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ダンゲロス流血少女MM:生徒会応援スレ

56口舌院五六八:2015/08/11(火) 23:31:58
「おい、通訳、飯でも喰わねーか」

苦虫を噛み潰した顔が見たければ、その時の雪月通訳の顔を見るのが適切。
そう思わしめるほどの、苦虫を噛み潰した顔を通訳はしていた。

「わざわざ中等部まで何しに来たんですか?」
「さっきも言ったろ、飯食わねえかって」

雪月のクラスメートが少しざわついている。
傍から見れば優等生に不良がいちゃもん付けているようにしか見えないのだ。
知り合いだから大丈夫だと説明しながら、通訳は五六八の顔を見る

……笑ってますね

確信犯だ、いつものイタズラ好きの血が騒いだのだろうとひとりごちた。

「なぁ、いいじゃねぇか、同じくぜ「分かりました、行きましょう」

何を言わんとするか察した通訳が、五六八のセリフを遮って答える。
より、一層にやつく五六八。

絶対に、ぜぇぇったいに確信犯ですね。
ちょっとむくれる通訳、カワイイものである。

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口舌院、その傾向と対策
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「五六八さん、どうしたんですか?顔色が悪いですよ?」

苦虫を噛み潰した顔が見たければ、その時の口舌院ご六八の顔を見るのが適切。
そう思わしめるほどの、苦虫を噛み潰した顔を五六八はしていた。

「……おい、てめぇ、あたしがカレー嫌いなの知ってるよな?」
「ええ、幼少の頃からの付き合いですから、もちろん存じています」
「ほう、それでもカレーを頼むと……」

犬歯をむき出しにして威嚇する五六八だが、通訳はどこ吹く風とばかりに受け流す。

「せっかく、五六八さんにお食事に誘っていただいたので、好きなモノをいただこうと」
「喧嘩売ってるなら買うぞ?」
「いえいえ、そんな気は毛頭ありませんよ」

混み合った学生食堂の一角で火花が舞い上がっていた。
様子を見た一般の学生たちはわざわざ近寄るまいと距離を取る。
その結果、彼女たちの周りだけ空席が出来ていた。

「見ただけで頭が破裂しそうだ……」

五六八は、げんなりとした顔できつねうどんを啜る。
頭が破裂「しそう」ではなくて頭が破裂「したから」嫌いなくせに……と
通訳は考えたがさすがに口にはしない。
わざわざ地雷を踏みに行く必要はなかろう、意趣返しはここまでだ。

「ところで、何の用ですか。」
カレーをゆっくりと口に運びながら通訳が本題を切り出す。
五六八が通訳の所に顔を出すのは、そう珍しくは無い。
だが食事に誘うなんてことは、なかなか無かった。

「あ、別に特に用事なんかねーよ。同じ口舌院のはみ出し者同士仲良くしようぜ。」
「私は今『雪月』通訳です」
「あん、本家筋の人間が何いってんだよ」

ぐびりぐびりとうどんの汁をすすりながら唐揚げにかぶり付く。

「宗家の人間が言っても、何の説得力ありませんよ……」
「どっちにせよ、おめーもあたしも爪弾きもんだろうが」
「そこは……まぁ、否定しませんが」

弁舌や詐術を基本とする口舌院家には、肉体派の魔人は少ない。
その点、五六八と通訳は珍しいタイプであった。

通訳はどちらかと言えば口舌院の素養に溢れている
ただ、その上で肉体能力が逸脱しているだけだ。
ただ、それであっても口舌院の家風として
「暴力に頼るのはみっともない」という風潮があるのは確かだった。

五六八に至っては「暴力の化身」という表現がなされるほどであった。
口舌院宗家出身ではあったが殆ど忌み子のような扱いを受けてきた。
その性質が明らかにされた当初は軟禁されていたほどである。


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