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投稿スレ

92名無しさん:2011/06/04(土) 03:16:32
FINAL FANTASY IV #0637 8章 2節 絆(16)

(それにしても……)
セシルとローザ、それにリディアとはぐれ、カインと二人行動する中エッジは一人ごちる。
(いつの間にかこいつらと行動を共にする事になっちまったな……)
本来ならば自分の目的はルビカンテを倒し、お袋や親父の敵を、エブラーナの無念を晴らすことであった。
勿論、お袋や親父をあんな目にあわせたのはルゲイエという男であるのだし、セシル達の口からゴルベーザという
黒幕が存在する事も聞いていた。
ルビカンテを倒した後も奴らと一緒に戦おう――心のどこかではそのような決意も存在していた。
(こうも急な形となるとな――)
格好がつかない。とまではいわないがもう少し決意を固める時間がほしかった。
それに、セシル達はここを脱出したら自分は国に帰ると思っているのかもしれない。
ならば自分はこの後は国に帰るべきか。王族として後を継がねばならないし。爺や達も心配している――
「おい……おいっ! 聞こえてるのか!?」
少し、いや……大分前から自分にカインが話しかけていたようだ。
「ああっすまねえ少し考え事を!?」
物思いにふけって相手の話を聞き逃す自分の悪い癖だ。
「まあいい、これから格納庫を探すぞ!」
「格納庫?」
「飛空艇のだ。お前も見たことはないかも知れんが聞いたことはあるだろう?」
「まあな」
バロンの天翔ける船の話はエブラーナにも届いていた。島国であるエブラーナにゴルベーザ
が侵攻する際にも用いたのも知っていた。
「どうした? 敵の兵器を使う事に不満が? それとも自国を滅ぼしたものに頼るのは嫌か?」
「へん……そんな思いは毛頭ないぜ」
エッジにとってはエブラーナは祖国であり、この国は伝統などといったものを重視する場所であった。
しかし、当のエッジは保守的な思想よりも革新的な思想の持ち主である。他国の良い部分はどんどん
取り入れるべきであるし、飛空艇に対しても興味があった。
「ならばいい。おそらく格納庫には飛空艇がある。ここから最も確実に脱出するにはそれを奪うのが
もっとも的確だ」
「なるほどな」
「それに……おそらく奴も、セシルも同じことを考えているはずだ。向こうはローザにリディアを抱えている
はずだからな。安全に脱出する方法を考えればそれしかない。ならば、俺達も格納庫を目指せばセシル達と
合流できる可能性は高いはず」
状況を的確かつ冷静に分析するカイン。反論する余地もない。
「いいぜ、それに従う……」
「決まりだな」
それだけのやりとりで再び足を速めるカインとエッジ。


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