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ダンゲロス流血少女MM:生徒会応援スレ

46雨月星座:2015/08/11(火) 01:08:25

 「ハリーのやつの尾っぽを捕まえるのは中々大変だったよ。これでも小さな頃は地球が滅ぶかもしれないと必死だったから、毎日毎日見つめたものさ」
 ばさりと振り回した外套をさっと通り過ぎるようにして光が走った。
 眼鏡の魔法使いでなく、七十六年に一度地球を訪れる彗星は今は地球人の慰み者となっていた。代用魚でないシシャモを頭から齧りながら綺羅星を引き連れた彼女は武勇談を語る。少々悲しそうな声で。

 ……言うまでもなく、雨月星座は、星を見るものすべてにとっての敵でした。
 だけど、それを見たいと思うものにとって、この女は星になってしまう。幾千の星を己を着飾り立てるための道具にしてしまって。許せるものではなかったんだ。
 「百年前に宇宙条約は発効されていないから。星座の星座はそのすべてが星座のものなのですね。残念でした」

 盗んだ星座の数は二十から増えていない。けれど、それは絶対ではない。
 法の及ばない今の内にと思って挑んだ私は星座に敗れた。日を嫌がった真っ白い肌も細い腕も、全てが侮らせるには十分だった。私と同じ、転校生に準じる実力者だと言うことを忘れさせるほどに。
  
 ……念を入れてちょっと大人しくしていたのが悪かったみたいで、久しぶりに見た委員長は酷く人間離れしていた。むしろ最初から人間だったのか怪しいくらいで……魔人を越えたなにかということを……。
 たくさんの死体を引き連れてやってきた星座は、文字通り滅茶苦茶だった。

 私の十字架は人を殺すには十分な破壊力を持っていたと思う。
 完全に殺すつもりで放った必殺技を耐えきったと言っていいの……? あれは盾?
 だめだー、トラウマがちょっと残ってるよ……。血だらけになっても笑ってたし……。
 
 十星迦南に謎は多い。
 荒事に慣れていたとしてもおかしくはないし、仰々しい二つ名を持った一般人と考えてもおかしくはない。ただ、少しばかり場数が足りなかった、それだけの話だろう。彼女に素質はある。
 結果を見ると、雨月星座は能力の強力さと引き換えに酷く使いづらい。所属組織の長を崇拝し、星によって飾られた自分自身でさえもそのリーダーの装飾品へと貶めようとする姿勢は常軌を逸している。
 力はあっても、全く戦力として計上できないのだ。

 それに引き換え、同じく謎だけで出来ている人種であっても十星迦南は使いやすいと言えるだろう。
 表が。たとえそれが表に見える何かであっても、普通の顔があるのだから。




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