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295
:
カ
:2007/12/02(日) 21:22:15 ID:rSDvn4Ls0
★★★★★ 日本独自の作品, 2007/11/19 By あさぎ - レビューをすべて見る
松本人志の作品の真髄である哀愁、その根底には、彼の幼少の頃の自分や周りの人間の姿がある。
それは、貧乏を必死で取り繕うことだったり、大事なところで失敗することだったり、頭のおかしいおっさんだったりする。
そして、その哀愁は、日本人にしか表現できない特殊なものだ。数ある日本独自の文化の一つだ。
でも、今まで映像作品としてそれを世界に向けて発信した日本人はいなかった。 当然だ。かっこ悪いからだ。
わざわざ日本人のかっこ悪い姿を世界に晒す利益がなかったからだ。
でも松本人志にはそれを使って得をすることのできる手段があった。
恐らく、日本で彼が最も精通しているであろう手段があった。笑いだ。
大日本人で松本が演じた大佐藤は、まさしく戦後間もない日本人の姿を思い起こさせる。
松本人志の笑いから、無駄な要素を、自分以外の人間が見ても理解できるギリギリのラインまで削り落としたのが大日本人という映画だろう。
その結果、確実に日本でしか生まれ得ない作品が完成した。今までの、そしてこれからのどんな優秀な海外の監督も、
決して似たようなものを作ることは出来ない、松本人志独自の作品を世界に発信することに成功した。
私は正直バラエティはあまり見ないので、芸人・松本人志が他に比べて優れているのかは分からない。
しかし、監督・松本人志の大日本人は今までにないまったく新しい映画だというのは自信を持って言える。
大日本人は松本人志の伝説の序章だと思う。 記念に見直してみるのもいいかもしれませんよ?
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