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ムーンペタ@ムーンスレ緊急避難所

82ムーンクエスト@竜王の城編:2003/10/23(木) 23:28
参加ありがとうございますヽ(´∀`)ノ
基本的なルールは>>67をご覧ください。
79番さんは、1番を選ばれました!
80番さん、2番を選んだら、りゅーちゃんが拗ねるだけでしたw

 なーんだ、そういうことだったの。
 竜王の曾孫もハーゴンにはかなわないってことね。
 どちにしろ、ハーゴン討伐はわたしたちの使命。頼まれなくても倒してみせる。
「別にいいよ」
 ローレシア王子があっさりと答えると、竜王の曾孫――もしかして、今は彼が竜王なのか
しら――は小躍りせんばかりに喜んだ。
「では、5つの紋章を集めよ。さすれば、精霊の守りが得られると聞く。かつてメルキドと
よばれた町の南の海に、小さな島があるはず。まずそこに行け!」
「そこには何があるの?」
「行けばわかる! あ、装備や道具は十二分に充実させていった方がいいぞ」
 ……ということは、迷宮を探索するとか、魔物と戦うとか、そういう類のことするのね。
『ロトの血を引きし勇者たちよ、世界を巡り、精霊の声を聞くが よい。さすれば必ずや道
は開かれるじゃろう』
 ラダトームで聞いた、おじいさんの声が甦る。
 おじいさんが言っていたのは、このことなのだろうか。
 世界中を回って、5つの紋章を集めて。そして精霊の守りを手に入れられれば、ハーゴン
にたどり着くことができる……?
「わかった。情報ありがとう」
 わたしたちは竜王に礼を言って、その場を後にした。
 サマルトリア王子のリレミトで外に出たら、もう辺りには夕暮れの気配が忍び寄っている。
 わたしは両手を上げて、大きく伸びをした。
 海からの風は冷たくなっているけれど、それが気持ちいい。
 ずっと狭い洞窟の中で緊張していたし――最後はそうでもなかったけど――、肩が凝っち
ゃった。
「とりあえず、今日はラダトームに帰って、明日、りゅーちゃんの言ってた場所に行ってみ
るか」
 ぶっ。
 油断していたツボに思いっきり入って、わたしは思わずむせてしまう。
「ローレシア王子、何よりゅーちゃんって」
「竜王の曾孫じゃ長いだろ。竜王ってほど威厳もなかったし。だからりゅーちゃん」
 今度こそ、わたしは手放しで大笑いしてしまった。
 勇者と戦った竜王も、まさか自分の子孫が、勇者の子孫に『りゅーちゃん』なんて呼ばれ
るとは思ってなかったでしょうね。
 クスクス笑っていたサマルトリア王子が、やがて声を放って笑い出す。ローレシア王子は
イタズラが成功した子供のように嬉しそう。
 わたしたちの笑い声を聞きつけたのか、やがて船が城へと近づいてきた。
「行こう!」
 笑いさざめきながら、船へと向かって、わたしたちは一斉に駆けだしていった。

               (ムーンクエスト@竜王の城編:終)


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