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時をかける嵐

101_:2002/05/29(水) 05:25

-39-

目的地に着くまでの道程では何故か松本の傷痕と伊藤と中居君の顔が交互に現れた。
多分火事とかの第一発見者ってこんな感じなのかな、などと思いつつ直線を突き抜け角を
出来得る限り無駄無く曲がる。1回、2回、3回・・と続き7回目で漸くコンビニの光が
目に入った。多分無我夢中で走って来たのだろう、前髪は汗で額にぴったりとくっ付いて
しまっていて気持ち悪かったがそのままドアを力の限り押し開ける。

「中居君、救急箱ある?」
売り物の惣菜をプラスチックの皿に並べ替えていた中居君とポッキーを色気の無い紙コップに
刺していたゴローがこちらを振り返る。
「ど、どーしたにのみぃ?用事終わったか?」 彼らが理解出来ないのは当然だ。
「・・・どっか怪我したの?」
「馬鹿ゴロー、こいつ多分コンドーム探してんだべ、察してやれってブヘヘ」
「え、救急箱にコンドーム入ってんの?」
「いや俺ん家の入ってんべ」
「それは中居君がぁ・・」
ゴローの言葉を聞き終える前にレジの後ろの棚に緑色の十字が入った白い箱が目に入る。
カウンターを飛び越えると素早くそれを掴んでまるでラグビー選手が楕円のボールを抱えて
走る様な格好でそのまま元来た道を戻ろうとする。喉の奥は血の味だった。
「おい待てって二宮!」
「・・・中居君シッペ一回、にのみぃって言わなかった」
「るっせー!とにかく追うぞ!」
.


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