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作者クリスすすのバイオハザード「忘却のゲーム」

1最強の剣士 ボンズ:2010/04/20(火) 18:48:23 ID:BuLpF9WQ0
なんとかベロニカまで来れました
ありが刀
今回は長くなりそうだ

31クリスすす:2010/08/09(月) 12:40:13 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター29「脱出成功」
クリスはウェスカーを追って、空港に辿り着いた。
H.C.F.というマークが入った飛行艇が彼の目に飛び込んできた。
クリス「H.C.F.?あれが例の組織か・・・」
彼は空港のコンテナの物陰に隠れて、グロック17に弾丸を装填する。
クリス「奴ら、どこに行こうとしてるんだ」
B.O.W.保管カプセルが何台も、飛行艇の中に運ばれていく。
飛行艇の周りにはH.C.F.の隊員達が集まっていた。
クリス「アレクシアがいる所か。もしかしたらクレアもそこに」
彼の背後にH.C.F.隊員が近づいて来た。
クリス「うっ・・・!」
隊員「ここで何してやがる!?」
クリス「普段はスーパーで働いてるんだが今日はあの・・・」
隊員「今ここで何をしてるか聞いてるんだ!」
クリス「いや、捜してるんだよ」
隊員「何を?」
クリス「お前が見た事もないくらいセクシーな俺の・・・」
その時、クリスは出来るだけ音を出さずに隊員に接近し、
一瞬の隙を見て、首をへし折った。
クリス「妹だよ」
彼は隊員が持っていたAK47を拾い、飛行艇に近づいた。
ウェスカーは飛行艇の前で、隊員達に作戦内容を説明している。
クリス「ふむふむ・・・・何も聞こえねぇ」
計画の内容が聞き取れなかったクリスは退屈になっていた。
クリス「退屈だなぁ ジルとクレアの裸を想像しよう」
彼は、物陰でダラダラと鼻血を流し始めた。
クリス「ジルは彼女だからこういう想像もアリかなぁ」
すると、隊員達は飛行艇に乗り込んでいく。
これを逃すわけには行かない・・・。
クリス「うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
彼は離陸体勢に入った飛行艇に向かって走った。
クリス「クレアのため!クレアのため!クレアのため!クレアのために飛びます!!!!!!」
クリスは機体にしがみついて、閉まりかけのハッチに飛び込む事に成功。
彼はそこからB.O.W.カプセル保管庫に忍び込んだ。
クリス「不気味だけどクレアのために我慢しよう・・・」
飛行艇はクリスを乗せ、ロックフォートから飛び立った。

32クリスすす:2010/08/13(金) 17:52:51 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター30「声」
クレアとスティーブはアンブレラ南極基地内部の縦穴通路を進んでいた。
クレア「私たち災難続きね」
スティーブ「そうだな。凍死する前にここを脱出しないと」
クレア「言えてる」
その時、縦穴通路に横たわる死体が動きだした。
スティーブ「またゾンビかよ」
クレア「でも動きが通常より遅い」
スティーブ「ゾンビも寒さには弱いんだろ」
二人は襲い来るゾンビを撃ち倒して、作業員室に入って行った。
スティーブ「時計が止まってる・・・」
この施設は長い間、使われていなかったらしい。
テーブルの上には弾丸が散乱していた。
クレア「使えるものは少ないわね」
スティーブはロッカーを開けて、中を調べている。
クレア「何かあった?」
スティーブ「スナック菓子と救急スプレーと・・・ショットガンの弾、それからエロ本」
スティーブは救急スプレーとショットガンの弾を取り出し、ロッカーを閉めた。
クレア「ここからはショットガン主力でいけそうね」
スティーブ「くそぉ イングラムのマガジンはないのか」
クレア「とにかく地上に・・・」
???「グォオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!」
風の音とは別に、不気味な叫び声のような何かが聞こえて来る。
クレア「何、今の!?」
スティーブ「風の音じゃなさそうだ」
クレアは銃を握りしめていた。
スティーブ「大丈夫だ。俺がついてる」
クレア「頼もしいナイトだものね」
スティーブ(ふふふ これでクレアの心は俺のものだ)
二人は咆哮の主を捜して、さらに地下へと歩を進めて行く。
クレア「人の声じゃないわね」
スティーブ「化け物かもな。でも、確認しよう」
クレア「待って!」
二人の前にTーウイルスに感染して巨大化した蛾が現れた。
スティーブ「蛾のゾンビ!?なんでもアリかよ」
クレア「リン粉に気を付けて!」
蛾は毒性を帯びたリン粉を飛ばして、攻撃してくる。
スティーブ「蛾はマジで嫌いだ!」
クレア「私もよ!」
彼女はショットガンのトリガーを引いて、ウイルスに感染した蛾を仕留めた。
スティーブ「死に方もグロ過ぎるな・・・」

33クリスすす:2010/08/15(日) 14:23:50 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター31「虜囚の記憶」
彼は長い間、南極基地の独房で気が遠くなるほどの孤独を味わっていた。
自分の名前すら覚えていない・・・。
記憶を呼び覚まそうとすると、それとは関わりのない光景が蘇って、
名前を思い起こそうとしていた事すら忘れてしまう。
記憶の光景は唐突に蘇って消えていく。
誕生した双生児の赤子の姿が脳裏に再生される。
高貴なる血統を間違いなく受け継いだ兄と妹・・・。
自分は殺風景な実験室で備え付けの硬いベッドに寝かされている。
拘束されて身動きができない。股間がかゆい。
すぐ傍らには息子と娘の姿があった。
助けを乞おうとしたが、彼らの冷ややかな視線に気付いた。
この研究所に自分を運び込んだのは、この双子の子供だったのだ。
娘は狂気に満ちた笑みを浮かべながら小さな注射器を近づけてくる。
彼は恐怖で喉が硬直し、声を上げる事もできない。
その時、首筋に小さな痛みを感じる・・・。
そこから冷たい液体が血管から全身に流れていく。
冷たさが、焦熱に変わった衝撃で眼球は裏返り、白目を剥く。
股間は高熱に耐えられず、すごい勢いで破裂した。
その時にはもう、彼は何を注入されたのか気付いていた。
なぜならそれは長い間、彼ら一族自身が研究を続けてきたものだったからだ。
アレクサンダー「お・・まえ・・・たち・・・どうして・・・」
アレクシア「まだ喋れるとはね。お父様」
アレクサンダー「どうして・・・!?ウグッ・・・!」
アルフレッド「ただの実験材料だよ」
アレクサンダー「ぐあああああああああああああ!!!!!!!!」
目隠しをされ、口輪をはめられ、強靭な拘束ベルトで
厳重に椅子に固定されて彼はそこにいた。
壁に打ち込まれた巨大な斧が、喉を圧迫している。
アレクアンダー「ぐああああああああああああああああああ!!!!!!」
スティーブ「こいつが声の主だ・・・」
クレア「動けないみたいね」
クレアとスティーブは所長室の奥にある独房を覗き込んでいた。
資料にはこう書かれている。ノスフェラトゥ・・・。
素体はアレクサンダー・アシュフォードだ。
スティーブ「こいつがアレクサンダー!?」
怪物が直接的な脅威ではないと判断した二人は、所長室を後にした。

34クリスすす:2010/08/15(日) 17:07:54 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター32「アルフレッドの敗北」
クレアとスティーブは採掘室に辿り着いていた。
スティーブ「でっけぇクレーンだな」
クレア「この先の通路は外に繋がってる」
二人は広い採掘室で何かが光るのを感じた。ライフルのレーザーサイトだ。
アルフレッド「もうじき女王が目覚める!お前らは生きて帰れない」
アルフレッドがスナイパーライフルの銃口をこちらに向けて立っていた。
スティーブ「うるせぇ!絶対に生きて帰るんだ!邪魔はさせねぇ!!!」
彼はイングラムを乱射したが、アルフレッドは物陰に身を隠した。
アルフレッド「ふふふ 私は使命を思い出したのだ!」
クレア「アレクシアを目覚めさせる事ね?」
アルフレッド「その通り。愛しのアレクシアを目覚めさせるのが私の仕事だ」
スナイパーライフルをかまえたアルフレッドは弾丸を発射した。
クレアはショットガンでアルフレッドを狙う。
アルフレッド「これで・・・これで最後にしないか?このゲームはアレクシアと私の勝ちだ!!!!」
スティーブ「アレクシアの前にお前が目を覚ませ!!!」
スティーブは天井から吊るされたクレーンの鎖を撃ち抜いた。
アルフレッドはクレーンの下敷きになって動けなくなっている。
スティーブ「コンティニュ―するか?アルフレッド」
アルフレッド「ぐふっ・・・・・・・」
二人は採掘室を出て、輸送用通路を通っていた。
クレア「スティーブ!後ろ!」
スティーブ「アイツらは!!!」
ハンター穸の亜種「スウィーパー」が二人の前に現れた。
肉体が赤紫色に変色し、爪の形が変化している。
クレアは飛び掛かって来るスウィーパーの頭部にショットガンの弾丸を
叩き込んでいく。スティーブはイングラムでスウィーパーを蹴散らした。
スティーブ「この数はなんだ!?」
クレア「これは意図的に放たれたものじゃない?」
スティーブ「アレクシアか?」
クレア「それは分からない。とにかくここを出ないと!」
スティーブ「アイツら追って来るぞ!」
二人は全力で出口まで走った。
クレア「危機一髪ね」
ドアの反対側ではスウィーパーがドアに激突する音が聞こえていた。
スティーブ「外に出たのはいいけど、乗り物がないぞ!」
クレア「あそこに格納庫があるわ!」
スティーブ「行こう!」
凄い吹雪の中に立つ異形の怪物がこちらに近づいて来る。
スティーブ「アイツは!?」
独房に拘束されていたアレクサンダー・アシュフォードのなれの果て、
ノスフェラトゥが不気味な声を上げながら迫って来た。
クレア「今年は運がないわ」
スティーブ「俺もだよ」

35クリスすす:2010/08/17(火) 14:31:36 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター33「女王の目覚め」
ノスフェラトゥは手足を拘束された状態で現れた。
体から三本の鎌状の触手を生やしている。ノスフェラトゥは鎌状の触手で
クレアとスティーブに襲い掛かった。
スティーブ「なんで縛られたままなんだよ!?」
クレア「拘束が趣味とか?」
スティーブ「そりゃあいいや」
二人はノスフェラトゥの攻撃を避けながら、弾丸を撃ちまくった。
クレア「触手が邪魔で当たらない!」
スティーブ「こいつ!触手で防御とは頭のいい化け物だ」
クレア「そうみたいね」
ノスフェラトゥはドラム缶を触手で放り投げて攻撃してくる。
人間時に蓄えた知識をある程度残しているらしい。
スティーブ「くそぉ!」
彼はドラム缶を避けながらイングラムを発射した。
クレア「どうして鎌を振り回して防御するのか分かった」
スティーブ「マジか!?」
クレア「心臓が弱点だからよ」
スティーブ「よし、触手をどうにかしないとな!」
ノスフェラトゥは鎌状の触手で攻撃してきた。
クレアとスティーブは触手を避ける。
スティーブ「今だ!!!」
クレアは触手を避けて、ノスフェラトゥの剥き出しの心臓に
ショットガンの弾丸を撃ち込んだ。
ノスフェラトゥはうめき声を上げながら凍てつく地面に倒れた。

その頃、南極基地所長室では負傷したアルフレッドがスノーグローブを眺めていた。
アルフレッド「アレクシア、目覚めの時だよ・・・」
彼はスノーグローブの台座にある起動スイッチを押した。
アルフレッド「偉大なるベロニカを手に出ておいで・・・」
南極基地の地下でコールドスリープ状態のアレクシアは女王として目覚めた。

クレアとスティーブは雪上車を発見していた。
スティーブ「これは使えるな!」
クレア「観測基地まで行けば助かるわ」
二人はその雪上車に乗り込む。
スティーブ「・・・クレア」
クレア「どうしたの?」
スティーブ「絶対に二人で帰ろうな」
クレア「ええ、もちろんよ」
スティーブ「約束だ」
この時、クレアはスティーブの中で何かが変わったのを感じ取っていたのだろう。
今まで初めて見せる笑顔だった。
クリス「おーい!君たち誰?」
男の声で二人は振り返り、後部座席を見た。
クレア「兄さん!!!!!!」
スティーブ「嘘だろ!?」
クリス「クレア!!!!!!」
兄妹は雪上車の中で抱き合った。
クレア「来てくれるって信じてたわ」
クリス「ああ、無事でよかったよ。で、このチャラ男は?」
スティーブ「スティーブだ。よく覚えとけよオッサン」
その一言で、雪上車の中は殺気に満ち溢れる事になった

36クリスすす:2010/08/18(水) 10:14:39 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター34「射撃の腕」
クリスは雪上車を運転しながらもスティーブと口喧嘩を繰り広げていた。
クリス「お前みたいなガキが愛しのクレアと行動していたとはな」
スティーブ「うるせぇ!」
クリス「絶対に結婚は認めないからな!」
クレア「結婚とか何も言ってないし!!!」
スティーブ「出来たら結婚したいけど、そんな話はしてねぇよ」
クリス「あぁん?もういっぺん言ってみろ」
スティーブ「出来たら結婚したいなって・・・」
クリス「いい度胸だ」
彼は運転席から後部座席のスティーブに殴り掛かった。
スティーブ「ぎゃひぃ!!!」
クリス「このガキめ!お前だけはアンブレラの次に許さんからな!!!」
スティーブ「そこまで悪いか!?」
クレア「兄さん前を見て!!!!!!」
クリス「あぁああああああああああああああ!!!!!」
雪上車は南極基地の採掘施設に激突した。
スティーブ「おいおい!南極基地に戻ったじゃねぇか!」
クリス「観測基地には行かなくて正解だった」
クレア「どうして?」
クリス「ウェスカーの組織の飛行艇があった」
クレア「アイツらここまで来たの?」
クリス「ああ、状況は良くない方向に進んでいる」
スティーブ「アンタのせいでな」
クリス「ウェスカーだってば!!!アイツの目的はアレクシアだ」
クレア「もしそれが・・・」
スティーブ「逃げろ!奴らが来た!」
三人の背後に迫る複数の影の正体はスウィーパーだった。
クリス「こいつらもウェスカーの組織が作った化け物だ」
スウィーパーは三人を囲んで攻撃体勢に入る。
クリス「俺に任せろ」
スティーブ「大丈夫かよ・・・」
クレア「兄さんなら大丈夫よ」
クリスはグロック17でスウィーパーの頭部を撃ち抜いていく。
一発も無駄にしてはいない。全て、命中させている。
だがしかし、股間だけは無駄に濡れていた。
クリス(恐いからじゃない!南極は寒いから漏らしてもいいんだ!)
スティーブ「一発も外していないだと!?」
クリス「こいつらの弱点は硫酸だが、ハンドガンで十分だ」
彼はグロック17をホルスターに収めながら言った。
クレア「これからどうするの?」
クリス「南極基地の脱出用プラットホームを目指す。ここから遠くはないからな」
クレア「分かったわ」
クリス「だが気を付けろ。嫌な予感がしてならない」
スティーブ「ああ、それよりアンタの射撃の腕には驚いたぜ」
クリス「S.T.A.R.S.の頃に鍛えたんだ」
スティーブ「すげぇな。見直したよ」
クリス「結婚は認めないからな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
スティーブ「何でそうなる・・・・・・・」

37クリスすす:2010/08/19(木) 13:48:43 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター35「捕われたナイト」
三人は脱出用プラットホームを目指して歩いていた。
クレア「武器庫がある。何かあるはずよ」
クリス「でも急がないと」
スティーブ「イングラムの弾がほとんど無い」
クリス「まぁいい。俺はここを見張ってる」
クレア「ありがとう、兄さん」
クレアとスティーブは武器庫を調べに行った。
クリス(クレアもボインになったものだ・・・おっと、いかん!クレアは妹だ!)
しばらくして、二人はクリスの所に戻って来た。
クレア「兄さん、良いものを見つけたわ」
彼女はクリスにマグナムリボルバーを見せた。
クリス「それはお前が持ってるんだ。役に立つからな」
クレア「わかった」
クリス「スティーブ、弾はあったのか?」
スティーブ「無かったよ・・・」
クリスは持っていたAK47をスティーブに渡した。
スティーブ「え?これ・・・」
クリス「別にお前のためじゃないからな」
スティーブ「サンキュー・・・兄さん」
クリス「誰が兄さんだ!?あぁんコラァ!!!」
その時、通路の壁を破壊して触手が襲い掛かって来た。
クリス「避けろ!」
触手はスティーブの体に巻き付いた。
スティーブ「チッ・・・」
クリスはもう一本の触手に弾き飛ばされた。
スティーブ「くそぉ!!!」
彼は触手にAK47を叩き落とされて反撃できない状態になっていた。
クレア「スティーブ!!!!!」
彼女はスティーブに手を伸ばしたが、彼はクレアの手を掴む事はなかった。
クリスはナイフで触手を攻撃する。
スティーブは壁の奥に引きずり込まれてしまった。
クリス「やられたか・・・!」
クレア「スティーブを助けに行かないと!」
クリス「あの触手、スティーブだけを狙っていた感じだったが」
クレア「ええ、嫌な予感が的中しなければいいけど・・・」
兄妹はスティーブの捜索を開始した。

38クリスすす:2010/08/20(金) 18:24:51 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター36「終わらないゲーム」
クリス「くそぉ!一体どこに!?」
クレア「ここが怪しいわ」
二人は滅菌室の仕掛けを解き、秘密の通路を発見する。
クリス「驚いたな・・・」
クレア「何が?」
クリス「この通路の構造、ラクーンシティの洋館と同じだ」
忌まわしい洋館事件の記憶が蘇る。
クリス「だとすればこの先にはホールがあるはず」
彼の言う通りだった。二人の目にホールが飛び込んで来た。
アークレイ山地の洋館をスケールダウンしたようなものだが、構造は同じだ。
二人の頭上から笑い声が響いてくる。
クリス「誰だ!?」
見上げた先にはコールドスリープから放たれた
アレクシア・アシュフォードが立っていた。
クレア「アレクシア・・・!」
アレクシア「あら、よくご存知ね」
クリス「誰?あの金髪女がアレクシアなのか?もっとデブかと・・・」
クレア「どうやって蘇ったの?」
アレクシア「私は15年間、ベロニカ・ウイルスと融合を図っていたの」
クリス「ハーモニカ?ハーモニカウイルス?」
クレア「兄さん、黙るか死ぬかにして」
クリス(辛口なクレアもいいなぁ 罵倒されたい!縛ってぇええええええ)
アレクシア「お友達がコロシアムで待ってるわ」
そう言葉を残し、彼女は去っていく。
クレア「待ちなさい!」
彼女は階上に向けて、発砲した。
クリス「追うぞ!」
二人は大階段を上がって行くが、南極基地の警備員のゾンビ達が行く手を阻む。
クリスはゾンビを殴り倒し、二階の通路を確保した。
クレア「あの触手よ!」
クリス「分かってる」
壁を突き破って襲って来る触手から逃れた二人は、
牢獄が並ぶ通路に辿り着いた。
正面の扉の先がコロシアムのようだ。
クレア「この扉、開かない!」
クリス「任せろ!」
彼は重い鉄の扉を蹴破った。
クレア「ここがコロシアム・・・」
円形状の大きな闘技場の中心の巨大な柱にスティーブは
壁に打ち付けられた巨大な斧で、身動きを封じられていた。
クレア「スティーブ!」
スティーブ「逃げろ・・・クレア」
クリス「斧をどかせば・・・!!!」
スティーブ「二人共、聞いてくれ。あの女に何か注入された」
クリス「何ッ!?」
スティーブ「クレアを殺すように命令された・・・」
彼は最後の力を振り絞って叫んだ。
スティーブ「俺は・・・俺は、クレアを殺したくない!!!」
ベロニカ・ウイルスの力で異形と化していくスティーブ。
服を突き破って巨大化する体。爬虫類のような目。
クレア「スティーブ・・・」
スティーブは完全にモンスター化して立ち上がった。

39クリスすす:2010/08/23(月) 10:19:53 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター37「悲傷」
モンスター化したスティーブは巨大な斧を手に、迫って来る。
クリスはグロック17をかまえていた。
クレア「こんなの嫌よ・・・!!!!」
彼女は銃口を下に向けている。
クリス「こうなった以上、助ける事は出来ないんだ」
彼女は戦う意志を失っていた・・・。
クリス「俺達が知っているスティーブじゃないんだぞ!」
クレア「分かった・・・」
彼女は武器をショットガンに持ち替え、反撃した。
スティーブは儀礼用の巨大な斧で攻撃してくる。
クリス「凄い力だ!」
クリスとクレアは攻撃を避けるが、スティーブは素早い動きで
巨大な斧を軽々と振り回して襲って来る。
クレア「ハシゴがあるわ!」
彼女はコロシアムの中心にそびえ立つ巨大な柱にハシゴを発見する。
クリス「上に出口がある!急げ!」
だが、スティーブはハシゴに斧を放り投げてくる。
二人は斧を避けて、足場に着地する事に成功。
クレア「もう少し!」
足場にジャンプして襲い掛かるスティーブに弾丸を浴びせる二人。
クリス「すごい脚力だ」
彼はグロック17でスティーブに弾丸を叩き込む。
クレア「危ない!」
スティーブに足場を破壊され、クリスはコロシアムの床に落ちていった。
クレア「兄さん!!!」
クリス「俺は大丈夫だ!」
スティーブは新たな斧を手に、襲い掛かる。
クリス「・・・うわっ!」
クレアはコロシアムに飛び降り、グレネードランチャーをかまえた。
スティーブはクリスに斧を振り下ろそうとしている。
クレア「許して、スティーブ・・・」
彼女はグレネードランチャーのトリガーを引いた。
爆音がコロシアムに響き渡り、スティーブは倒れ込んだ。
その時、コロシアムのコンクリート壁を突き破って触手が侵入してきた。
クリス「クレア!!!」
触手はクレアの足に絡み付き、彼女を宙吊りにした。
他の触手はクリスを攻撃していた。
クレアはもう一本の触手に体を貫かれそうになっている。
この時、モンスター化したスティーブはクレアを見ていた。
彼女の命を狙う触手に攻撃対象を変更したスティーブは
斧を拾い上げ、クレアを助けるために突進した。
スティーブ「・・・・・・クレア」
それは意識を回復したスティーブ・バーンサイドの声だった。
スティーブは斧を振り下ろし、触手を切断した。
クレアは触手から解放され、床に落ちる。
もう一本の触手がスティーブの体に突き刺さる。
クレア「スティーブ!!!」
スティーブは中心の柱に叩き付けられ、触手は姿を消す。
驚く事に彼は人間の姿に戻っていく・・・。
クリス「こんな事が・・・!?」

40クリスすす:2010/08/23(月) 13:13:15 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター38「瞑目」
クレアは人間の姿を取り戻したスティーブに歩み寄る。
クレア「スティーブ、ここを出るわよ」
スティーブ「・・・クレア、俺は・・・もう駄目だ。分かるだろう?」
クレア「二人で帰るって約束したじゃない」
クリス(俺は!?寂し過ぎる!)
スティーブ「クレア・・・君の事が・・・す・・・」
彼はクレアに想いを伝える事が出来ないまま、目を閉じる。
クレアは役目を終えたナイトの体を抱き寄せて、涙を流した。
クリス「ここにいろ」
彼は妹の肩に手を置いて言った。
クリス「俺は起爆装置を隣の動力部に仕掛ける」
クレア「私も行くわ。アレクシアは許さない」
スティーブと抱擁を交わしたクレアは立ち上がった。
クレア「待ってて、スティーブ。すぐに戻る」
二人はコロシアムを飛び出し、制御室に向かった。
一人の男がその姿を物陰から見つめる・・・。
アルバート・ウェスカーはつぶやくように言った。
ウェスカー「このゲームの勝者は私だ・・・」

クリスとクレアは制御室に繋がる通路を歩いていた。
作業員のゾンビ達が襲い掛かる。
クリス「くらえぇい!!!クリスアッパー!!!」
新技クリスアッパーが炸裂する。
クレア「また新技を!?」
クリス「ああ、鏡の前で練習したんだ」
クレア「なんだかキモい・・・」
クリスは力強いアッパーでゾンビの顎を粉砕していく。
クリス「クリスキーーック!!!!!」
クレア「仮面ライダーみたいに言わないで!!!」
クリス「クリスキックはジルとデートした時に練習した・・・」
クレア「普通のデートしなさいよ!!!」
その時、ゾンビがクリスに噛み付こうとしてきた。
クリス「このゾンビ、中3の時の河瀬くんにそっくりだ」
クレア「日本人の友達いたっけ?ていうか河瀬くんに失礼でしょ!!!」
クリス「よく見たらオデッセイ中島に似ている気もする」
クレア「誰なのよ!?」
クリス「オデッセイ中島はモンキープライヤー田村と仲が良くてさ」
クレア「いや、知らないけど・・・。って早くゾンビ倒して!!!!!」
クリスは河瀬くんとオデッセイ中島に似たゾンビを殴り倒した。
クリス「ここが制御室か・・・」
二人はゆっくりと制御室のドアを開けた。

41クリスすす:2010/08/23(月) 14:06:38 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター39「女王蟻と女王様」
制御室はかなり広く、壁には大型モニターがあった。
そして触手を操るアレクシア・アシュフォードの姿が・・・。
アレクシア「コロシアムでの実験は楽しかったわ」
クレア「アレクシア!」
アレクシア「働きアリのくせに私に逆らうなんてね」
触手がクリスの体を床に叩き付ける。
クリス「ぐはっ・・・!!!」
他の触手がクリスの起爆装置を奪い取る。
クレア「兄さん!大丈夫!?」
起爆装置は制御室から下の階に放り投げられていた。
アレクシア「あなた達も兄妹だったわね。私にも兄がいたわ」
クレア「アルフレッド・・・」
アレクシア「私を起こす事すらままならないの。だからお仕事から解放してあげたわ」
クレア「自分以外は働きアリだと・・・」
彼女は銃をかまえる。
アレクシア「いいえ、働きアリというより実験材料と言った方がいいわね」
彼女の服は燃え上がって、体には炎が巻き付いていた。
クリス「ベロニカウイルスか」
アレクシアはベロニカウイルスの力を解き放ったのだ。
アレクシア「さぁ楽しい実験の始まりよ」
彼女は血を発火させて襲い掛かる。
クリス「なんだこの攻撃は・・・!!?」
クレア「空気に血液が触れると発火するのよ!」
クリス「さすが俺の妹だ!頭がいい!」
二人はアレクシアに弾丸を浴びせていく。
アレクシア「あぁ もっと攻撃して・・・」
クリス「この女、変態だ」
アレクシア「私の中でベロニカが暴れているのが分かる・・・」
クレア「この顔・・・最高」
彼女のサド魂に火が点いた・・・。
クレアはアレクシアの顔面にショットガンの弾丸を叩き込む。
アレクシア「あっ 感じる・・・。でもちょっと痛い」
クレア「聞こえないわよ!このメス豚が!!!!!!!!」
クリス(フッ 俺の出番は無さそうだぜ・・・)
クレアはショットガンを撃ちまくる。
アレクシア「近距離はやめっ・・・うぎぃ・・痛いッ・・・・・・あぁああああ!!!!」
クレアはアレクシアを踏みつけた。
アレクシア「酷いわ・・・。やり過ぎじゃない?」
クレア「死ねぇ 死ねぇ 死ねぇぇえええぇえぇええええ」
クリス「俺だって踏まれたいよ」

42クリスすす:2010/08/31(火) 17:51:35 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター40「アレクシア第二形態」
ベロニカウイルスの力を解放したアレクシアはさらに異形と化していく。
アレクシア「あなた達のおかげで強くなっていくみたい」
触手が彼女の体に巻き付いて一体化する。
その時、壁のモニターが起動される。
クレア「・・・!?」
アレクサンダー「この警告の発動はベロニカ計画が破壊的局面にある事を意味する」
モニターに映し出されたのはアレクサンダー・アシュフォードだ。
アレクシア「お父様・・・」
クレア「けっこうイケメンだったのね・・・」
クリス(イケメンは俺だけでいいんだよ!)
アレクサンダー「1983年現在、娘はベロニカウイルスにとりつかれ、自らの体を使った実験にまで手を出してしまった」
制御室に警報が鳴り響く。ベロニカウイルスの暴走でバイオハザードが発生したのだ。
アレクサンダー「その欲望は留まる事なく世界を実験場所にするだろう」
クリス「うそーん」
アレクサンダー「この兵器は娘のためにできる最後の事だ」
アレクシアの背後で透明のカプセルが開く。
アレクサンダー「あなたがアンブレラの敵であってもどうか娘を助けて欲しい」
カプセルの中に保管されていたのは巨大なランチャーだった。
アレクサンダーが開発した兵器だ。こうなる事を予想していたのか・・・。
アレクシア「私とアルフレッドを生み出した割にはつまらない事を言う人だわ」
彼女は触手と融合して巨大な卵管を露出させた。第二形態に進化したアレクシアは機動力を
失ったが複数の触手を操り、攻撃してくる。
クリス「あのランチャーを取らないと!」
クレア「私が取りに行くから兄さん・・・囮よろしくね」
クリス「まぁ妹のためならよかろう!そのかわり・・・・・・ッ」
彼はアレクシア第二形態に飛びついて、ナイフを突き刺した。
クリス「週に一回だけ、萌え萌えごっこしてくれよ!」
クレア「何それ!?」
クリス「お前が色んなコスプレしてだな・・・それで俺が・・・」
アレクシア「私の相手をしなさいよ!私、ラスボスよ!!!!!!!」
クレア「まだ生きてたの?」
クリス「ナイフ刺しただろ?あれでお前は死んだ事に・・・」
アレクシア「なるわけないだろが!ボケ兄妹!!!」
クレア「お前に言われたくないわ!変態アホ兄妹!!!」
クリス「この美人野郎め!モデルのオーディションでも受けとけ!」
クレア「それは悪口ではない・・・」
アレクシア「ちょっと嬉しいわ・・・・・・・・・」
クリス「君ならいけるよ!オーディション受けなよ!!!」
アレクシア「受けてみよっかな・・・」
クレア「その前にこれを受けてもらうわよ!!!」
彼女はランチャーを取り出し、アレクシアに向けてトリガーを引いた。
アレクシア「いつの間にぃいい!!!!ぎゃあああああああああああああああああああ」
発射されたランチャーの青い閃光はアレクシアの体に直撃した。
クリス「見た事ない大砲だな」
クレア「リニアランチャーって書いてる」
アレクシアは卵管から無数のアリを解き放ったが、クリスに踏みつぶされた。
クリス「敵と楽しく話すとは・・・バカな女だ」
クレア「アホ丸出しね」
アレクシア「悔しいッ!!!悔し過ぎる!!!!死ねぇ!!!」
彼女の触手は床を突き破って襲ってくる。
クリス「くそっ!囲まれた!リニアランチャーを撃つんだ!」
クレア「パワー充填中よ!!!」
クリス「なぬっ・・・!!!」
アレクシア「ふふふ 終わりにしてあげる」

43クリスすす:2010/09/01(水) 17:14:27 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター41「リニアランチャー」
アレクシア第二形態の触手が二人に襲い掛かる。
クリス「くそぉ!」
クレア「うらぁああああ!!!!!!!!!」
彼女はアレクシアの巨大な卵管にショットガンを発射した。
アレクシア「ぎぃいいいいやぁあぁぁああぁあああああああああ!!!!!!」
クレア「弱点を剥き出しにするなんてね」
クリス「女王気取りの雑魚女だな」
アレクシアは動きを止め、身体から羽を出現させて第三形態に進化した。
クレア「また進化したわ!ポケモンみたい!」
クリス「こんなグロポケモンいらね」
飛行能力を身につけたアレクシアは炎を発射して二人を攻撃する。
クリスはグロック17で対抗するが、命中する事はなかった。
アレクシア「非力ね」
クリス「炎に気を付けろ!」
クレア「何よアレ!?」
アレクシア「ふふふ・・・」
アレクシア第三形態は連続的に炎を放った。
クリス「マシンガンかよ!」
二人は制御室の階上に上がると、弾丸をアレクシアに発射していく。
クレア「命中しない・・・!」
アレクシア第三形態は触手状の尻尾でクレアを叩き付けた。
クリス「クレア!!!」
クレア「兄さん!使って!」
クレアはクリスにマグナムリボルバーを投げ渡した。
クリス「愛してるぞ!クレア!」
アレクシア「無駄な事を・・・・・・」
クリスはマグナムリボルバーの弾丸をアレクシアの腹部に叩き込む事に成功。
アレクシア「あがぁあああああああああああ!!!!!!」
クリス「今のはスティーブの分だ」
アレクシア「・・・!!!」
クリス「そしてこれはクレアを叩き付けた分だ!!!!」
今度はアレクシアの心臓に命中した。
アレクシア「うぅううう・・・・・・・・・うぅ・・・・・・」
クリス「弱体化したか。クレア!!!今だ!!!」
クレアはパワーの充填が完了したリニアランチャーをかまえ、アレクシアを捉えた。
クレア「最低なゲーム楽しかったわ アレクシア!」
電光に包まれた青い閃光が制御室に広がる。
アレクシア「こ、腰がぁぁ!!!腰だけ痛いぃぃいいいい!!!!!」
異形の怪物と化したアレクシアは消滅した。
クリス「よし、萌え萌えごっこするぞ!」
クレア「切り替え早いね」

44クリスすす:2010/09/02(木) 16:55:24 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
チャプター42「宿敵」
アレクシア第三形態を倒したクリスとクレアは、
制御室で起爆装置を作動させてコロシアムに戻って行った。
クレア「スティーブがいない!!?」
スティーブの姿が消えたコロシアムに足音が響く。
クリス「やはり、お前の仕業か・・・。ウェスカー」
二人の前にアルバート・ウェスカーが現れた。
ウェスカー「見事だったぞ。アレクシアを倒すとはな」
クリス「お前の目的であるアレクシアはもういない。残念だったな」
その時、ウェスカーは不敵な笑みを浮かべた。
ウェスカー「アレクシアは必要ない。スティーブが役目を果たしてくれる」
クレア「スティーブをどうするつもり!?」
ウェスカー「彼の体内にはベロニカウイルスが移植されている」
クリス「まさか!?」
ウェスカー「心配はいらん。少し研究に使うだけだ」
クレア「そんな事はさせない!」
クリスは飛び出すクレアをいさめた。
ウェスカー「彼の遺体は私の部下が運び出した」
クリス「何だと・・・!」
ウェスカー「ひょっとしたら俺のように蘇り、いつかお前の妹と再会できるかもしれんな」
クリス「この悪魔め。俺は、お前を倒す!」
クリスとクレアは銃をかまえ、ウェスカーに向けて発砲した。
ウェスカー「銃で俺は殺せない・・・」
超人的なスピードで弾丸を避けるウェスカー。
クリス「俺はS.T.A.R.S.の生き残りとして戦わなきゃならない!」
その時、ウェスカーはクリスの背後に回り込み、彼の背中を蹴り飛ばした。
クレア「兄さん!」
彼女はウェスカーの掌打を受けて壁に激突した。
クリス「よくも愛すべき妹を!!!」
怒りを剥き出しにしたクリスはウェスカーに飛び掛かる。
ウェスカーはクリスを掴み上げると、床に叩き付けた。
クリス「ぐふっ!!!」
ウェスカー「どうだ、クリス。これでも俺を倒せると言うのか?」
その時、クレアがウェスカーの顔面に鉄パイプを振り下ろす。
見事に鉄パイプは彼の顔面に直撃した。ウェスカーはわざと避けなかったのだ。
クレア「!!!」
ウェスカー「さすがはクリスの妹だ。勇気があるな。でも勇気だけでは・・・」
クリス「俺の妹に触るんじゃない!」
クリスはウェスカーの顔面に強烈なパンチを叩き込む。
それでも、ウェスカーは爬虫類のような鋭い眼光を光らせて笑みを浮かべるだけだった。
ウェスカー「よく聞け、クリス。お前は筋肉ムキムキのシスコン野郎だ」
クリス「ガーーーーーーーーーン!!!!!!!!!」
ウェスカーはテコンドーの蹴り技であるネリチャギをクリスに放つ。
クリスは床に踏みつけられ、動けなくなった。
その時、起爆装置の爆発音が施設内に響き渡ると、コロシアムも崩壊し始めた。
クレア「兄さん!!!」
ウェスカー「ここで死ぬがいい」
彼がそう言った時、天井が崩れ落ちてきた。
ウェスカー「何ッ!!?」
ウェスカーにコンクリートの破片が降り注ぎ、彼の姿は見えなくなった。
クリスは立ち上がり、クレアと共にコロシアムから飛び出した。
クレア「行きましょう!」
クリス「ああ!」
二人は格納庫に辿り着き、戦闘機に乗り込む。
クリス「行くぞ」
戦闘機は空高く飛び立ち、南極基地は消滅した。
悪夢のゲームは遂に終わったのだ。
クレア「兄さん、約束して。もうどこにも行かないって・・・」
クリス「すまない、クレア・・・。俺にはやる事がある」
クレア「萌え萌えごっこ?」
クリス「まぁ、それもやるけどな・・・」


                     終

45クリスすす:2010/09/02(木) 16:57:05 HOST:p5109-ipbfp1603osakakita.osaka.ocn.ne.jp
「忘却のゲーム」完結

次回、南米編


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