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【場】“ニューロエイジ”
1
:
FUΔO
:2011/05/26(木) 23:16:25
ここにはまだ何もない。けど、無は全に通じるという。
言わばシュレディンガーの箱だね。確定していないが故にすべてが内包されている。
要するにここはまだどこでもないけれど、どこにでもなりうるんだ。
例えば、まだ存在しない誰か。新たに誕生した誰か。或いは既に存在する誰か。
存在する場所、流れる時間。
それらすべてを、擬似的に演出する…ここはそういう電脳空間(スペース)なんだ。
長々と書き連ねたが、ニューロエイジへようこそ。
場スレは用法・用量を守って、楽しく使ってね。
12
:
“ディスカラード”ダチュラ
:2011/07/02(土) 01:17:52
「もちろん、そんな日もあるさ。
そんな日はなおさら、何も頼まないのは“失礼”でしょ?」
なお、たまにサイボーグ用の流動食を注文する事だってあるんだぞ! と胸を張って主張しておく。
張るべき胸がこの筐体(ボディ)にはないというのは禁句だ。
ちなみにこれは多様な素材から動力源を確保できるように設けられた機能である。
でもオイルの方がなんか酒っぽく見えるし、何より費用対効果の面があまりよくないのだ。
…その後。
この妙に人間くさい挙動の思考戦車に長時間付き合わされることになる…が、一つだけ朗報だ。
彼は人間ではないが故に、仮に君の姿を見ても特に何も思わないことだろう。
彼は新たな隣人、電子の生命…“AI”なのだから。
13
:
FUΔO
:2011/11/27(日) 00:38:49
――Now Loading...
14
:
FUΔO
:2011/11/27(日) 00:39:26
Double_Cross_Ver.3.0
Sword_World_Ver.2.0
以上のプログラムが正常にインストールされました。
ワールド“剣と魔法の世界”が追加されました。
ワールド“レネゲイド・ウィルスに侵食された世界”が追加されました。
各ワールドに侵入する際は、ワールド毎の法則に即したキャラクター・メイキングを行ってください。
15
:
FUΔO
:2011/11/27(日) 00:46:46
「……保存名間違ってたかな……まいっか。」
16
:
“暴走警官”レイ&“黄金の記憶”メモリ
:2011/12/31(土) 23:34:49
ストリートのネオンの光(ライト)すら届かない、真夜中(ミッドナイト)の暗い路地裏。
微かな月明かりとサイバーアイを頼りに、一人の男が走り抜ける。
男の荒い息をかき消すように、続いて聞こえる咆哮(エキゾースト)。
まばゆいライトの光が暗い路地裏を照らし出す。
【男】「くっ……追いつかれたかッ!!」
【レイ】「とうとう追いつめたぞ、犯罪者め!!」
【メモリ】「抵抗は無意味ですわ。おとなしく投降なさい!」
「あなたのバックにいる組織のこと、洗いざらい吐いてもらいます」
なんてことはない、ちょっとした追いかけっこ(チェイス)だ。
凶悪な犯罪者(レッガー)を警察(イヌ)が追いかける、なんてことはない風景……
その、はずだった。
17
:
“??”??
:2011/12/31(土) 23:36:53
「お取込み中、失礼。」
二人の後方から、奇妙に穏やかな声が響く。
例えるならば凪の海。或いは、嵐の前の奇妙な静寂。
振り返れば軍曹の女。
悪意を感じさせないその声が、在り得ない言葉を形とする。
「誠に申し訳ないのだが、職務はそこまで……との通達を持って来たよ、お二方。」
18
:
“暴走警官”レイ&“黄金の記憶”メモリ
:2011/12/31(土) 23:51:30
>>17
【レイ】「なっ……!」
【メモリ】「……あなたは、いったい?」
驚き、警戒するレイ。
冷静に、観察するメモリ。
無風の路地裏に現れた異常(イレギュラー)に、それぞれ反応を返す。
【レイ】「おい、職務はそこまでってどういうことだ!!」
19
:
“鎌鼬”鼎透
:2011/12/31(土) 23:56:05
日本軍
「本案件は“我々”の管轄となった。」
「ブラックハウンド各員は現時刻を以て撤収。代表者一名を選出の後、捜査資料を我々に提出せよ。」
「……との事だよ。あ、これ命令書ね。」
形式ばった威圧的な物言いの直後に、妙にフランクな態度を覗かせつつ、“命令書”を差し出す。
紛れもなく、“本物”だ。あらゆるデータが偽造の可能性を否定している。
いや、そもそも日本軍の命令書を偽造する……そんな愚か者がいるだろうか?
答えはNO。そのような愚行は、もはや蛮勇ですらない。
故に……この女は事実を語っている。嘘などありえないのだ。
「おっといけない。自己紹介が遅れたね。」
・ .・ .・ .・ .・ ・ .・ ・
「日本軍資料管理課中尉、鼎透だ。気軽にトオルとでも呼んでくれたまえ。」
邪気のない笑顔を、レイを挟んで向こう側のテロリストにも向ける。
20
:
“暴走警官”レイ&“黄金の記憶”メモリ
:2012/01/01(日) 00:10:24
【レイ】「いきなり出て来て何を勝手なことを……!!」
【メモリ】「!……およしなさいレイ巡査。これは、正真正銘日本軍の命令書ですわ」
【レイ】「だからって、いきなり出て来て撤収なんてあるかよ!逮捕まであと一歩なんだぞ!!」
納得がいかずレイが吠える。
だが、事実として日本軍の命令書がここにあるのだ。
これに逆らうことは、そのまま“死”を意味するだろう。
ストリートの警句――“日本軍には手を出すな”という言葉がレイの脳裏をよぎった。
【男】「へ、へへ、なんだかよくわからねぇが、今のうちだ!」
【レイ】「あ、待ちやがれ!」
【メモリ】「レイ、いけません!」
そうこうしているうちに、テロリストが逃走を再開した。
恐らくサイバーレッグも入っているのだろう……相当なスピードだ。
レイが咄嗟に追いかけようとするが、メモリがそれを止める。
21
:
“鎌鼬”鼎透
:2012/01/01(日) 00:23:30
「いやいや、これでも君たちの働きは好ましく思っているんだ。」
「だから本当に申し訳ないと思っているよ。あと一歩のところだったのは見ての通りだ。」
・ ・ .・ .・ .・ ・ ・ ・ .・ .・
「……本当に、あと一歩だったのにね。」
……その時、風が吹いた。
ただの風ではない。
それは荒れ狂う暴風。
吹き荒ぶ嵐の具現だ。
その中にあって平静を保つは、ただ一人。
・ .・ .・
無邪気な……それ故に不気味な笑顔を浮かべた、鼎透ただ一人だ。
【鼎透が《天変地異》を使用。ルール的な効果はサイバーレッグの破壊。】
【同時に<自我><元力:疾風(正)>により、テロリストにスタン攻撃。テロリストを[転倒]させる。】
嵐の中を、まるで赤絨毯の上を歩く王者の如く悠然と歩き、テロリストを確保する。
……一瞬であるが、レイは見た。
鼎透が鮫のような笑顔を浮かべる、その瞬間を。
22
:
“暴走警官”レイ&“黄金の記憶”メモリ
:2012/01/01(日) 00:37:55
【男】「ぐあっ!!」
荒れ狂う暴風がテロリストを捕らえ、勢いよく壁に叩き付けて昏倒させる。
いったいどんなサイバーウェアを使えばこんな暴風が起こせるというのか。
これが日本軍の尉官の実力。
指先一つで障害を排除する、神秘の国の軍人。
【レイ】「くっ、何が起こったんだ……?」
【メモリ】「恐らく、彼女がサイバーウェアかなにかで起こしたのでしょう。それにしても、なんて威力なの……」
レイには、鼎透をどう評価した物かわからない。
ムカつく奴であることは間違いないが、関わる事自体を本能が拒否するのだ。
無邪気な笑みを浮かべたかと思えば、獰猛な鮫のような笑顔で敵を倒すこの女を。
23
:
“鎌鼬”鼎透
:2012/01/01(日) 00:45:21
獰猛な笑顔を浮かべたのは、本当に一瞬だった。
その一瞬……慣れた手付きでテロリストの手を後ろ手に回し、大地に抑え込むその一瞬だけ……
鼎透は、その獰猛な素顔を表に出したのだ。
【鼎透が《完全偽装》を使用】
ぐしゃり
何か、柔らかい物が潰れる音がした。
馴染みのある人間は少ないだろう……
人間の頭部が潰れる音など、好んで聞き馴染むのはサイバーサイコくらいの物だ。
・ .・ .・ .・ .・ .・ .・
「該当資料の廃棄を完了。事後処理の後撤収します。以上。」
「……それじゃあね、お二方。」
先のフランクな態度から一転、事務的な声で通信を済ませる。
その後再びフランクな、穏やかな笑顔を浮かべ……鼎透は死体を軽々と抱えると、そのまま歩き去ってしまった。
……と言うような事があったのが、数時間前の話である。
24
:
“黄金の記憶”メモリ
:2012/01/01(日) 00:57:10
【メモリ】「……ということがありまして」
「レイはあの後わたしに事後処理を押し付けて帰るし……今日は厄日か何かとしか思えませんわ」
命令書の通り捜査資料を作りながら、起動捜査課のオフィスでメモリは同僚に愚痴をこぼしていた。
根が真面目なので、たまに愚痴をこぼさなければ参ってしまうのだろう。
【メモリ】「それにしても……」
人を殺して“資料の廃棄”だなんて、悪趣味にもほどがある。
できれば二度と関わり合いになりたくない。
そんなことを考えながら、慣れた手つきで備え付けのトロンを操作する。
最凶コンビの片割れ、“黄金の記憶”メモリ。
主な役目は無鉄砲な相方の起こした問題の事後処理であった。
25
:
“Lv3”風間シン
:2012/01/01(日) 01:06:38
「こっちも似たようなもんだ。全く新年早々、幸先がいい。」
皮肉気に吐き捨て、ため息ひとつ。
わざわざ俺の苦手な残務整理を押し付けて帰った同班の薄情者どもは、今頃新年会の最中だろう。
一方俺は残務整理だ。しかもこの後日本軍に提出する役目まで押し付けられた。
全く迷惑な話だ。何が悲しくて新年早々デスクワークに励まねばならんのか。
「……どう思う?」
A.D.20を咥えながら、質問を投げかける。
26
:
“黄金の記憶”メモリ
:2012/01/01(日) 01:23:13
【メモリ】「……例えばの話ですが」
メモリがトロンを操作する手を止め、ぽつりと呟く。
【メモリ】「日本軍が、テロリストを操って何かをしようとしているとしたら……?」
「今回の事件……犯人の手際も、日本軍の手際も迅速なものでした」
「特に日本軍の対処の早さは、事前に知っていたとしか思えません」
と、メモリはそこまで喋ってから自分の言っていることに気付き、慌てて首を振る。
【メモリ】「すみません、忘れてください!」
「……なんにせよ、現状では判断材料が少なすぎます」
27
:
“Lv3”風間シン
:2012/01/01(日) 01:33:41
「……チッ、そうだな。」
至極最もな反応だ。
下手に将校殿にでも聞かれた日には、二秒で俺たちの首は飛んでるだろう。
……比喩としても、物理的にも。
「SSSの気持ちがちょっと判るな。確かに、これじゃあやる気も出ねえってもんだ。」
A.D.20に火を点ける。
職務中だとか、デスクワーク中だとか、この際知ったことじゃない。
どうせ害はないのだ。タバコくらい自由に吸わせてくれたってバチは当たらないだろう。
28
:
“黄金の記憶”メモリ
:2012/01/01(日) 01:49:32
【メモリ】「日本軍、世界で最も強く恐ろしい軍隊……」
A.D.20の煙に顔をしかめつつ、止まっていた指を再び動かし始める。
なんにせよ、書類を作らないわけにはいかないのだから。
【メモリ】「救世主様はおっしゃいました。『大きな障害が立ちはだかった時にこそ、全力を持って乗り越えなさい』と」
「たとえ何者が立ちはだかろうとも、職務を放棄するわけには行きませんわ」
【メモリ】「さぁ、まずはこの書類を終わらせてしまいましょう」
29
:
“Lv3”風間シン
:2012/01/01(日) 01:56:05
「何だってそんな連中が、場末のテロリストなんぞ気にかけるんだかな。」
世界で最も強く恐ろしい軍隊様が、何だって俺らの職務に横やりを入れるんだか。
こっちの仕事は余計に増えるし、向こうも面倒だろうに。
顔をしかめるのはいちいち気にしない。嫌煙権だなんだと言うが、酒を飲みださないだけマシってもんだ。
全く……タバコでも吸わなきゃやっとれん。
「……あー、クソ! そもそも俺はトロンとかこういうややこしいのは苦手なんだよ!」
事実である。その証拠にほら、<電脳>とか持ってない。
押し付けた班員は本当にどうかしているとしか思えないな……
30
:
“黄金の記憶”メモリ
:2012/01/01(日) 02:17:55
【メモリ】「まったく、レイといいあなたといい、もっと時代に適応するべきです」
「せめてトロンぐらいは充分に使えるぐらいにならないといけませんよ」
説教がましく文句を垂れながら、流れるような指さばきでトロンを自在に操る。
いつも通りのメモリだ。
それこそ片手間のように書類を書き上げていく。
【メモリ】「それと職務中に喫煙とは、一体どういう了見ですか。害がなければいいというわけではありません」
「救世主様も『自らの行いを省みよ。あなたは自らだけで立っていない』とおっしゃっています!」
「だいたいあなたは…………」
……多少説教が過ぎると言うのは、まぁご愛嬌という物だろう。
――XYZ
31
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/16(木) 22:43:54
黒猫屋―――アンモニア・アベニューにある雑貨店である。
雑貨店と言ってもその場で販売してるものは少なく、おもに配達などにより成り立っている。
その取り扱っている品のほとんどは希少なものばかりで、天然ものや海外から仕入れてきたものなどが多い――――
「よいしょぉおお!!」
ガシャン!と何やら重そうなものの入った木箱を抱えて中に入ってきたのが店主である黒猫屋まとである。
どこか海外の意匠を思わせる原色に近い染付の和服、腰まで届く長い黒髪に銀縁の丸メガネ。
いかにも肉体労働向けではなさそうなその小さい体つきも相まってとても重そうに荷物を運んでいる―――
32
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/16(木) 23:36:07
「お疲れ、姐さん」
そういって店の奥からひょっこりと顔を出したのは、黒猫屋の従業員。
ブロンドの長髪をポニーテールに結い上げた、ラフな服装の少女である。
「んでお疲れのとこ悪いんだけどさ……これ、どうする?」
ミカがトングで掴んだ物体をひょいと突きだすが……なんだろう。
なんか、黒い。
そんでもって蠢いている。
手のひらサイズの名状し難いナニカがうぞうぞしている。なんだこれ。
「なーんか奥の引き出しから這い出てきたんだけど、つかこれそもそもナニ?」
33
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/17(金) 21:35:16
「だめだよーミカちゃん。それで遊ぶのは大人になってからよー?」
アヤカシ化した大人のおもちゃなんて子供には刺激が強すぎるだろうJK・・・
『ヒ、ヒー!!汁ゥー!汁スワセロー!ホアァー!!!』
ほら、なんかその名状しがたいナニカさん叫んでるし。
「ところでそこの社員さん?重いもん運んでクッソ苦労している社長を目の前にして何かすることがあるんじゃないかなあ〜?」
自慢じゃないが生命は低いんだ、運動ないし!
34
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/17(金) 22:25:44
「あー、そういう……」
うへぇ、という顔をしてナニカさんを放り投げる。
ちなみに少女とは言ったものの、なんだかんだ19歳なので子供というほどではなかったりする。
「いやまー確かにさ。ひ弱な姐さんがひーこら働いてるのを見て思うところが無いでもないんだけど……」
チラッと視線を店の奥に。
「奥でガラクタ漁ってる方がずっと楽しいじゃん? みたいな?」
好きなものを好きと言える。そんな女に私はなりたい。
35
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/17(金) 22:56:37
“ビキィ!?”
高速でヴァイブし始めたナニカの振動音をBGMに劇画チックになる。
「ミカァァァァァァァァァァァァ!!(鉄雄風に)」
そして叫ぶ!
36
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/17(金) 23:14:04
「ちぇっ、わっかりましたよ姐さん」
露骨に嫌そうな顔をして舌打ちをしたものの、存外素直に従った。
「で、どれをどこに運べばいいんですー?」
ボリボリと頭を掻いて気だるげに首を傾げる姿からはやる気が微塵も感じられないが、まぁ一応やる気はあるらしい。多分。
少しお調子者のきらいはあるが、ミカ自身素直でまとによく懐いているのである。
果たして、それ以上に自分の欲求にも素直なのは良いことなのか悪いことなのか。
37
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/17(金) 23:20:52
「これをそっちの倉庫にな、中身見るんじゃないぞ、呪われるから。」
ドサリと持っている箱を渡して、ウィンウィン言ってるナニカを拾う。
「しかしあそこにかけた封印って相当強いはずなんだが、どうやってあけたんだお前?」
38
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/17(金) 23:41:34
「あいよー」
ミカはその箱を『受け取らない』。
手を頭の後ろにやって、無造作に欠伸をしながら、箱を『捕まえる』のだ。
生まれながらの“念力使い(サイキッカー)”としての力を持ってすれば、木箱の一つや二つは難なく持ち上げられる。
……なお、『運ぶ』ことと『変形させる』ことに特化したミカの念力では、攻撃などは不可能に等しかったりする。
「え、封印?」
「そりゃまぁ念力(コレ)でちょちょいっと……素敵なジャンクが一個増えましたよ!」
そしてこの満面の笑みである。
39
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/18(土) 23:15:29
「お前売り物に手を着けんなよ!うわあ、本気でぶっ壊れてやがる!」
封印の様子を見に行って頭を抱えよう。
「ああもう、お前をオモチャ箱にするぞおい!中身を全部つっこんでやろうか!」
40
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/18(土) 23:28:03
「どんなものにもためらいなく挑戦できる。そんな女に私はなりたい」
そしてこの決め顔である。
「いやーだって気になるじゃないですかー?」
「『開けるな』って言われたら誰だって開けるでしょフツー」
ケラケラ笑いながら、箱やら何やらをどんどん運搬して、集めて並べて整理する。
本人に悪気は一切ないようだ。悪意がないだけで罪が無いわけではないが。
「それにそれだって頬ずりしたくなるぐらいイイジャンクに……」
41
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/19(日) 08:20:14
「お前がそのジャンクにシルバーを積んでくれるっつーならいいんだがな?」
ギロリ、とにらみつつまだ使えるものはないかと探し出すまと。
「あーあ、粘液が干からびてるじゃねえか、触手系は全部アウトだなこりゃ。」
「ネオ吉原に卸す予定だったんだがなあ・・・お前ちょっと向こうに行って働いてくるか?」
「その念力でマッサージとか新ジャンルになるんじゃねえか?知らんけど」
42
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/19(日) 21:48:27
「勘弁してくださいよ、コレ審査通らないんですから」
超能力なんて、そもそも世間的には存在しないので合法とかの問題ではない。
となればそれをウリにした商売は消極的非合法である。クリーンだがブラックだ。
「というか、アヤカシ化した大人の玩具なんかどうするんですかねネオ吉原」
「いくらなんでも極まりすぎっつーか、適当なAI積んだヤツの方が安価で安全でしょうに」
43
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/19(日) 22:25:28
「お前あの辺の顧客の倦みっぷりナメんじゃねえぞ。」
「アヤカシじゃないと興奮しないなんてのは珍しくねえからな金持ちは・・・」
「化生の一族を大勢抱え込んで一夜で報酬点が0になったエグゼクとかいるらしいぞ?」
お、これはまだ使えるなとナニに使うのかわからないがナニに使うのだけは確かなんだろうなという卑猥な形状の物体を仕分けだし始めた。
44
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/20(月) 00:01:49
「極まってますねぇブルジョワ層は……」
なんて、雑談してたのがいけなかったのだろうか。
あと横着して複数の箱を同時に運んでいたのもいけなかったのかもしれない。
「あ」
グシャッ、といい音を立てて、箱が一斉に潰れた。どうも力の加減を間違えたようだ。
しかもこの箱、「絶対に開けるな!」とか書かれているような……?
45
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/20(月) 00:09:54
ふむ、でわなんか超常現象が起きて
バキバキバキバキイイ!!
「魔帝七ッ道具――――!!?」
黒猫屋が一本の巨木に呑みこまれて消滅したことにしよう。
さあ、逃げ出すがいい。
46
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/20(月) 00:18:04
「そ、総員退避ィィィィィ!!!!」
ヤバイヤバイヤバイヤバイ。
何がヤバいってジャンクすら残らないこの破壊神っぷりがヤバい。
「ええい、退避退避退避! つーか姐さんなんなんですかアレはァーッ!!」
とっとと表に出て、飛び込むように愛機(フレイムエッジ)に搭乗、フルスロットルで発進させる。
つってもスピードそんなでねぇんだけどな!
47
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/20(月) 00:25:03
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッド・・・・・
退避するフレイムエッジのエグゾーストノイズ。
それよりはるかに“静かな”音でありながら妙に心臓に響く音が聞こえてきた。
黒猫屋まと・・・“魔女”と呼ばれる彼女の愛機、ハーレーダビットソンXL1200R・・・
別名、スポーツスター1200ロードスター。
箒星の異名を持つバイクが巨木の上でエンジン音を駆動させる・・・・
「ミィィィィィィカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
ビカアアアアアアアアア!!!
そのヘッドライトが不気味に紅く輝き、アンモニアアベニューを染め上げた!
逃げろ!精神攻撃の射程は超遠だがな!
48
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/20(月) 00:32:43
「いやっほぉぉぉうすいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
クソッ、姐さんとチェイスして勝てる訳ねーだろ!
こええよ超こええよ!んでもって超テンション上がってきた!!
「しっかし舐めてもらっちゃ困りますよ姐さぁん!」
「弾幕張ってジャンクを残す、私はそんな女なんですからねっ!!」
フレイムエッジの屋根に取り付けられた、巨大な腕(アーム)が起動する。
周囲の瓦礫と鉄くずとをかき集め、構成されたのはウォーカー用ミサイルポッド!!
「光はそれ以上に強い光でかき消すに限る、ってなもんよ!!」
ハッチが開き、全弾発射(フルバースト)!
曲芸のような軌道を持ってして、まとと巨木に襲い掛かる!
49
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/20(月) 00:46:55
とんっ
そんな曲芸をあざ笑うかのようにまとは巨木を駆け降り・・・いや、“駆け落ちた”
ザギャガガガガガガガッガガガガガガガガ!!!!!!
落下速度を殺すことなく、いやむしろその速度を乗せてさらに加速してまとが高速で落下する。
峠の攻略には“昇り”と“降り”・・・その2種類が存在するという。
そのうち昇りがマシンの性能を誇るやつらの集いだとするならば降りはその逆。
人間の性能・・・“胆力”を競うチキンレースの集い。
強化された神経が時速600kmを超えた空間を支配する。
動体視力が追いつかなかった昔ではかなわなかったさらなる走りを近代は可能にした。
さらに速く、さらに早く、もっと疾く堕ちていく流れ星。
紅く朱く赤く熱く燃え尽きる馬鹿野郎どものなれの果て。
その頂点の一つをミカは見た。
科学と根性。最先端と超古代。二つの相反する力を捻じ伏せまとめ上げた魔女がそこにいる。底にいる。
高速で迫る紅い塗装のハーレーはまさに魔女の釜の底、硫黄立ち込める地獄の果てに存在するドラゴンの牙そのもの――――!!!
50
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/20(月) 01:02:01
「やっぱそうなりますよねぇ! あははっ、楽しくなってきたァ!」
まず前提として、速度が違う。
こちとら重たい腕(アーム)を乗っけたせいで、鈍足もいいところなのだ。
加えて操縦技術も経験も差は歴然であり、比べることすらおこがましい。
だから速度(スピード)で勝負することは/だから技術(テクニック)で勝負することは/だから胆力(ハート)で勝負することはそもそも間違いで。
「それじゃあ次は、こいつ――――!」
ならばそのドラゴンの牙を、自慢の力(パワー)でへし折るのみ。
グシャリと腕(アーム)がミサイルポッドを握り潰し、即座にスクラップが組み替えられる。
次に造り出したのは、巨大なガトリングとウォーカー用ロングボウ。
張られた弾幕が瓦礫を巻き上げ、幕(スクリーン)を描き出す。
その幕(スクリーン)が描き出された瞬間/弾幕がまとの視界いっぱいに広がった瞬間、もう一つの流星が駆け抜ける。
極限まで引き絞った破城鎚(アイアン・アロー)が、音速を超えて/空を裂いて/果てを目指して――――突き抜ける!!
51
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/20(月) 01:20:24
というわけでこんなもん二つぶつかったらあれなんで。アベニュー滅びるんで。
適当に飛ばしてお互いふっとぼう。車田飛びで。
「ぬわーーーーーーーーーーーー!!!」
52
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/20(月) 01:24:32
といってもそちらは物理攻撃ではないので……
「やったか!―――ってうわっ!?」
そちらに気を取られた隙に壁に衝突したとでもしよう!
ヴィークル戦の精神攻撃って多分そんな感じだしな!
「うぅぅ……た、楽しかった、ゼ。がくっ」
53
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/21(火) 22:26:10
というわけでシーンを〆ようか・・・
54
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/22(水) 00:38:02
――Now Loading...
「っ〜〜〜〜〜〜!! いくらなんでもちょっとしつこいんじゃないのォ!?」
レッドエリアの、打ち捨てられた深夜の高速道路(ミッドナイト・ハイウェイ)。
脛に傷のあるような連中しか使わないようなこの場所を、“暴風雨”が駆け抜ける。
それは一台のフレイムエッジ。屋根に巨大な(アーム)を取り付けた、屑鉄(スクラップ)の王。
【レッガー】「シャハハハハァッ! そいつに関わっちまったのが運のツキだったなぁ、お・嬢・ちゃ・ん!」
「ああもう、キモいんだよチンピラがァ!」
【レッガー】「シャハハハ……うっ! ……ふぅ。いいねぇ、もっと罵っておくれよ!!」
「ちょっと待って今のってまさかウソでしょマジでぇ!?」
その暴風雨を追いかけるのは、ハイエナの群れ。
バイクに乗る者、四輪を操る者、韋駄天で駆ける者。種類は様々なれど、彼らは確実にミカを追い詰めようとしている。
なんのことはない。
いつも通りヤバい商品を運ぶことになって、いつも通りそれを狙う連中に追われているだけ。
ただほんの少し誤算だったのは、その追手が生理的に受け付けないタイプの変態(クズ)だったことだろうか?
明らかにヤバい。主に性的な意味で。
ヤバいドラッグをキメてるとしか思えない言動(というかキメてなかったらもっとヤバい)は、ミカの精神を着実にすり減らしている。
「ああもう、ちかよんな!!」
――さらにミカにとって最悪なことに、逃走劇(チェイス)の途中で積み込んでいたジャンクを全て落としてしまったのだ。
これでは得意の兵器製造が行えない。鈍足で逃げるフレイムエッジを、レッガー達が嫌らしく笑いながらじわじわ追い詰めていた。
55
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/22(水) 06:58:48
「ちっ・・・」
ミカにかばってもらいながらも先行するが少々やばいな。
ボンボンのガキが金に明かせたのかそれとも盗んだのか知らねえが相当いいバイクに乗ってると見えやがる。
「おいミカァッ!!・・・・・これ、持ってろ!」
パシイ!!
ミカの守りを抜けて殴りかかってきたバカに被っていたヘルメットを投げつけて沈黙させたのち、まとは荷物を渡した。
どうせもう半ばから砕けていたヘルメットだ、着けてたってものの役に立たないし・・・それに、荷物を血で汚すのは商売人として恥だ。
「それ持ってとっとと先にイキな!ガキがうろちょろしてると足手まといなんだよ!」
そう言いながら、血まみれの髪をはためかせてまとは高速道路へと入り込んでいった。
【ヒャハハハハハハハハハハァ!逃がすかよこのアマァ!】
【続けてめえらァ!今夜は『パーティ』だぜェ!】
そしてミカを無視し、逃げていくまとを追って高速道路へとなだれ込んでいくレッガー達。
ヘルメットを外したまとの顔を見たからか、怪我をした勝ち気な女性というのは彼らにとっては非常に『そそる』ものであるらしい。
(※〈交渉〉〈操縦〉により、弱ってるように見せかけての敵の誘導を開始)
ミカの高性能な瞳には奴らのゲスな欲望――――股間を膨らませてるようなクソ野郎が混じっているのすら確認できる・・・・
56
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/23(木) 03:34:12
「ちょっ、姐さん!?」
咄嗟に渡された荷物を念動力で受け止める。
「こんの、待ちなさいよアンタら!」
ヴィークル腕(アーム)でレッガーの一人を掴み、文字通りの意味で締め上げるが……
――それだけだ。たった一人止めただけで、他のレッガーは皆まとを追ってしまう。
フレイムエッジでは追いつけない。
自慢の弾幕も、今は張れない。
「ったくホントにさァ!」
ならば――ならば自分は、別のルートへとハンドルを切る。
誰が望んだからではなく、自分がそうするべきだと断じたために。
57
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/24(金) 20:53:45
「ヒャッハー!!おいおいこっちは行き止まりだぜぇ!?てめえのナビはそんなことも教えてくれねえのか・・・んん〜〜〜?」
向こうは最新式のヴィーグル、こっちは骨董品。その戦力差は明らかであり、故にまとは生かされている。
余裕を持った奴らは嬲るようにまとの周囲を煽るだけなのだ。
「ヒャハハハハハハ!!ナビ以前の問題だわこりゃあ!なんだよそのバイク!旧式以前にガソリン式じゃねえか!」
ハーレーダビットソン・・・大破壊以前の超骨董品の価値すらわからずにただ『古い』というだけであざ笑う糞ども。
(※『古臭いバイク』に乗っているという『ルーキーシンボル』)
「そもそも乗り手もアレだよなあ!ドリフトとかできんのかお前?ホレやってみろよぉ!」
コイツラはわかってない。カゼになるのに必要なのは技術(テク)じゃない、機体(マシン)じゃない。
【・・・・ヌルいヌルい微風どもが。】
目の前に工事中のカンバン、事故る危険をかわすために自動(オート)で速度を落とす奴らのバイク。
【見せてやるよ、本当のカゼってのはなあ・・・ッ!!!】
だが、カゼとは『そういうところでこそ』アクセルを踏み込む者たちのことだ。
プロですらためらい、ブレーキを踏む場面でためらいなくアクセルを踏む者達の吹き溜まり。
『ぐおおおんっ!!!』「!!?」「な、バカか・・・・ッ!?」
ためらいなくアクセルを踏み込み、世界が人間の動体視力をはるかに凌駕する。背景がすべて速度に溶け込む
そのすべてが風に溶けた世界の中、まとは視力ではなく『凄み』でジャンプ台になりそうな石を感知し、一気に走りこむ。
そう、カゼとはできるかどうかわからない『デッドライン』をコンマで見切り、向こう側に超えて行く者。
『ばうんっ!!!!』「と、飛びやが―――――」
どんなに便利なオモチャを持とうが、AIに命を守られてる坊やどもが入ってこれる世界じゃあない――――!!
(※〈交渉〉〈操縦〉〈ハイプレッシャー〉〈集団催眠〉による攻撃。ついてきたレッガーどもに己の操縦を見せつけて圧倒する!)
58
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/24(金) 23:27:26
レッガー達はまとを追えない。
追う機能もなければ、追う度胸もなく、追う技術もない。
まとの蛮行とすら呼べる大ジャンプに度肝を抜かれ、ただ呆然と立ち尽くすのみ。
【レッガー】「な、なんなんだありゃあ……」
――――そして直後に、カカシのように立ち尽くしていた自らを呪うハメになる。
【レッガー】「……ん?おい、なんか、聞こえてこねぇか?」
唸り声のように聞こえてくるのは、高らかなるエンジンのファンファーレ。
破壊を引き連れて、“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”がやってくる。
「っしゃあお前ら、さっきはよくもナメたマネしてくれたなコンチクショーッ!!」
街の景観を全力で損ねつつ、後も先も平等に平らげながら行進する惨劇の嵐。
「あはははは! 全員まとめて地獄に堕ちろォ!!」
その竜巻がレッガー達の横合いから現れ、屑鉄(スクラップ)の豪雨をまき散らす!!
(※パイルランチャーのフルオート掃射。レッガートループは死ぬ)
59
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/26(日) 22:10:55
【レッガー】「ホ、ホアアアーッ!!?」「うぎゃあー!」「ママー!!」
というわけで散り散りに落ちていくレッガーども。
「ち・・・おいこらミカァ!俺は『商品持ってとっとと先にイキな』っつたよなぁ!?」
「てめえ店長命令に背くとは何事だこのバイトォ!!」
口調は怒っているが、その怒りは何と言うか『命令に背いた』ことではなく『まとの実力を信じずに加勢に来た』ことに対して怒っているようなそんな感じだ。
てめえ俺がこの程度で死ぬとでも思ってたのか?ナメてんじゃねえぞ毛の揃ってない青ガキがと言ってる感じ。
60
:
“屑鉄の暴風雨(スクラップ・マーチ)”ミカ・チャータボックス
:2013/05/27(月) 00:14:18
「にししっ、すいませんねー姐さん」
「でもさ、こーんなスカッとするイベント独り占めしようってのは、かなーりヒドいんじゃありません?」
危険はまとが引き受けるから、商品を持って先に行け?
そいつはちょいとヒドすぎる。
ミカの一番の楽しみを奪おうだなんて、たとえ敬愛する姐さんでも許されない。
「私だってこいつらに一発かましてやりたいじゃんさ。来るなって言われたって来ますよそりゃあ!」
「あー楽しかった。やっぱチマチマやんのは性に合わないねー」
61
:
“魔女”黒猫屋まと
:2013/05/29(水) 00:14:57
「ケッ、このバカ野郎が。」
そう吐き捨てるが顔はもう怒ってない。『しょうがねえなあ』って顔で悪態をつくだけだ。
「さあバカにかまってた分少々遅れちまった!その分急ぐぞミカ、ついてこい!」
そしてレッガー達に追われていたことをもう忘れたかのように仕事に戻るまととミカ。
そう、これが彼女らの日常なのだ――――
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