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ホーリーランドクラブ SS・イラストスレッド

219立川:2014/07/27(日) 16:33:43
6度目のゴングが聞こえる。
地鳴りを上げる歓声、むせ返るキャンバスの熱気。
目の前には、ふざけた格好をした男の姿。
ふさげやがって!なんだその格好は!?
ボクシング部代表!?
貴様みたいな野郎が 鬼雄戯大会を口にするなぁっ!
……行かせない 行かせない 行かせない!
ボクシング部代表はこの俺! スズハラ太郎だ!
我は死神! 様式・死神(モード・ミキストリ)!


〜〜〜〜ミステリアスパートナー参戦SS2 『誰が為に鐘は鳴る』〜〜〜〜


「チィっ!」
放たれるリードブロウ。頬をかすめる砲弾。
その風圧は皮を裂き、肉を削ぐ。
空振りですら寿命が縮む暴風地帯。
だが、それがどうした?

「なんだそれ?」

地雷原を駆け抜ける無謀さで。
フットワークと呼ぶにはあまりにも雑なステップで。

「なんだそれ?」

腹ワタが煮えくり返ってるんだよ!
カンタンにボクシング部代表と言うなっ!
鬼雄戯大会を舐めるんじゃねぇっ!

「なんだそれぇっ!?」

「がはっ!?」

左手に感じる手応え。
散弾の雨に潜り被せた左ストレートだ。
その先にははっきりと見える。
ふざけた格好をした、あの男の姿が。
……観衆よ!見ろ!思い知れ!

「こいつには何も期待できないというコトを!!」

奴のジャブが砲弾ならば、俺のジャブは死神の鎌。
特徴的なメキシカンジャブ。
その『伸び』と『軌道変化』は、徐々に命を削り取る。
変幻自在の軌跡は予測すら至難の業。
もう貴様は、死刑台に昇っているんだよ!

「〜〜っ! 相変わらず小賢しいジャブだぜ」

……そうだ、相変わらずのジャブだ!
そろそろ目は慣れたか?

「だがよ。 流石にこれだけ見せられれば、嫌でも慣れるってモンだぜ」

……そうだ、そのために打ち続けたからな!

「カカカッ! そろそろこっちの番かよ?」

……そうだ、もっと近づいて来い!

知ってるか?必ずダウンを奪えるパンチを。
それは……”意識の外から放つパンチ”
俺のジャブは十分に見ただろう?
直線の軌道に目が慣れているだろう?
もうお前は、フックが来るだなんて考えてすらいないだろう?
これが世界レベルの駆け引きだ!
食らえ!

―――――『パーフェクト・フック』―――――


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