) 00:42:20
【―――MATRIXが更新されました。】
【宝具『青銅巨兵』のデータが更新されました。】
【宝具『絶影猟犬』のデータを取得しました。】
473
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/11(水) 01:42:07
……あー……とりあえず俺様は道具作成で回復薬作るぜ。
んで即座に飲んでHP回復な(残HP19/42)。
わっはっは、全然回復しねぇ……
474
:
GM
:2016/05/11(水) 01:57:07
強力な宝具の運用に特化した、ある意味では最も対処しづらいタイプのサーヴァント。
この手のサーヴァントの天敵であるバーサーカー陣営も、もういない。
純粋に戦力をもって、これを上回る必要がある。が―――
―――そもそも宝具の一つ一つがサーヴァント級の戦力を抱えている以上、単独での対抗は難しい。
幸い、君と友好的な陣営は二陣営ほどある。これを以て、戦力を分断するのが上策だろう。
475
:
佐香月 岱然
:2016/05/11(水) 01:57:54
「……苦労をかけるな」
何かもう口癖になっていそうだが、MP34点を全てキャスターに譲渡する。
476
:
佐香月 岱然
:2016/05/11(水) 02:00:17
追記だが、HPも2点譲渡だ。
477
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/11(水) 02:16:49
「……なぁに、気にすんなよ」
「実際助かってるぜ。俺様の方もな」
供給を割り振って……
HP:42/42
MP:14/44/46
そこそこ持ち直したか。
これならとりあえず殴り合うことはできそうだ。
478
:
エキストラさん
:2016/05/11(水) 21:27:18
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479
:
佐香月 岱然
:2016/05/11(水) 23:24:52
キャスターの治癒を見届けた後、様子見も兼ねて高遠の部屋に向かう。
部屋に入る前のノックを忘れないぞ。
「すまない、今いいかね」
「アサシンについてのことなんだが……」
という感じに切り出して、真名看破を依頼したい。
480
:
GM
:2016/05/11(水) 23:44:21
【高遠葵】「開いてるよー。」
高遠の方は、
ライダーは―――現在自己修復中のようだ。
【高遠葵】「んー―――ちょっと歴史の本とか借りていい?」
「確かライダー曰く、日本の尼さんっぽい感じだったんだよね。」
15-5+2 =12 もろもろの補正を適用して、現在の目標値は12。
【魔力:C】+「魔術・キャントリップ:C+」で正体看破判定を試みます。
陣地補正により、判定に+5an5のダイス判定プラス。
diceBot : (9B6<=3) → 4,4,2,1,2,5,6,6,2 → 成功数4
diceBot : (5B6<=5) → 2,6,4,4,3 → 成功数4
ラックを1点使用。振り足し。
diceBot : (5B6<=3) → 2,5,2,1,6 → 成功数3
diceBot : (1B6<=5) → 6 → 成功数0
ラックを1点使用。振り足し。
diceBot : (2B6<=3) → 5,1 → 成功数1
diceBot : (1B6<=5) → 4 → 成功数1
合計達成値13。判定に成功しました。
高遠が頭から湯気を出しながらがんばった結果、アサシンの真名が判明します―――
481
:
GM
:2016/05/11(水) 23:51:28
【高遠葵】「えーっと―――この九州の、吉岡妙林とか言う人、それっぽくない?」
【MATRIXが更新されました。】
何と言うか、単純な格だけ見れば二段階ほど落ちる相手だ。
が、逸話を見ると結構無茶なことをやっているから困り者である。
具体的には農兵だけで島津の軍勢と渡り合った女傑だ。
アサシンのクラス適正は、おそらく“騙し討ち”の逸話から得たものだろう。
482
:
ライダー
:2016/05/12(木) 00:08:46
「――――間違いねえな。」
うえーと言う顔をする。女子供、農民、騙し討ちで勝利。陣地構築、罠の達人。
かんっぜんに俺が『もう戦いたくない』類のそれだ。殺し飽きている。
「悪いが御主君、ちょっとコイツとは俺、戦いたくないな・・・」
「せっかく聖杯戦争(あそび)に参加してるのに仕事でさんざんやり合ったような相手と戦っても、その、なんというか・・・」
令呪でもチラつかせないと戦いたくない、というような顔をして高遠を見よう。
483
:
佐香月 岱然
:2016/05/12(木) 23:18:36
>>481
「ふむ、なるほどな……ありがとう」
ミルクたっぷりのアイスティーで、労をねぎらう。
深夜なので糖分は控えめだ。
「なんというか、こう、『厄介』そうだな……
分かりやすい力の強さが無い分、こういう手合いは」
484
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/12(木) 23:42:13
何もない空間からキャスターの声が飛ぶ。
既にここはキャスターの陣地内……声を好きな場所に届かせるぐらいは余裕だ。
『うへー、相手したくねー』
こういう策略家の相手は苦手である。
いや、じゃあどういう相手なら有利かというとアレだが。
『むしろ気になるのはマスターの方だがなぁ』
『あの白いの、ともすればサーヴァント以上に厄介そうだぞ』
『その辺も話含め……坊主、ちと話したいことあるから寝る前にツラ貸せよ』
485
:
GM
:2016/05/13(金) 00:18:41
【高遠葵】「―――向こうから襲ってきた時くらいは、諦めて応戦してもらうよ?」
とは言え、高遠の方も無理を押してまで襲撃する気はないらしい。
ライダー陣営には根本的にアサシン陣営と戦う理由がない以上、当然と言えば当然である。
【高遠葵】「いえいえこちらこそ―――あちち。」
高遠はアイスティーをふーふーしている。
どうやら猫舌らしい。
【高遠葵】「私も、こう言う相手はちょっと苦手かな。」
【高遠葵】「聞いての通り、ライダーにとってもやる気出ない相手みたいなんだよね。」
「私もできれば無理強いはしたくないし、アサシンの対処はあんまり手伝えそうにないよ。」
―――との事らしい。アサシン陣営の対処に関しては、ライダー陣営の協力は望めないものと思ってかかった方が良いだろう。
対処する必要に駆られた場合は、単騎でどうにかするか、別の陣営―――消去法でランサー陣営に打診するという事になる。
486
:
GM
:2016/05/13(金) 00:29:43
【高遠葵】「―――向こうから襲ってきた時くらいは、諦めて応戦してもらうよ?」
とは言え、高遠の方も無理を押してまで襲撃する気はないらしい。
ライダー陣営には根本的にアサシン陣営と戦う理由がない以上、当然と言えば当然である。
【高遠葵】「いえいえこちらこそ。」
高遠はカップを両手で持ってちびちび飲んでいる。
【高遠葵】「私も、こう言う相手はちょっと苦手かな。」
【高遠葵】「聞いての通り、ライダーにとってもやる気出ない相手みたいなんだよね。」
「私もできれば無理強いはしたくないし、アサシンの対処はあんまり手伝えそうにないよ。」
―――との事らしい。アサシン陣営の対処に関しては、ライダー陣営の協力は望めないものと思ってかかった方が良いだろう。
対処する必要に駆られた場合は、単騎でどうにかするか、別の陣営―――消去法でランサー陣営に打診するという事になる。
487
:
佐香月 岱然
:2016/05/13(金) 01:50:19
「……うむ。心に留めておく」
「コップは、明日の朝で構わないから食洗器に入れておいてくれ」
部屋を後にする。
「……」
キャスターに呼ばれていたことを思い出す。
心当たりは、一つある。
彼らの決闘に、一対一と言ったそれに、横やりを入れたことだ。
「……なんと詫びたものかね」
怒り心頭……には見えなかった。それが、逆に怖くもある。
嵐の前の静けさ、と言えば皮肉だろうか。
「……あー、キャスター」
呼びかけてみる。
488
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/13(金) 02:07:02
霊体化を解き、佐香月の前に現れる。
ハ
ィ´: :|
__/: : : : リ
ヘー──--、_,,-'::":::/: : : : : ノ
ヘ: : : : : : : : : ヽr-イ_,,,-‐'"ヽ
ゝ: : : : : : :r‐'" ̄_,ノ::::::::`ヽ:::ヽ
 ̄7 ̄/'´ ̄:::::::::::::::::::::_::::ヽ::ヽ
/::::::/:::::::::::::::::::::::ヽ:::::::ヽ::::ヘ::ヘ
, -- 、/::::::/::i::::::::::::::::::::::ヘヘ::::::::ヽ::::i:::::l _,,, -‐- 、_
i´ \  ̄ `|::::|::::::::ト、ト:::::::::|メヘ::::::::ヘ::'l:::| ̄ ィ .〉 「おー」
ヘ \ |::::|:::::卞ヾ \::| ィTヌ'j::::::ヾ:::ト.ー-/ ./ 「呼んだ……のは俺様の方だな」
', ヽ‐',:::ヘ:::::|丈ア ヾ ~ レr、ヘ::|ヽ./ / 「出頭大儀である、ってなもんよ」
ヘ ヽヘ::::ハ::ト、 ' , ノ ├'" ./
/ヽ ム ヾ| |l ゝ、 _` ´ イ t /
/:::::::::::\ 〈 \ .ノ-レ' ̄_ノヾ ) /
/::::::::::::::::::::::ヽ そ ソヽ__/__||__ヘ/》 》 /ヘ
/:::::::/::::::::::::::::::::i:ヽヽ / // || ヘj 〉 レ':::::::::ヘ
/::::::,ノ:::::::::::::::::::::::::|:::ヘ ヽ. / ~ .l」 ( /ノ:::::::::::::ヘ
/::::/ ,i::::::::::::::::::::::::::::}/ソ V ン": /:::::::::::::::::ヘ
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l::/ |:::::::::::::::::::::::::/:::/: : リ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: : : ::|:::::::::::::::::::::::::',
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|l |::::::::::::::::::::/::::::|: : ::L_______」: : : ::|:ヘ::::::::::::::::::::::::i
{ |:::::::::::::::::/::::::::|: : :L - '" ヽ .__」: : : : |:::ヘ:::::::::::::::::::::::i
|::::::::::::::/::::::::::|: : :| |: : : : ::|:::::ヘ::::::::::::::::::::::i
|::::::::::::i:::::::::::ノ⌒ヽ r': : : : ::|::::::::ヘ::::::::::::::::::::i
|:::::::::::}:::::::/ヽ≦>} |'´ ̄`ソ::::::::::}ヽ::::::::::::::::::}
不機嫌そう、ということもない。
……威圧感がある、というわけでもない。多分。
「まーいくつか話しときたいことがあってよ」
「とりあえず差し当たって今後の方針だが、ひとまずは地盤固めで行きたいとこだね」
「特に尻尾も見せねぇ黒幕の情報もそろそろ手に入れときたいとこだ」
「んで、管理者のねーちゃんも聖杯が欲しいってわけじゃねーんだろ?」
「明日にでも話通して、本格的に黒幕の追求とアーチャー陣営の対処に着手してぇ。日中にやっといてくれ」
「それとそのアーチャー陣営に関してだが……顔見知りなんだろ?」
「そっちもコンタクト取って、どういうスタンスなのかぐらいは聞いといてくれると助かる」
「嬢ちゃん護衛に連れてきゃいきなり襲われてもそこまで危険じゃねーだろーし」
「つーか日中は基本嬢ちゃんと一緒に行動しとけ」
「良かったな、デートだぜデート」
そのまま事務的な話……ごく普通の態度である。
489
:
佐香月 岱然
:2016/05/13(金) 02:28:43
「ああ、うむ……」
「日中にね、日中」
キャスターの指示を頷きながら聞き、時々暗唱して確認する。
心此処にあらずだ。
これは、どうするべきか。
気にしていない……ように見える。
このまま何事もなかったかのように風化してくれるのならありがたいが……
いや、こちらを試している可能性だってある。
その場合、切り出さなかった場合のその後が恐ろしい。
しかし、もし忘れていたのだとしたらあえて触れるのは馬鹿らしい。
いやいやそもそも英霊が「忘れていた」なんておっちょこちょいな真似をするか?
ええいまどろっこしい、せっかくだから俺はこの赤い扉を選ぶぜ(錯乱)。
「あー、キャスター。私からも、話がある」
「……先の、セイバー戦のことだが」
気まずそうに、口ごもりながら、こちらから振る。
490
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/13(金) 23:24:50
「……おい坊主、話聞いてんのか?」
「言っとくが俺様はわざわざてめーのためを思って真面目な話してんだからな?」
「そもそもこの帝釈天様直々の薫陶ってだけで泣いて喜ぶべきもんだっつのに」
「ったく、そんなんでこの先生きのこれると……」
「………………」
上の空な佐香月を見とがめ、愚痴っぽく説教を垂れる……が。
セイバー戦のことを話題に出された途端、ピタリとキャスターの動きが止まる。
「……あー…………」
ぎくしゃく、と所在なさげに視線を動かし、ついにはそっぽを向いて。
「…………おう、言ってみろや」
491
:
佐香月 岱然
:2016/05/14(土) 00:38:09
「……君の望みは、『最強の証明』だったな」
初戦は、セイバーだったか。
あれは一号打ち合って退いたので、言うなれば『引き分け』だろう。
次は、あの巨人だ。それも連戦。
自分と工房を守るために、単騎で戦いに挑ませた。
そして、二度目のセイバーとの打ち合いで―――
「この佐香月岱然、優男の自覚はあるが」
「しかし、例え私にも許せないことはある。例えば―――」
この陣営は、他でもない彼女が支えてきた。
それは理解している。戦闘に限った話ではない。
陣地作成、遠視による索敵、治癒、交渉のサポート。
「差し出された上等な馳走を、目の前でひっくり返されることだ。
それをされると、我を失って怒り狂う。幼い頃からの悪癖でね」
召喚されて初めての勝利は、キャスターにとってまさしく待望したものだったはずだ。
いや、もしかしたら生前から、追い求めていたもの。
何せ、『聖杯戦争に願う』のだ。
願いが無いから適当に理由を付けたものとはワケが違う。
・
「俺は、君にそれをした」
跪き、こうべを垂れる。
「君の勝利に泥を塗った。すまなかった、キャスター」
492
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/14(土) 01:20:40
「…………違う」
「違う、違う、違う、違う!」
「やめろ! 頭下げんな! そういうんじゃねぇ!」
キャスターが吼える。
「逆だ!」 ・
「頭下げんのは俺だ!」
「俺はお前のおかげで勝てたんだ!」
単騎では一手足りなかった。
その差を埋めたのは、間違いなく佐香月の援護によるものだ。
あそこで令呪が無ければ、死んでいたのはキャスターの方だった。
・ ・ .・.・.・ ・ ・ .・ .・
「俺はインドラだから!」
「あの時お前に勝てと言われて――――嬉しかった」
「……そういうもんなんだ。俺たちはそういうもんなんだよ」
「だから頭下げんのはやめろ」 ・ ・ ・ ・
「俺から『ありがとう』って言葉を取り上げないでくれよ、タイゼン」
493
:
佐香月 岱然
:2016/05/14(土) 01:57:38
「キャスター、今」
名を呼んだか。
坊主ではなく。マスターでもなく。
関係を捨てて、個人として。
「……いや」
「君が私の謝罪を受け取れないのと同様に、
私も君の感謝の言葉を、素直に受け取るわけにはいかない」
顔を上げ、立ち上がる。
軽い気持ちで下げた頭ではないのだ。
「……だが、それならば何度でも君に乞い願うぞ」
「次も、勝ってくれ。」
「私も、そのために出来ることをする」
494
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/14(土) 02:53:56
「………チッ、めんどくせぇ奴」
顔を顰め、頭をガリガリと掻く。
「ハン、まぁいいさ」
「OK、OK、任せとけよ」
「俺様は最強だからな。何度だって勝ってやらぁ」
そのまま、クルリと背を向けた。
……なんとなく、気恥ずかしいからである。
「…………飯、楽しみにしてっからな」
そのまま、肉体を粒子に変えて霊体化する……
495
:
佐香月 岱然
:2016/05/17(火) 00:36:02
「ああ、信じている」
力強く、霊退化する背中を見送る。
496
:
ライダー
:2016/05/17(火) 22:17:18
んじゃまあ単独行動でMP回復させつつ復元呪詛いくぜー
ライダー:15b6<=5
diceBot : (15B6<=5) → 5,6,4,2,3,6,6,2,4,5,2,3,6,2,6 → 成功数10
減ったMPは5で単独行動と相殺、HP10回復だな。
・HP:81/88
・MP:0/47
497
:
GM
:2016/05/17(火) 22:21:47
【時間区分を終了します―――】
【二日目/深夜】
まだ二日目のはずなのに、どうしてこうも事態が激変しているのか?
それは誰にもわからない。何しろ演出してるGMにも判ら―――コホン、失礼。
まあともかく、情勢は停滞しつつある。
何かしておくなら、今の内だろう。
【ランダムイベント表が凍結されました。】
498
:
GM
:2016/05/17(火) 22:23:01
【時間区分を終了します―――】
【三日目/朝】
まだ三日目のはずなのに、どうしてこうも事態が激変しているのか?
それは誰にもわからない。何しろ演出してるGMにも判ら―――コホン、失礼。
まあともかく、情勢は停滞しつつある。
何かしておくなら、今の内だろう。
【ランダムイベント表が凍結されました。】
499
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:22:48
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
――――夢を、見ていた。
それは彼の、再起の場面。彼が死に、生まれ変わrγ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| あー、ストップストップ |
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━乂________  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ━━━━━━┛
| ちょいと待ってくれや |
乂_________ノ
:::::/::l::,. -:::__\:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
::::,{:::|:::/::::::::::`´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
:/::Ⅵ!′:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::、:::::::::.
:::::::Ⅵ ::::::::::::::::::::::: ト、::::::::::::::::::::!::、::::::::::',::::::、::、
::::::/',!:::::::::::::::::::::!::: ! ヽ:::::::::::::::l:/:!、::::::::l:::::::ト、:.
::::/::::::::::::::::: !::::::l:::::| ∨::::::::イl::l ',:::::}:::::::! ヾ!
::,':::::::::::::::::::,:|-::7 ̄!` !::::::::::l , ヽ、l::/ハ::::l
::|:::::::::::::::::´::|:::/l:::/_ }:::;::::::iイ㍉ }/イ} !::;
::|:::|,:::::::::|::::::|/,ィチ㍉ `' /:ハ:/弋ソ {:::/ l/ 「今回はちょいと俺様にやらせてくれ」
::|:::|:、:::::::{::::下 トし刈 / ´ ト、 「たまにゃいいだろ? つーか俺様がしてぇんだわ」
::l:::l::ハ::::::,::::l 弋)zソ 、 { }! 「つーわけで俺様がやる。決定な」
::Ⅵ:{ i_\::',、! 八ノ
:::::::::ゝ、__,、 / ̄
:::::::::::::://:|_ヾ} 、 σ /
::::::::::::::{ !::|/}l > __/
::::::::::::::ヾ、|__,ノ /ーrrr、--、 ̄`ヽ
::::::::::::::::::::∨ 、 ∨∧ ', ':,
:::::::::::::::::::/ /∨∧ } l ',
::::::::::::::_/_ _,...- 、 ∨/ヽj
::::::::::////>、´ ヽ//l l ‘,
::::::::/ ̄`ヽ//\ //// | }
::::{ ̄ ̄`丶\//` ー― '´77//// \ !
::::::.__  ̄`ヽ、///////// ヽ |
::::::::. \__ ` ̄ ̄ ̄´ }/ヽ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
――――まぁほれ、好感度上がった記念とでも思っとけや。
仲良くなったボーナスっつーか、そんな感じでひとつ。
夢への介入ってなぁ普通の英霊にゃあできることじゃねぇ。俺様が偉大なりしインドラだからこそできるこったな!
ま、どうせ夢なんだからお前も話半分に聞いとけ。いいな? よし、んじゃとりあえず――――
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
500
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:24:16
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
――――俺様の話はもう見たよな?
喧嘩して勝って負けて負けて負けて負けて勝って負けて……そんな暮らしよ。
不満があるわけじゃねぇさ。俺は民にそう在れと乞われてたんだからな。
助けてほしけりゃ助けるし、負けて欲しけりゃ負ける。そういうもんなのさ。八百長してたってわけじゃねーが。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 ̄ ̄ 、
\
/
:.、
|
l
l
/ / | ム
ハ /| / } __ ,r
| / /: : } / ,/: | i| }/} / : : : ::/ 〕iト._ __ 「あ、ちなみにこれが俺様本来のハンサム顔だ」
‐-ト/レi/_: : レ /_:斗-i|‐ | } { {: : : : / _ ‐: : : : : : : :: : : : :_) 「超絶美少女から究極美男子にリターンだぜ。夢の中でだけな」
乂_弋ッ>{ /} /、弋ッ7| 儿i/ _ノ: : ∨イ: : : : : :_:_: : -‐ ¨ 「坊主的には女のカッコの方が良かったか?」
} : : : : : ノイ:ノ': : : : : ://⌒V: : /'¨: : : : : : :イ: : } 「そりゃ残念だったな。ケケケ」
\{: : : : : : : : : : : : > ‘ / / : : : : : : : : : : : : : /、
 ̄ ̄`ヽ> ‘ }_/: : : : : : : : : : : : -イ : : }\
> ‘ }: : : : : : : : : : : : : : : : : : / 丶
> ‘ 、: : : : : : : : : : : : : : :/::} \
\: : : : : : : : : : : : : / _ ‐―
>= -┬- = < \
>''´ /
> ‘ / }
> ‘ /
> ‘‐‐/ /| }
> ‘⌒}‐‐‐‐/ /i:i|
> ‘ /‐‐‐/ /:i:i:i|
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
ともかくそんなわけで、そんな感じに俺様は暮らしてた。
そこに不満があったわけじゃねぇが…………疑問はあった。ああ、あったさ。
俺様は人に乞われて人のために戦うが、クソッたれのヴィシュヌはそうじゃねぇ。
あいつは世界の秩序を守るため、やがてカルキとして世界を滅ぼすのさ。
カリ・ユガからクリタ・ユガ。世界の破滅と再生による秩序の復活よ。世界の運行上必要な終末。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
501
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:25:15
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
――――じゃあ人ってなんだ?
末法を招き世界の滅亡の要因となる人ってのは、なんのためにいる?
そいつを救うために戦う俺様は? ――――あまつさえ、人のために道化にすらなる俺様ってのは何者なんだ?
なんのために戦うのか、なんのために存在するのか。
ウダウダ悩むほどじゃねぇが、ずっと心のどっかに引っかかってた。
そんな時――――
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_
/ ヽ
,′ :. _
イ / } }=‐ /⌒ヽ
ノイ|ト、| /戒 /} / } 「出会っちまったんだよなぁ……アイツに」
/从: :`': : : }/‐} ′ } 「文字通り、俺様の在り方を変えちまったアイツに」
/_ \f‐イ‐‐ム { 「そのくせ妙に自信の無かったアイツ――――」
{/ \ }、‐‐‐‐‐} ∧ :
{ }} \‐‐‐\ i
` _}‐‐‐‐‐〉 }
、 _ _〕iト.‐{i } i
__ \ _ _〕iト.} }
/ ¨¨ ¬=- _ /~} }
′ \} ≧z_ /: : :;ヽ }
, \ニ__}‐7}: : : i: : :, }
′ i ` ̄丁ノ: /;;i: }ノ亠‐===‐- _
/ }' \} `/;/{_ノ \
/ ノ⌒ヽ `' _ -‐ }
, / \ i -‐ ′
, ― 、 ノ / __≧=‐---少'´―ュ、 /
{⌒ヽ \ ′ /==‐- _\ _ -‐ ¨
{ /\ 、 / {_ |i \ヽ
、 \ ` __ } `ヽ }ノ
\/ \ }}/  ̄ ̄
\ }} /
\_ノイ
γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
| シッダールタに、な |
乂________ノ
502
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:28:24
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
アイツはすごかった。
ブラフマーの爺と一緒にアイツの話を聞いてみたんだがよ。
あ、一応正体隠してな。流しのバラモン僧ってことにして、昔使ってたキョウシカの名を名乗っといた。
そのせいでシッダールタの野郎、未だに俺様のことキョウシカって呼ぶんだが当てつけかあれ。
……まぁともかく……
アイツは人を救う理屈を完全に組み立てやがった。人が自らの手で人を救う手立てを見つけ出しやがったんだ。
そんなことは俺様にはできねぇし、ヴィシュヌにもできねぇ。
アイツはまだ爺にもなってねぇのに――――神の不要を証明しやがった。
人は自らの手で宙に至る、ってなぁ!
神の救済なんかいらねぇって……人はその心の御者になることで、自らを救うことができるってよ!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_ ―― _
、
/ ト、 \
{:;:;\}、 丶 \ 、
|イ孑気 }、 \⌒ヽ
| i |::>=‐∧ ハ\i}\、
| | / ハ} : : : : : :}/: : i : `''<_
| | i /}/: : : :,: : : : : : : : : : : : : : : : ::}
| | l/: : : : : :ム=- _: : : : : : rフ: : :/ 「オイオイオイオイオイオイオイ!」
| | И {: : : : : : :{_ ¨~丶: : :\/. 「なんだよ! なんだよそりゃあ!」
| | ,: レイ:: : : : : :: i///∨/≧ュ、 \: : :} 「悟り? 欲を捨て去りカルマを無にすることで輪廻の輪から解脱する?」
\l ∧/: : : : : : : : : : ::i//////////i> /_ノ 「狂ってんなぁオイ! そんな理屈に常人が付いてこれると思ってんのか!?」
\ {∧: : : : : : : : : : : :∨//iハ/////iイ
\ {: :丶: : : : : : : : : : : \/ }、////〈
〕iト.: \: : : : : : : : : : : \ 丶//ハ
ヽ /: : : : : :、: : : : : : : : : : : ` ‐- ⊥__
∨ / : : : : : : : \: : : : : : : : : : : : : : : : : : }
i} ∧: : : : : : : : : : : :、: : : : : : : : : : : : : : : {
i} /‐‐\: : : : : : : : : : \: : : : : : : : : : : : :/
i} ,/‐‐‐‐‐\: : : : : : : 少'´¬=--- ‐'′
i} /‐‐‐‐‐‐‐‐‐≧=‐フ'′ {
{厶‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐/ }
/‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐/ }ト、
i}‐‐‐‐‐‐‐‐‐/ / \
503
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:31:31
ィ系圭I圭I圭ト、
,ィ}升圭圭圭圭圭圭へ
ィ}升圭圭圭圭圭圭圭圭ト、
.ィ圭圭圭圭圭圭圭圭圭I圭ハ
|圭/≡===ー===≡ヘヲ
ヘ|iヲ マヘ
i 万ヲ ○ リヘ|
| i iヲ ¬- _ _ _,. - - ! ! 「――――然り」
i J ヘ弋ッ ヾ ゝ '´弋ッ,´´ ! ! 「これは一朝一夕で成し遂げられることではないでしょう」
i `─ ' l `─ ' ! ! 「遠く果てしない輪廻の果て、須臾の狭間に滑り落ちた砂粒を箸で摘まむが如く」
i i l ! !. 「このあまりにも迂遠な苦行を、人々は受け入れますまい」
i i 《 , .! ! 「となれば、無暗に広めても世を乱すのみ。私は静かに涅槃に至りましょうぞ」
t ト _二_ / /
/ ̄入┤\ `─ ' /_/
/ ̄/ i | ::::> _ <:\ \_ _
r-┤│ │ | ::::::::_ ─ ─ 、 \\ヽ _ _
r─ / / / │ │ /,.´- ´  ̄ _丶 ヽ 丶
/ ' ' | | / ` ─  ̄ _` ヽ 、
/ /// リ / ´ , ィ  ̄ 丶 ヽ i i
/ /// / '、= - ´ `フ ', i
/ ´,. ィ  ̄ 丶 .ヽi
|| | / ,. - / ̄丶_ ` ∧
/ > ', / │ `、 ∧
/ / ', / │ 、 ∧
/ / 入 / / ! ', ∧
504
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:32:24
| |i i: :/: : : :: :: :: | | |
| |i イ: :斥ノ ̄>: | | ∧
l | ハ | |: : ‐¬¨~::: :::| | | }: ::.、 |
| i| | | ハ i| | : : : : : :: : :: :| | | }::: : :.、 |
l | i| | |/ }{ i| | : : : : : :: : :: :| ∧ i| }: : : : : :.、 l | 「なんだそりゃあもったいねぇふざけんな!」
l | i| | 'i| 八 儿 : : :: : :: : :: :|イ: :} ∧儿: : : : : : \l | 「広めろ! バンバン広めろ!」
ヽ从| 从 /:::i| /: : : :: : : : : : : :: :: :: :: : ::レ: : : : : : : : : : : : l i| i| | 「お前の理屈は正しい! あらゆる教えを超越し、最も正しく人を救う理念だ!」
レ ,::: :::|': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : | i| i| ト 、. 「この俺様が保証してやる! 世に広めねぇ方が罪ってぐれぇよ!」
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |八 | |: : \|
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: :\儿}: : : : | |
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : | ト ハ
ー―-- 、 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、:: : : : : : : : : : : : : : : : : ::: | |: :} /: :}/
}: : : : : : : : : : : : _ イ}: : :: :: : :: :: : : :: : : : : : : ::И |: :}/: : /
`ー‐< ̄___7 ̄ _ノ : : : : : : : : : : : : : : : : : : /儿从: : :/
_ ‐=ニニニ=‐{___厂: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : /: : : : : /
_ -‐===ニニニニニア /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / : : : /
_ -‐===ニニニ>''´{ ̄__'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::/ : : : /
_ -‐===ニニニニ>''´ (: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / : : : /
,ィ升圭ハ
,ィ升圭圭圭ト、
.ィ升圭圭圭/r〜' ヘ
|i圭圭圭圭/ヲ -‐ヘ
{圭/ヲ⌒)ノヲ ー‐.ノ
∨ヲ i ノj´ `’ヘ
/´ :| r‐'
> ´ ̄ \ し{ rュ' 「しかし……」
/ \ \ _j
/ \ /  ̄
. / ´ ̄ Ⅴ
/ / .∧
/ ' ∧
⌒\ ' ∧
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
中々シッダールタの奴も強情でな。
俺様が勧めても布教を渋ったんだが……ブラフマーの爺の説得もあって、どうにか教えを広めることを承諾した。
その後は鹿やらかつての苦行仲間に説法するところから始めて……今じゃ三大宗教か。
ともあれ、この時俺様は生まれ変わった。文字通りに。
つまるところ――――
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
505
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:34:31
修正
| |i i: :/: : : :: :: :: | | |
| |i イ: :斥ノ ̄>: | | ∧
l | ハ | |: : ‐¬¨~::: :::| | | }: ::.、 |
| i| | | ハ i| | : : : : : :: : :: :| | | }::: : :.、 |
l | i| | |/ }{ i| | : : : : : :: : :: :| ∧ i| }: : : : : :.、 l | 「なんだそりゃあもったいねぇふざけんな!」
l | i| | 'i| 八 儿 : : :: : :: : :: :|イ: :} ∧儿: : : : : : \l | 「広めろ! バンバン広めろ!」
ヽ从| 从 /:::i| /: : : :: : : : : : : :: :: :: :: : ::レ: : : : : : : : : : : : l i| i| | 「お前の理屈は正しい!」
レ ,::: :::|': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : | i| i| ト 、. 「あらゆる教えを超越し、最も正しく人を救う理念だ!」
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |八 | |: : \| 「この俺様が保証してやる! 世に広めねぇ方が罪ってぐれぇよ!」
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: :\儿}: : : : | |
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : | ト ハ
ー―-- 、 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、:: : : : : : : : : : : : : : : : : ::: | |: :} /: :}/
}: : : : : : : : : : : : _ イ}: : :: :: : :: :: : : :: : : : : : : ::И |: :}/: : /
`ー‐< ̄___7 ̄ _ノ : : : : : : : : : : : : : : : : : : /儿从: : :/
_ ‐=ニニニ=‐{___厂: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: : /: : : : : /
_ -‐===ニニニニニア /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / : : : /
_ -‐===ニニニ>''´{ ̄__'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::/ : : : /
_ -‐===ニニニニ>''´ (: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / : : : /
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,ィ升圭圭圭ト、
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|i圭圭圭圭/ヲ -‐ヘ
{圭/ヲ⌒)ノヲ ー‐.ノ
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> ´ ̄ \ し{ rュ' 「しかし……」
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中々シッダールタの奴も強情でな。
俺様が勧めても布教を渋ったんだが……ブラフマーの爺の説得もあって、どうにか教えを広めることを承諾した。
その後は鹿やらかつての苦行仲間に説法するところから始めて……今じゃ三大宗教か。
ともあれ、この時俺様は生まれ変わった。文字通りに。
つまるところ――――
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
506
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:35:15
,
\_ノ}
__ヽ;,7 ,‘
/ ゞf‐={‐、 ,
/ /:/:/_}、/
{ {: : : :' : _ } 「――――雷神インドラ改め、仏法護法神帝釈天」
ハ /} ∧: : : :{爨;;,,ィ. 「この日より釈迦が教えを守護し、人々に迫る悪鬼羅刹を払う剣とならん」
/ } i}戒/レヘ): : ムf钁<__. 「人よ、宙を目指せ」
}\\}、: : / \:ノ¨7㌃¨′ 「我ら天部を追い越して、遥か高みへと臨むことを期待する」
/__ \__>' >{斥z,、
/ \/ /‐乂{¨};i i: 「……っつーわけだ、シッダールタ」
{ _ / /}‐‐レ^}i} {;ト、i: , 「俺様はお前が気にいった……隣の爺ともども、力を貸すぜ」
∨ / , \_斗f}、焔}i ,,'
V  ̄}{;;爨斗r'′
\ ___/ 介i;焔炎i:
 ̄、 ∨‐仆攬刈i ,,‘
\ / ‐‐‐}斧弍ム{i: , ,
ー‐―-イ‐‐‐‐i|儿__i}斗ァ'′,,'
`‐‐‐‐‐‐‐ムi}乂i{劣 ,ィ'′
∧‐‐‐‐‐‐|焔炎《_,イi;}
ノ >=‐--|トイ孑介{i(、,,‘
{ ̄ ⌒ヽ 厮7ハ{ }ii:}' 丶
/ \}幺厶イ刈 i: \
/ {i:州i:旡儿ノ} \
/ イl}爪i:焔刈'′ 丶
/ / |}乂i:炎∨`ヽ
/ , |}斧个;v \
/ ′ :i厖孑/ 、
/ / :i斗リィ \
/ ilⅣ/
′ / il;Ⅳ
Ⅳ
/'
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
――――その日から俺様は仏教の護法神になった。
人が俺様たちを追い抜いて、俺様たちを必要としなくなる世界が見たくなったから。
カルキの破滅をも打破する、人の救世を見たくなったから。
俺様はもう少し、人のために剣を取ろうと思った。でもまぁ――――
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
507
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/17(火) 23:38:35
r‐- i i
{: : : : : : : 、 l i il
、: : : : : : : :`: : 、 l i | il
ー 、: :>= -- = < l i | il
/ }=-、 l i | il 「たまにこうして、喧嘩のひとつもしたくならぁな」
{ }: : : l .l 「守る戦いでも、救う戦いでも、負ける戦いでもなく」
{__/{¨ ____}: : :_: \ }ヘl l 「自分がやりたいように、勝つための戦いって奴をよ」
〉。゜{\__ノ ̄: :¨: : :`ヽ: : 、_ i i , ‐―. 「それはそれでイマイチモチベが上がんねぇ自分が恨めしくもあるが……」
___〉 {{\: : : : : : : : : : : : : : : : :` 、 i i /
_ ‐ : : ¨: : : : : 〉 ゞ=个ー‐‐ 、 : : : : : : : : : : : : \レ}ヘ ヽ /
{: : : : : : : :_: : :_: _〉 `¨⌒\}}、: : : : : : : : : : : : : >{r≦
`ー― ¨ /: :〉_______}: : \: : : : : : : : /
,: : : : : :_ イ: : : : : : : : : : : : : : : : : : { /
/: : : : / /: : : : : : : : : : : : : : ー―‐{ //
/: : : : / ,': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 〉 /
{ : : :ノ l : : : :/⌒ヽ: : : : : : : : : : : : : / イ
`¨ l : : : : `ー : :_:: :: : : : /_ -‐孑''´
l : : : :}  ̄ イ
、: : :/ _ ‐=<
 ̄ ‐=<
/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
以上。ちと長くなったが――――そういう、夢の話さ。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
508
:
佐香月 岱然
:2016/05/18(水) 00:40:20
「――――――。」
朝だ。
彼の―――彼女の言葉に従うなら、今日するべきことは。
高遠を連れて、管理者の邸宅へ向かう。
一応、PDAにて事前に断りの連絡を入れてからだ。
509
:
GM
:2016/05/18(水) 00:54:12
高遠を伴い、洋館を訪れる。
先日同様、君達は応接室に通された。
【シンディ】「そっちは、ライダーのマスターね。初めまして。」
「立ちっぱなしもなんだし、座りなさいな。」
【高遠葵】「ど、どうも初めまして。高遠、葵です。」
高遠はガチガチに緊張しているようだ。
さもありなん。今回は戦いに来たわけではないのだ。
下手に失言などしては―――と、気負ってしまっているのだろう。
【シンディ】「さて。昨日は大分色々動いたみたいだけれど―――」
「―――その辺も含めて、まずは用件を伺いましょうか。」
510
:
佐香月 岱然
:2016/05/18(水) 01:20:56
「彼女とは、縁あって参加当初から協力的な関係にあったのですが、
サーヴァントともども、正式に当陣営で迎え入れるという事になりまして」
経緯と紹介は軽く済ませる。
今日の本題のためのクッションのようなものだ。
「……アーチャーとアサシンの正体、真名に判別が付きました」
冷や汗一つ。
情報交換の見返り、などと言っていられる状況ではない。
二騎について、そのまま教える。
「……つきましては、そちらの陣営と、対アーチャーとして本格的な大同盟を締結したく」
511
:
GM
:2016/05/18(水) 02:18:53
【シンディ】「クレタ島最古の女王、エウロパ―――宝具は最強の怪物タロスに猟犬ライラプス、それにいくら投げても尽きない雷の神槍、ね―――」
「―――ちょっと引っ掛かるところはあるけど、同盟を結ぶこと自体は問題ないわ。」
シンディの方も、同盟に関して否やは無い。
アーチャー陣営がとにかく理不尽に強力なサーヴァントを抱えているというのも、もちろんあるが―――
【シンディ】「とは言え、こっちから積極的に攻めるってのは、やめておいた方が無難そうね。」
「仮に勝てたとしても後が続かないし、何より疲弊したタイミングをアサシン陣営が狙ってこない理由がない。」
「こっちから積極的に攻める理由もないし、少しでも有利な形で迎え撃てるように体制を整えておきたいところなんだけど―――」
【シンディ】「―――そうなると、今度はアサシン陣営が鬱陶しくなってくるのよね。」
「なるほど。昨夜攻めてきたのは、あの時点でこの盤面を見越していたからってわけ。」
―――アサシンと言う不確定要素が現状宙に浮いているのも、理由の一つとして挙げられるだろう。
アサシン陣営を攻めるにせよ、アーチャー陣営を攻めるにせよ、はたまたアーチャー陣営がこちらの同盟を攻めるにせよ―――
誰が勝とうとも、残った陣営に対して無視できないレベルの隙を晒す事に繋がるのだ。
512
:
エキストラさん
:2016/05/19(木) 00:39:46
「おそらくは、我らとそちら、そしてライダー陣営で
それぞれ分担するような構図になるのでしょう。
それにしても、随分と危うい均衡ですね。さながらヤジロベエのような」
ともあれ、まだあちらの陣営に付いて不透明な部分もある。
「……このあと、教授と連絡をつけてみます。
その会話次第で、見えてくる展望もある」
513
:
佐香月 岱然
:2016/05/19(木) 01:30:08
「おそらくは、我らとそちら、そしてライダー陣営で
それぞれ分担するような構図になるのでしょう。
それにしても、随分と危うい均衡ですね。さながらヤジロベエのような」
ともあれ、まだあちらの陣営に付いて不透明な部分もある。
「……このあと、教授と連絡をつけてみます。
その会話次第で、見えてくる展望もある」
514
:
GM
:2016/05/19(木) 23:34:24
【シンディ】「そうね―――さしあたって、こっちはアサシン陣営の動向を探っておきましょうか。」
【シンディ】「―――しかし、ハル教授、か。」
「結構な難物だと思うけど、頑張ってね。」
ハル・ベクター・モーリス。
君が知っている彼の姿は、あくまで大学で接したものだけだ。
思えば、彼について知っている事は驚くほど少ない。
精々、歯に衣着せない物言いとは裏腹に、講義が判り易い事くらいだ。
【シンディ】「とりあえず、アーチャーとアサシンの情報も頂いた事だし、私も何か教えてあげたいところなんだけど―――」
「今の段階で聞いておきたい事って、ある? もちろん、私が知らないことまでは教えられないけど。」
―――同盟を結んだこと自体がメリットとは言え、この辺割と律儀な人らしい。
折角なので、何か聞いておくといいだろう。なお、高遠はその辺役に立たないのでそっとしておいてあげて欲しい。
515
:
佐香月 岱然
:2016/05/20(金) 00:20:22
「……この戦争を始めた輩は、結局何を考えているのか。
そこが見えてこないのが、まだ怖いですね。
可能であれば、その正体と真意を探ることも勧めていきましょう」
黒幕についての提案をしつつ。
「ふむ……では、そうですね。
これから対話に向かうハル教授に付いて、なにか知っていることがあれば教えていただけますか」
本当に、自分は彼について何も知らない。
教授と一生徒、そもそもそれだけの関係だ。
どういう経緯で聖杯戦争に参加し、勝とうとしているのか。
というかそもそも魔術師なのか。
本当に、彼という存在には悩まされてばかりだ。
「あっあと好きな異性のタイプを」
516
:
GM
:2016/05/20(金) 00:44:20
【シンディ】「好みのタイプ? んー―――死臭とか気にしなくて、それなりに魔術の世界に理解があって、そこそこの家柄なら誰でもいいかな。」
大分さっぱりした話である。
そもそも魔術師と言うものは、基本的に恋愛結婚とは縁遠いもの。
彼女もまた、そういう観点で見れば一般的な魔術師の認識に近いようだ。
―――それはそれとして、心なしか高遠の君を見る目が冷たくなった気がした。
【シンディ】「それはともかく、ハル教授についてね。」
【シンディ】「ハル・ベクター・モーリス。旧名ハル・ユーリエフ・ベクター。」
「元々はアトラス院に属する錬金術師だったけど、何らかの理由で出奔。」
「現在は私立大学で教鞭を取っている。」
【シンディ】「在籍時の研究内容は“魂の情報化”。即ち、形而上の存在である魂を、何らかの情報体に変換するというもの。」
「現時点で、研究がどこまで進んでいるのかは不明―――」
【シンディ】「―――と、現状判ってるのはこんな所だけど。」
517
:
佐香月 岱然
:2016/05/21(土) 00:23:59
「そ、そうですか、それは」
なんかあまりにあっさりしすぎてて逆にこっちが恥ずかしくなるというあれだぞ。
……分かってたけどな!!
「……魂の情報化」
情報体、というものに具体的なイメージを持てないが。
ふと、コートのうちのPDAが気になった。
「それは、例えば……本来の聖杯戦争において、
英霊の魂を呼び出し、サーヴァントとして使役するシステムとは、また違うのですか?
夜の『あの世界』が、もしも。
もしも、魂だけ情報化されて送り込まれた、仮想現実のような世界だという仮説が成り立つなら。
PDAなどが魔術様式に組み込まれている理由とともに、
この聖杯戦争の仕組みにも、近づくことが出来るかもしれない。
518
:
GM
:2016/05/22(日) 23:32:54
【シンディ】「全然別物だけど―――本質的には近いかもしれないわね。」
「どちらも、広義で言えば“魂の物質化”と言うアプローチそのものは変わらない。ただ物質化するステージが異なるだけ。」
【シンディ】「もしもコンピューターのスペックさえ追い付くなら、近い事はできなくはないんじゃないかしら。」
「まあ、今のコンピューターのレベルだと、人間一人演算するのも無理があるでしょうけど。」
ちょっと考えれば、佐香月にも判る事だ。
まず根本的に、人間の魂を演算できるコンピューターなど、果たして実在するのだろうか?
仮にアレが仮想現実での出来事だったとして、現実に破壊などが波及する理由は何か?
と言った辺りの説明は、まだつけようがない。あくまで仮説の域を出ない話だ。
しかし、仮にその辺りの問題を全て解決できるコンピューターがあるとすれば。
仮想世界の事象を現実に反映させる事ができるという事は、何らかの演算処理の結果を現実に反映させられるコンピューターがあるとすれば。
それはつまり―――あらゆる過程を無視して、結果だけを現実に反映させる事さえも、決して不可能ではないと言う事だ。
即ち、それは―――万能の願望器と呼んでも、差支えないのではないか。
519
:
GM
:2016/05/23(月) 00:04:12
【シンディ】「全然別物だけど―――本質的には近いかもしれないわね。」
「どちらも、広義で言えば“魂の物質化”と言うアプローチそのものは変わらない。ただ物質化するステージが異なるだけ。」
【シンディ】「もしもコンピューターのスペックさえ追い付くなら、近い事はできなくはないんじゃないかしら。」
「まあ、今のコンピューターのレベルだと、人間一人演算するのも無理があるでしょうけど。」
ちょっと考えれば、佐香月にも判る事だ。
まず根本的に、人間の魂を演算できるコンピューターなど、果たして実在するのだろうか?
仮にアレが仮想現実での出来事だったとして、現実に破壊などが波及する理由は何か?
と言った辺りの説明は、まだつけようがない。あくまで仮説の域を出ない話だ。
しかし、仮にその辺りの問題を全て解決できるコンピューターがあるとすれば。
仮想世界の事象を現実に反映させる事ができる―――何らかの演算処理の結果を現実に反映させられるコンピューターがあるとすれば。
それはつまり―――あらゆる過程を無視して、結果だけを現実に反映させる事さえも、決して不可能ではないと言う事だ。
即ち、それは―――万能の願望器と呼んでも、差支えないのではないか。
520
:
佐香月 岱然
:2016/05/23(月) 01:07:34
「そう、ですか」
確かに破壊や所持品など、情報のフィードバックが起きることの需要に説明がつかない。
魂の情報化は分野外だが、言われてみればそれが途方もない代物というのにも合点が行く。
……しかし、「文明にも理解のある近代的な魔術師(笑)」の汚名はしばらく返せそうにないぞ。
しかし、じゃあもしも、だ。
それほどのスペックを誇る演算装置が実在し、
それが仮に聖杯と呼ぶことが出来ると仮定して。
超技術もしくは神秘によって縮小化されてる可能性もあるが、
現実的には「スーパーコンピューター」とも呼ぶべき、
あるいはそれ以上のサイズのマシンになるのだろう。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
それを、『どこに隠すか』だ。
それほどの秘密の空間があっても、或いは見つかってもそれほど不自然ではない場所。
「私立大学なんて、うってつけじゃないでしょうか」
仮説をつらつらと、シンディ嬢の前で並べてみる。
……まあ実際には、地下なんかにどでかい空間を用意されたりすると
そもそも無意味な当て推量になってしまうのだが。
森林や廃ビル群にあったって、不自然ではあるが見つけ易いとは言えない。
しかし、『ありえない可能性』よりも、『あり得る可能性』が、今は欲しいのだ。
「……まあ、ともすると荒唐無稽な、仮説の話なので、話半分で良いのです。
そういうことが出来る施設、もしくはそんな話に心当たりがあったりはしませんか?」
これが〆だ、と言わんばかりに、立ち上がりつつ尋ねる。
冗談のようなものだ。
普通に考えてありえない仮説を真剣に語る輩と思われては、
同盟そして今後の近所付き合いに支障が出かねない。
521
:
GM
:2016/05/23(月) 02:21:27
【GMの描写に誤りが確認されました。訂正します】
×それはつまり―――あらゆる過程を無視して、結果だけを現実に反映させる事さえも、決して不可能ではないと言う事だ。
○それはつまり―――そのコンピューターに演算可能な範囲であれば、どんな荒唐無稽な事象でも現実に引き起こせるという事だ。
標準的な魔術師に言ったら『何言ってんのこいつ』で一蹴されるような話だ。
そういう意味では、可能性を検討してもらえるだけでも御の字と言える。
【シンディ】「私の知る限り、この街に大型コンピューターの類を秘密裏に設置しうる場所は存在しないわね。」
「もちろん、最近その手のものが持ち込まれたなんてこともないわ。」
【シンディ】「中々面白い仮説だとは思うんだけど、現状ではそもそも真剣に議論できるレベルじゃない、か。」
明王市は彼女の庭だ。凡そこの街で発生した事象に関して、彼女に知り得ない道理はない。
大規模な地下施設を建造するにせよ、なんにせよ、完全に秘密裏にとは行かないものだ。
そう言うのを見過ごさないからこそ、“管理者”は“管理者”なのである。そもそも、秘密裏に設置するにはちょっと想定されうるものが大きすぎる。
つまり―――彼女がウソをついていない限り、この街にスパコンの類はないという事になる。それこそ、私立大学も含めてだ。
すこし結論を急ぎ過ぎただろうか―――? いや、そう考えるのは早計だ。
今の所判っているのは、この街にスパコンの類をこっそり設置可能な場所がないというだけ。
【シンディ】「―――その辺も含めて、何か新しい情報が入ったら連絡するわ。」
「そっちも何か判ったら、遠慮なく教えて頂戴。」
ところで、さっきから一言も発していない高遠はというと。
完全に脳の処理限界を超え、突っ伏して居眠りしているようだ。
522
:
佐香月 岱然
:2016/05/24(火) 01:06:37
「ええ、よろしくお願いします」
「……」
さりげなーく机下で高遠の足をつついて起こす。
この後は、ハル教授に連絡を取る予定だ。
523
:
GM
:2016/05/24(火) 22:52:13
それとなく高遠を起こし、管理者邸を後にする。
去り際にクスクス笑われたが、流石にこんなことで関係が悪化する事はないだろう。
【視点移動/キャスター及びライダーの視点】
君達は今、陣地内で自己回復に専念しているところだ。
今のところ平和も平和なので、ぶっちゃけこれ以上書ける事はないぞ。
さあ、行動を開始したまえ。
524
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/24(火) 23:41:43
道具作成で回復薬作って即座に使用。
水道水を清めてグビグビ飲んでるぞ。(MP14/44/46→29/44/46)
525
:
ライダー
:2016/05/24(火) 23:44:40
「―――――」
ぽん、ぽんぽんと太郎太刀に打ち粉を打ってセイバーのマスターの血脂を落としているライダー。
懐紙は――――ないな、ティッシュペーパー・・・もない。
しかたがない、トイレットペーパーで拭くか――――って俺ここの厠知らねえや。
「おーいキャスター、聞こえてるだろー?」
「ここはお前の陣地になったんだろ、厠の場所知ってたら教えてくれねえかー?」
ということでキャスターとコミュってみるのだ
526
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/24(火) 23:51:22
「あ? おまえ英霊なんだからクソなんかしねぇだろ」
ぬっとライダーの前に出て来る。
緊急時じゃなければこのぐらいは可能だ。
「いったいなんで……ってああ、武器の手入れで紙でもいるのか?」
「ほらよっ」
で、適当に印を組むとトイペが手の中に出てくるわけだ。
曲がりなりにもキャスターのサーヴァント、陣地の中はもはや体内に近い。
527
:
ライダー
:2016/05/25(水) 22:04:43
「おう、センキュー」
そう言いながらトイレットペーパーを受け取り、刀の手入れに入り――――
「――――そういやよキャスター、お前さん元は男だってか?」
そのまま世間話に興じはじめた。
「どうだったんだ?俺はあんまり宗教には深入りしなかったからよ、天竺の話は詳しくねえんだ。」
「――――強かったのか?お前さん。」
528
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/25(水) 22:33:16
「んー?」
「おうとも、俺様も元はといえば世界で最も男らしい男だぜ」
自分の話ができるのが嬉しいのか、どこか得意げにそう返す。
「強い弱いで言えば――――メチャクチャつええ」 クシャトリヤ
「俺様は闘神だからな。闘うために生まれてきた生粋の戦士って奴よ」
思い返すのは、母の胎内から生まれ落ちたその日に戦闘を求めた記憶。
思い返すのは、幾度姿を変えようとも闘いの宿命から逃れられなかった事実。
闘うために生まれ、闘うために生き、闘うために闘う――――それが、インドラという神格であった。
「不死身の龍をブチ殺したこともあったし、無敵の羅刹をブチ殺したこともあった」
「……ま、全戦全勝ってわけじゃねーけどな」
「俺様は闘神――――勝敗までは権能じゃねぇ」
「つーかなんでしれっと億単位で殺戮とかできんだよあいつら神でもねーのに頭おかしいだろ」
「戦士階級皆殺しとか人類が成し遂げて良い所業じゃねーっつの……」
後半はなんか愚痴であった。
529
:
ライダー
:2016/05/25(水) 23:09:51
「なるほど、戦士・・・戦士ねえ。」
刀を整備する手は止めない物の。その言葉によりライダーの気配は明らかに変貌した。
「羨ましいことだな。戦って戦って殺して殺して最果てにまで辿り着けたのか、お前さんは。」
「しかも戦士階級皆殺し・・・ああ羨ましいな、俺もその場にいたかったなあ。」
眼を閉じれば思い出すのは俺にとって最初で最後の『戦闘』であった、あの暁の戦場。
神話の終わり、斜陽の天竺にて行われた戦いに想いを馳せる。
おそらくそこには虐殺などなく、闘いしか存在しない。
それは、なんと幸せな――――
と、朗らかな笑みで殺気を漏らしていよう。
530
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/25(水) 23:23:09
「……果てなんてねぇよ」
ぼそり、と小さくつぶやく。
自嘲げに。あるいは悲しげに。
「果てなんかねぇんだよ。お前たちが悟らねぇ限りはな」
「お前たちが輪廻の輪から抜け出すまで……永遠に。お前たちは繁栄と滅亡を永遠に繰り返すのさ」
カ ル キ
「世界から善は消え去り、悪の温床となった世界に顕現した『最後の化身』が全てを滅ぼす」
「何度も、何度も、何度もだ」
それは約束された破滅と再生。
永久に繰り返される、ヴィシュヌの救世。 ぎゃくさつ
それは全てを無価値に帰する、あまりにも理不尽な 救 済 だ。
「だからお前も英霊なんてつまんねーことやってねーでさっさと悟れ」
「……つっても主従ともども悟りとか向いてなさそーだしなーお前ら……」
「俺様もキョウシカとして来てる手前あんま文句言いたくねーけどよー」
「なんかもーすげースカッとする喧嘩してーなーチクショー」
その点、セイバーは悪くない相手ではあったのだが……
……彼との戦いは、背負うものが無さ過ぎた。それゆえ、一度は敗北しかけた。
今こうしてキャスターが生きて(?)いるのは、ひとえにマスターである佐香月という“重し”によるもの。
なんというか、ままならぬものである。
531
:
ライダー
:2016/05/25(水) 23:33:49
「おう、そうだな。俺は悟りとは程遠いだろうよ。」
「何せ永遠という言葉にときめきを感じる位だからな!!」
ガハハと笑いつつも太郎太刀を紙で拭い、打ち粉を全て払う・・・
その後に残されるは、清冽な玉鋼の輝き。
人を殺す為だけに魔女の釜の底で練り上げられた錬鉄の魂――――武士そのものの、銀にして漆黒の光だ。
「だが、そうだな。うん、其れなら――――」
「決めたぜキャスター。俺の聖杯の願いをな。」
532
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/26(木) 00:26:38
「悟りもまたひとつの永遠なんだが……まぁいいや。多分お前じゃ話すだけ無駄だ」
キャスターは匙を投げた。
そうしてぬらりと妖しい光を放つ大太刀に支援を向けつつ……
「……あん?」
「なんだロクな予感はしねぇが、言うだけ言ってみろや」
「そもそも聖杯がちゃんと使えるかも定かじゃねーが」
533
:
ライダー
:2016/05/26(木) 01:09:00
「まずはランサー、アーチャーの巨人だな。」
「残ってるアサシンにア-チャーはまあ、目的のためだから仕方ねえとして――――」
「主菜はお前だな、キャスター。お前さんを聖杯の願いで武人に戻す。」
「その上で存分に仕合って――――まだ余るようなら、次の戦争でも願って座に戻るか。」
「全員斬って殺して戦って・・・なんだ。もともとの目的と変わらねえじゃねえか。」
534
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/26(木) 01:35:14
「…………別に見た目ぐれーならマントラでちょちょいと弄れるが」
まぁ幻覚に近い処理になるだろうが。
「ハッ……まー止めやしねぇよ」
「聖杯取れたら付き合ってやらぁな」
それでも……ニィと、八重歯を見せて笑った。
「…………あ、いや、ランサーはまだダメだからな!?」
「いまアイツと同盟組んでるんだからな俺様たちは!?」
いや、ちゃんと同盟組めてるか知らんが。
535
:
ライダー
:2016/05/26(木) 01:39:01
「ああそうだな、『まだ』ダメだよな。」
とは言え同盟破棄なんぞ戦国じゃ日常茶飯事だ。
勝つことが目的ではないから汚い手は使わないだけで――――
後ろから切りかかる可能性は依然存在するのが、この男なのだ。
「うん、いいな。張り合いが出てきた。」
「精々俺に斬られるまでは生き残れよ、キャスター?」
536
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/05/26(木) 02:08:18
「カッ、誰にモノ言ってやがる」
「俺様が死ぬ心配より、テメェが生き残れるか心配すんだな、ライダー」
まぁ――――それはそれで、この男は満足げに死んでいくのだろうが。
537
:
ライダー
:2016/05/27(金) 00:41:52
カカッと笑って――――コミュを終わらせるとしようか。
ターン終了時に単独行動でMP5だけ回復だ。
・HP:81/88
・MP:5/47
538
:
GM
:2016/05/27(金) 01:00:58
【キャスター及びライダーの視点:終了】
【時間区分を終了します】
【三日目/昼】
【佐香月岱然の視点】
―――さて。ハル教授に連絡を取る、という事だったが。
まず電話なり何なりで連絡を取る、既に連絡を取った事にして研究室に向かうなど、方針は色々ある。
いずれにせよ、現在彼は自分の研究室にいる。会いに行くのは容易いだろう。
高遠は頼めば姿を隠してついてきてくれる。
その辺を踏まえた上で、行動を宣言するといい。
539
:
佐香月 岱然
:2016/05/30(月) 00:06:30
〔緊急の用件があるので、これからお伺いいたします。〕
最低限の連絡だけメールで済ませ、高遠に頼んでついてきてもらい、研究室へ向かう。
540
:
GM
:2016/05/30(月) 00:31:16
姿を隠した高遠を伴い、教授の研究室を訪れる。
これまでとは全く違う用件で、これまでと同じように。
【ハル】「入りたまえ。」
扉を叩く。返ってきた声は、これまでと何一つ変わらない。
どこか無機質で、他者への興味をほとんど感じ取れないものだ。
扉を開き、中に入る。君を迎えるのは、やはりこれまでと何一つ変わらない教授の姿だ。
しかし、これまでとはまた違った緊張が、君の体に奔る。
彼もまた、聖杯戦争に参戦するマスターの一人なのだから。
【MATRIXが更新されました。】
541
:
GM
:2016/05/30(月) 00:31:47
,,-‐-、,:--、、
,r'";;;;;;;;;;ミ'シ;;;;;;;`ヽ
/;ィィ;;;;;;;ミ 彡;;;;;;ミ、ヽ
,'/'"'ナ7;r''^"^ヾ;;ミヾ ゙i
l;,トノ ,r/ ヾト、tト;}
l;;;;;;リ;ム,,,_ _,,lト;;;;;;;ト、
lハ;;;イtェォ,` f;;'ィェル;;w;l
リレハ ゙´ !' ~´ l!>トt、
,, - '´ルヽ、 、 , /l い `丶、
, -'" l ゝ.ー三‐シ'ハ, l ゙l i , `丶、 「さて、今日は何の用かな。」
, -'" l t丶--イ,/ l 川 `ヽ、
f 、、 l ,r-キ、 ,/- 、 l llj } 「なんでも緊急の用事があるという話だったが。」
j ヾ、 レ'′ ヽ 〃 ヽ」 リ /
く ヾ、 Y。 ,' ,. ィ/ハ
l ヽヽt{ / ,,. /;;/ ,. イ
{ トミ、ゝ ヽ。 ,, ィ'"/;;// 〈
,! l:.:ヾt、 ゙ ''' ::: ;;;;.{_,, - 彡テ" /ムイ:/ /ハ
/ L:.:.>、 l 。 チ'" ,イt.く:ノノ/,. 'i,
,l 、,,.ィフ ゝ、 l // ヾェニ=彡 l
/ __,, イヘ l ` } 。 f ノヾ゙ " !
ヽ ,,ノ lヽ l ,,ゝ,,..-‐ 〈 f iハ /
室内には本棚、パソコン、そして来客用の椅子に机がある。
教授は何やら忙しくキーボードを叩いている。どうも作業中だったようだ。
ちなみに、これ自体は全く珍しくない。と言うより、誰が来たときでも教授は大体こんな調子だ。
―――机の上には、空の紙コップが一つ置いてある。既に使用済みのようだ。
教授のものと思しき紙コップは、彼の手元にあるようだ。午前中に誰か来ていたのだろうか?
「ああ、そこの空のコップは捨てておいてくれ。ゴミ箱は足元だ。」
542
:
佐香月 岱然
:2016/05/30(月) 00:39:09
「他の来客があったのですか?」
聖杯戦争関係者だろうか。
だとしたらアサシンのマスターか、もしくは、まだ見ぬ黒幕とやらか。
紙コップをゴミ箱に捨てる。
「……単刀直入にお伺いします」
「聖杯戦争の件です。ハル・ベクター・モーリス教授」
「あなたが、今回の聖杯戦争について知っていること。全て教えてほしい」
543
:
GM
:2016/05/30(月) 01:07:04
【ハル】「ああ、アサシンのマスターだったかな。」
「大した話はしていないが、流石に気にはなるかね?」
さも何でもない事のように、教授は応える。
まあ、向こうは向こうで聖杯を狙っている以上、そういう事もあるだろう。
―――さて、君が聖杯戦争について切り込むと、教授は作業の手を止めた。
【ハル】「確かに、私はこの聖杯戦争の背景から主催者まで、概ねの情報を持っている。」
「が、それ故に主催者から口止めを受けていてね。君にとっては残念な事だろうが、君に直接情報を渡すような事はできない。」
・ .・ ・ .・ .・
【ハル】「答え合わせくらいなら付き合えない事もないが―――私の方にメリットが無さ過ぎるな。」
「―――とは言え君も、手ぶらで帰るわけにはいくまい。」
::::::::l:l:::ll|! /l ト!::.i.:::::::: ::::. lil::::::::l
:::l::::l:l:::H、!_l l l::l ハ:::. :::::. .::il,:::l
:::l:i:::::::lトi>、l``'' ===、-- 、 ___,, . ィl::lラiァ::: ::::i::::::Al::l
:::::l:::::::l゙'lト、|``to。,、、_ヾr''゙ ヽ ,イ:::::::: ,.z==〒!:l:メil::::::::ll::::/ l lト、
:::::|:::::ll ,l!ヽエ二ニニ=ミ、 ', ,':::::::...'"'ニ==ナ!::! l l:::::::lリ:人l l ヽ、
::::ll::::::l ,l! | `''三彡' l ,!:::::::''" ̄ ´ リ:,! l ll::::::/l/ ヽム、 ヽ
::::l'!:::::l l! ,':: :: ,!/ ,!l l::::/ ′ ハ 丶
,:::i ',:::l l {: l:,' /ll l:::l′__ ヽ ヽ
ヾj、',:l l l,' ll/l:,' /il`丶、、 ヽ
,l,' 、 ,、 ', ,、 / ,ツ }' ,' ``ヾ:、、 「そうだな。一つ脳の運動も兼ねて、ゲームをしようじゃないか。」
リ ヽ、 '( ',、,) ,イ ! ト、
/iヽ ,ィt、 丶 l;/ ,ィ>/iヽ. l }r┬-- 、、
/ l! \ `丶、、__ ヽ,__,ノ__ ,, ィ'" /:: l:, 丶 l ,.ィl ', ``
/ l \丶、`丶.`二二´. -''", .:/::: l:. 丶 L、 l 'r- 、、
544
:
佐香月 岱然
:2016/05/30(月) 01:16:20
「……是非」
ハルの提案に乗る。
さすがに、洗いざらい話してくれ、は虫が良すぎる。
何か要求でもされる方が、こちらとしては気は楽だ。
「それで、ゲームとは?」
545
:
GM
:2016/05/30(月) 01:27:24
【ハル】「ゲームと言っても何の事はない。片方の質問に対し、もう片方は正直に回答するというだけの単純なものだ。」
「最もゲームと言うからには、ちょっとしたルールが必要となる。」
【ハル】「ルール1―――質問はそれぞれ交互に行う。順序に関しては、今回は君が先手としよう。」
「ルール2―――質問はYESまたはNOのどちらかで回答可能なものでなければならない。」
「ルール3―――回答の拒否は原則として認められない。ただし、そもそも回答できないものに関してはこの限りではない。」
「ルール4―――ルール3に基づき拒否された質問は、質問としてカウントしない。この場合、質問者は即座に別の質問が可能だ。」
「ルール5―――どちらかの質問事項がなくなった段階で、ゲームは終了となる。」
そこまで言うと、ハル教授は一枚のスクロールを取り出した。
恐らく、セルフギアス・スクロールだろう。その書面に誓った事項を破れば、何らかの災いが降りかかるマジックアイテムだ。
つまりは、向こうが知りたい情報を全て引き出される前に、こちらの知りたい情報を引き抜け、という事だ。
質問内容は、よく吟味する必要があるだろう。特に、質問内容は可能な限り具体的である事が望ましい。
【ハル】「まあ、私も君に確認しておきたい事がいくつかあるのでね。少なくとも一問で終了、という事はない。安心したまえ。」
「―――さて、この段階で確認しておきたい事項はあるかね?」
546
:
佐香月 岱然
:2016/05/30(月) 02:27:46
「……ありません。では、私からということでよろしいですね」
時間は有限だ、さっそく一つ尋ねよう。
「……『夜間の明王市に、主催者は存在しますか』?」
547
:
佐香月 岱然
:2016/05/30(月) 02:30:06
「ありません。」
セルフギアス・スクロールに署名を書き込む。
時間は有限だ、さっそく始めてしまおうという気持ち。
548
:
GM
:2016/05/30(月) 02:36:25
署名の前に、内容を確認しておく。
ルールそのものは、言われたとおりだ。
誓約を守らねばならない時間は【この時間区分の間】のみ。
誓約を破った場合は、サーヴァントへの魔力供給が途絶える=【令呪などが有効である以外は、マスターと契約していないかのように扱われる】。
まあ、破らなければ何も問題はない。
―――君が署名したのを確認すると、教授も署名を行う。これで、お互いにルールを破る事はできない。
特にアーチャーは一騎で実質3陣営分のサーヴァントを動かす都合上、契約を破った際のリスクは君以上のものとなる。
教授の回答に、嘘が混ざる事はないと考えていいだろう。
【ハル】「―――では、ゲームを始めよう。まずは君の質問からだ。」
549
:
佐香月 岱然
:2016/05/30(月) 02:37:30
「はい。では―――」
一つ目の質問だ。
「『夜間の明王市に、主催者は存在しますか?』」
550
:
GM
:2016/05/30(月) 02:53:21
【ハル】「―――YES。補足しておくなら、主催者が存在するのは“聖杯戦争の舞台”の方だ。」
・ .・ .・ ・ .・
【ハル】「今君がいる明王市には、現時点では存在しない。」
何か、少しばかり引っ掛かるような物言いだが、ともかく質問の意図はきちんと踏まえて回答してくれたようだ。
だが、そう何度も同じように振舞ってくれるかは判らない。内容はより慎重に吟味するべきだろう。
【ハル】「では、こちらの質問に移ろう。」
.・ .・ .・
【ハル】「君は、明晰夢を見た事はあるかね? それも、ごく最近、連日のように、だ。」
「質問内容が全て当てはまる場合のみ、YES。そうでない場合はNOと回答したまえ。」
551
:
佐香月 岱然
:2016/05/31(火) 00:07:16
「……YESです」
いつからかは分からないが……
聖杯戦争が始まる前までに、幾度も見たはずだ。
しかし、なぜそんなに、確信的な質問が出来るのだろうか?
夢のことを、教授に話したことは当然ない。……はずだ。
「次のこちらの質問は」
「今の『明晰夢を見た事はあるか』という質問を、私以外の、他のマスターにもしたいですか?」
552
:
GM
:2016/05/31(火) 00:12:37
君の解答を聞くと、ハル教授は一瞬眉毛をピクリと動かした。
なぜこんな質問をしてきたのかは定かではないが―――何らかの意図があるのは間違いないだろう。
問題は、現時点ではその意図を図りかねることだが。
【ハル】「その質問には、現時点では回答できない。」
「よってルール3に基づき、回答を拒否する。ルール4に基づき、別の質問をしたまえ。」
553
:
佐香月 岱然
:2016/05/31(火) 00:24:34
「現時点では、ですか?」
ともあれ、代わりのの質問を考える。
「……では、『“聖杯戦争の舞台としての明王市”における中立地帯に、主催者もしくは聖杯は存在しますか?』」
554
:
GM
:2016/05/31(火) 00:35:17
【ハル】「―――ふむ。厳密にはNOだが、ある意味ではYESと言っても差し支えないな。」
―――ペナルティが適用された様子はない。
つまりこの回答は、教授の理解する限りでは一切間違っていないという事になる。
一体どういうことなのか―――
【ハル】「では、こちらの質問に移ろう。」
・ ・ ・ .・ ・ ・ .・ .・ ・ .・ ・
【ハル】「―――聖杯戦争の舞台を初めて訪れる際、君はエレベーターを利用したかね?」
「意図的にせよそうでないにせよ、エレベーターに乗って彼の舞台を訪れたなら、YESと回答したまえ。」
555
:
佐香月 岱然
:2016/06/09(木) 00:19:52
「……YESです」
もっとも、自分のよく知るエレベーターとは些か異なる点がちらほら。
階数表示もそうだし、内側から操作が出来ないというのもそうだし。
もっと言えば、一般的なエレベーターは搭乗者をおろした後に消えたりしない。
……あのエレベーターが、自分をこの聖杯戦争へと導いたのだった。
そして、あれには確か、もう一つの階があったはずだ。
「こちらの次の質問は――――」
「『私が聖杯戦争に訪れる際に乗ったエレベーターには、三つの階層がありましたが
あのうちの最下の階層は、聖杯の“利用”に直接関わるステージだったのでしょうか?』」
確信的な質問をしている以上、ともすればこちら以上に、
ハル教授はこちらの置かれている現状について把握している可能性が高い。
そう踏んでの問いだ。
556
:
GM
:2016/06/09(木) 02:34:20
【ハル】「YES」
簡潔に、解答だけが帰ってくる。
補足の類はない。恐らく、まだ口にしていない要素があるのだろうが―――
―――少なくとも、あのエレベーターが聖杯の利用に関連しているのであれば。
もっとも怪しいのは、やはりもう一つの階層―――《A》だろう。
【ハル】「次の質問に移ろう。少々先程までの物とは毛色が変わるが―――」
【ハル】「―――君は、聖杯そのものにはさほど興味がない。その上で、戦いを求めているわけでもない。」
「この認識は、正しいかな?」
急に、質問が―――妙に具体的とは言え―――君でも意図が理解しやすいものに変わった。
恐らく、受けた質問そのものが情報となり得るような機会は、もうないと言う事だろう。
557
:
佐香月 岱然
:2016/06/10(金) 00:04:30
「……教授は、答え合わせと言ったのでしたね」
ここまで限定的に絞った問いに、堂々とYESが返ってくる。
その事実への驚きを隠さずに、ひとり言のようにつぶやく。
当たり前のことだったが、改めて認識する。
答え合わせが出来るのは、当然ながら答えを知っているものだけだ。
すなわち、自分が生徒で、彼が教師であったように。
そして、次の問いだが、
「……」
YESと答えようとした口を、すんでで噤む。これは、ちょっと難しい。
腐っても魔術師の家だ。そもそもの聖杯、その延長線にある根源に興味がないといえば嘘だ。
しかし、「この聖杯戦争における聖杯の獲得」に対して、モチベーションはけっして高くはない。
もちろん、何がしかの悪意のあるものの手に渡るよりは、
自分たちの手に納めてしまいたいという気はあるが、とはいっても願望機としての利用の心算はない。
そして非戦闘の意志。これは、自分自身に関していえば明確に「YES」だ。
しかし、キャスターがいる。ライダーという食客もだ。彼らは戦いを求めている。
特にキャスターについては、その望みを叶えてやりたい。
そのケース次第で裏返る程度には、軽いスタンスだ。
「……YES。しかし、状況次第ではNOに変わり得る、とさせてください」
「次の質問。『この聖杯戦争の主催者は、命ある、生きている存在ですか?』」
558
:
GM
:2016/06/10(金) 00:25:50
【ハル】「ああ。故にこそ、場合によっては時間を無駄にするだけの形式を設定したわけだが。」
この質問形式では、基本的にそうであるか否かを確認できるだけだ。
新しい情報を得るためには、それこそ半ば当てずっぽうで聞くしかない。
そしてそうした質問では、往々にして有益な情報は得られないのだ。
さて、君の解答そのものにはさほど大きなリアクションは得られなかった。
恐らく、彼にとってはただの確認作業に過ぎないのだろう。
が、君が投げた質問には、感情の揺らぎがはっきりと見て取れた。
【ハル】「ふむ、そうだな―――」
―――教授は暫し黙考する。
回答に悩んでいるようだ。
君にとっても中々貴重な経験である。
【ハル】「―――私の価値観ではYESだが、一般論で考えるならNO。」
「つまり、命―――生命と言うものをどのように定義するかで、この質問に対する回答は変動する。」
ややあって、教授は非常に曖昧な回答を提示した。
しかし、決して何も得られなかったわけではない。
彼の基準と、一般的な基準。双方のズレが意味するところさえ見えれば、その真意も見えてくるはずだ。
【ハル】「では、次の質問だ。私からの質問はこれで最後だが―――先手である君には、ゲームの終了条件を満たす前に、1回分だけ質問の権利が発生する。」
【ハル】「―――レポートの作成は、順調かね?」
最後の最後に飛んできた問いは、ある意味では君の意識を横合いから殴りつけるような―――聖杯戦争とは、完全に無関係なものであった。
559
:
佐香月 岱然
:2016/06/12(日) 22:46:26
面食らう。
ことこの場に及んで、課題の話が出てくるとは思わなかった。
真意を測りかね、言葉を探し、それが徒労だろうと間もなく気付き。
「……勘弁してください」
「襲撃やら戦闘続きで、そんな暇ないですよ。
なにせ、天を衝くような巨人にしつこく迫られたんです」
魔術師ではなく、一学生の愚痴をこぼした。
あからさまに批難めいた口調ではなく、やや皮肉っぽく笑いながらだ。
「それじゃあ、お言葉に甘えて最後の質問を」
「『この現状、聖杯戦争の今の盤面は、あなたにとって喜ばしい・好ましいものですか?』」
つまり、「貴方はこの局面を愉しんでいるか」という旨の問いを投げかける。
560
:
佐香月 岱然
:2016/06/12(日) 23:21:56
面食らう。
ことこの場に及んで、課題の話が出てくるとは思わなかった。
真意を測りかね、言葉を探し、それが徒労だろうと間もなく気付き。
「……勘弁してください。NOです」
「襲撃やら戦闘続きで、そんな暇ありませんでした。
なにせ、天を衝くような巨人にしつこく迫られたんです」
魔術師ではなく、一学生の愚痴をこぼした。
あからさまに批難めいた口調ではなく、やや皮肉っぽく笑いながらだ。
「それじゃあ、お言葉に甘えて最後の質問を」
「『この現状、聖杯戦争の今の盤面は、あなたにとって喜ばしい・好ましいものですか?』」
つまり、「貴方はこの局面を愉しんでいるか」という旨の問いを投げかける。
561
:
GM
:2016/06/13(月) 22:54:35
【ハル】「昼間にやればいいだけの事だろう。」
「例え聖杯戦争があろうが、提出期限に変更はない。最低限レポートの体裁くらいは整えておきたまえ。」
これだけ聞けば、平時と何ら変わりない空気だ。
ほんの少しだけ、気が抜ける。
【ハル】「―――NO、だな。現状に見るべき点はない。」
「喜ばしい事は無いでもないが―――まあ、今は止しておこうか。」
【ハル】「では、そろそろ戻りたまえ。私も次の講義の準備があるのでね。」
―――ともあれ、ゲームは終わった。
これ以上の話を聞きたければ、彼を打倒して力尽くで聞き出す必要があるだろう。
しかし、暗殺してしまっては何かを聞き出すのは難しい。
つまり―――これ以上聞き出したい事があるなら、あのアーチャーを打倒しなければならないと言う事だ。
562
:
佐香月 岱然
:2016/06/13(月) 23:13:09
「ぅぐ……はぁ」
ぐうの音も出ない。ため息ひとつこぼす。
とかく大学の世は生きにくい。が―――
ため息の拍子に、肩にこもっていた力が抜けた心地がする。
非日常の中にあって、日常を意識させるものに触れたのだ。
単なる目的のためのQ&Aだけではなく、そこに意味を見いだせた。
「……では、失礼します」
事務的に、淡々と告げ、席を立つ。
教授としての彼に払う敬意、その出所に依然として変わりはない。
ただ、障害となるならば、それが例え肉親であったとしても切り払わねばならない。
魔術師というのはそういうものだ。……異端認定されてるけども。
563
:
GM
:2016/06/14(火) 22:18:15
【佐香月岱然の視点:終了】
【キャスター及びライダーの視点】
―――さて、昼だ。行動を開始しよう。
564
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/06/14(火) 22:44:06
んじゃまぁここは再び千里眼で盤面調査でもすっかね。
あ、当然場所は陣地内な。
ランクレベル12&千里眼A&Aランク陣地で判定して……
diceBot : (22B6<=5) → 5,5,2,4,3,2,6,1,5,1,2,6,5,1,2,3,2,4,6,2,1,6 → 成功数18
達成値18で盤面調査!
565
:
GM
:2016/06/14(火) 22:55:29
東区
・住宅街
・病院
・大図書館
特に異常はない。
・仁王スタジアム (アサシンの陣地A*2)
何者かが厳重に要塞化している。恐らくアサシンの仕業だろう。
内部の様子は窺い知れない。
西区
・私立大学 (アサシンの陣地A*2)
何者かが厳重に要塞化している。恐らくアサシンの仕業だろう。
内部の様子は窺い知れない。
・臨海公園
アーチャーが海を眺めている。
・水族館
特に異常はない。
南区
・大聖堂
・大浴場
・劇場
・遊園地
特に異常はない。
北区
・廃ビル群
どことなく既視感を覚えるサーヴァントがうろついているのを発見。
消去法で考えるに、恐らくランサーだろう。
・洋館 (管理者の陣地A++)
大規模な『大神殿』が構築されている。
内部の様子は窺い知れない。
・森林
特に異常はない。
・佐家月邸(キャスターの陣地)
現在地。特に異常はない。
566
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/06/14(火) 23:09:42
「……んー?」
「ありゃランサーか?」
「…………なーんか見覚えあるんだよなー……」
でもなんか知ってるのと違う、という感じだ。
「……確か管理者のねーちゃんのサーヴァントだよな、あれ」
「んー……つーか何やってんだアイツ」
なんでこのタイミングで廃ビルにいるんだろうか。
567
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/06/14(火) 23:30:06
――――と、いう感じのことをライダーにも伝えておこう。
アーチャーの場所、アサシンが護身完成してること、ランサー(同盟者予定)の場所だな。
568
:
ライダー
:2016/06/14(火) 23:35:55
「なーるほどなあ。・・・今は待ちの姿勢か。」
なけなしの軍事知識でもかろうじて分かる。誰も仕掛けない。
今は全員弓を引き絞っている段階。そして誰が先に絞り切ろうとも――――それを率先して放つこともできない状況。
要は膠着状態と言うわけだ――――
【行動放棄、ターン終了時に単独行動使用する宣言だけしておきます。】
569
:
GM
:2016/06/14(火) 23:45:35
【キャスター及びライダーの視点:終了】
【時間区分を終了します】
570
:
ライダー
:2016/06/14(火) 23:53:27
ターン終了時に単独行動でMP5だけ回復だ。
・HP:81/88
・MP:10/47
そして――――単独行動:Aで追加行動を宣言。
陣地に『ちょっと出かけてくる』と書置きだけ残して
西区 ・臨海公園に移動するぜ。
――――アーチャーと話がしてみたい。
571
:
GM
:2016/06/15(水) 00:05:16
海鳥の声もなく、魚が泳ぐわけでもない、ただ潮騒の音だけが虚しく響く公園。
そこでは、一人の女が何をするでもなく、ただ死んだ海を眺めていた。
―――サーヴァント、アーチャー。クレタ島の女王エウロパ。
宝具の量、質共に他の陣営を著しく凌駕する、凶悪なサーヴァント。
しかし、こうして見る限り―――彼女自身は、戦闘や戦争と言った血なまぐさいものとは無縁であるようにしか見えない。
言ってみれば、君の最も殺したくないものに分類されるサーヴァントと言っていいだろう。
君にとって (戦国時代的な意味での) 興味があるのも、あくまでも単独で戦闘行動が可能な2個の宝具であって、彼女自身ではない。
さて、どうしたものかね。
572
:
ライダー
:2016/06/15(水) 00:15:41
一人黄昏る女の元に、一人の男が歩き出す。
――――手元のハーモニカから激しく、しかしどこか物哀しげな音楽を鳴らして。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm23605009
「よう、アーチャー。」
アサシンには出会った。キャスターとは対話した。セイバーとは戦い、ランサーと巡り、バーサーカーとは縁がなかった。
こいつだけだ。
『俺の戦争』において・・・こいつだけが、まだ分からない。
俺が『納得』する闘いの為に。なぜだか・・・一度、会ってみたくなった。
とても戦えるような奴に見えない、この聖杯戦争最強の手弱女に。
573
:
GM
:2016/06/15(水) 00:28:53
【アーチャー】「―――あらあら、まあまあ。珍しいお客さんね。」
戦いの気配を全く感じさせない、たおやかな声が返ってくる。
纏う気配は清涼に過ぎ、血の臭いも死の瘴気も彼女からは漂ってこない。
恐らく、そう言った物とは全く無縁な生涯を送ったのだろう。
ある意味では結構な事だろうが―――聖杯戦争という殺し合いの場には、あまりにも似つかわしくない。
【アーチャー】「ライダー、だったかしら。」
「私は、貴方のような殿方が興味を持つような女ではないと思うのだけれど―――」
流石にちょっと困惑しているようだ。
まあ、無理もあるまい。君の前評判的にはちょっとこう、ね。アレなところがあるからね。
574
:
ライダー
:2016/06/15(水) 22:10:05
ああ・・・こちらとは恐ろしく逆だな。
熱く、猛々しい獣臭。血の臭いと死の瘴気を撒き散らす暴虐の使徒。
こちらが見たことのない風景ばかりを見て、こちらの風景など見たこともないのだろう。
そう、其れであるがゆえに――――
「ああ、全く興味がねえな。さらに言えば聖杯とかそう言うのにも興味はねえんだ、俺は。」
聖杯への執着も、
闘いへの執着も。まったく違うものなのだろう。
「ただ、あんたとは戦うことになりそうなんでな。」
「生前は、戦う相手と語り合うなんてこともなかったと・・・そう思っただけだ。」
そう、少し気になった。
俺が今までに殺してきた女子供と、あの怪物を前にしても向かってきた奴らと。
「語り合えば――――斬るのに気合いが乗るかもなと、そう思っただけだ。」
『気持ちよく殺り合える』方法は、果たしてあったのだろうか?と。
575
:
GM
:2016/06/15(水) 22:52:54
【アーチャー】「―――そう。」
そうして、しばし言葉が途切れる。
どちらが何を言うでもなく、ただ時が静かに流れ―――
【アーチャー】「本当は―――戦いなんて、やりたい者同士で勝手にやればいいと、そう思わなくもないのだけれど。」
やがて、ぽつりぽつりと言葉がこぼれる。
実の所、彼女には戦う意志のようなものがまるで見受けられない。
ただただ流されるだけの―――どこにでもいる、普通の女にしか見えない。
まず戦場にいれば、それだけで違和感を覚えるような手合いだ。
【アーチャー】「そう言っていられる段階は、とうに超えてしまったのよね。困った話。」
「やっぱり、慣れない事なんて、するものじゃないわね―――」
ぼんやりと、海を眺めながら、ぽつりぽつりと言葉がこぼれる。
576
:
ライダー
:2016/06/15(水) 23:05:05
「・・・同感だ。やりたい者同士で勝手にやればいい。」
やりたい奴だけやればいい、女は帰って紅でもつけていろ。
狂信者を斬るたびに、そんな気持ちは積り重なってきた。
ああ、そうか。だから――――
「避けられねえ闘いならよ。せめて『楽しもう』とかさ。」
「・・・そういうことは、考えないのか?」
だから俺は闘いが楽しいのかもしれない。
鶏が先か卵が先か。
闘うために産まれ、闘いに明け暮れ続け、それ以外に選択肢がなかった。
『だから』闘うことを好きになったのか、闘うことが好きだからこうなったのかは分からないけれど。
「自身の願いを叶える為にやる事なんだろうがよ。」
「闘うってことは目的を叶えるための行程だ。夢に近づいてる証明だ。」
「――――その過程を、楽しむことはできないのかよ?」
だから、『避けられないもの』ならばせめて楽しめと考えた。
そんな考えを他人に押し付けるのはワガママではあるんだろうけども。
577
:
GM
:2016/06/15(水) 23:32:20
【アーチャー】「これでも、女王様だもの。」
【アーチャー】「王が戦いを楽しめば、困るのは下々の民。」
「だからこそ、如何なる事情があっても―――王は、戦いを楽しんではならない。」
―――文化の差、時代の差、取り巻く環境の差。
あらゆる面で、君の価値観とは相いれない。
【アーチャー】「それに―――私は別に、自分の願いを叶えたいがために、召喚に応じたわけではないわ。」
「ただ、助力を乞われたから、手を差し伸べただけ。」
【アーチャー】「―――本当は、放っておくつもりだったのだけれど、ね。」
けれど、それも当然のことだ。
彼女はそもそも戦士ではないし、望んで戦場を訪れる性質でもない。
彼女は文字通り、帰って紅でもつける事を良しとする女なのだから、相容れるはずがないのだ。
578
:
GM
:2016/06/15(水) 23:42:04
「――――そうか。」
手を差し伸べられたから、民に請われたから闘う。
闘いを好まず平和を愛する『王』。
民が一向衆に侵されて、それを切り捨てることを選んだ越前のアホ領主の顔を思い出す。
彼も一向衆や織田という変化に対抗する為に、必要だから立ち上がっただけの男だったのだから。
「ああ――――やっぱり慣れないことはするもんじゃねえな。」
「余計あんたを斬る気が失せちまった。」
多少腹立ち紛れに海に向けて水切りでもしてやろう。
慌てるんじゃない、俺は静かに豊かに戦争がしたいだけなのだ。
579
:
GM
:2016/06/16(木) 23:48:25
【単独行動を終了します】
580
:
GM
:2016/06/21(火) 00:10:32
【三日目/???】
【佐香月岱然の視点】
―――星々の煌めく、無音の宇宙。
青い惑星の周囲を公転する、黄金の立方体。
美しく輝いているはずのそれは、いまや黒い霞に覆われ、その形状さえ窺い知れない。
この黒い霞こそ、君の―――いや、君達の敵なのだと、直感する。
ぼんやりと見ている君は、いつしか霞の中を通過し、回転する黄金立方体に吸い込まれ―――
581
:
GM
:2016/06/21(火) 00:11:43
【三日目/夜】
―――気が付くと、佐香月岱然はキャスターの工房にいた。
どうも、夢を見ていたようだ。
582
:
佐香月 岱然
:2016/06/21(火) 00:42:45
「……」
いつも見ている夢とは違う。違った。
あれは、『キャスターの』ではない。
思索を巡らせる。が、寝起きの頭では上手く冴えない。
仕方もなしに、キャスターたちを連れ、シンディ宅へ向かいたい。
昨日の話、情報を共有せねば。
583
:
GM
:2016/06/22(水) 23:28:05
サーヴァント達と高遠を伴い、洋館へ向かう―――
【高遠葵】「……あのおじさん、変な事聞いて来たよね。」
「エレベーターがどうの、とか。」
―――道中、高遠が話しかけてきた。
おじさん、とは―――まあ、順当に考えれば、ハル教授の事だろう。
つまり、昼の問答についての話だ。
恐らく、洋館に言ったら話すタイミングを失いそうだと踏んだものと思われる。
なお、件の問答に関しては、サーヴァント達は聞き及んでいない物として話を進めている。
584
:
佐香月 岱然
:2016/06/26(日) 22:58:04
「おそらく、教授は聖杯戦争の謎に関して重要な情報、もしくは答えを持っていて」
「それに、私が少なからず関係しているんだよ」
高遠に相槌を打ちつつ、彼女にも質問を振ってみる。
「君は、えーと……夢を見たりするか?」
「たとえばそう、明王町についての夢を、毎晩のように」
「あるいは『夜の明王町』に来た時に、エレベーターに乗った記憶は?」
もしかしたら以前に聞いたかもしれないが、改めて聞いておく。
585
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/06/26(日) 23:03:03
「(はぁ? エレベーター?)」
「(……なーんじゃそりゃ)」
霊体化して周辺を警戒しつつ、会話を聞く。
口は出さない。
別に出すことでもないし。
「(……やっぱ妙だよなぁ、この『夜の街』はよ)」
「(生物以外は完全再現、現実にも連動……どうなってんだこりゃ)」
586
:
ライダー
:2016/06/27(月) 22:12:55
霊体化しながらハーモニカを吹いていよう。
「集団で同じ夢を見る・・・なんか聞いたことがあるな。」
「同じ心象風景、同じ思想ってのは魔術的には重要な要素なんだろ?」
「聖杯とは別に、力ある魔術師に同じ夢を見せることで力を集積させる仕掛けでもあったりしてな!」
ハハッ!!
587
:
GM
:2016/06/27(月) 22:26:12
少なくとも、何も知らない人間であればまず聞かないような質問だろう、と言うのは間違いあるまい。
問題は、結局何を知っているのかがまだわからない事だろうか。
【高遠葵】「夢―――うーん、特にそう言うのはなかったと思うよ。覚えてないだけかもしれないけど。」
「こっちに来た時も本当に気が付いたらいつの間にかって感じで、エレベーターとかそういうのはなかったよ。」
「最初、夜中に普通に目が覚めたとしか思わなかったもん。」
さしあたって、高遠には心当たりがないらしい。
仮に記憶を操作されているとすれば、今度は君が記憶操作を免れている理由が判らなくなる。
記憶の操作などと言う考えは、とりあえず一旦置いておいても問題ないだろう。
588
:
佐香月 岱然
:2016/06/29(水) 22:01:05
「……念のため、シンディ嬢にも尋ねてみるか」
不安は募るが、だからこそ結論を急ぐべきではないはずだ。
あの夢を、見ている者と見ていない者がいる。
「そういえば、今から洋館へ向かうわけだが」
「どうだ、シンディ嬢は」「一応、同盟関係にあるわけだが」
やや曖昧な尋ね口で、答えの幅を広げる試みだ。
ただの人物としての心象でも、単なる世間話としてでも、
あるいは味方もしくは敵として見た場合の評価でも、なんだっていい。
彼女に対して持っている一番の印象を訪ねる。
高遠は客で、そして別の同盟相手もいる以上、
その関係や心象についても気を配っておきたい。
……というのは建前で。
本音はまあちょっとした道中での時間つぶしの話題だが。
589
:
GM
:2016/06/29(水) 23:20:53
【高遠葵】「んー、悪い人じゃないとは思うよ?」
「けど、それ以上の事はなんとも言えないかな。」
そもそも彼女、シンディとまともに顔を合わせたのはアレが初めてらしい。
流石に、一回二回会っただけで人となりを測ると言うのは難しいだろう。
【高遠葵】「ライダーはライダーで、なんかランサーに興味津々らしいよ。」
「今の所アーチャーとアサシンには、全然興味ないらしいし―――」
【高遠葵】「―――この後ランサーと顔を合わせた瞬間斬りかからないか、正直とっても不安だよ。」
アーチャー本人には全く興味が湧かず、アサシンに至っては戦わせたけりゃ令呪使えよとか言い出す始末である。
これはもう現状の味方である陣営の二騎に後々斬りかかるしかないわけだ。なんとも困った話だと思う。
まあ、流石にやらないだろうとは思うが。マスター的にはあんまりストレスをかけ続けるとその内ホントにやりかねないなぁとか思っているらしい。
とは言え、迂闊に戦わせると今度はリカバリーが全く利かないため、軽く手合せしてガス抜きと言うのもまた難しいのだが。
590
:
佐香月 岱然
:2016/06/30(木) 22:48:59
「戦わせるよりも、引き留めるほうに令呪が要りそうだな」
飼い主を振り回す大型犬、といった感じだろうか。
「だがまあ……なんというか」
「あれはあれで、本人的にはおとなしくしていると思うぞ?」
「その、君とはきっと合わないのだろうが、本人なりにこう、なんというか」
それとなくフォローを試みつつ、歩を進める。
591
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/07/03(日) 22:51:42
「あー、急に斬りかかったりゃあしねーと思うぜ」
一応、霊体化を解いて会話に混ざっておこう。
対話した者の義務、とでも言おうか。
本人がアホなのでフォローに回ってやるのだ。
「確かにライダーは狂犬だが、“優先順位”って奴ぁ心得てっからな」
「まー安心もできねーけどよ」
こいつ隙見つけたら多分裏切るからな。
こいつそういう奴だからな絶対。
短い付き合いだが、あまりにもわかりやすいライダーの思考回路であった。
でもちょっとわかる。
チャンスだ!って思ったら裏切るよな。
「つーかライダー、おまえさんさっき言ってた願いの話マスターにしたのか?」
「後でもいいけどちゃんと話通しとけよおまえ」
592
:
ライダー
:2016/07/03(日) 23:10:51
「ん、ああ。まあけど大体分かってるんじゃねえのマスターも?」
「俺が聖杯手に入れたらとりあえず残った全員と戦いたいって願う位はよ。」
ぶっちゃけこの場で全員集合!とか言い出したら即宝具使う自信はある。
「――――だがまー、たしかにアーチャーとはやり合いたくねえなあ。」
「さっき喋ったんだけどよ、ありゃあどう見ても戦争したくてこっちに来た類じゃねえぜ。」
「必要に駆られていやいややるとか勘弁しろってんだよなあ全く。」
そしてさらりとアーチャーとの会話について暴露しとこう。
コイツは戦おうがそうでなかろうが厄介な奴なのかもしれない。
593
:
GM
:2016/07/03(日) 23:28:40
【高遠葵】「やる気が戦力に直結してるから、嫌々やらせても良い事ないし―――」
「―――何て言うか君ホントめんどくさいよライダー!」
マスター渾身の叫びであった。いやもう聖杯狙ってないしどうでも良いと言えばいいんだろうけど。
【高遠葵】「え、てっきりなんかこうまだ見ぬ強い奴ら全部連れて来てレッツ大戦争とか言い出すと思ってたよ。」
【高遠葵】「と言うかホント切りかかっちゃダメだからね? 判ってるよね?」
「って言うか今なんかシレッと凄い聞き捨てならない事聞いた気がするんだけど―――」
何が酷いかと言うとマスターもその辺(=アーチャーと話してた)事を一切聞いてない事だ。
これはもはや内通と疑われても仕方ないのでは? GMはいぶかしんだ。
いや内通なら内通で普通にシレッと暴露している段階で台無しだけど。
594
:
佐香月 岱然
:2016/07/05(火) 22:35:45
「『さっきしゃべったんだけどよ』……?」
なにいってるのこの人……こわい……
「あれ、ライダーだよな」
「バーサーカーじゃないよな」
「……」
「……まあ、手を貸してくれる限りは、待遇について保証しよう」
一応は彼からマスターである高遠ともども、
客人として身柄についての保証を約束されている。
「基本的には、こちらから君たちを切るような真似はしないよ」
「これをどう受け取るかは、そちらの信条に任せる」
ライダーと……あとはどちらかというと、マスターである高遠を安心させるために、先手を打っておく。
595
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/07/05(火) 23:05:54
「おまえちょっと目を離した隙にいなくなったと思ったらお前」
なにしれっとアーチャーに会いに行ってやがるんですかねこの人。
猟犬に襲われたらどうするつもりだったんだこいつ。
切り伏せて帰ってくればいいんだろとか考えてそうだなこいつ。
「まーなんだ」
「おいライダー」
「おまえさん、妙な裏切り方しやがったら本気出してやらねぇからな」
「とりあえず先にアーチャーとアサシン、それと聖杯の仕組み確認してからだかんな」
「嬢ちゃんとかウチのマスターとか泣かせたら本気で喧嘩してやらねぇからな」
で、多分ライダーにはこれが効く。
こいつはすげぇ奴とすげぇ戦いがしたい! という妄念で生きる剣鬼なのだ。
なので多分こういう脅しは効くと思うのだがどうなんじゃろか。
596
:
ライダー
:2016/07/05(火) 23:23:25
「いやだってそういやアーチャーとはまだ顔合わせてねえなと思ったからつい・・・」
「適当にダベって帰って来ただけだけどなんか不味かったか?」
え、なんでそんなに怒られるの?みたいな感じでビックリしているのがこのライダーだ。
「あー、OKOK。どの道今突っかかってもランサーだって本気ださねえだろ?」
「戦いの中で戦うから戦いは面白いんだ。戦いにならねえ戦いなんて面白くもねえ、やらねえよ。」
そしてキャスターに向けて降参のポーズをとっておこう。
597
:
GM
:2016/07/06(水) 23:15:49
さしあたって、ライダーは絶望的に同盟とかそう言うのに向いていないと言う事が判った。
―――と、なんかそんな感じでわちゃわちゃやっていると、高遠のPDAに着信が入る。
暫し何者かとPDA越しに会話した後、高遠は何やら難しい表情を浮かべて言う。
【高遠葵】「―――ごめん、ちょっと別行動取っていいかな。」
598
:
佐香月 岱然
:2016/07/10(日) 23:24:59
「いいぞキャスター。いい援護射撃だ」
などと軽口をたたくが―――高遠の会話に気づく。
「……要件によるな」
面持ちから、けして愉快なものではないであろうことを察する。
「本来ならば君の行動に口を挟む権利などないが、盤面が盤面だ」
「相手は誰で、何のための別行動か、教えてくれないか?」
それに言いたくはないが、こちらは形式上であれ彼女を保護している立場だ。
単純な同盟よりも、依存度は高い。
保護者として、彼女が危険に首を突っ込まないように注意する義務がある。
「……どうしても言いたくない、のであれば、それはそれで構わないが」
599
:
ライダー
:2016/07/11(月) 00:45:04
「ん?どうしたマスター、別行動か?」
「俺もそっち行った方がいいか?」
「令呪があるから厭なら無理にとは言わんけどよ。」
現状マスターとの関係性はなんやかやあって非常に薄い。
単独行動したいと言うなら止める理由は無いのだ・・・なんかこっちもしてるしな!
600
:
GM
:2016/07/17(日) 21:50:17
【高遠葵】「アサシン陣営から呼び出されたよ。用件は詳しい事言われなかったから、よくわからないけど―――」
【高遠葵】「―――キャスター陣営を連れてきたら、スタジアムの陣地を爆破するって。」
「来ない分には別に良いって言われたけど―――露骨に怪しすぎて、逆に気になってさ。」
ちなみに、今日は鹿入ドルフィンズと台桟スパイダーズのナイター試合があるため、スタジアムは満員である。
今陣地が爆破された場合、間違いなく大規模な被害が出るだろう。
呼び出しの意図は明白だ。恐らくは、彼女と君の同盟に揺さぶりを入れるためだろう。
とは言え、彼女に即座に危険が及ぶと言う事はまずないと言っていい。
アサシン陣営にはアーチャー陣営をどうこうする手段が乏しい以上、君達に戦わせる必要があるからだ。
つまり、彼女を行かせるかどうかを考えるに際し、考慮すべきは彼女の安全ではなく―――
【高遠葵】「もちろん、ライダーは連れて行くよ?」
「―――最悪、ここでアサシン陣営を潰せれば、盤面も大分スッキリするだろうしね。」
―――純粋に、アサシン陣営の手腕と手札のみだ。
割と物騒な事言ってる彼女を心変わりさせるだけの材料が向こうにあるか?
ないとすれば、アサシン陣営の意図は何処にある?
考慮すべきはその辺りだろう。
601
:
GM
:2016/07/18(月) 22:27:11
【高遠葵】「アサシン陣営から呼び出されたよ。用件は詳しい事言われなかったから、よくわからないけど―――」
【高遠葵】「―――キャスター陣営を連れてきたら、スタジアムの陣地を爆破するって。」
「来ない分には別に良いって言われたけど―――露骨に怪しすぎて、逆に気になってさ。」
「あと、来たら話の前にスタジアムの陣地は解体するって言ってた。」
ちなみに、今日は鹿入ドルフィンズと台桟スパイダーズのナイター試合があるため、スタジアムは満員である。
今陣地が爆破された場合、間違いなく大規模な被害が出るだろう。
呼び出しの意図は明白だ。恐らくは、彼女と君の同盟に揺さぶりを入れるためだろう。
とは言え、彼女に即座に危険が及ぶと言う事はまずないと言っていい。
アサシン陣営にはアーチャー陣営をどうこうする手段が乏しい以上、君達に戦わせる必要があるからだ。
つまり、彼女を行かせるかどうかを考えるに際し、考慮すべきは彼女の安全ではなく―――
【高遠葵】「もちろん、ライダーは連れて行くよ?」
「―――最悪、ここでアサシン陣営を潰せれば、盤面も大分スッキリするだろうしね。」
―――純粋に、アサシン陣営の手腕と手札のみだ。
割と物騒な事言ってる彼女を心変わりさせるだけの材料が向こうにあるか?
ないとすれば、アサシン陣営の意図は何処にある?
考慮すべきはその辺りだろう。
602
:
ライダー
:2016/07/18(月) 22:57:00
「なあマスター、俺はどっちを応援しに行けばいいんだ?」
とりあえずハーモニカと野球帽を被っておこう。
――――ライダーとしては何も問題はないんだ。どうせ全員と戦うならそうするんだし。
『闘う予定がない』ならアサシンと交渉するのにも何ら反対意見は出てこない。
俺は義理でマスターに付き合うまでだ。
まあ義理とはいえそれ以上の感情は現在俺にはないわけだが。
603
:
佐香月 岱然
:2016/07/18(月) 23:01:42
「……なるほどな」
明らかに罠くさいが……
まあ、それよりも何がしかの進展を見込めることに張るべきか。
「判断はそちらに委ねる。気を付けて行ってきてくれ」
604
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/07/18(月) 23:12:21
「んー……」
……怪しい。
言ってはなんだが、我々には致命的に不足している要素がある。
すなわち――――策謀。
戦術レベルではなく……より大きな視点で、盤面を俯瞰して手練手管で状況を操作する能力。
有体に言えば『ブレーン』の存在を欠いているのだ。
こすい策略はできても単純短気なキャスター。
平和な時代を生きる一介の料理魔術師に過ぎないマスター。
生粋の鉄砲玉であるライダー。
優れた体術を誇るも幼い少女でしかない高遠。
あるいはこれから会いに行く管理者は、その手の能力に期待できそうだが……
「……ま、気をつけてけよ」
「あのねーちゃんが何言い出すか知らねぇけどよぉ」
ともあれ、止める理由も無い。
膠着した状況を動かせるのであれば、それは望ましいことだ。
「…………ああ、でも、なんだ」
「嬢ちゃんには言っておく」
それでも、言えることがあるとするのなら。
・ ・ .・ ・ ・ .・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「人は、執着することに執着しちまうが」 神や仏
「そーいうのを肩代わりするために……そのために『俺様達』がいるってことを、忘れないでくれや」
「捨てることを躊躇わないことは、そんなに酷いことじゃねーって……そんだけは言っとくぜ」
「帝釈様のありがたい説法さ。意味わかんなくても頭の片隅にでも置いとけ」
この先に何があろうと少女が善く在れるように、得意でもない説法でも。
過去への説法であり、今への説法であり、未来への説法でもあることを、伝えておこう。
605
:
GM
:2016/07/18(月) 23:25:20
【高遠葵】「いや、こっちからじゃ見れないと思うよ?」
残念ながら野球の試合はこちらからは見れない。
見たければ、記録媒体を後で持ち込んでもらう必要があるだろう。
アサシン陣営は胡散臭い。それに加えて、交渉だの策謀だのと言ったスキルは、ライダー陣営には望むべくもない。
キャスター陣営を含めてなお、わざわざ今この手の話を持ちかける意図は計りかねる所だ。
既に盤面は固まりつつあり、且つアーチャー陣営を打倒しうるのは現状この大同盟だけ。
つまり―――現状ライダー陣営を攻撃する意味合いもなければ、わざわざ同盟に亀裂を入れる理由もない。
だからこそ、気味が悪い。或いは、そう思わせる事その物が目的なのだろうか? それこそ意味が分からないが。
【高遠葵】「うん―――うん。」
「正直、よくわからないけど―――ありがとう。」
―――さて、特に何もなければ、ここで一度ライダー陣営と別れ、改めて管理者とお話することになる。
606
:
佐香月 岱然
:2016/07/31(日) 23:26:54
「……つくづく君も面倒見がいいな、キャスター」
あるいは、そうでもなければ神仏など到底負いきれないのだろうか。
「まあしかし、気を付けてほしいのには同感だ」
というわけで、見送るぞ。
607
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/07/31(日) 23:37:20
「そりゃま、神だからな」
つまらなそうな顔をして、ライダー陣営を見送ろう。
608
:
GM
:2016/08/02(火) 23:14:48
(約一名を除き) 皆一様に不穏な気配を感じながらも、とりあえずは呼び出しに応じる方針でまとまり、ライダー陣営と別れる。
その後は特に何事もなく、管理者の邸宅までたどり着けるだろう。
―――さて、どのような話をするために来たのか、ここで一度方針を確認しておこうか。
609
:
佐香月 岱然
:2016/08/03(水) 23:30:39
とりあえずは、ハル教授の元で得た情報を共有する。
それと、ライダー組がアサシンの元へ行ったこともだ。
先ずは足りない情報を埋めるために、教授の元へ行ったのだから。
「……どう思いますか?」
全て話したうえで、率直に尋ねる。
610
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/08/03(水) 23:40:30
まぁ、基本的には情報と方針のすり合わせ。
それと『状況が膠着してるけどどうしよっか』の話し合いだろう。
個人的には、ランサーと顔を合わせたいところもあるのだが……
「……………………」
とりあえず実体化して、マスターの脇に控えておく。
今はマスターが話をしているタイミングだからだ。
……ランサーはいるだろうか?
611
:
GM
:2016/08/03(水) 23:57:39
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ヽWヽ、ー ,,.イ;;/i/
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/ {';;;/ハ;;;;;;;;`'''''∧ '、
,' 〈;;if;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ、 ' ,
―――なんやかんやで、君達はいつもの応接室に通され、席に着いた。
最初に顔を合わせた時、キャスターの方を見てものすごく嫌そうな顔をしたのが、妙に印象に残っているだろう。
やはり、最初に見た時の既視感は、気のせいではなかったようだ。
【シンディ】「―――主催者は中立地帯にいて、とりあえず真っ当な生物ではない、と。」
「で、佐香月君は佐香月君で、なんかよくわからない事を聞かれたわけだ。」
【シンディ】「しかし、聖杯に繋がるエレベーター―――ねぇ。」
「―――そもそも、なんで佐香月君はそんなのに乗ってたのかしら。」
管理者殿は、君から一通りの情報を聞くと、難しい表情を浮かべる。
言葉の感じからするに、彼女もエレベーターには全く心当たりがないようだ。
なお、ランサーは彼女の傍らに凄く退屈そうに立っている。基本話に参加する気はないようだ。
612
:
佐香月 岱然
:2016/08/04(木) 00:09:04
話を始める前に、ランサーに一礼を忘れないでおきたい。
さて、シンディの反応を受けてだが。
「ぱっと思いつくだけで、3通りあります。」
「一つは、僕の思い違い、あるいはただの夢である。
実際にはエレベーターなど乗っていない……だとしたら、話はもっと簡単なのですが」
まあ、希望的観測にすぎない。
「一つは、全員がエレベーターに乗っていたが、僕だけがそれを覚えている。」
「そして一つ。認識通り、僕だけがエレベーターに乗った……
この二つはつまり、この聖杯戦争において、僕が何かしらの
特異点となってしまった可能性がある、ということです。
この類別に意味はないかもしれませんが、記憶の片隅にでも。」
613
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/08/04(木) 01:21:54
「いずれにせよ、ウチのマスターは何かしら特殊な立場っぽいってわけだ」
「わざわざ聞いてきたってことは、その質問に何かしらの意味があるってことだからな」
「ま……この辺に関しちゃ推測の域を出ねーから考えてもしょーがねーが」
補足するように口を挟む。
これに関しては……本当に、何を考えても推測の域を出ない『謎』だ。
それこそ、アーチャーを打倒してから教授に聞くしかないのだろう。
「目下の問題はアーチャー陣営ってことにも変わりはねぇ」
「ぶっちゃけて言えば、先に攻めた方が負けみてぇなとこあるからな」
「俺様が狙撃するって手も無いわけじゃねぇが……奴さんの雷霆の撃ち返しはちとシャレにならねぇしよ」
中立を保つアサシンの行動次第ではあるが、状況は膠着気味だ。
攻めるにせよ守るにせよ、なにか一計を案じておかねばなるまい。
「んでまぁその前に……ちゃんとすり合わせもしときてぇよな、“ランサー”?」
これ見よがしに、ランサーに問う。
この身に宿る神性で感づいたか、やはり顔見知り。
……まぁ、こっちも大方見当はついているのだが。
614
:
GM
:2016/08/04(木) 22:46:02
シンディは暫し黙考する。
しかし、キャスターが口を開いた後、諦めたように口を開いた。
【シンディ】「―――そうね。そもそもピースがないんじゃ、パズルは完成しようがないわ。」
「とりあえずは、今できる事をしましょうか。」
【シンディ】「キャスターの言うとおり、お互いに迎え撃った方が有利な形に持って行ける形になるわね。」
「基本、こちらは陣地を利用して迎え撃つ形を取りたいし、向こうは向こうでこっちを陣地から引き剥がした方が有利に立てる。」
「こうなると、あとはもうどこが攻めてどこが迎え撃ってどこが漁夫の利を狙うかって話になるわ。」
そして、現状は君達大同盟とアーチャー陣営が攻める期を狙い、アサシン陣営がそこに付け入って漁夫の利を狙う形だ。
つまり、お互いに勝つ事は前提として、決戦後にアサシン陣営を迎え撃つところまで考えて戦わなければならないのである。
これは膠着しない方がおかしいだろう―――少なくとも、勝つ気があると言う前提なら、だが。
【ランサー】「――― 一々厭味ったらしく言うな、鬱陶しい。」
「チッ、なんだってわざわざこんな格好で出てきたときに―――」
妙なスイッチが入ったのか、ブツブツと愚痴を溢し始めた。
何か嫌な事でもあったのだろうか。
615
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/08/08(月) 23:31:38
「おーおー、そこはそれ、俺様も罰受けてる時のカッコで来てっからお互いさまだな」
「ま、俺様は依然最強最高絶対無敵! 恥じ入ることなんざひとっ欠片も無いがね!」
胸を張ってカラカラ笑う。
うむ。まずは、この辺のすり合わせからだろう。
「マスター。ランサーとは顔見知りでな」
「どーせ遅かれ早かれだ。名乗っちまっていいかい?」
616
:
佐香月 岱然
:2016/08/08(月) 23:50:29
「知古か、キャスター」
キャスターの言を受け、返す。
しかしランサーの顔を見るに……
少なくとも向こうにとっては、良好な類ではないのだろう。
「構わないよ。既にこの陣営とは同盟関係だ。
その辺りの機微は、当人である君に任せる」
あまり煽らないよう……と付け足しかけて、やめる。
そういうのは当人たちの問題だ。
それに、彼/彼女はその辺りの良識は信頼できる。
元の霊格を考えれば当然中の当然なのだが……
そういうわけで温かい目で自己紹介を見守ります。
617
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/08/09(火) 00:05:49
「知古も知古、同門ってとこかね」
「つっても俺様じゃなくて観音の弟子だがよ」
ともあれ、ひとまず管理者と向き合おう。
この地の長に挨拶のひとつも無しでは、神仏と言えど非礼の誹りは免れまい。
「つーわけで……ひとつ名乗らせていただくぜ」
「遠く天竺、遥かは唐土、果ては大和に至るまで!」
「その名轟かせること雷鳴の如く!」
「天を治めし雷雨の帝王! 悪鬼羅刹もなんのその!」
「釈迦の説法いのいちに、授けられれば護法神!」
「真名をインドラ――――帝釈天たァ俺様のことよ!」
ババァーン!(セルフ雷撃エフェクト)
「……ま、今は人の名……『キョウシカ』で通してるがね」
「ちょいと加減が苦手なもんで厄介かけるかもしれんが、よろしく頼むぜ」
具体的には古代インド核とかだ。
あれはその、ちょっと手加減できる代物ではない。
「…………で、そっちは見たとこ斉天大聖相手に大立ち回りしてた時のカッコかい、『善財童子』」
「そりゃ、喧嘩すんならそのカッコで出て来るわな」
618
:
GM
:2016/08/09(火) 00:34:11
ランサーは、チラリとシンディに目をやる。
視線を受けたシンディは、軽く首を縦に振った。
【ランサー】「今はその名で呼ぶな。この霊基はその名に相応しくない。」
「今の俺は牛魔王と羅刹女の子、六百里鑽頭号山は枯松澗火雲洞の主―――」
さすがに聞き覚えのある名が出てきた。
牛魔王と言えば、かの有名な古典“西遊記”における怪物の名である。
そして彼の子と言えば―――
【ランサー】「―――紅孩児だ。」
―――紅孩児。
仙術の秘奥“三昧真火”を操り、彼の聖天大聖さえ退けた慮外の怪物を置いて、他にいまい。
単純な戦闘能力という面だけ見れば、キャスターにも決して劣るものではない―――むしろ状況次第では十分に勝り得ると考えて良いだろう。
【MATRIXが更新されました。】
【ランサー】「とりあえず、あのデク人形は俺の宝具でどうとでもなる。」
「が、あの犬コロが一緒となると話は変わってくるぞ。」
タロスをデク人形呼ばわりしているあたり、気質も似たり寄ったりのようだ。
619
:
GM
:2016/08/09(火) 00:39:08
×聖天大聖
○斉天大聖
620
:
佐香月 岱然
:2016/08/10(水) 23:35:26
「紅孩児……西遊記の、魔王の子か!」
さすがに聞き覚えがある。
「デク人形……青銅の巨人だな」
「その辺りは采配の妙にかかっているか」
本当ならば心強いが……。
「……具体的に、そのからくりを伺っても? ランサー。」
と、シンディ嬢にも目を向ける。
確たる根拠があるのか、あるいは夢想家か。
それは見極めておかねばならない。
まあ、『猟犬』と比して冷静に判断している時点で、信頼に足るものとは思うが、一応だ。
621
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/08/10(水) 23:47:40
「確かに、おまえさんの三昧真火なら有利は取れるか」
「青銅の鎧も、“神の血(イコル)”とやらも焼き尽くせらぁな」
まぁ、その辺の細かい解説は本人に任せよう。
出力的に……マスターの援護込みでの換算なんだろうなとは思うが。
「……ともあれ“犬”が厄介ってのは同意見だぜ」
「ありゃあちょいと剣呑に過ぎる」
「おまえは怪物、俺様は……まぁ、運の良い方じゃねぇ」
「ありゃ“運命に約束された”猟犬だ。よほどツキのある奴でもなきゃあいずれ食われちまう」
「となると……まぁ、単純なのは『短期決戦』狙いか」
「幸い、頭数は揃えられてっからな。全員で思いっきりぶち込んでブッ倒す。これが手っ取りばえーだろ」
「…………そうすっと、アーチャー自身の雷霆が厄介でもあんだがな……」
……うむ。
早期に決着をつけねばならぬが、弓兵相手に狙撃など愚の骨頂。
暗殺は猟犬、正面決戦は巨人が担当している。
これで一陣営だというのだから、ふざけたサーヴァントである。
622
:
GM
:2016/08/11(木) 00:46:34
【ランサー】「そう難しい事はない。単純に相性の問題だ。」
「俺が誰をどうやって倒したかくらいは、貴様も知っているだろう。」
紅孩児が打倒した相手と言えば、無論斉天大聖孫悟空をおいて他にないだろう。
そしてその時、紅孩児は炎の通じぬ孫悟空を炎によって打倒したのだ。
その逸話から、彼の宝具には対象の特殊耐性を無視する効果がある。
そして―――同じく逸話から得たタロスの無敵性もまた、特殊耐性である事に変わりはないのだ。
【シンディ】「“炎の通じない斉天大聖を打破した”逸話をもって、タロスの概念装甲を正面から焼き尽くす。」
「一発でも通りさえすれば神血の再生も阻害できるから、充分な出力さえ得られるならやってやれない道理はないわ。」
「彼我の戦力差は私一人でも補える程度の範囲だから、単純にタロスだけを相手取る分には問題ないでしょうね。」
【ランサー】「しかし全員纏まって動くとなると、あの珍獣―――あー、ライダーの扱いが面倒になる。」
「俺の見た限りではあるが、アレは集団行動とか他人と足並みをそろえるとか、そういった事に徹底的に向かん手合いだ。」
「一方で、ああいった手合いに首輪をつけるのは、得てして長所を殺す事にもつながる。何せ他にやり方を知らんのだからな。」
結局のところ、一個の宝具に有利を取れても、別の宝具から不利を取られる相手だ。
猟犬に臭いを覚えられれば、暗殺すらあっさりと封じられてしまう。
こうなると、速攻で二つの宝具を落としてしまうか―――或いは、有利を取れる者同士をぶつけ合って複数の戦場を構築するくらいしか、手はない。
623
:
佐香月 岱然
:2016/08/14(日) 23:18:09
「そりゃあ、また……」
防御無視、無敵貫通といったところだろうか。
『燃やせば燃える』、概念としての炎。
ある意味で究極のごり押しともいえるのかもしれないが、
あの巨人相手に通じるのならば、これ以上に心強いものはない。
「つまり、一人でグーチョキパー全部出せる手合いということだな」
「ちなみにライダーに関しては、彼自身からも『鉄砲玉として使え』と念を押されている」
面倒を彼に押し付けてしまえるのなら。
つまり、戦局の分担をこちらで完全に操作できるのなら。
三つの手すべてに勝つ必要はない……のだろうが、
まあ、それはさすがに皮算用が過ぎるようにも思える。
624
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/08/14(日) 23:34:23
「あー、どーもライダーは俺様やお前さんの願いを極端にしたタイプっつーか……」
「要するに『生前雑魚ばっか相手にして疲れたから、今度は強い奴相手に斬り合いたい』とかそんな感じの願いらしくてな」
「強い奴と斬り合えればそれで満足だから、鉄砲玉扱いでも構わない……んだそーだ」
「ちなみにほっとくと多分俺様とかお前さんに斬りかかるぜ。参ったね」
ちょっと説明してて自分でもわけわかんないが、そういうことだ。
奴はむしろ“捨て石にされること”を望んでいる節さえある。
「ああ、ライダーのマスターの方はもう“願いを叶え”ちまってる」
「バーサーカーのマスターが身内の仇らしくてなー」
「こないだサクッと殺っちまって、現在燃え尽き気味」
「で、これ以上戦争に参加する意義が無くなっちまったもんでウチで保護してるって流れだ」
「……今はなんか、アサシンに呼ばれて行っちまったが」
「なんの話してるのかは知らねぇが……まぁ、少なくともマスターの方は信用していいと思うぜ」
「ライダーの方はあれで腹芸ができないわけでもなさそーだから、注意は必要だが」
まぁ少なくとも、アーチャーを打倒するまでは裏切らない……と思う。
「つーわけで、ライダーを鉄砲玉として撃ちだすのはアリな策だと思うぜ」
「まずライダーに突っ込ませて、そうすりゃあっちはあのデカブツを壁にするか、あるいは消耗を抑えつつ撃破にかかるしかねぇ」
「前者なら時間差でつっかけて殴りかかれば速攻で仕留められる」
「後者でも、ライダーが全力で暴れりゃあ消耗は避けられねぇ。いずれにせよデカブツを相手どらずに済む可能性がたけぇ」
「犬が厄介っつっても、デカブツとセットじゃなきゃあ仕留めるのはそこまで難しくねぇしな」
問題は、アサシンとの交渉でライダーが何を吹きこまれたか、ではあるが。
この辺りは、後で問い詰めるしかないだろう。
625
:
GM
:2016/08/22(月) 23:14:43
【シンディ】「そういうこと。アレを単騎でどうにかできるのは、それこそもっとインチキなバーサーカーくらいでしょうね。」
アーチャーがグーチョキパー全部出せる手合いなら、バーサーカーはそもそもジャンケンせずに殴ってくる手合いだ―――だった。
もしバーサーカーが生き残っていたら、盤面はもっとしっちゃかめっちゃかになっていた事だろう。
結局連中が何のために参戦したのか、脱落するまで何をしていたのかは、判らずじまいだが―――
―――でも今は、そんな事はいいんだ。重要じゃない。
【ランサー】「率直に言うが、よくそんな狂犬を抱え込む気になったな、貴様ら。」
【シンディ】「―――まあ、うん。ライダーの事はとりあえず置いときましょう。正直私には理解できないタイプみたいだし。」
「とりあえず、大筋はそれで問題ないと思うわ。タロスの方に私たちが加われば、猟犬もこっちを狙って来ざるを得ないでしょうし。」
「つまり、その作戦で行くと、必然的に本丸にはそっちが当たる形になるわけだけど―――」
【ランサー】「―――相手が美女だからと言って、手抜きなどしてくれるなよ。」
君ら悪癖的に美女相手だと生け捕りにしたがりそうだしね、と言うオチがついた。
626
:
佐香月 岱然
:2016/09/13(火) 22:09:58
「まあ、成り行きというやつだな」
厄介であるのは事実だが、捨て置ける手合でもなかった。
SAKADU'Kitchenは客を選ばないのだ。
「まあ、段取り決めも終わったことだ。そろそろライダーたちも帰ってくる頃か?」
合コンの幹事にでもなったつもりだろうか。
「心外だな、ランサー。美女を相手に手を抜いたことなどないさ」
627
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/09/13(火) 23:58:17
「ワハハ、そりゃおめぇ、帝釈の徳って奴よ」
「ライダーはともかく、そのマスターの嬢ちゃんほっとくわけにもいかねーしなぁ」
ライダーも本人もまぁ、嫌いってわけではないのだが。
ちょっと操縦不能で剣呑なだけだ。ロクなもんじゃねぇな!
ともあれ、本丸の担当をと聞けば、キャスターは不思議と神妙な顔をする。
「……ん。応、任せとけ」
「手抜きなんざしねぇさ! そりゃあ西国一の美女とありゃあハーレムに迎えたいとこだがね!」
「これでも俺様は仕事で来てっからよ。真面目にやるさ」
ニシシと笑いながら、キャスターは頷いた。
……そう、仕事だ。
目的は私欲でも、今の自分は仏法の護法神帝釈天。
仏の面目に恥じぬよう心がけねばなるまい。絶対に。
あとはまぁ――――ライダーに話を通して、タイミングを決めて決行か。
628
:
GM
:2016/09/15(木) 21:42:43
【シンディ】「あら、お上手。」
【ランサー】「まあ、段取りと言うほどの物でもないがな。」
やる事と言えば、ライダーが突っ込んだ後、高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に立ち回るだけだ。
即席の同盟である以上、複雑な連携は望めない。この状況下では1対1を複数作るのが理想的だ。
とりあえず、どうするにせよライダーを最初に突っ込ませる事は決まっている。
後のことは、そこからの敵の出方を見て考えるしかないだろう。
【ランサー】「―――そうか。なら、これ以上は何を言っても無粋だな。」
ランサーも何かを察したかのように、あっさりと会話を打ち切ってしまった。
さて、流石にこれから突っ込もうぜ! と言う訳には行かない。
まずはライダー陣営の合流を待ち、色々と―――色々と、情報を共有しておく必要があるだろう。
【―――時間区分を終了します。】
629
:
GM
:2016/09/16(金) 00:16:30
【三日目/深夜】
なんやかんやあって、キャスター陣営は陣地に戻ってきた。
もうしばらくして、ライダー陣営も帰って来たのだが―――
【高遠葵】「―――……」
何やら、高遠の顔色が―――体調面ではなく、精神的な理由で―――芳しくないようだ。
隣のライダーが平常運転なだけに、何か危うい物を感じずにはいられないだろう。
――― 一体、彼女らに何があったのだろうか?
630
:
佐香月 岱然
:2016/09/16(金) 00:30:53
「お帰り――――無事か?」
真っ先に安否を尋ねる。命だけではなく、すべてに対してだ。
リラックス効果のある緑茶でも淹れておこう。
631
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/09/16(金) 00:37:15
「おおう」
「なんだ、その、随分やつれてんな嬢ちゃん」
「しゃ、写経でもすっか? 落ち着くぞ」
予想外にダメージを受けて帰って来たぞ。
ライダーはまぁどうでもいいが高遠の精神ダメージは大事だ。
「そ、それとも俺様の武勇伝とか聞くか? 勇気とか湧いてくるぜ?」
632
:
ライダー
:2016/09/16(金) 22:29:22
「おーう、まあマスターはちょっと勘弁してやってくれや。」
「事情を話してやるのも可哀想でな・・・ま、戦争中に立ち直ればいい方位に考えといてくれ。」
酒でも呑ませようとしたんだが止められたんだよな・・・手っ取り早いのに。
「ま、とりあえず重要な話から言っとくわ。」
「アサシンの方な、アサシンの方もマスターの方も悪性の願いじゃなかった。」
「だからまあ、アーチャーと主催者が死ねばこれでこの戦争は一応決着だ。」
「アーチャーとの決着がつくまでの不戦協定は結んどいたぜ。」
とりあえず一番重要そうな情報をポーンと。
633
:
GM
:2016/09/18(日) 22:36:37
【高遠葵】「―――ただ、いま。」
【高遠葵】「うん、平気。話聞いて、帰ってきた、だけだから。」
言葉にも覇気がない。
外傷もなく、病の気配も呪いの気配もない。
となれば、やはり純粋に精神的な問題なのだろう。
―――やはり、アサシンと会わせるべきではなかったのか?
そもそも、彼女は何を聞いたのか?
【高遠葵】「―――ごめん。ちょっと、考えたい事、あるから。」
ぽつぽつ呟いて、彼女は自分に割り当てられた部屋―――まあ、歳はともかく女性だし個室くらい振ってるだろう―――にとぼとぼ歩いて行く。
放っておくべきか? むしろ積極的に働きかけるべきか?
判断は君達次第だが―――
【※GMからのおしらせ:判断を誤ると後々ひどいことになります】
634
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/09/20(火) 00:01:13
「あー…………」
高遠を見送る。
まー陣地内なんだから妙なことしようとしてもすぐにわかるのだが……
ガシガシ、と頭を掻き毟る。
ため息ひとつ。
「マスター」
声をかけるのは、自らのマスター。
「……行ってやれ。俺様はライダーと打ち合わせしとくからよ」
「ありゃあ誰かが一緒にいてやんなきゃダメだ」
「おまえさんみてぇな、生きた人間が傍にいてやれ」
もちろん、向こうから頼ってくれば快く救いの手を差し伸べるつもりではある。
が、そうでないのなら過度の干渉は禁物だ。
「ヒヒ、のぞき見は勘弁しといてやっからよ」
手を握って親指を人差し指と中指の間に入れるジェスチャーを交え、佐香月を送り出そう。
635
:
佐香月 岱然
:2016/09/20(火) 00:08:13
「――――ああ。キャスター、頼む」
最低限だけ告げる。
その仔細については、つまり『何を』頼まれるのかについては、彼女に一任する。
その程度の信頼はある。
いつもなら返すであろう軽口も、今回は惜しむ。
廊下を可能な限り早く歩み、彼女の個室を――――まあ、ノックは最低限しよう。
636
:
GM
:2016/09/20(火) 00:25:52
【視点分割/佐香月岱然の視点】
紳士的にノックする―――返事はない。
入ろうとしてみるなら、鍵もかかってはいない。
実際に入ってみると―――
照明はついていない。
しかし、廊下から差し込む灯りや、窓の外の星明りなどで、辛うじて室内の様子は把握できる。
高遠は部屋の隅で膝を抱え、静かに俯いていた。
君が扉を開けた時も、一瞬視線をそちらに向けただけで、すぐまた俯いてしまう。
部屋は特に散らかっていないが、一点だけ君の知らないものがあった。
無記名の、黒い装丁の本が、高遠のすぐ近くに落ちている。
君にとっては初めて見る物のはずだが―――どういう訳か、君はその本から、不吉な気配を感じずにはいられなかった。
637
:
佐香月 岱然
:2016/09/26(月) 23:00:15
「……入るぞ」
気付いてはいるだろうが、改めて声をかける。
無記名。黒い装丁。
魔術師のはしくれとして、思い当たるものはある。
背筋に走る悪寒を、それでも意識の隅に追いやる。
視線の端に常に本を捉えるように構えつつ、彼女に尋ねたい。
「何があった?」
端的に。
638
:
GM
:2016/09/26(月) 23:21:20
黒い、本。まるで中途半端に読んでそのまま放り出されたように、放り出された本。
キャスターが反応していないという事は、いますぐにどうこう、という事はないと言う事だ。
だが―――あんな本、高遠は持っていなかったはずだ。
つまり、アサシン陣営から渡されたのだろう、という事は判るだろう。
―――強いて妙な点を挙げるならば。
その本は、アサシン陣営の主従どちらにも、どうにもそぐわない類の品だという事だが。
【高遠葵】「―――わからなく、なった。」
「どうするべきなのか。どうしたいのか。」
【高遠葵】「―――わからなく、なったんだよ。」
絞り出すような、声。
アサシン陣営と会う前と、違う点があるとすれば。
彼女は今、目的がないから迷っているのではなく―――
【高遠葵】「―――ねえ、恩人。」
【高遠葵】「仮に、未来が判る人がいたとして。」
「その人が、見えた未来をひっくり返すために手を加えて、実際に未来が変わったとして―――」
【高遠葵】「―――それを、元通りにしたいと思うのって、悪い事なのかな?」
「今ここにある世界をひっくり返して、元通りにしたいと思うのって、ダメな事なのかな―――?」
【高遠葵】「私には、もうなにがなんだか、わからないよ―――」
ぽつり、ぽつり。呟くように。
高遠は、とりとめのない言葉を絞り出す。
恐らく、本人も整理しきれていないのだろう。
その言葉は、どこか抽象的だ。
639
:
佐香月 岱然
:2016/10/02(日) 23:32:23
「……途方もない話だな、それは。」
SFのような、無限の空想じみた『もしも』の話だ。
しかし、ここにきてただのたとえ話で終わるだなんてことはないだろう。
それが事実か、それに限りなく近いことについての言及なのだとして。
命の価値を、その不可逆性を説いていた彼女をそこまで葛藤させる原因に、心当たりは一つある。
『失われても元に戻らないからこそ価値があるもの』が、『本来は失われるべきでなかったとしたら』。
「……先ず、前提として」
だが、察するに。
その判断を鈍らせているのは、その命題だけではないのだろう。
きっと、『元通り』になった時に失われるものもあるのだ。
目的がないから迷っているのではなく―――天秤の皿に乗せられたどちらかを、掲げられずにいるのだろう。
・
「……俺は、君を女子供として扱っているし、これからもそれは変わらない。」
ため息を一つ吐き、高遠の正面に腰を下ろす。ここ数日で、五年は老いた。
「悪く思わないでくれ。俺もまだまだ青二才だが、そういう性分でね。
だから、たとえ君の意思を尊重するときであっても、
保護者や年長者の目線で話すし、悪く言えば―――上から目線だ。」
それは、仮に高遠が自身よりも遥か多くのものを見聞きし、経験を得ていたとして。
魔術や戦闘、得意分野の料理の腕で優れていたとしても、けっして変わらない態度だ。
先に生まれたもの。後に生まれたもの。男に生まれたもの。女に生まれたもの。
みな変わらないのは、その役割に準じた責任を負っているということ。そう考えているからだ。
時には狡賢く、さも筋が通っているように見せかけて言い包めることもあるだろう。
それが、こちらの損益や、まして命がけの戦争の顛末に関わるとすればなおさらだ。
「……だから、この話についてだけは、そうならないように。
今から少しの間、年下の君に向けてではなく、俺自身のために話すよ。」
けれども、目だけはしっかり見据えて捉える。
迷っている人間にも届くように、一つ一つ言葉を選びながら。
「道に迷った時や、価値を見定めるときに、『正しさ』なんて曖昧なものに委ねてはだめだ。」
「正しさに頼ろうとしてはいけない。
万人が納得するような答えなんて一つだってない。
どれほど自分が納得して選んだ道や見定めた価値でも、
それを責められたり、否定されたり、その末に後悔するときは必ず来る。」
「『ダメな事』だからやらない、『いいこと』だから肯定する―――」
「それはすごく、曖昧な判断基準のように思わないか?
勘違いするなよ、『やりたいと思ったことをやれ』と言っているわけじゃないんだ。」
「この道を選べるのなら、後悔してもかまわない。そういう選択をするべきだと、俺は思う。」
たとえその手が届かずに、道半ばで殉じたとしてもだ。
640
:
GM
:2016/10/03(月) 00:16:14
【高遠葵】「――――――――。」
暫し、じいと目を合わせる。
君が一度言葉を切るまで、高遠は黙って君の言葉を聞いていた。
黙って、君の目を見ながら、聞いていた。
【高遠葵】「―――私の、友達は。」
・ ・ .・ .・ ・ .・ .・ ・ .・ ・
【高遠葵】「ただ未来を変えるためだけに、殺されたんだって。」
ぽつり、ぽつり。
言葉が、こぼれる。
噛み砕くように、咀嚼するように。
自分でも理解しきれていないものを、言葉にする。
その少女が、ただの少女であったならば。或いは、どこにでもある悲劇で終わったのかもしれない。
その少女が、西欧財閥の長を任じられた者でさえなければ。それはありふれた、等身大の話で終わっていたのかもしれない。
―――アウレア・ビスタリオ・ハーウェイは、財閥傘下の孤児院で、一人の少女と友達になった。
その少女は、時が流れ、成長したならば―――彼女の側近となるはずだった。
少女の名は、高遠葵。歴史が分岐する前は、まだ何処にでもいる一人の少女であったもの。
―――結果だけ言えば、そうはならなかった。
“爆弾魔”ルドルフ・グレイの実行したテロ活動によって、アウレア・ビスタリオ・ハーウェイは死亡した。
屋台骨が失われた西欧財閥は、内部抗争に発展―――その力の大部分を失い、今も混乱の渦中にある。
少女は、未だ歴史に関わらぬただの少女であったが故に、その命を長らえ。
埋めがたい虚無感と空白に苛まれながら、ただ復讐のために生き―――君と出会い、今に至った。
.・ .・ .・ ・ ・ ・ .・ .・ ・ .・ .・ .・ ・ .・ ・ .・ ・ .・
誤解のないように、理解しておくべき事がある。少女にとって、友達は世界より重いものだ。
故に、アウレア・ビスタリオ・ハーウェイと世界を天秤にかけるだけならば、少女は躊躇わず親友を選ぶだろう。
故に、迷う事があるとするならば。それは―――
【高遠葵】「もしも、正しい歴史をたどったなら。」
「私と恩人は、敵同士になるんだって。」
【高遠葵】「多分、もっと前だったら、迷う事もなかったんだと思う。」
【高遠葵】「でも、何も知らないまま、何も知らない恩人と敵同士になるのは、嫌だよ。」
「きっと後悔はしない―――っていうか、できないんだろうけど。」
「それでも、嫌だよ。だからこそ、嫌だよ。」
―――失われる物に、相応の価値を見出してしまったからに他ならない。
失われてしまう今が、確かに尊いものだと、理解してしまったからに他ならない。
【高遠葵】「―――どっちとも選びたいから、どっちも選べないんだよ。」
「割り切れないんだよ。私、ワガママだから。」
―――恐らく、今の彼女は、答えを求めてはいない。
ただ、どこかで吐き出してしまいたかっただけだ。
人の言葉に頼ってしまえば、どうしたって後悔だけが残るだろうから。
641
:
佐香月 岱然
:2016/10/05(水) 21:41:51
「…………そうか」
であれば、聞くに徹する。
十代半ばの少女が背負うには、どのみち重すぎる荷だ。
「……損得や勝率の話を抜きにしても、
君を敵に回すという選択肢は、私も御免被りたい。」
「……だが、もし君が、その選択肢を選ばなければいけなくなった時――――」
「私たちは、そのことに恩を着せたりはしない。それは保障しよう。
もしその『本来の未来』に戻った時に、記憶が残っていればの話だがね」
恩人、とは呼ばれるものの。
実質の関係はギブアンドテイク――――少なくとも、佐香月にとってはそうだ。
情報も戦力も提供してもらっている。何より、目下の者から搾取するということはあってはならない。
「……吐き出せたか? 将来の敵かもしれないが、今はまだ違う。
私でよければ、どんな些細な話でも聞こう。
それとも、独りの時間が必要なら、気を落ち着かせるハーブティーを用意するが」
642
:
GM
:2016/10/05(水) 22:51:40
【高遠葵】「―――多分、管理者さんは、正しい歴史がどうこうとか、あんまり気にしない人だと思う。」
「だから、多分―――歴史を修正しようと思うなら、あの人とは決裂する。」
仮に彼女が知ったとしても、彼女は何もかもひっくり返して元通りにしようとはすまい。
それは君にもわかる事だろう。彼女は何であれ、今ここにある物を維持しようとするはずだ。
つまり―――少女の選択如何によっては、どちらかと決裂する事になるだろう。
無論、その前にアーチャー陣営との大一番が控えている以上、今すぐにではないが。
【高遠葵】「うん、ちょっとスッキリしたよ。ありがとう。」
「でも、せっかくだからお茶は欲しいかな。色々喋ったら喉渇いちゃったし。」
色々口に出した事で、精神状態はだいぶ持ち直したようだ。
とりあえず、思い詰めて爆発するような事はないと思っていだろう。
となると、後の問題と言えば、そこの床に転がっている本と―――
【高遠葵】「あ、そうだ。ライダーはああ言ってたけどさ。」
「私達、別にアサシン陣営と協定とかそう言うのは、結んでないよ。」
「あの時は、そんなの考えられる状態じゃあなかったしね。」
要約すると、ライダーとアサシンがお互い戦いたくないという事実を確認しただけとの事だ。
別にキャスター陣営とアサシン陣営の平和を保障するようなものではないらしい。
643
:
佐香月 岱然
:2016/10/05(水) 23:17:06
「……そうだな。その場合は、私は君の肩を持てないかもしれない。」
どちらかの味方をすることは、どちらかの敵になることだ。
傍観者が一番楽な道だろうが、それはきっと選べまい。
「みんなで卓を囲む食事こそ、一番うまいのだがな。
まあ、いずれにせよ先の話だ。君の事情については、頭の隅に留めておくよ」
とりあえず立ち上がる。
ハーブティーを淹れなければ。
「……まあ、それを前提に策を練る手前に知れてよかったな、それは」
はた迷惑なやつだ。
が、どこを探してもそういう『解釈』をする人間はいる。
悪意がないだけ、時計塔よりマシだろう。
「けど、あれでも君のことを案じていた。そこは虚言ではないと思う。
うちのキャスターもな、ああ見えて気遣いだ。明日にでも、二人に声をかけてやってくれ」
644
:
GM
:2016/10/05(水) 23:33:29
【高遠葵】「―――うん。」
ただ諦める、と言うのにも勇気がいる。
結局の所、何を選ぶにしても、そうするだけのきっかけが必要になるだろう。
例えば、アサシンとの会談が選択の余地を与えたように。
【高遠葵】「みんなで一緒に、か―――」
高遠は、ぼうっと窓の外に視線をやった。
思えば、彼女は孤児院を抜け出してきている身だ。
よくもまあここまで生き残れたものだと思うが、そういったものを懐かしむ事もあるのだろう。
【視点移動/罰ゲーム側の視点】
さて、ライダーと一対一とかいう罰ゲームの時間だ。
覚悟は良いだろうか。私からは基本ノータッチなので好きにしろよ(匙投げ)
645
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/05(水) 23:51:22
「――――んでまぁ、決戦の工程については説明したとおりだが」
要するにライダーがつっかけて暴れてその後キャスターとランサーが突っ込んで全部倒すという作戦。
なんて緻密な作戦なんだ……
「実際のとこ、アサシンのとこで何話したんだ?」
「嬢ちゃんについては……ま、俺様のマスターがどうにかすると期待しとくとしてもよ」
とりあえず、腹を割って話そうやというところである。
646
:
ライダー
:2016/10/06(木) 00:03:11
「んー?別にさっき言ったことで全部だぜー?」
とても上機嫌に刀の手入れをしているライダー。
まるで次の日に遠足に行く子供のようである。
「ああそうそう、アサシンのマスターの願いとか言ってなかったっけ?」
「アイツ人生が愉しくないらしくてよ、運が良すぎて。」
「何やっても運で全部解決するからもういい加減退屈すぎて死にたいらしいぜ?もしくは聖杯でその運をどうにかするか。」
「アサシンの方は主にしたがっているだけ・・・ってわけだ。まあ俺が死んだら気にかけてやってくれよアイツラも。」
「愉しみを見いだせないのは人生損してるだろ?神様ならなんとかしてやってくれや。」
なので全く気付かない。
そもそもコイツは『そちらを騙している』という認識があるかも疑わしい。
ただ『アサシンが何かしようとしている』と察知し、『俺に有利になりそうな気がする』からそのまま流れに身を任せていただけなのだ。
嘘もつかず、騙しもせず、そも自覚や悪意もない。
理屈や理論の一切をねじ伏せ、ただ戦争の神に愛されてるかのごとく進み続ける悪鬼。
ある意味姦計を使う類よりも厄介なのがこの手合いなのだ――――!!
647
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/06(木) 00:22:03
「ああん?」
いや待て。
それだとひとつおかしな点がある。
「んなわけねーだろ」
「『アサシンがわざわざ単独で来いっつって呼び出して、自前の願いと停戦だけ伝えて終わりか?』」
それはあまりにも、不合理極まる。
別に複数人数で行ってもいいし、PDAで連絡しても良かったのだ。
なのにわざわざ呼び出しってのはいかにも変だ。
もうちょっと何かあるはずだろう。
「ま、本題は嬢ちゃんの方だったのかもしれねーけど」
「……この際だ」
「あんまり行儀がいいたぁ言えねぇが……」
「アサシンがなんの用があって呼び出しをして、おまえらとなんの話をして、なんで嬢ちゃんがああなってんのか」
「全部話してくれや。ええ?」
648
:
ライダー
:2016/10/06(木) 12:32:11
「ああ?」
「・・・・・・ま、いいか。神様だし滅多なことにもならねえだろ。」
何でそんなめんどくさいことを?と思いつつ別に断る理由もないか・・・と話すことにしよう。
「あーと、まずアサシン側が御主君の仇の爆弾魔の礼装を手に入れたんだわ。」
「その礼装が・・・名前が思い出せねえな、何か厄い本だ。」
「『預言をする』本ってことらしいが・・・それを使って未来を変えることが出来る類のものらしい。」
「で、それでウチの御主君の親友が殺された。それでこの世界は『本来死なないはずの人間が死んだ、間違った世界』になるんだと。」
「まあ御主君が聖杯で親友を生き返らせない理由は『親友を聖杯ごときで左右される存在にしたくない』って感じなんでな。」
「その本が起こした『間違い』を正すことはどうなんだ、アリなのかってブレてる。そんな感じだな。」
以上が『ライダーが認識して、理解している』高遠の現状だ。
「要は俺の御主君に恩を売りたいんだと思うぜ?」
「最終的にどうなるにせよ、御主君が勝ち抜くのならば。」
「アサシンのマスターを殺すか、聖杯で運を引き剥がしてやるか位はしてやるだろう。」
「俺だってその話を聞いたのならお前らにその説明をしてやる位はするさ。」
「つまり俺らの陣営に話を持っていけば俺かお前、そしてアイツラのどれかが勝てば願いが叶う状況に持っていけるんだ。」
「俺が『読めなくて』『制御できない』行動をすることはアイツも百も承知だからな。」
「そんな存在を『制御できる』上に他にも効果の見込める手があるなら、そりゃあ打つだろ?」
そしてライダーが把握している『アサシン陣営にとってのメリット』を語る。
「で、俺らだけ呼び出した理由は――――あれだな。」
「お前ら、アイツらと面識ないじゃん。しかもそっちはキャスター。向こうはアサシン。」
「本来仲よしこよしできる陣営じゃないだろ?仲介役を挟むにせよそんなの好き好んでやる奴はいねえ。」
「こればかりは御主君じゃない・・・『俺』位だ。暗殺者と魔術師の仲介役なんざ引き受ける酔狂な命知らずは。」
「まあ恩を売れそうなのが御主君しかいなくて、且つ俺と面識があったから打った一手なんだろうよ。」
そしてライダーが自負する『ライダー陣営だけを呼んだ理由』も伝える。
但し留意せよ、これは『ライダーの思想』を通した意見である。
同じ戦国の人間としてライダーの人格を把握していたアサシンと。
人ならぬ神であるキャスターとでは、ライダーの扱いには天と地の差がある。
ライダーがキャスターにどう話を持ちかけるのか。
アサシンはそれを制御することができない程度の奸物ではない。
ライダーを介してキャスターを欺くくらい、普通にやってのけるはずだ――――
649
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/06(木) 23:00:02
「あ?」
「ああ、言ってなかったっけ」
「俺様あいつらと面識あるぞ」
具体的にはタロス襲撃二度目ぐらい。
お茶とか飲んで帰ったよあいつら。
「となると……ふむ」
離間工作の類、か?
ありえそうな話ではある。
アサシンが勝利を狙うのならば、ライダーとキャスターに同士討ちさせるのは重要なことだ。
となれば、この問題は『あまり気にしない』のがひとつ正解ではあるが……
あるいはライダー陣営から目を離さない、か。
高遠の方はマスターがどうにかするだろうが。
「(つってもまぁ……こいつに関しちゃ『明日のアーチャー戦を生き残れるか』って次元だ)」
「(言っちゃあなんだが鉄砲玉、捨て石の類だからな)」
「(それに手ェ抜く奴じゃあねぇとも思うが……)」
「ま……いずれにせよ明日が大一番よ」
「今の盤面で一番つえーのは間違いなくあのデカブツだろーからな」
「いや最強は俺様だが」
「それと……アサシンには用心しとけ」
「そいつが『つまんねぇから聖杯を求めてる』ってんならなおさらだ」
「なんにしたって――――『本気』でやんなきゃ面白くねぇだろ?」
というわけで、とりあえずライダーに釘でも刺しておこう。
650
:
ライダー
:2016/10/06(木) 23:14:52
「えー?いや俺別にあいつはどうでもいいよ?」
「お前かランサー切る時に横に居たら薙ぎ払うだけだし。」
だが残念、糠に釘だ!
そもそもコイツにアサシンと戦うつもりが・・・ない!
651
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/06(木) 23:23:43
「いやだからあいつ姦計使いだから気をつけろっつー話なんだが」
「なんかもー面倒だから明日のアーチャー戦で死んでくれねぇかなお前」
多分それが多角的に幸せだよ……
「まぁ俺様斬りたきゃ明日の決戦であの巨人斬り伏せてみせな」
「巨人じゃなくてワンコロでもいいけどよ」
「なんにしたって話はそれからよ」
「てめーとの決着は、その後につけてやらぁな」
アサシンのマスター……仮に彼が『うまくいきすぎる人生に愛想が尽きている』というのなら。
だからこそ、彼はこの戦争に本気のはずだ。
彼が途中での失敗を望んでいる部分があったとして……本気で挑んだ結果の失敗でなくては意味がないのだから。
ともすれば、今回最弱の双璧の片割れとでも言うべきアサシン。
彼女こそ、この聖杯戦争で最大の障害となりうるかもしれない。
652
:
ライダー
:2016/10/06(木) 23:28:02
「おう!いやー、こんなしっかり準備して戦なんて生前以来だなあオイ!」
「俺の方ぶっ倒したらスグそっち行ってお前ら斬りにいくからなー!!」
キラキラした笑顔で太郎太刀を手入れしているライダーであったとさ、まる
653
:
佐香月 岱然
:2016/10/06(木) 23:52:32
「キャスター、ライダー、いるか」
ハーブティーのたっぷり入ったポットを携えて、顔を出す。
「余ってしまったんだが、どうだ。
西洋風の茶だから、ライダーの口には合わないかもしれないが」
654
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/06(木) 23:55:54
「おっ、マスター」
「嬢ちゃんはどうだった?」
「ちゃんと押し倒せたか?」
でも事後の飲み物ってコーヒーが定番なんじゃなかったっけ。
とかそういう暇な時間にマスターの家の雑誌で得た無駄な知識で考えつつ。
まぁ、こうしてこちらに構いに来ているということは、多分大事はなかったのだろう。
そう判断して、下世話な冗談を飛ばす。
655
:
ライダー
:2016/10/07(金) 22:33:17
「おう、薬草茶か。」
「朝倉氏の元に居た時は良く振る舞われてたぞ?」
「こんな薬を美味しく飲めるようにして、しかも常飲するたあ贅沢だよな今世は。」
普通にずずずとお茶をすすってるぞ。
656
:
佐香月 岱然
:2016/10/09(日) 23:06:48
「咲く前の蕾を摘むような無粋はしないよ」
どや顔で決めながらうまいこと言うぞ。
「一先ず、彼女は大丈夫だと思う。」
「ところで、キャスター。幾つか確認しておきたいことがあるんだが」
ちら、とライダーを見るぞ。
657
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/09(日) 23:30:44
「ん……そうだな」
「ライダー、ちと外してくれや」
こっちも、話したいこともある。
少しライダーには席を外してもらおう。
「おっと、ちなみに俺様茶にはうるさいぜ?」
なにせ地元が紅茶の産地だからな!
紅茶の産地になったのつい最近だけど!
658
:
ライダー
:2016/10/10(月) 00:04:01
「おう、わかったぜ。」
そういう事情を汲むやさしみはライダーにもあった。
席を外すとしよう
659
:
佐香月 岱然
:2016/10/11(火) 22:41:59
「ライダーたちだが、実際には休戦協定は結んでいないようだ。」
ライダーが遠ざかってから、キャスターに告げる。
「彼女に確認したよ。君なら感づいていたかもしれないが」
660
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/11(火) 23:26:12
「はははほんとにあいつ死なねぇかな」
「まぁ明日には死にそうではあるからいーけどよ」
もしも明日の決戦を生き延びられるなら、それはそれでというところである。
そこまで行ったら大したものだ、という話だ。
「とまれ、アサシンには要注意ってとこだな」
「やっこさん、俺様たちの寝首を掻いて漁夫の利得るための算段立てるので忙しいんだろーからよ」
「んで……実際嬢ちゃんはどうだった?」
「ライダーからおよその事情は聞いたけどよ」
頭をガシガシとかきながら、心配そうに問う。
ともすれば、高遠は今回の聖杯戦争で最もキャスターが気にかけている相手と言えるかもしれない。
あれだけ露骨に迷われると、神仏としては放っておけないのである。
「(そう……俺様は神で、仏だからな)」
「(嬢ちゃんも……マスターも……俺様が守ってやらなきゃあならねぇ)」
「(それが、帝釈天としての義務って奴だ)」
661
:
佐香月 岱然
:2016/10/11(火) 23:51:14
「まあ、座して待つのも余興じゃないか」
キャスターの気苦労を、察しつつもあえて明るく振る舞う。
「君は『最強を証明しに来た』のだろう、キャスター。
寝首を掻かれるのも、王者の醍醐味だ。どんな細工だろうと、正面からねじ伏せてくれ」
「それに、目の前のリスクもある。多方に気を張りすぎると、まあ……なんだ」
そこから先の言葉は濁した。
戦に関しては、彼女の方が何倍も上手だ。
あえて忠言するようなことでもないし、その権利もない。
「……事務的に言ってしまえば、一先ずのところは問題ないだろう。
少なくとも無鉄砲に無自覚に、相談もなしに離反や決裂、ということはない。
ただ、不発弾を抱えたようなものだ。将来どういう選択をするかはわからん」
断言した部分についても、『そうあってほしい』という希望が強い。
感情の振れ幅というのは、人間が自分で思っているよりも容易に広がる。
「……感情的には、幾分か持ち直したと思うよ。ただ、空元気も少なからずあるだろうな」
「そういう感情的な負荷に対して、女性は総じてとても強い。
いずれにせよ、目は離せないというのが私の結論だ。先ほどああ言った傍からなんだがな」
662
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/16(日) 23:09:35
「そか」
「なら、安心した。空元気にせよ、前に進めんなら上々だ」
ほうと息を吐き、ハーブティーに口をつける。
人は悩むものだ。
だから、それでいい。
……そして、少し沈黙を挟んで。
・
「…………………俺はさ、マスター」
「“闘神”なんだよ」
「稲妻と、雨と、天空と、闘争の神格――――“戦勝の神”じゃあ、ない」
「……見てんだろ、夢でさ」
「俺は別に、必ず勝てる神じゃねぇんだ」
何度称えられたことだろう。
おお、その矢の力強きこと、まさしくインドラの如く!
その都市の美しき事、あたかもインドラが祝福したかのような!
インドラ、インドラ、偉大なる天空の王、インドラ!
「ほんとは笑い飛ばすべきなのは、わかってんだけどよ」
「……正直に言うぜ。情けねぇが、明日勝てる自信がねぇ」
あるいは、最後の宝具を開放しても。
かの女王が持つ雷霆――――我が身と並び称される、大神の稲妻を思えば。
いくら最強を歌えども、脳裏をよぎるのは生前の日々。
幾度となく槍を手に取り、幾度となく敗れた日々。
ニッ、とキャスターは無理に笑った。
・ ・
「それでも、俺様は神だからよ!」
「……少なくともお前と嬢ちゃんは守らなきゃならねぇから」
「…………明日は……遠くに離れてちゃ、貰えねぇか」
663
:
佐香月 岱然
:2016/10/19(水) 00:42:25
「それが戦略上必要ならば、そうしよう」
キャスターの言葉が一通り出尽くすのを、口を挟むことなく待ち。
殊の外、事務的に言い放つ。
「戦に関しては門外漢だ。君が必要だというのなら、私は別所で待つ」
戦闘の規模によっては、守りながら戦うというのが不可能になることもあるだろう。
無差別級の攻撃は、防ぐ側がどうしても不利だ。
あるいは、マスターへの波及を恐れて自身の全力を出せないことだってあるかもしれない。
「だが……」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「『勝てそうにないから』そういうことを言っているのなら、その言葉は聞けないな」
欠けた夢を見た。
人が神を作った、というのはどの偉人の言葉だったか。
『そうあれ』と望まれたという意味では、なるほど神とは超越者というよりもシステムに近い。
彼女は、そのために戦った。
「なあ、キャスター。最強とは、『絶対に負けない者』のことか?」
「何が君を弱気にさせているんだ。事ここに至って、自信がないとは言ってくれるな」
かける言葉に情を含ませないのは、激励のつもりだからだ。
あえて、強く。言葉の上に乗らない気持ちというのもある。
664
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/19(水) 02:12:48
「っ、俺は!」
「俺は……守れねぇんだよ、お前らを……!」
キャスターは悲痛に叫んだ。
わなわなと腕が震える。
抑えてもなお、ガタガタと。
「俺は、神だから……!」
「仏だから……お前らを守んなきゃいけねぇんだよ……!」
「わかってんだろ! 俺が負けたら死ぬんだぞお前ら!」
キャスターは、人のための神だから。
人のために戦わなくてはならない。
人を守るために戦わなくてはならない。
その勝敗は、さておくとして。
「俺が負けるだけならいくらでも負けてやらぁ! そいつだって仕事の内よ!」
「だけどよぉ……! 俺ぁインドラだから……! 帝釈天だから……!」
「お前ら死なせちゃあ、立つ瀬がねぇじゃねぇかよ……!」
――――キャスターは、気づかない。
自らを神仏と定義するが故に――――その慟哭の根幹に、気づかない。
665
:
佐香月 岱然
:2016/10/19(水) 03:41:22
「……ふむ」
対照的に。
佐香月は動かない。動じていない、ということではないが。
キャスターの慟哭が聞こえていなかったかのように、
「料理の話を、していいか?」
あっけらかんと、ひどく落ち着いた口ぶりで言い放った。
けっして、ふざけているわけではない。
突拍子にも聞こえるだろう。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
分かっていてもあえてそれを選んだのは、その話でなら自分は嘘をつくことが出来ないからだ。
見栄も虚飾も、謙遜も世辞も、何も張れない。自然体を強いられる。自分の、人生を捧げたものには。
そしてキャスターになら、それは届くと思ったからだ。
「食事を何よりも無味なものにするのはな。『飯以外のこと』を考えることなんだ」
「仕事をしながら。テレビを見ながら。会話に花を咲かせながら。
まあ、事情ゆえにそうせねばならないこともあるだろう。それ自体を否定はしない。
けれどな、食事にとっては最悪だ。味わうことを失くした食事は、義務や作業に成り下がる」
「戦闘にとってはどうだ、『闘神』」
料理人だからこそ、食事にはそういう哲学がある。
なれば、『闘神』にとっての戦闘にはどうだ。
セイバーとの一戦に、ライダーとの乳繰り合いに、求めたものはなんだったか。
キャスターの言葉は、もちろん事実だ。
彼女が負ければ、高い確率でこちらも命を落とすだろう。けれども、それはあくまで結果。
「君がこちらを慮っていることは、ありがたく思う。
けど、そこは切り離したっていいんだ。戦闘は戦闘で、味わっていい。
君が納得のいく戦いが出来て、その末に敗れたのであれば、私は何も不満はない」
「君自身のために戦ってくれ。常勝ではなくとも、不屈の神よ」
そこに、佐香月は『最強』を見る。伊達や酔狂や勢いで、彼女を煽っていたわけではない。
それは一度も折れぬ大樹ではなく、幾度踏みにじられても決して枯れない、勁草のための言葉じゃないか。
「さて、話は戻るが。
そのために、私がそこにいては妨げになるというのなら……
非常に惜しいが、今回は特等席を諦めよう。雷神と雷霆の、胸躍る一戦と思ったのだが」
せいぜいが、令呪の即時バックアップが不可能になるくらいだろう。
666
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/19(水) 03:54:39
「……はぁ?」
思わず、頓狂な声が出た。
呆気にとられたまま、佐香月の言葉を聞く。
彼が人生を捧げた……そしてこれからも捧げるであろう、哲学の話を。
「お、俺は……」
彼は自らの心の内を話した。
なら、こちらはどうだ。
キャスターは……キョウシカは。
否、帝釈天は。
否、否、否――――インドラは。
その心の内にあるのは、なんだ?
その意味するところは、なんだ?
「……俺は……いいのか?」
「俺の……好きなように、やりたいように戦っちまって」
「俺が負けたら、死ぬんだぞおまえ……死んだらおまえ、包丁も握れなくなっちまうんだぞ……?」
半ば茫然と、言葉を漏らす。
胸の内にある泥の中から、真実を探るように。
「ほんとに、おまえは……それでいいっていうのか?」
667
:
佐香月 岱然
:2016/10/19(水) 04:33:30
「……勝ってほしいのは事実だ。そこは変わらない」
負けてもいい、失ってしまってもいいと言えるほど、成熟はしていない。
自分の道への執着もある。
これまで積み上げてきたもの、これから積み重ねるだろうもの。
容易く賭けられるものではない。
「けれどもこれは、俺自身が背負うものだ。君に押し付けたりはしない。
分野は違うが、他人の皿を汚すというのは信条に反するからな。
そういう意味では、君はいささか義理堅さが過ぎるんじゃあないのか?」
冗談めかして笑って見せる。
そこは矛盾しない、という話だ。キャスターとて、負けるために戦うわけじゃあない。
「そもそも、最初に出会った時に、一度君に救われているだろう?
あれで十分だよ、キャスター。失われそうだったものを、君は拾ってくれた」
「あれで十分なんだ。だから――――あとは、後顧の憂いなく戦ってくれ。
君はもう、何度も俺のために戦ってくれた。一度くらいは、自分自身のために戦ってくれよ」
668
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/19(水) 04:58:45
「俺は……」
――――我が身はインドラ。
雷鳴を司る者。
雨雲を残す者。
力強きもの。
天空を治める者。
――――――そうじゃない、根の部分。
「そうだ、俺は……闘神、インドラ」
「民に望まれ、闘うために生まれた雷鳴の神……」
「―――――――そんなの、どうでもいいんだ」
そういう、理屈なんかどうだっていい。
重要なのは、自分がどうしたいか。
「俺は、戦いてぇんだ」
「俺は、勝ちてぇんだ!」
「俺は、暴れて戦って叩きのめして踏んづけて、勝ちてぇんだ!」
そうだ、そうだ、そうだ!
俺は生まれた時から、そうだったじゃないか!
「くっ、はは、わははははははは!」
「おう、おう、そうだよタイゼン! 世話ァかけちまった!」
「民がどうとか、人がどうとか、仏がどうとか!」
「そんなもんは、後からついてくるもんなんだよ! 俺はインドラだからッ!」
ああ、なにを勘違いしていたのか!
神であるために振る舞うんじゃあ順番が逆なんだ。
好きなように振る舞えば、それで神足り得るのが神なんだ!
669
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/19(水) 05:07:03
l \ /::/::::::::,:::::::::::ヽ /l
', \__:::l:::::::/::,..--_、:/ }
\/三ミ、::_ /,イ、/ /.、
/ \_/r..\/´, -―-、/::::::;
/,.::´::::::::::`´::::::::::::::::::\::::::{
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::.
/:::::::::::;::::::i:::::::::::::::::{::::、:::::::::::::::\、
,:':::::::::::::::::{::::::{:::::::::::::::::l、:::、\:::::::',:::::ヽ、
. /:::,:::::::::|::::::|::::〈:::::::::::::::::{イ ̄、:!、::::i:::::|::{:::.、
/ イ:::::::::::{::::::|イ´\_::::::::::| ヽ! リ 、:l:::::|:::}:::::::. 「おう、俺ァ決めたぜ」
|:::::/::::::、:::{ _ \\:{ ,ィチ斥下,::::|`::::::::::::.
|::::||::::::::ル'イテ弍ミ ` 弋zソ 从ト,:::::;:::::,:::::. 「俺は俺のやりてぇように――――――お前のために戦う」
. 八:::{l:::::::::圦 弋zソ , lr.,/:::::l::::::::,::::::
ヾjハ、r、!、 ;-'i:::::::|::::::::}、:::l 「俺ァ、お前のことが結構好きだからよ」
/:::::,ヽ、_ハ <  ̄ ソ 人::!::::/:::l:::::| l:::!
. /:::イ::::::::::込、 ` ´ /:::::::|::/:::::j、:リ l:/
/´ |:::::::::::::::::::::> _ イ::::::::::::j/:::::/ / /
/::::::::::::/::::::::::::::l |::::::::::::/:::::/
,':::::::::::,イ:::::::::::_} ` ̄777―-- 、
/:::::::://-‐77{ ___ {//l / ̄`ヽ
/::::://´ {//! ` ///| / =´ `ヽ }
,::/{ ̄ ̄`ヽ、//\ _,////='´ \
「それでいいんだ」
「――――それがいいんだ」
「誰にも文句は言わせねぇ。それが一番、俺が気持ちいい」
「だから、やっぱお前も一緒に来い」
「特等席で、最高の喧嘩を拝ませてやっからよ!」
670
:
佐香月 岱然
:2016/10/23(日) 23:12:03
「ああ、それがいい」
笑みを浮かべ、力強く頷く。
「眉間にしわを寄せているよりか、よっぽど魅力的だ。
食事における原初のマナーだ。気の向くままに、平らげてしまえ」
671
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/10/25(火) 00:43:31
「――――明日、俺はこいつをぶっ放す」
「正真正銘本家本元、インドラの矢って奴だ」
「まぁ周りの被害が出ねーように気をつけはするが……やり過ぎたらすまんな」
そう言って、キャスターは……今までひた隠しにしてきた、切り札をマスターに開示した。
【MATRIXが更新されました】
『帝釈よ、焼き払え(ラーヴァナジット)』
宝具ランク:EX 種類区分:射撃武器 発動区分:単発 対象区分:対界宝具 MP消費:28/42 ダイス判定プラス:14an6/28an6 固定値:28
:インドラの炎。あるいはインドラの矢。
数字の桁がおかしいことに定評のあるインド神話にあって、その最高峰とされる破壊兵器。
三十三天の、あるいは帝釈としての加護を遮断することで、神代の権能を僅かながらも再現する宝具。
その雷電とも灼熱とも知れぬ一撃はあらゆる生命を死滅させ、世界を焼き尽くす。
……という代物なのだが、現在は霊基の関係で劣化に劣化を重ねており流石に世界を焼き尽くすほどでは無い。
……………が、キャスターが「ちょっと本気出すわ」と意気込んだので出力が上がった。
【プラス追加効果】
特性切替
固定値二倍
防御無視(真)
斬割(真)
回避不能
必殺
競勝強化
【マイナス追加効果】
周辺被害大・使用時
魔的隠密問題・使用時
社会的隠密問題・使用時
切替制限・継続時宝具マイナス
――――その他もろもろ、細かいデータが更新されました。
672
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/11/01(火) 01:01:55
あ、区分が終わる前に道具作成スキルで『勝利符』を作っとくぜ。
673
:
GM
:2016/11/01(火) 23:29:00
【視点移動/ライダーの視点】
―――さて、なんか追い出されてしまったわけだが。
なんかしたい事があると言うなら聞かないでもないぞ。
674
:
ライダー
:2016/11/01(火) 23:37:53
なんかしたいことと言われるとまた微妙だな・・・
ああけど、うちの御主君があの料理小僧と会話してどうなったのかは確認しておくか。
「えーと・・・御主君の部屋は・・・あそこかな?」
太郎太刀で壁でも切って御主君の部屋にダイナミック☆お邪魔しますしに行こう。
675
:
GM
:2016/11/01(火) 23:46:33
太郎太刀で壁を破壊して突入した。
それにしても、君には扉を使うとか霊体化するとか、そう言った思想はないのだろうか?
いずれにせよ、後でどうなっても私は一向に責任を持たないので頑張ってほしい。
【高遠葵】「うわ!?」
君のマスターも驚いた様子だ。当然である。
居候の身で能動的な破壊活動に出ると言うのは、常識的に考えて最低の行為であろう―――
【高遠葵】「―――とりあえず、ライダー。」
「そこに正座。」
とりあえず、消沈した様子は失せているようだが、それはそれとして大変なことになっちゃったぞ。
676
:
ライダー
:2016/11/01(火) 23:49:49
「ん?どうした御主君改まって。」
とりあえず言われた通りに正座してみよう。
「ははぁん、健気に御主君の様子を見に来た忠臣っぷりに感激したか?」
「いいぜ、俺の忠義をねぎらうことを許可するぜ。」
さあ!!と正座しながらイイ笑顔で両手を広げてみよう。
677
:
GM
:2016/11/01(火) 23:54:01
そんな君を尻目に、君のマスターは何やらPDAを取り出して連絡を取り始めた。
【佐香月岱然の視点】
グッドコミュニケーションでちょっといい感じの雰囲気な所すまないが、高遠の部屋の辺りから轟音が響いた後、君のPDAに連絡が入った。
誰からかと言うと、当の高遠からだ。
連絡を受け取ると、何がどうしてそうなったのか―――
【高遠葵】「ごめんなさいホントごめんなさいうちのバカがバカでホントごめんなさい!」
―――高遠からの凄まじい謝罪攻勢が入るわけだが、どうしようか。
678
:
佐香月 岱然
:2016/11/02(水) 23:20:14
「ところでキャスター、器物損壊という知識については
もちろん聖杯から与えられているのかな?
いやなに、大したことじゃあないんだがね。
ほら、巨人と戦った時に、かなり土地やら何やらをやったろう。
あれでシンディ女史にもかなり迷惑をかけたからな。
もしサーヴァントにもそういう常識が備わっているのなら、
もちろん戦闘中に周囲を憚っている余裕はないと思うが……
まあ、言ってもその外で何かを壊すというのは、
敵対行為くらいしか思い浮かばないよなぁ。
はっはっはっはっはっはっ、おっとなんだ今の音は」
PDAが鳴っているので応答します。
「もしもし、佐香月ですが……なんだなんだ、どうした?
……ははぁ、ライダーが茶器でも壊したかな?
気にしなくていいさ。けっして安物とは言わないが、
家計のやりくりは魔術家の常だとも。
新しいのを買えば済むことだ、それよりケガはなかったか?」
紳士ムーブを心掛けながら、箒と塵取りを持って部屋の方へ向かいます。
679
:
キャスター『キョウシカ』
:2016/11/02(水) 23:26:44
「あ?」
「そりゃ現代の法律まではカバーしてねーけど」
「けど冷静に考えて、人の財産壊しちゃならねーってのはどこの国どこの時代でも常識だろ」
「それに、神秘は隠匿すべきってのは聖杯から教わってるしな」
「無暗に物壊したりするのがマズいってのは言うまでもねぇよ」
「まぁ俺はその辺迷惑かけやすいから、お前らにはワリーと思うが……」
……あっ、なんか轟音と共に陣地にダメージが入った気配が。
「……………………行ってらっしゃい」
なんかもうめんどくさくなったのでマスターに投げた。
680
:
GM
:2016/11/02(水) 23:29:05
【高遠葵】「その、ええと。ライダーが壊したってところまでは合ってるんだけど―――」
部屋の方へ向かう。
しばらく進むと、見るも無残にブチ抜かれた壁が見えてきた。
おお、神よ。何がどうしてこうなったのか。
【高遠葵】「―――その、壁、壁を、ああああああごめんなさいホントごめんなさい!」
なお、壁に穿たれた無残な孔の向こう側には―――
+ +
∧_∧ +
(0゜・∀・)
(0゜∪ ∪ +
と__)__) + ←こんな感じで正座してるドヤ顔のライダーと、半ばパニック状態の高遠が見えるぞ。
681
:
ライダー
:2016/11/02(水) 23:32:34
ドヤァ・・・
682
:
佐香月 岱然
:2016/11/02(水) 23:41:47
「わあ。」
おっ敵対行為か。
「……壁にゴキブリでもいたのか?」
額に青筋を浮かべながら、努めて冷静に問い詰めよう。
683
:
GM
:2016/11/02(水) 23:46:43
【高遠葵】「私にも、何が何だか、さっぱりだよ―――」
GMも何故このような行動に出たのかは知らんので本当にさっぱりである。
なんでこいつ誇らしげなの?(素)
【高遠葵】「部屋にいたら、突然壁をぶち抜いてきて―――」
当然、この案件では役に立たない。
何しろ理由がさっぱりわからないので、弁護も何もしようがないのである。
いや、最初から弁護する気があるかもわからないが。
684
:
ライダー
:2016/11/03(木) 22:03:55
「おお!聞いてくれよ坊主!すげえんだぜ!!」
空気など読むな。そんな感じで喜色満面で正座をしているのがライダーだ。
「お前さん、御主君を元気づけるために部屋に入ったよな?」
「でも一刻もしねえうちにさっさと出ちまったからああこりゃ『失敗』したんだなと思ったんだよー!」
なお、ライダーは君と高遠が二人きりで部屋に籠ったので『そういうこと』をして元気づけさせようとしたもんだと勝手に判断したようだ。
「それじゃ仕方ねえってんで俺が元気づけてやろうと部屋に入ったら・・・ほら見ろよこの御主君!」
「元気だろう!?いやあ俺は部屋に入っただけなのにこんなに元気になるなんて!」
「自分の才能が怖いぜ・・・こりゃあもうちょっと朝倉のじいさんに色んなてほどき受けとけばよかったかねえ!」
以上、ライダーの言い分である。
685
:
佐香月 岱然
:2016/11/09(水) 22:20:18
「よし、よく分からんが飯抜き」
思考停止で事務的に処分しよう。
理屈が通じない輩に理屈で責めても時間の無駄だ。
まあサーヴァント相手に意味があるのかは知らないが。
686
:
GM
:2016/11/10(木) 22:51:41
―――結局、高遠の手も借りてライダーを簀巻きにした。
まあぶち破ろうとすればぶち破れるだろうが。
一体なんだったのだろうか―――
【時間区分を終了します】
687
:
GM
:2016/11/22(火) 22:20:01
【四日目/朝】
【佐香月岱然の視点】
―――朝。特に何事もなく、目を覚ます。
さて、今日は何をしようか。
688
:
佐香月 岱然
:2016/11/24(木) 01:00:53
ひとつの佳境、と呼べるものに差し掛かっている。
それでも、人間としてやるべきことはこなさなければならない。
それが自身の人生の屋台骨であるものだから、なおさらだ。
「……縁起を担ぐ主義じゃあないんだが」
今日は朝から揚げ物の気分である。
卵液の代わりに家伝のバッター液に漬け、揉み込んだ一口大の鶏肉、ニンジン、ズッキーニ。
キャスター用に、揚げ出し豆腐も準備だ。
寝起きでも胃もたれしない、さらりとした神秘オイルを張った鍋に、形が崩れないように投入し、皿の底にソースを広げる。
よく油を切ったフライを盛り付け、揚げ出し豆腐には薬味と、とろみ薄めの中華餡。
最後に追い神秘を振りかければ、今日はこれで決まり。
689
:
GM
:2016/11/24(木) 01:20:45
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なんやかんやで見事な揚げ物ができあがった。
しかし、そんな君を何も言わずじっと見つめる欠食児童の影がある。
君は彼女に何か食べさせても良いし、あえて放置してもいい。
690
:
佐香月 岱然
:2016/11/24(木) 01:30:51
「食べないのか?」
じっと見ている少女に食卓を進めつつ、もはや料理にしか使っていない礼装包丁を丁寧に箱に戻す。
ついでに、少し多めに揚げた豆腐で簡単な『お弁当×1』を作成。
戦闘中でも気軽に食べられる兵糧丸チックなスタイルだ。
「こちらは洗い物と器具の手入れがある。先に食べていてくれ、サラダのドレッシングは黒の容器だ」
「聞き忘れたのだが、玄米は大丈夫な方か? 結構、今日から好物になるぞ」
料理人モード発動中なので、一人で勝手に話続けるぞ。
691
:
GM
:2016/11/30(水) 22:35:13
'"´  ̄ ̄ ̄ ̄ `丶、
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ、
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
./: : : : : : : : : : : :l: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
/: : : : :.:l: : : : : : : : |: :l: : : : :ヽ:\ : l: : :l
/://: : : |:| : : : |丶: : : .ヽ: : : : :l/∨二|: : :l
// ./::| :| : |:| : : : |...ヽ: : : : 丶 /|_ | ==|_ : :|
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/ .V: :_|:L‐fr〒仗仆'∨ 弋辷ソ ノ!.:.: :レ: : :|
__ _ .|ヘ:.:.ヘヾ弋辷ソ ` …'´│: : !: : : |
ヽ._| |_/ /〉 |:(ヘ : ヽ`…‐'´ .._ |: : /: : : :|
`‐′|: :`ヘ: :丶 マ Ⅴ ) .イ!: /: : :∧! 「―――! い、いただきます!」
,.ヘヘrー、 |: : :ハ: : :l≧=- ゝ _, <|: :j:|/ : Ⅳ
. ///⌒V |: /ヽ∧ : l \ `く―-、 ヽ厶ヘ∨
〈 '´r〉 '´ / \| ∧`ーrrュノVヘ`ヽ
ヘ } / ̄ ∧ミヘ l |彡Vヘ \
ヽ く / ヘ |:::::| ヘ ヽ
\ `く二ヽ __. |:::::::| ヘ )、
ヽ ノ〉 人 /「´ ヘ ..|:::::::| ヘ \
(〈^彡' / l |:::::::| .,} \
ヽ { / l ヘ .|.○ ‐:、 ..} / `ー┐
\__/ 〉. | 弋_丿´l __}
〔 ./  ̄ ̄ |\_ 〃^\
君の言葉を聞いて少しした後、高遠は猛然と食べ始めた。
中々凄まじい食べっぷりだ。放っておくと全部食い尽くしかねない勢いである。
とりあえず苦手云々は、この様子を見る限り聞くまでもないだろう。
【高遠葵】「好き嫌いとかは、特にないよ。」
「好き嫌いはするなって教わったし、そもそもここまでそう言うの考える余裕もなかったしね。」
食事が一通り落ち着いてから、高遠が口を開く。
一旦箸を置いてから喋る辺り、最低限のマナーは知っているようだ。
692
:
佐香月 岱然
:2016/12/04(日) 23:11:03
「ふむ」
食後のお茶を淹れ、二人分を湯呑に注ぐ。
少し多めに入れておいた分は、水筒にでも入れて、弁当とともにサーヴァントにでも持たせよう。
「それは、なんというか……もったいないな」
「『残さず食べろ』、という趣旨なのだろうが」
キャスターにも述べた通り、それは『作業』としての食事だ。
効率はいいが、突き詰めてしまうと、本来あったはずの価値を失ってしまう。
「食というのは、人間の欲求だ。恋愛と同じだな、『好き』や『嫌い』がないと楽しめないだろう。
せめてうちにいる間だけでも、食事を楽しんでみてくれ。
或いは……もしも全部が終わって、その時に余裕があったなら、少し考えてみるといい」
或いは、このあたりの感覚は贅沢に思われてしまうかもしれないが。
そも、土地を持つ魔術師(強調)なのだからある程度、教養や贅沢のための資産はあったのだ。
貴族、というと程遠いだろうが。
「なんならリクエストをもらえば、私が腕を振るおう」
「好物、考えておいてくれよ」
693
:
GM
:2016/12/05(月) 23:27:47
【高遠葵】「―――色々、余裕なかったからね。」
「楽しむ、って言うのはさ。余裕がある時しかできないんだよ、結局。」
「余裕が無かったら、そもそも楽しむって意識自体持てないんだ。」
これまでは、それこそ作業としての食事に終始していたらしい。
君からすればとんでもない事かもしれないが、誰にだって事情と言う物がある。
この問題において大事なのは、これからの話だ。
少なくとも君の目の黒い内は、そう言う事にはなるまい―――と言うくらいの自負は、君にもあろう。
【高遠葵】「今は、ほら。特に切羽詰ってる事とかないからさ。」
「私なりに楽しんでるつもりだよ。ほんとほんと。」
【高遠葵】「んー、でも好きな食べ物、か。」
「考えた事もなかったよ。」
694
:
佐香月 岱然
:2016/12/07(水) 23:53:38
「…………そうだな」
高遠の所感に、重く返す。
余裕がなかった。その言葉の前に含まれた間の意味は知っている。
そういうときに、食事であったり睡眠であったり、本来人間に不可欠な要素であるそれらは蔑ろにされやすい。
『必要最低限』に成り下がってしまうのだ。
「ならば、これから見つけていけばいいさ。少なくとも私の陣地にいる間は、君の好物は増え続けるぞ」
好きな食べ物は――――いつか、そう尋ねられた時。
佐香月の料理だ、と、きっと言わせてみせよう。
695
:
GM
:2016/12/11(日) 22:40:05
【高遠葵】「うん、そうだね。こんな美味しいの食べた事ないもん。」
境遇を聞く限り、彼女は施設で育ったと言う話だ。
まあ、その、何だ。ここまで色々と豪勢に使ったものはそうそう出て来ないだろう。
流石に味にも色々と差が出てくると言う物である。
―――さて、高遠が食事に集中し始めたので会話が途切れた。
何か話しておくことは、あっただろうか。
696
:
佐香月 岱然
:2017/01/10(火) 23:41:11
「……そういえば」
ふと、高遠の部屋にあった不吉な気配の本が脳裏に浮かんだ。
アサシン陣営から渡されたと思しき、黒い装丁の。
「あの『黒い本』は、どうしたんだね」
「魔術師的には嫌な予感がビンビンするんだが」
冷蔵庫の裏を久しぶりに掃除したら、見覚えのないペットボトルが出てきた――――
ラベルを見る限りは果物系の飲料のようだが、珈琲と競い合えるほどにどす黒くなっている――――
それくらい嫌な予感がする。魔術師的に。
697
:
GM
:2017/01/10(火) 23:49:59
【高遠葵】「―――ん? ああ、アレ?」
「アサシンのマスターから渡されたんだよ。」
「あいつの死体から回収したんだって。」
どうも、元々は“爆弾魔”の持ち物だったらしい。
それをアサシンのマスターが回収し、記された未来を読み、彼女との交渉材料とした―――という流れのようだ。
その後この本は、彼の発言を裏付ける証拠として彼女の手に渡り―――現在に至る。
あっさり手渡した事から考えるに、アサシンのマスターはこの本に何ら興味を抱いていないのだろう。
高遠は―――まあ、あまり本を読みたがるようには見えない。
698
:
佐香月 岱然
:2017/01/11(水) 00:04:55
「ふむ……」
仕掛けや仕込みがある可能性は捨てきれない。
だが、話を聞く限りは何の裏もない、単なる礼装である可能性が大だ。
「次の一戦、大勝負になりそうでな」
「君さえよければ、なんだが……借り受けることは出来ないだろうか」
キャスターの勝利は、信じて疑わない。
けれども、そのために何もしないというのはウソだ。
座して待つだけなら、マスターである必要がない。
699
:
GM
:2017/01/11(水) 00:17:17
【高遠葵】「別に構わないよ。正直、読んでると頭痛くなってくるし。」
存外にあっさり承諾は取れた。とは言え、改めて現物を見ておくべきだろう。
何らかの仕込があるかもしれないし、そうでなくともあまり良くない類の代物だ。
なるべくなら頼らないに越したことはないだろうが―――
―――まあ、それも実際に現物を検分してから考えた方が良さそうだ。
さて、現物を見ておくなら、ここで時間を区切るとしよう。
700
:
佐香月 岱然
:2017/02/09(木) 01:14:13
「はっはっは、読書は苦手か」
まあ、礼装になるレベルの魔術書ともなれば、こちらとて進んで読みたいものでもないのだが。
どうせ読むなら同じ分量の料理研究書とか読みたい。
「ともあれ、そうならばさっそく借り受けていいか。
さすがにぶっつけで本番に投入するのは恐ろしいからな」
そういうわけで、現物を見に行こう。
701
:
GM
:2017/02/10(金) 20:13:46
【高遠葵】「うん、いいよ。借りてる部屋に置いてあるから、持って行っちゃって。」
―――そういうことになった。
【視点移動:キャスターの視点】
さて、なんやかんやあって朝である。
今日は何をしたものだろうか。
702
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/02/13(月) 23:05:57
ぶっちゃけるとやることが特にない。
ので、道具作成スキルで『身代符』でも作っとくわ。
703
:
GM
:2017/02/19(日) 22:25:54
『身代符』を作った。
珍しく平和な時間である。
【視点移動:ライダーの視点】
さて、なんやかんやあって朝である。
もう好きにしてくれ。
704
:
ライダー
:2017/02/21(火) 22:40:04
俺、す巻きにされてるしなあ・・・って言うか。
「飯が出てこないな・・・出陣前だし酒も呑みたいんだが・・・」
よし、す巻きを千切ってアサシン陣営の所に行こう。
アサシンのマスターに競馬させてくれなかったんだから詫びに酒でもオゴれとか言いに行くぞ!
705
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/02/21(火) 22:42:57
「テメェ出陣前だっつってんだろ大人しくしとけバカやろぉぉぉぉぉぉ!?」
ええいしょうがねぇついていくぞ!
畜生なんで俺様がこんなことしなきゃいけねぇんだ!
706
:
GM
:2017/02/21(火) 22:48:44
というわけで、バカ一騎とそのお目付け役(強制)は大学に敷かれたアサシンの陣地へやってきた。
まあさすがに荒っぽい事にはなるまい。今君達に落ちられて困るのはアサシン陣営も一緒だ。
【アサシン】「―――おや、これはこれは。お揃いで何の御用でしょうか。」
陣地に踏み入って少しすると、物陰からアサシンが顔を出す。
パッと見では普通の学び舎だが、ここは既に彼女の要塞の中だ。
迂闊に事は構えない方がいいだろう。
―――で、なんか飯と酒タカるんだっけ?
707
:
ライダー
:2017/02/21(火) 23:06:28
「ん?なんだキャスター、お前も来たの?」
気が付かなかったぜ!
「おー、そーだよアサシーン。お前のマスター競馬奢ってくれなかったジャンよー。」
「だから飯と酒をよこせー。おごれー。」
そして暗殺者の要塞に欠食児童のエントリーだ!
708
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/02/21(火) 23:10:55
「そういえばアサシンとちゃんと話できてなかったと思ってな!」
道中「そういえばアサシンちゃんとナンパできてねぇな」って思った。
「あとついでにバカがそっちに迷惑かけたりなんか変なことしないか監視」
「さっきなんか俺様の陣地の壁ブチ抜きやがったからなこいつ」
なんだこいつ。
「バカはバカなので無視してもいいぞ」
「そんなことより俺様とお話ししようぜ! 布団の中ででもいいぞ!」
709
:
GM
:2017/02/21(火) 23:26:48
【アサシン】「このくらいならかわいいものでしょう。」
「大殿などは西洋文化にかぶれた挙句、この九州に切支丹王国を築く※などと妄言を―――」
※史実です。
【アサシン】「―――ともあれ、客人に何も出さずに返すのもお家の恥と言う物。どうぞこちらへ。」
そう言う事になった。
r=-ーーーー‐‐---ー--ーーーーーー--==---=ー--ァ
∥ _ノ三ニ=-―'''三二ニ=-ー--v- 、__ }
ノ i,二二三三三三二二ニニ==--==ニ=、 ヽ,
ij /二二三三二二二二ニニニニ==---===j__ ソ
∥_ ソ三三三三ニニニニニ,,=-―‐- 、三三ニ=-,ヽ ハ
_, - ' ´ `" ' =,,,_`ー---ー---ァ"´::::::::::::::::::::::`"'ヾ )
,, '´ _,、=-、 `"' 、-==-ァ":::::::r==、ハ__,.:.:.:.:.:.:.:'ヽ==--=-=-"´
/ ,、_、/ / : : : `-v、 ヽ、 ∥:::::::∥ そヲヽーァ.:.: ハ
./ _i^: : : : : / `ー、 ', .i.{:::::::〃 <くi !フ}__ノ.:.: i _
../ ,、ノ: : : : : : j : : : : : : : 7 ハ .ヽ 、::ト、__ノ iVハ八.:.: _,,=-^~ ̄ `"' - 、
∥ ,,j: : : : : : : ,,ノ . :::::::::: ∥ ∥ .ヽヽーvn、__V、 ノ / ,;;;;;;'" ̄ ̄`"' - 、 ヽ、
i { : : : : : i ヾ.. ::::::: / ∥ __ `'-=,,__ >__,,=ァ/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘv:;:;:;`ハ ハ
∨ `} : : : ::::::ゝ.. ソ /;;;;´::::::::`::ヽ、ー二ニ=イ i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:O:;:;:;:;:;:;.', .ハ
..∨ ヾ,: : : : : ノ ::::.. ノ /〈三三ニニコ;;;;;ヽ .i|.:.:.:.:.:.:.:.:.:@o。:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ハ リ
ヽ、 `,_: : : : : : : ::::;;;,,,''"´_/;;;ノ,ニニ>、ヽ,,/i ヽ、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;Cハ:;:;:;:;:;:;:;リ∥
ヽ, `ー==-〜´_,, -' " ヾ;;;((_,-----、::::/∥ ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/./
` ー--==‐'"´ `ヽ、t____ノノ:::ノノ ヽ、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;..//
`ー-=-'"´ `ー-...,,,___,,,...=‐"´
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-=ニニ二二二二二二二二二二二二二IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
-=ニニ二二二二二二二二二二二二二IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
!n___j
―――さて、君達は調理室に通された後、幾許かの時間を待たされた。
そうして出て来たのは、簡素ではあるがシンプルに美味そうな“ザ・日本の食卓”といった具合のアレである。
ライダーには馴染み深いアレだ。飯は白米だが。あとライダーにはなんかどろっとした練酒っぽいものも出された。
【アサシン】「何分仕入れる経路が乏しい故、このような物で恐縮ですが―――どうぞ。」
710
:
ライダー
:2017/02/21(火) 23:30:20
「ほー、いいじゃないか。こういうのでいいんだこういうので。」
おかわり!
711
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/02/21(火) 23:34:34
「うまい!」
「結婚しねぇ?」
まぁそりゃ本職であるマスターの料理のほうがうまいが。
それはそれとして美女が作った飯がマズいわけねーだろってなもんである。
「しっかしすげーな切支丹王国って」
「確かその時代のお前らってまだその宗教入ってきたばっかだったろ」
「あ、俺様もおかわり」
712
:
GM
:2017/02/21(火) 23:56:24
, : ´  ̄`゛ :: .
,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\
.:::::/:::::,::::::::,:::::::、:::::、:::゙:.
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|:::::|:::::_| , j:::::| `
|:::::|:´:|、_ -‐ _ノ:::i ` 「なんでも昨今は白米より玄米の方が高価とかで。」
|:::::|:::::{´ ヽヽil、:::|:::::|
|:::::|:::::| ヽ. // r─┐ 「不思議な事もあったものですね。」
|:i|:|:::::|  ̄ ̄7~ア茶_}、
|:||:|::,i'l /三゙一メ;}|
!| |.゙::j ト-、/┴─イ、~ /
| _|/ / ト. ̄  ̄`、、
У ,/‐-、j} 〉ュ
` ̄´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
こいつはこいつですっかり自然体である。
あ、おかわりは普通にくれました。
【アサシン】「慎んで遠慮いたします。」
【アサシン】「元は保護しているだけのはずだったのですが、何やら気が付いた時には完全にのめり込んでいたそうで。」
「―――何と言いますか、困った方でしたよ。」
「京都まではるばるナンパに出かけるわ、家臣の妻は奪うわ、酒色に溺れて政務を忘れるわ―――」
大友宗麟と言えば、九州で最大の権勢を誇った大大名である。
しかしその一方で、私人としてはかなり困った人だったようだ。
【アサシン】「―――果ては西洋の宗教にのめり込んで、神社仏閣を壊して回る有様。」
「いや、流石にあのトシで切支丹王国は正直ないと思いましたよ、私も。」
713
:
ライダー
:2017/02/22(水) 22:12:34
「宗教かー、宗教はカンベンだなー。」
コイツはガツガツ飯を食って酒を飲んでるだけである。
――――つうかまあ、目的は果たしたしな。
『キャスターと一緒にここに来た』。それでコイツは事情を理解してくれるだろう・・・
※PL思考です。PCはガチで飯を食いに来ただけです。
「色々あったけどウチの御主君もまあ、大分持ち直した。戦争は十分楽しめそうだぜ。」
「いやあ聞いてくれよアサシン!そこのキャスターのマスターが落ち込んだマスターのところに慰めに行ったんだけどさ昨日!」
「あのヘタレ半刻もしねえうちに出て行っちまいやがんの!」
「俺のフォローが無ければどうなってたことか・・・これだから女の扱いを知らねえ餓鬼は困るよなあ!」
ぶっひゃっひゃっひゃっひゃ・・・!!と茶飲み話感覚で昨日キャスターとライダーのマスター同士で話し合いがあったことは伝えておこう。
そしてそれの細かい内容を『俺は知らない』件も・・・
キャスターが俺のお目付けに来ている臭いことも考えれば、まあどうとでもするんじゃないかなコイツなら?
※PL思考です。PCはガチで飯を食いに来ただけです。
※飯を食いに来ただけだってば
714
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/02/22(水) 22:38:05
「(あっ、やっべめっちゃ身に覚えある)」
俺様もナンパとかめっちゃしたわ。
人妻と寝たりしたわ。
その結果今こうして女の姿で現界してるわ。
「あ、マスターと言えばよぉ!」
なので話題を……このまま逸らす!
ライダーがなんか言ってるがスルーだスルー!
「おまえんとこのマスター……あの兄ちゃんとうまくやれてっか?」
「俺様はまぁメチャクチャうまくやれてっけど」
「やっぱ実際に呼ばれて付き合って見ねーとマスターの善し悪しってわっかんねーからなー」
715
:
GM
:2017/02/27(月) 00:38:35
【アサシン】「あらあらまあまあ、それはそれは。」
「そちらも大変ですねえ。」
―――概ね、状況は理解できたようだ。
とは言え、この場でわざわざ口にするような事でもなし。
あえてどうすると言う事はないらしい。
【アサシン】「まあ、程々に上手くやっているとは思いますよ。」
「少なくとも、お互いに嫌な事くらいは避けるよう努めておりますし。」
【アサシン】「―――彼は彼で、中々に難儀な身の上です。」
「どうなるにせよ、気にはかけてあげてくださいな。」
716
:
ライダー
:2017/02/28(火) 00:00:39
「をー・・・っつっても例えば聖杯が使えなかったらどうしてやりゃいい?」
俺の攻撃で殺してやれるんかね、アイツ。
「もしくはあれか?何かこの世に楽しいことを見つける手伝いでもしてやりゃいいのか?」
「ふむ・・・一緒に武芸者狩りにでも連れて行ってやればいいのかねえ?」
717
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/02/28(火) 00:23:25
「あー、ガッチガチに鍛えてやるのもアリかもなー」
「聖仙かなんかでも紹介してやろうか」
「騎士階級皆殺し野郎とかオススメだぞ」
ヴィシュヌの奴の師匠パワーを凝縮したみたいな化身(アヴァターラ)だしな!
「まぁほれ」
「その辺は俺様のありがたい説法でどうにかしてやらぁな」
なにせほら、俺様ってば神様だし。
天部でも最上位に位置するような存在だし。
よゆーよゆー。
718
:
GM
:2017/03/09(木) 00:24:01
【アサシン】「普通に接してあげれば結構ですよ。」
・ .・ .・ ・
【アサシン】「不運にも死んでしまう事さえなければ、それでよろしい。」
「―――この平和な時代に何を、と思うかもしれませんがね。」
―――何やら重い話のようだ。
思えば、君達はアサシン陣営の事情をろくに知らない。
とは言え、雰囲気から察せる事もあろう。
恐らくは、そう言う事なのだ。
【アサシン】「―――それもこれも、アーチャーに勝てればと言う話ではありますが。」
「ああ、仕掛けるならお早めに。もたもたしていると、算段が潰れてしまいますよ。」
719
:
『ゴブリン・バスターズ・ウィズ・ホーリー・エンブレム』
:2017/03/09(木) 22:13:52
ゴブリン・スピアラーの武器防御は……4!
【ゴブリン・スピアラー隊】「アバーッ!サヨナラッ!」
スピアラーA部隊は無事壊滅!
これによってPC達の部隊の士気が+3!
特に意味は無い!
では続いてエレメンタルゴブリン隊の手番!
マイナー:E-3座標に移動
メジャー:アルバン隊に《スピア》攻撃
判定は3d6+6で……
10 [3D6] 5,2,3 (22:12:17)
達成値16!リアクションドーゾ!
720
:
ライダー
:2017/03/09(木) 23:28:04
とりあえずゴブリンはさぱっと切り捨てて、だ。
「――――あれ?あいつ死にたがってるんじゃなかったっけ?」
「『運を消す』ってのはそういうことだろ?今の今まで幸運に浸って慣れきってる奴が、それが消えてマトモでいられる筈がねえ。」
「・・・その辺大丈夫なのか?」
721
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/03/09(木) 23:36:22
ゴブリン?
知らんな……
「………………………」
……ともあれ、だ。
「あー……」
……さっきに引き続き、めっちゃ聞き覚えあるっつーか……
「……あー……」
「そーいうのはなー……」
…………息子がなー。
……シッダールタもそういうとこあったしなー……
「……そーいうのはなー」
「確かに、普通に接してもらうか」
「あるいは“悟る”しかねぇよ」
「ああ、まぁ……そういうもんだ」
722
:
GM
:2017/03/09(木) 23:54:07
【アサシン】「―――ただ幸運であるだけなら、ああまで思い悩む事もなかったのでしょうが。」
ほう、と一つ息を吐く。
【アサシン】「幸運である、と言えば聞こえはいいですが。」
「不幸が余所に押し付けられると言えば、どうでしょう。」
【アサシン】「どのような事故に巻き込まれても、何者に襲撃されても、自身は傷一つ負わない。しかし周囲は別だ。」
「彼の不幸は他人のものとなり、他者の幸運が自分のものとなる。」
【アサシン】「―――自身の幸運の帳尻を、他者の不幸で埋め合わせる。」
「それが、主殿の異能なのです。彼がそこにいるだけで、周囲は危険にさらされる。」
【MATRIXが更新されました。】
【スキル「超能力・運命変転」の全文が開示されます。】
超能力・運命変転:EX
異能生存体とも呼ばれる、運命を捻じ曲げる異能。
ただし、捻じ曲がった運命の埋め合わせは、他者が蒙る。
―――要するに、他者に不幸を押し付けるだけの異能。
「星の開拓者」と同等の効果を得る。ラックを追加で4点得る。
このスキルを組み合わせた判定は、達成値マイナスを受けない。
自陣営を対象とした「ラックを支払う事で無効化できる効果」を常に無効化する。
ラックを1点支払う事で、以下の効果から1つを選択して使用できる。
このスキルの効果は、別行動しているキャラクターや干渉手段を持たないキャラクターにも適用できる。6FP/LV
・直後に行う「サポート支援」の消費MPを0にする。
・自身を対象とした攻撃を受けた時、攻撃の対象を敵味方問わず別のキャラクターに変更する。
この時、対象は無作為に決定されるが、攻撃者自身は対象に含まれない。
他者を庇った結果受ける攻撃に関しては、この効果の対象外となる。
・対象のキャラクターが判定に使用した、全てのダイスを成功扱いにする。
この効果を使用した判定は、達成値が難易度(対抗判定の場合、相手の達成値)に届かない場合でも
差分1で成功したものとして扱う。
この効果は判定の結果を見てから使用できるが、他の達成値上昇効果とは重複しない。
この効果は自身が戦場にいる場合のみ使用でき、自身以外の防御判定には使用できない。
・【友好接触】を【敵対接触】に変更する、あるいはその逆を行う。
・ランダム表の出目を任意の出目に変更する。自分以外の振ったランダム表に対しても使用できる。
・その他、普通なら成功しない可能性の高い行為を成功に導くことができる。詳細はGM判断。
723
:
ライダー
:2017/03/10(金) 00:15:07
「はあ。」
えーと、つまり?
「・・・弱い奴は近寄れもしない異能ってことか?何を困ってるんだ、それ?」
織田信長の配下とかあの辺りになると不幸とかそういうの関係なく理不尽に死ぬぞ?
まあ、それはともかくとして・・・・
「要は手前が強いってことだろ?良いじゃん、誇れよその異能。」
「誇って誇って見せびらかしてひけらかせばいいんだよ。そうしたらいずれ、『遊び相手』には巡り合えるぜ?」
経験談だ。生まれつき化け物だった俺でも最後はやり合える奴と出会って死ねた。
自分がいるだけで周りが不幸になるって言うなら・・・
「それは頑張って自分を好きにならないといけねえな。」
「健全に真っ当に、周囲を不幸にする自分を愛す努力をしないと駄目だぜ?」
724
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/03/10(金) 00:19:08
「ごふっ」
キャスターは育児失敗の古傷を抉られてダメージを受けた。
「…………そー簡単な話なら良かったんだけどなー……」
「無理なんだよ……そういう奴はよー……」
「『降ってわいた幸運で勝手に誰かが傷付く』なんざ納得できねーようにできてんだよ……」
「そーいうのは……」
「あー……」
「つらっ」
古傷がものすごい勢いで抉られてる。
725
:
GM
:2017/03/10(金) 00:37:04
【アサシン】「そらまぁ私らの時代でしたら、そんなん甘えんなと小一時間説教かますところですがね。」
「今の人らは私らほど流血だの犠牲だのが近しいものではないんですよ、これが。」
ライダーはともかく、キャスターの胃には凄い勢いで刺さる話であった。
そういえば、どこぞの世界線における君の息子は一発殴らせろって思ってたそうだぞ。
思い当たる節くらいはないこともないんじゃないかな。
―――仮にこれが意図した物であるなら、やはり食えない相手ではあるが。
【アサシン】「まあ、そう言う訳ですので。」
「なんやかやで私だけ脱落するようなら、面倒見てやってください。」
726
:
ライダー
:2017/03/10(金) 00:43:05
「ほー、めんどくせえな、現代ってのは。」
慣れれば楽しいのになあ、流血も犠牲も。
「うんまあ、前にも聞かれたなそれ。」
「俺はいいんだけどキャスター、お前の方はどうなん?」
727
:
キャスター『キョウシカ』
:2017/03/10(金) 00:58:05
「マエムキニケントウサセテイタダキマス……」
死にたい。
「いやもう、俺様若者の考えてることがわからない……」
「ぶっちゃけ俺様そういうの与える側だからさー……」
「なに……? 駄目なの……?」
「せっかく色々手伝ってやろうとしても嫌な顔されるし……」
「息子が何を求めてるのかわからない……」
机に突っ伏してぷすぷす言ってる。
なんかもう豚に戻りたい。
あの時はよかった……
728
:
GM
:2017/03/26(日) 22:52:37
【アサシン】「めんどくさいらしいですよ、現代ってのは。」
【アサシン】「まあ、年頃の男の子は親の干渉を嫌うものですからねえ。反抗期と言う奴でしょうか。」
「息子にもそう言う時期がありました。いや懐かしい。」
なんやかんやと雑談をして過ごした。
主にキャスターが致命傷を負ったようだが、冷静に考えると現状はアウェーなんてものじゃないから仕方ないね。
【時間区分を終了します。】
【四日目/昼】
【佐香月岱然の視点】
と言うわけで、なんやかんやあって昼である。
そろそろGMの書く事もほとんどないぞ。どうしたものか。
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