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【一見さんも】アルカナハートSSスレ6冊目【いつもの人も】

1名無しのアルカナ使い:2011/08/21(日) 01:24:42 ID:exLGX43k0
新人さん、一見さんも遠慮なくどうぞ。
ジャンルも長編、短編、シリアス、ギャグ、パロディ、微エロ…何でもOK!
でも、キャラクターや設定の見方は人それぞれだから、激しく否定しまくるのはカンベンな!

アルカナハートBBS SSスレ保管庫
ttp://arcanasshokanko.blog91.fc2.com/

2chエロパロ板 アルカナハートでエロパロ2(ガチエロSSはこちら。18禁注意)
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176400800/l50

前スレ【ペンネームは】アルカナハートSSスレ5冊目【M☆ランジェロ】
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/33739/1231088080/

埋まってたのでとりあえず立てました

138名無しのアルカナ使い:2012/08/10(金) 11:30:41 ID:kE06/KgsO
>>136

続きはまだかね?

139名無しのアルカナ使い:2012/08/10(金) 13:47:03 ID:R8jTfii2O
自演乙

140名無しのアルカナ使い:2012/08/10(金) 15:24:40 ID:DsMSv.1.0
カスミソウの続きが読みたい…

141名無しのアルカナ使い:2012/08/11(土) 00:29:41 ID:4tJBe6XcO
うーむNGワードが分からなくて投稿できないぜ。こりゃ書き直ししかないか・・・

142カスミソウ part5:2012/08/13(月) 23:04:51 ID:ZJkNt85Y0
今の時刻、午後11時。私は帰ってきてからの数時間、ぐっすりと眠ってしまったようだ。

(自分で思ってたよりも・・・疲れてたのかな・・・)

そんな事を思いながらもとにかく家族に顔を見せにいこうと思い、部屋を出た。

家の中は真っ暗になっていてリビングにも誰もいなかった。時間も時間だし皆もう寝ちゃったのかもしれない。

(ちょっとお腹すいてるけど・・・晩御飯はいいかな。お水だけ飲んでシャワー浴びてもう一回寝よう・・・)

台所に入り冷蔵庫を開けると、中にはメモ書きのついたお皿が置いてあった。

(おにぎりとハンバーグがあるから目が覚めたら食べてね。今日もお疲れ様、頼子。 お母さんより)

頼子「お母・・・さん」

私の事をいつも気にかけてくれる優しいお母さん。今はその気持ちがいつも以上に心地よく、ありがたかった。

いつか私もお母さんみたいに素敵な女性になって、大切な誰かを支えられる存在になれたらいいな・・・私には無理かもしれないけれど・・・


頼子「・・・・ふうっ」

晩御飯を済ませシャワーを浴び、部屋に戻ってくると猫の姿のミケがタオルケットの上で大の字になって寝ていた。

頼子「もー・・・いくら夏だからってこれじゃ風邪引いちゃうよ、ミケ。」

私はクローゼットを開け、中に入っていた薄めの毛布をミケに掛けてあげた。

頼子「おやすみ、ミケ。」

囁くようにそう言うと私はカーテンを閉めて眼鏡を外し、再びベッドに横になった。・・・が、さっきまで寝ていたせいか一向に眠くならなかった。

頼子「(・・・こんな日は早く寝ちゃいたいのに・・・起きてると色んな事、思い出しちゃうよ・・・)」

学校で悪口を言われてとても傷ついた事。リリカにその事を打ち明けず、嘘を言って誤魔化そうとした事。

今日起こった辛い事ばかりが頭の中をぐるぐると駆け巡り、私を苦しめていた。

???「おい、頼子」

頼子「(・・・明日・・・学校、行きたくないな・・・)」

???「おい、聞こえておるのか?頼子」

頼子「・・・・・?」

後ろから聞こえてくる声に上半身を少しだけ起こして振り返ると、ミケが横になりながらこちらを見ていた。

頼子「あ・・・れ?ミケ寝てたんじゃないの?」
ミケ「魔王たる者、熟睡はせんのだ。いつ誰に狙われているかもわからんからな。」
頼子「そ、そうなんだ・・・」

猫の姿のままで言われるとあんまりかっこよくないね・・・と突っ込みたくなったけど今はそんな気分にはなれなかった。

ミケ「・・・時に頼子。貴様、何か悩んでおるのか?」
頼子「えっ・・・どうして分かるの?」
ミケ「今、貴様からは「負」のエネルギーが溢れ出ている。これに気付かぬ悪魔はおらんだろう、大好物だからな。」
頼子「負の・・・エネルギー・・・」

きっとリリカに嘘がばれたのも・・・それが原因なのだろう。

ミケ「で、何なのだ貴様の悩みとは?特別大サービスでフレンチクルーラー5個で聞くだけ聞いてやろう。」
頼子「・・・・・・・」
ミケ「どうした?そんな顔をしてもフレンチクルーラーの数を減らしたりはせんぞ?」

正直こんな事をミケに聞く日が来るなんて思ってもいなかった。でも・・・女の子としてとても大切な一歩を踏み出すためにも、今頑張らなければいけない気がした。

きっとそれが、リリカとの仲直りにも繋がるはずだから・・・

頼子「・・・・お願いミケ、約束して?」

たとえどんなに貴方にとってくだらないと思う悩みを聞かされても。笑わないって。茶化さないって。真剣に聞いてくれる・・・・って。

143カスミソウ part6:2012/08/16(木) 11:34:28 ID:VfqlSOHw0
ミケ「ぶっ・・・・ぶわはははははははははは!」

盛大に笑われた。

頼子「ちょ、ちょっとぉ・・・笑わないって約束したじゃない・・・」
ミケ「そ、そうは言うがな。ぶっ、くくくくくくくっ!」

ミケはお腹を抱えて私のベッドの上をごろんごろんと笑い転げていた。

ミケ「いきなり真顔で『私って可愛いかな!?』などと聞かれたらwww誰でも笑うに決まっているであろうwww」
頼子「そ、そうなの?私そういうのよく分からないから・・・」
ミケ「ぷくく・・・まあそんな所が貴様らしいといえばらしいがな。」
頼子「と、とにかく!ど、どうかな・・・ミケから見た私って可愛く見える、かな?」
ミケ「んー?そうだな・・・・」

そう言うとミケはベッドから降りてタオルケットの上に座りながらこう言い放った。

ミケ「・・・我輩の答えは『知らん』だな。」
頼子「えっ・・・そんな・・・」
ミケ「我輩は魔王。魔界の住人だ。物質界の人間の女子(おなご)の顔の良し悪しなど分かるはずがあるまい?」
頼子「それは・・・そうかもしれないけど・・・」
ミケ「どうしても気になると言うのなら・・・そうだな。明日にでも貴様の友達とやらに聞いてみるが良い。フェルフネロフの娘とは仲が良いのであろう?」
頼子「・・・・・うん、そうだね。そうするよ・・・」

(その友達のリリカを・・・今日泣かせちゃったんだよね。最低だ、私・・・)

頼子「やっぱり・・・私なんて・・・(ボソッ)」
ミケ「んん?何か言ったか頼子?」
頼子「う、ううん!何でもない!おやすみ、ミケ!」

私は電気を消すとバサッと頭から布団を被りベッドに横になった。

(本当に・・・明日学校どうしよう・・・)

また悪口を言われるかもしれない。リリカと仲直りできないかもしれない。そんなの・・・嫌だよぉ・・・



ミケ「頼子」
頼子「(・・・・?)」

10分くらい経った頃だろうか。真っ暗な部屋の中、ミケが私に話しかけてきた。

ミケ「起きているのならばそのまま聞くがよい。もし寝ているのなら・・・我輩の独り言という事にしておこう。」
頼子「(何だろう・・・)」

ミケは軽く咳払いすると、しっかりとした口調で話し始めた。

ミケ「さっきも言ったが我輩には人間の女子の顔の良し悪しはさっぱりわからん。だが・・・貴様がどうしようもなくお人よしで、他人の痛みや苦しみを理解しそれを取り除こうとする・・・や、優しさを持っている事はし、知っておる」

ミケは自分で言っていて恥ずかしくなってきたのか、最後の方が少し早口になっていた。

頼子「(ふふっ・・・慣れない事言うから・・・でも、嬉しいな・・・)」

ミケ「ま、まあつまり我輩が言いたい事はだな・・・もっと自分に自信を持てという事だ。」
ミケ「貴様には確実に魅力がある。だがその魅力を誰かに気づいて欲しいと願うならば自分を輝かせたいという強い『心』をまず貴様自身が持たねばならぬ。」

頼子「(・・・自信・・・心・・・)」

ミケ「だから・・・頼子よ。決して自分を否定したり低く見るような発言はするな。前を向き、磨き続けろ。己自身を。邪魔するものがいるならば蹴散らしてでも進め・・・!」

最後の蹴散らすって台詞はちょっと過激に聞こえたけれど、ミケが私の事を元気づけようとする気持ちがとても伝わってきた。

こんなに真剣に私の事を考えてくれるなんて思ってもいなかったので・・・すごく嬉しかった。

頼子「(ありがとう・・・ミケ。私・・・頑張ってみるよ。明日リリカにちゃんと謝って・・・どうすれば可愛くなれるか皆と話したり・・・うん!」

私の中にあった痛みが薄まり、代わりに勇気が湧いてくるのを感じた。早く学校に行きたい。皆に・・・会いたい!

ミケ「・・・ちなみに我輩のビームならば蹴散らすというレベルに留まらず日本列島全焦土・・・etc」
頼子「んふふっ・・・ありがとー・・・ミケぇ・・・」
ミケ「って、おおっ!?起きておったのか!?」

最初から私が起きてるの知ってた癖にー・・・何言ってるのやら・・・・・ぐー・・・・

144名無しのアルカナ使い:2012/09/02(日) 22:16:40 ID:B6xgnjqUO
空が愛色だから

シャル「今日も喫茶店の仕事が終わったわ!なによあいつ!ムカつくわね!えこ!」

えこ「あかいお姉ちゃん・・・。」

シャル「背中出しなさいよ!」

ジュ・・・

えこ「たずけてよお!」

面白いですね(^^)

私は不幸なので、皆様を不幸にしたいのです!

145名無しのアルカナ使い:2012/09/03(月) 21:09:33 ID:ZAs/9uQQ0
久々に見に来た
相変わらずだった
また当分離れる

146名無しのアルカナ使い:2012/09/05(水) 13:12:39 ID:6eiQrF560
カスミソウ期待してるんだけどこれで終わり?

147名無しのアルカナ使い:2012/09/05(水) 18:48:03 ID:/D/6QXGwO
>>146

期待していただきありがとうございます<(_ _)>
現在スローペースではありますがラストに向けて執筆中なのでもう少々お待ち下さいませ。

148名無しのアルカナ使い:2012/09/08(土) 16:57:37 ID:Mr0SK9u60
とりあえず、合コン中毒のコギャル二人は盛大にブチ殺されろと思った。マジで

149名無しのアルカナ使い:2012/09/17(月) 10:48:30 ID:Z02bnUzkO
空が愛色だから2話
(幸せだったはず)

はあと「ヴァイスちゃん・・・またレジのお金があってないよ!もういいや、クビ!慈悲で雇ってあげたけど、愛想無し、仕事はできないハズレをつかまされたよ!じゃあね!」
はあとさんのお店をクビになった。

私のせいだが、こんなこといわなくて。よいじゃん!

もうこんな喫茶店に来るのはやめだ。なんだかんだ言って9万稼いだから、これでよい。
シャルとえこでも誘って、美味しいものでも食べよう。

あれはシャル?

シャル「・・・痛いわね!他人にぶつかってシカトしないでよね!」

・・・え?

このは「ごめんでござる!神依様が最近キツいのでござるよ!」

シャル「・・・躾もできてない犬なのね!」

ヴァイス「シャル!なんでこんなことしてんだよ!機関の時のお前は、そんな奴じゃなかっただろう!」


シャル「・・・むかついたからよ。私が機関の人間だったってばれちゃってね。学校でも急によそよそしくなって、腹立つ!」


こんなのだっただろうか。私の欲しかった幸せは。

続く


まあ、そこそこのストーリーがかけました。

150名無しのアルカナ使い:2012/09/17(月) 15:59:44 ID:fkxiSFrU0
人称くらい調べて来いよ。

151名無しのアルカナ使い:2012/09/17(月) 17:06:57 ID:3qs7VOG6O
そいつアルカナ未プレイだし

152名無しのアルカナ使い:2012/09/17(月) 17:25:42 ID:Z02bnUzkO
空が愛色だから3話 曇り空ノウタ

笑顔も青空もあまり好きではない。

神依は、ある種のあきらめを抱いていた。
神依「このは!あかね!技が鈍ってるぞ!しっかりやれ!」

このは「・・・うるさいでござるよ。最近は勉強で忙しいでござる。」

神依「この道場で、私がお前らに教えてやってんだ!お前らまで私の誇りを馬鹿にすんな!」

バシッ!

しまった。

持っていた刀で、防具もつけてないこのはを殴ってしまった。

このはは、信じられないような瞳を神依に向ける。


続く

やっぱ、公式のアンソロコミック欲しいですね!

153名無しのアルカナ使い:2012/09/18(火) 04:38:20 ID:vq7wAbbQO
空が愛色だから4話

(ガラクタメロディ)
神依は、不敵に笑った。

そうだ。生意気な犬は教育をしてやればよいのだ。

神依「きらをボロボロにしてこい。このは。・・・命令だ。」

このは「・・・わかったでござる。」

このはは、目が虚ろになりながら、フラフラと向かう。

きら「今日も楽しい研究♪研究♪」

バリン!

続く

154名無しのアルカナ使い:2012/09/19(水) 18:48:49 ID:2DX5YOxYO
空が愛色だから5話
すみれ草

このは「こんなボロボロの研究室は爆破してやるでござる!」

ドカーン!

きらはボロボロになって出てきた

続く

155名無しのアルカナ使い:2012/09/19(水) 18:54:55 ID:/vkA4AT.0
末期だな
スレもゲームも

156名無しのアルカナ使い:2012/09/27(木) 15:46:49 ID:KlWxRKVEO
私の素晴らしい小説がわからないって私の才能に嫉妬してるの?
可愛いわね。

157名無しのアルカナ使い:2012/09/28(金) 15:55:59 ID:JA4mUtFk0
モブじゃないオリジナルキャラ混ぜて書くのはok?
神依様と、子犬丸一族のご先祖様の忍者少女のお話で。
次元の穴に吸い込まれた男が半妖になり、神依様に退治された後で
忍者少女に骨抜きにされて結婚して
子犬丸一族の祖先になる話を書いてみたいんだが。
ただ、神依様が出てくるまでの
冒頭の次元の穴に吸い込まれる男のパートは正直あんまアルカナと関係ない。

158名無しのアルカナ使い:2012/10/01(月) 17:08:17 ID:m978mlMg0
あぁ、ごめん、過去スレとか全く目を通してなかった。
ちょっと首吊ってくる。

159名無しのアルカナ使い:2012/10/02(火) 21:56:20 ID:yurgV6O.0
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

160名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 03:59:39 ID:7ZvpyDUQ0
「ウェルカム・トゥ・ネオサイタマ」 #2

男は暗闇の中で静かに息を殺していた。薄く開いた口元から漏れる白い吐息は小刻みに立ち上っては消え、押し殺した呼吸とは対照的に激しく脈動する心拍を物語っている。何者かに追われる逃亡者なのだろうか? 否、男は獲物を捕らえんとする獣の如き狩猟者だ。しかし男と獣との間には決定的な違いがある。獣は生きていくために必要なだけ獲物を殺すが、男は意味もなく人を殺す。快楽殺人者なのである。

実際男はこれまで何人もの罪無き一般市民を手に掛けてきた。相手は若いサイバーゴスの女ばかりを狙った。彼女たちの身に付ける顔の半分を覆い隠す巨大なサイバーサングラスは装着者の脳波を読み取り様々な色合いを映し出す。男は混乱と恐怖が入り交じった女の爆発的な感情の奔流を示すカオス的なオーロラ・カラーに魅了され、その為だけに殺しをした。恐怖、混乱、男は殺人中毒者だったが、そこには男なりの哲学と美学があった。

そして今、密林のジャガーめいて鋭く残忍な輝きを宿した瞳はサイバーゴス系ジンジャ・クラブ「ヤバイ・オオキイ」のトリイ・ゲートに向けられていた。いっとき止んでいた重金属雨が再び静かに降りだす頃、トリイ・ゲートを入ってすぐのエントランスから喧噪めいたくぐもったどよめきが聞こえてきた。どうやら閉店時間らしい。

「ッシター!ッシャーセ!」いつまでもエントランスで騒ぎ続けるパンクスやゴスを追いだそうとガードマンが急き立てている。大半はガードマンの言葉など聞こえない風に無視して居座り続けているが、一部はそそくさとトリイ・ゲートをくぐって大人しく帰っていく。居座り続ける者も、帰路に着く者も、彼らの大半はティーンエイジャーである。

彼らの中にはこうした深夜の狂騒に身を置きながら、朝になればマジメな学生として学校へ通っている者が少なからずいる。将来カチグミになるためバリキドリンクを毎日十本以上摂取しながら勉強に明け暮れる彼らにとって、テストの順位を忘れ仲間と過ごすことのできるクラブは心の安息場なのだ。

しかし体の休息も同じく必要不可欠なもの。実際過密な勉強スケジュールとバリキドリンクのオーバードーズによってカロウシする若者は後を絶たない。そんな彼らが仲間との語らいを途中で切り上げてでも明日に向けた休息の必要性を感じたとして、いったい誰がそれを責めることなどできようか。「ヤバイ・オオキイ」を足早に後にする者たちはほとんどはそういった学生だった。

161名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 04:00:19 ID:7ZvpyDUQ0
クラブから出てくる若者たちがムテッポウ・ストリートのあちこちへ散っていく。男の視線が一人の気弱そうなサイバーゴスの少女を捉えた。男にとって幸いなことに、そして少女にとっては不幸なことに、少女は一人で今日のライブへやってきていた。

男の瞳がどろりとヘドロめいた暗緑色に濁る。少女は己の身に迫る危険にまったく気がつかず、薄暗い路地を足早に歩き去っていく。電車はもうない。歩いて帰るつもりなのだろう。時間とチャンスは幾らでもある。少し距離が離れたことを確認すると男は静かに立ち上がった。そして少女の歩き去った後を追おうと物陰から路地へするりと体を滑り込ませた。

「イテ!」衝撃とともに頭上から声。「イテコラー……あン?何、オマエ?こんなとこで何してンの?」ドンッと肩を突き飛ばされる感触がして、男はたたらを踏んだ。顔を上げると身長7フィート近くもあろうかという巨大なモヒカンパンクスが男を威圧的に見下ろしていた。

「あン?オマエ、サラリマン?」「イエ……アッハイ、私は」「こんなとこで何してンの?サラリマンが?」「アッハイ、すみません、急いでますから」男は気弱なサラリマンといった体でモヒカンパンクスの脇をゴメンナスッテ・チョップで通り抜けようとした。「アッ!?テメッコラッ!」モヒカンパンクスの巨大な手が男の肩を掴んだ。

「……なんですか?」男は振り向かず言った。直前までとはうってかわった男の声色にモヒカンパンクスは気付かない。「ファキゴナ!ぶつかっといてテメッコラー!すみませんですまねえーよ!」「……」「だろ!すまねえーよなあ!?ファック!」「……」男は黙っている。

顔をそむけ黙ったままであることを怯懦と解釈したパンクスは、肩を掴む手に力を込め更に威嚇を続ける。「慰謝料ナオラー!ファッキンシット!」「……」男は振り返り、パンクスを見やる。「財布出せよ!」「……」財布を渡すつもりなのか、懐に右手を差し込んだ男は無言で路地の奥を顔で指し示した。

その表情に怯えの色は一切無くまるで能オメーンのようである。コワイ!しかしパンクスは体よく不労所得を得られる幸運に破顔し「ヘヘッ、最初から大人しく渡しときゃよかったんだ。全部だぞ?」「……ヨロコンデー」男の右手は懐に差し込まれたまま。そこにあるのは財布か、それとも。


―――――――――――

162名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 04:02:19 ID:7ZvpyDUQ0
再び「ヤバイ・オオキイ」のトリイ・ゲートを視界の端に捉える路地の影。哀れなモヒカンパンクスを惨たらしく殺した男は苛立ちを露わに小さく舌打ちをした。「ヤバイ・オオキイ」の周囲からは既に人の気配が途絶えている。つまらない邪魔が入ったせいでせっかくの獲物を逃してしまった。今日を逃してしまえば次は来週末まで狩りのチャンスはない。

男の精神は先ほどのサイバーゴスに狙いを定めたときから激しい興奮状態だ。精神力で抑えこんではいたものの、一度獲物を逃してしまったこととモヒカンパンクスを殺したことで衝動に歯止めが効かなくなりつつある。深刻なオハギ中毒者のように震えが止まらず、両腕に力を込めて己の身体を抱きすくめる。

もう駄目だ、誰でもいいから近くで何人か殺そう。極度の興奮から熱暴走を起こしたようにぼやける思考で決意する。ツジギリ行為は己の美学に反するが、もう衝動が抑えられそうにない。息を荒くした男が立ち上がると、路地の奥を横切る一人の少女の姿が見えた。

少女が消えた先にはツチノコ・ストリート。マッポも近寄らぬネオサイタマの暗黒街であり、行き来するのはマケグミや逃亡者、はぐれスモトリに職を失ったリアルヤクザなど社会からの爪弾き者ばかりだ。そんな場所に少女が一人出歩くなどまさにカモネギ・ギフト。女子供が立ち入る場所ではないことなど誰もが理解していることである。男は一瞬怪訝に思った。しかしすぐに忘れた。そんなことはどうでもいい。「サイバーゴスだ」男の口の端がつり上がった。


―――――――――――

163名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 04:03:04 ID:7ZvpyDUQ0
「ハァッ……!ハァッ……!」男は激しく息を切らせながら路地を駆ける。疲労と欲望が入り混じり赤く血走った眼の先には路地を滑るように移動していくサイバーゴスの少女。またわずかに少女の姿が小さくなったような気がした。近づいたと思ったらすぐに距離を離される。男と少女の間ではさきほどからこの鬼ごっこめいた追跡劇が延々続いているのだ。

男は憎々しげに顔を歪める。一方少女は男の存在など意に介さず、むしろ追跡者の存在にまるで気が付いていないように違法カキノタネ屋台やオイラン・ノボリの隙間を泳ぐようにすり抜けていく。なぜ男は追いつけないのか。その秘密は少女の足元にあった。苦しげに息を吐く男とは対照的に涼しげな表情で路地を進む少女のその足には、裏側に串ダンゴめいて3つの車輪を連ねた奇妙な靴が装着されていた。

シャーシャーシャシャシャガッ!シャーシャーシャガッ!車輪が鋭い音を立て、サイバーゴスの少女は曲がり角の先に消えた。男はなお執拗にその後を追跡していく。周囲はいつの間にか屋台の姿が見えなくなり、ヨタモノも寄りつかぬうらびれた崩れかけの廃ビル立ち並ぶ荒廃した風景に切り替わっていた。

不法投棄されたゴミ山の中で隻腕の旧型オイラン・ドロイドが錆びの浮く球体間接を軋ませながら「モモモット激げげしく前後前前後後後後ドス・・・・・・エ!」と威嚇的な電子ボイスを響かせると「アイエエエ!アイエエエエエエエ!」LANケーブルで全身をぐるぐる巻きにされたパンクスが火だるまになりながら屋上から転落死した。

164名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 04:03:46 ID:7ZvpyDUQ0
ズタ袋を叩きつけるような音をすぐ横に聞きながら無言で駆け抜けると、頭上のパンクスが落下してきたあたりから「「ペケロッパ!ペケロッパ!」」とペケロッパ・カルトたちの冒涜的なチャントが響いた。ナムサン!これが古事記に予言されたマッポーの世の一部なのか!

シャーシャーシャシャシャガッ!シャーシャーシャガッ!車輪が鋭い音を立て、サイバーゴスの少女は曲がり角の先に再び消えた。ヒトダマめいてゆらゆらと赤と白のLED光を放つ電子ボンボリの間を抜けていく少女の背中を追いながら、男は口元に笑みを浮かべた。この先は行き止まりだ。そう誘導したのだ。

少女は男に見向きもしないが間違いなく追跡に気づいており、こちらを弄んでいるつもりのようだった。ならば弄んでいると思わせておけばいい。男は相手がこちらを意識していることに気がつくと、恐るべき計算高さで追跡の距離間、角度、足音、息づかい、あらゆる仕草を駆使して獲物をこの先の袋小路へ誘い込んだ。立ち入る人間の少ないこの地域のことを男は仕事柄熟知していたのである。

読者の中には殺人者が仕事など、と思われる方もいるだろうが、ここネオサイタマでは殺人者がごく普通のサラリマンを装い一般市民に紛れ込んでいることなどまさにチャメシ・インシデント。平安時代の伝説の剣豪、そして偉大なる哲学者でもあったミヤモト・マサシも「一皮剥いたら男も女もやっぱり狼」と人間の二面性について警句を残している。男の職業、表向きの顔とはいったい何なのか。いやしかし、それはここでは関係のないことであろう。

165名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 04:06:24 ID:7ZvpyDUQ0
男が袋小路の入り口に立つと、サイバーゴスの少女は道の突き当たりに設置されたタノシイドリンクやバリキドリンクの並ぶ自販機に向かって何事か独り言を言っている姿が見えた。

胸元が大きく開いたノースリーブのマフポケットに両手を突っ込みながら「あれー?おっかしいなー。ここにサイフ入れてなかったっけ?」と呟く少女。美しいブロンドの髪を左右二つに束ね、大胆な簡略化を施し間接部の保護パーツに力を入れた特製のゴス衣装に身を包む少女は、サイバーゴスには似つかわしくない活発で奔放なアトモスフィアをまとっている。

男はその背後から無言で近づいていく。懐に手を差し込みながら一歩踏み込む。更に一歩・・・・・・そこで足を止めた。

「ねえ、オジサン」背を向けたままの少女から唐突に言葉が放たれる。男は足を止めたまま、精神の警戒レベルを一度に最高まで引き上げた。「小銭貸してくんない?」言葉には耳を貸さず相手の様子を窺う。呼吸を静かに整えながら懐に手を差し込み、獲物に飛びかかる直前のジャガーの如く全身の筋肉を張りつめさせるが、少女はなおも振り向かない。

男が足を止めたのは声をかけられたからではなかった。追跡に気づかれていることは知っている。男の足を止めさせたのは匂いだった。先ほど少女に近づいたとき、男は相手から自分の良く知る匂いがすることに気がついた。鼻腔にまとわりつく、独特の濡れた鉄錆のような匂い。この追跡が一方的な狩猟ではなく、互いに獲物を狙うハンター同士だったのだと男が完全に認めたとき、不意に少女が振り返った。

その顔は一見無邪気な笑みを浮かべている。「ねえオジサン、アタシと前後したいの?それとも、もっとタノシイこと・・・・・・スル?」

166名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 04:08:05 ID:7ZvpyDUQ0
男はそれに答えることなく懐から手を抜いた。その手に握られているのは一枚の電子カード。まさか!まさかカード払いなのか!?否!キャッシュカードではない。サラリマンの名刺よりも一回り小さなそれは・・・・・・それは・・・・・・おお、ブッダ!カードの表面に施された金色の意匠はネオサイタマの住人であれば誰もが知るものである!

右手にカードを持った男が左腕を上に掲げて袖をまくると、最新式のサイバネティック戦闘義手「テッコV」が露わになった。メタリックシルバーの表面にはカードと同じ形状のエンブレムが厳かに刻まれている。

男がカードを素早く義手のスライド式カードリーダーに通すと、漆塗りの義手の甲部分に輝く赤いLED光が緑に変化し、小型液晶に「認証完了ドスエ」の文字が現れた。装甲の隙間から漏れる薄緑のサイバー光を確認した男が義手の根本にしめ縄めいて短く垂れるスターター紐を鋭く手前に引くと、幽玄な起動音と共に義手の側面から白い圧縮空気が排出された。

低く唸るモーター音を響かせながら男は最後の一歩を踏み出し、少女を間合いに捉えた。壁を背にした少女の背後から、不吉な風が吹いた。


―――――――――――

167名無しのアルカナ使い:2012/10/03(水) 04:08:42 ID:7ZvpyDUQ0
路地裏の袋小路に小柄な影が屈みこんでいる。その周囲にはおびただしい血痕。血溜まりに指をつけると、血液はまだ乾ききっておらず粘着質な音がした。コノハが到着したとき、そこにはトレンチコートの男の惨殺死体があるだけだった。全身に執拗に刻まれた無数の裂傷や各部切断欠損から、大小様々な刃物を使用した精神異常者によるツジギリに思える。

だが、コノハのニンジャ知覚力は、男の傷口に誤魔化すことの出来ない精霊の気配、ニンジャソウルの微かな残留を感じ取っていた。また、唇が青紫色に変色していることから、男が死の直前、極度の酸欠状態にあったことが分かる。こんな殺し方はニンジャ、それもカゼ・ニンジャクランに名を連ねるニンジャのごく一部にしか不可能な手口だ。

コノハは脳裏に一人のニンジャの姿を思い浮かべながらさらに現場を探る。四肢を地面につけ、豊かな尾をダウジングロッドの如く左右に振りながらニンジャ嗅覚を駆使してあらゆる物の匂いを丹念に嗅いでいく。そして袋小路の一番奥、タノシイドリンクとバリキドリンクが並ぶ自販機に僅かではあるが嗅ぎ覚えのある匂いがした。

犯人の正体にほとんど確信を得たコノハは、次に被害者の素性を探るべく死体の持ち物を改めはじめた。男の持ち物に何か素性を示すものがないかとトレンチコートに手を伸ばすと、男の右腕が肘から無くなっている。周囲を見渡すと壁際に血にまみれたメタリックシルバーのテッコが転がっていた。拾い上げると、その甲部分にネオサイタマ市警の所属を示す金色のエンブレムが刻まれていた。

男の持ち物には他に身元を示す物は一つも見つけられなかった。ネオサイタマ市警の手帳すら携帯していなかった。男はマッポとしてここにいたわけではないということなのか。しかしこんな場所にプライベートで?たまたまニンジャに遭遇して殺害された?まさか。

ニンジャとの遭遇がイレギュラーだったとしても、遭遇に至る経緯には何かしら男の行動が関係しているはずだ。まずはそこを探るべし。「・・・・・・Wafooo!」赤いマフラーをたなびかせる白黒の影は、左右のビルを交互に足場にして駆けあがり跳躍、再びネオサイタマの夜に消えていった。

168名無しのアルカナ使い:2012/10/05(金) 07:25:07 ID:5pkjSjBA0
コワイ!

169名無しのアルカナ使い:2012/10/08(月) 19:28:19 ID:dTXEX9io0
アイエエエエ!ニンジャ!?ニンジャナンデ!?

170名無しのアルカナ使い:2012/10/09(火) 01:17:54 ID:Jsp31FwE0
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

171名無しのアルカナ使い:2012/10/09(火) 01:30:58 ID:Jsp31FwE0
◆ケジメ◆男のテッコ装着箇所が>>166では左腕と書かれ>>167では右上に変わっていたことについて、これは左腕が正しい。
今回の誤字は大変初歩的かつ重大なミスであり、実際ケジメ級インシデントだ。
しかし担当者は速やかにバイオマグロ漁船に乗せられ、現在はオホーツク海で反省中なのでごあんしん下さい。
次回投稿は担当者がバイオマグロ漁から戻り次第速やかに開始される予定です。◆鯛◆

172カスミソウ 作者:2012/10/30(火) 15:43:57 ID:TUXY85Zs0
part1 >>130
part2,3 >>132,>>133
part4 >>135
part5,6 >>142,>>143

173カスミソウ part7:2012/10/30(火) 15:48:34 ID:TUXY85Zs0
頼子「じゃあ行ってきまーす!」
母「行ってらっしゃい、頼子。車に気をつけてね。」
頼子「はーい♪」

母「昨日帰ってきてからずっと部屋に篭ってたから心配してたけど・・・もう大丈夫みたいね!」
ミケ「母君。昨日落ち込んでいた頼子を励ましたのはこの我輩です(キリッ」
母「あら本当ー?じゃあお礼に今日は私がフレンチクルーラー買ってきてあげるわね♪」
ミケ「・・・ニヤリッ」
ミケ「(頼子よ・・・頑張るのだぞ。我輩も陰ながら応援しているからな・・・)」


今日はいつもより足取りが軽かった。学校の前のダラダラ坂も全く苦にならず、なんと10分も早く教室の前に着いてしまった。自己新記録である。

頼子「(・・・大丈夫。皆は私の力になってくれる。だって・・・本当に素敵な友達なんだから!)」

私は心の中で自分にそう言い聞かせながら深呼吸をした。そして意を決して教室のドアに手をかけると・・・

はぁと「あ、よりぷー!おはよりぷー♪」
頼子「ひゃ、ひゃあ!?」

背後から朝のテンションとは思えないボリュームが大きい声が聞こえてきて思わずその場でぴょんっ、と跳ね上がってしまった。

はぁと「わ、びっくりさせちゃったかな?ごめんね、よりぷー・・・」
冴姫「ちょっとはぁと!いつも言ってるでしょ?後ろから声を掛ける時はできるだけ小さな声にしなさいって。」
頼子「あ、あはは。大丈夫だよ、廿楽さん。・・・ところで今日は愛乃さん早いね?いつもは予鈴ぎりぎり登校なのに。」
はぁと「えっとね、今日はね。日直なんだよ!冴姫ちゃんと一緒に日直楽しい!」
冴姫「た、楽しい?・・・そ、そうね。私もはぁとと一緒でたのしい///・・・って今はそんな事はいいの!ほら、私がプリント持っててあげるから早く教室のドアを開けなさーい!」
はぁと「はーい♪」
頼子「(廿楽さん顔真っ赤・・・)」

すごく美人でクールだけど、友達想いで優しい照れ屋な女の子・・・廿楽さんって素敵だな。愛乃さんが好きになっちゃうのも頷けるよ。

だからきっと・・・私の相談にも真剣に乗ってくれるよね?

頼子「あ、あの!廿楽さん!実はちょっと相談したい事があるんだけど・・・いいかな?」
冴姫「相談?・・・ええ、もちろん。私で良かったら。」
はぁと「よりぷー!私も一緒だよ♪どばばばーんと協力しちゃうよ!」
頼子「二人共・・・ありがとう!じゃあお昼休みに、屋上で皆でご飯食べながらでいいかな?」
はぁと「うん!」
冴姫「了解よ」

・・・私は本当に素晴らしい友達や家族に支えられているんだな、と改めて思った。人は一人じゃ生きていけないって言葉があるけど・・・本当にその通りだ。

頼子「(よし・・・頑張ろう!)」

決意も新たに、私は自分の席について1時間目の準備をするのだった。

174カスミソウ part8:2012/10/30(火) 15:58:16 ID:TUXY85Zs0
キーンコーンカーンコーン・・・

はぁと「お昼キター!!もうお腹ぺこぺこだよー!」
冴姫「ちょっとはぁと!先生まだ終わりって言ってないわよ・・・って先生が半泣きになってる!?」
頼子「あ、あはは・・・」

愛乃さんの熟睡キャンセルお昼だから早く出て行けコンボを食らって涙目の先生はとぼとぼと教室を出て行った。

はぁと「よりぷー!冴姫ちゃん!早く屋上行こうよー♪」

愛乃さんは鞄からお弁当を出すと私の席と廿楽さんの席の間を行ったり来たりしていた。元気だなあ・・・

冴姫「はぁと!あんまり急かさないで!恥ずかしいじゃない!」

確かに・・・周りが私達の方に何か変なものを見るかのような視線を向けているような気がした。

ちなみに春日さんは2時間目の途中で仕事が入ったとかで早退してしまった。お役目って本当に大変なんだなあ・・・・

頼子「・・・・・・・」

リリカは・・・・まだ来ていない。ひょっとしたら屋上(で昼寝をして)いる可能性もあるけど・・・今日はなんとなく会えないような気がした。

頼子「(昨日の今日だもん・・・顔、合わせにくいよね。リリカ・・・)」
はぁと「よりぷー?どうしたの?早くいこっ♪」
頼子「・・・うん。あっ・・・」
冴姫「どうしたの?」
頼子「ちょっと・・・ごめん。先に屋上に行っててもらえるかな?」
冴姫「ええ、分かったわ。いい場所、取っておくわね。」
はぁと「あっ、よりぷーひょっとしておトイレ?」
冴姫「はぁと!せめてお花を摘みに行くって言いなさい!女の子でしょ!」
頼子「あ、あはは・・・」

二人の楽しそう(?)なやり取りを見ながら私は女子トイレへと向かったのだった・・・


冴姫「・・・あの子、ちゃんと学校に来るかしらね・・・」
はぁと「だいじょーぶ、きっと来るよ!だって二人はすっごく仲良しさんなんだから♪」
冴姫「ふふ・・・そうね。」
はぁと「うん!」


頼子「ふう・・・」

ハンカチをスカートのポケットに仕舞いながら、私は洗面台の鏡に映った自分を見つめていた。

みつ編み。眼鏡。およそ今時の『可愛い』とはかけ離れている自分。だけどそれも今日までの事。

頼子「(私、絶対変わってみせる。そしていつか・・・)」

私にとっての『大切な人』に・・・可愛いって言ってもらうんだから!

頼子「・・・よし!」

パチン、と顔を両手で軽く叩き気合を入れなおした私は女子トイレを出ようとした。

175カスミソウ part9:2012/10/30(火) 16:27:02 ID:TUXY85Zs0
ドンッ!

A子「・・・ってーな。肩ぶつかったんですけどォ?」
頼子「あなたは・・・昨日の・・・」

もう二度と見たくないと思っていた顔を・・・そこにはあった。

A子「あーいって。これ肩外れたかも?賠償金くれない?」
頼子「今のは・・・明らかにそっちからぶつかって」
A子「あ?」
頼子「あ、いえ・・・何でもないです・・・」

口答えはよそう。今は一刻も早く屋上に行かないと・・・

頼子「じゃあ私、これで・・・」
A子「待ちなよ。」
頼子「?」
A子「昨日の事と合わせてちゃんと謝ってもらわないとさー・・・ちょっと面貸しな。」
頼子「わ、私これから友達と一緒にお昼」
A子「あ?」
頼子「・・・・・・分かりました。」

このまま無視したら後々愛乃さんや廿楽さんにまで迷惑がかかっちゃうかもしれないし・・・早めに謝って許してもらおう・・・

頼子「(二人ともごめん・・・もうちょっとだけ待っててね・・・)」

パンッ!

頼子「!あ・・・うっ」
A子「だからさあ・・・さっさと出せよ金!そうすりゃ許してやるって言ってんじゃん!」
B子「そうだよーさっさと出しちゃえばいいのにー・・・ひょっとしてマゾ?www」

連れて行かれた先は旧校舎の近くだった。この辺りは人が近寄る事がほとんど無いため、こういう事をするには・・・うってつけの場所なのかもしれない。

頼子「・・・だから・・・ないって・・・言ってるじゃないですか・・・」
A子「うっさい!さっきから同じ事ばっか言ってんな!」
頼子「・・・んくっ!」

倒れている私のお腹に容赦のない蹴りが浴びせられる。肺から一気に酸素が抜けていく感覚に頭が真っ白になりそうだった。

頼子「けほっ!けほっ!」
B子「・・・ねーA子。こいつ本当に金持ってないんじゃね?貧乏そうな顔してるし。」
A子「マジかよ。ったく使えねー・・・あ、そーだ。確かさっき友達と昼飯がどうとか言ってたな・・・よし!」

何かを思いついたA子は、よろよろと立ち上がった私の胸倉を掴んでこう言った。

A子「アンタの友達にさ、金持ってそうな奴いる?」
頼子「えっ・・・?」
A子「えっ?じゃなくて。お金。もしいるならそいつ脅してでも持って来な。まあとりあえず・・・10万くらい?」
B子「うはwww良心的ーwww」
頼子「そ、そんなこと・・・」
A子「いいからやるんだよ。どーせお前の『友達』なんか『ろくな奴』いないんだろ?だったらいいじゃん。」
B子「ぷぷぷ、違いないっすねーwww」
頼子「!!」

その言葉を聞いた瞬間。ぷちん、と。自分の中で切れてはいけない糸が切れる音とミケの叫ぶ声の両方が聞こえた気がした。

(頼子よ・・・この者の発言、決して許してはならんぞ!!)

私は心の中でミケに頷くと無言で胸倉にあった手を払いのけ、鋭い視線でA子を睨みつけた。

頼子「・・・謝ってよ。」
A子「ああ?なんだよ、その反抗的な態度と目つきは!」
頼子「私の友達を馬鹿にした事・・・謝ってよ!!」

こんなに大きな声で叫んだのはいつ以来だろう?ひょっとしたら生まれて初めてかもしれない。

だけど叫ばずにはいられなかった。ここで何も言わなかったらきっと私は一生後悔する事になるって・・・分かってるから!

頼子「・・・愛乃さん、廿楽さん、春日さん、ミケに・・・リリカ。私には・・・私にはもったいないくらいの素敵な友達・・・」
頼子「私はどんなに悪口を言われたって構わない・・・だけど、私にとっての大切な人達を馬鹿にする事だけは、絶対に許さないんだから!」
B子「うーわww大切な人達とか言い始めちゃったよwwwさむーいwww」
A子「ごちゃごちゃ言ってねーでさっさといけよ!グーで殴られたいの!?」
頼子「私はもう、アナタ達なんかには負けない!殴りたければ殴ればいいでしょ!?」
A子「こ・・・の!生意気に!」

次の瞬間、A子は顔を真っ赤にしながら拳を握り締め今まさに私に殴りかかろうとしていた・・・!

A子「不細工がいつまでもいい気になってんじゃねーよ!」
頼子「!」

???「そうね。私もそう思うわ。」

176カスミソウ part10:2012/10/30(火) 16:39:02 ID:TUXY85Zs0
それは一瞬の出来事だった。A子の足元に小さな魔方陣が現れて、そこに雷が2回・・・いや、3回落ちたのである。

A子「うっ!ぎゃ!ぎゃあああああああああ!」

A子はビクビクと体を震わせた後、前のめりに倒れた。白目を剥いているのを見ると、どうやら気絶してしまったみたい。

B子「ひ、ひいいいいいい!なんだよこれ・・・なんだよこれえええええええええ!!」

突然A子が倒れた事に動転したB子は恐怖のあまり変な声を上げながら走り去ってしまった。

頼子「こ、これは・・・この魔方陣と雷は・・・」
???「・・・こんな事したって舞織にばれたら何か言われちゃうかしらね・・・」

聞き覚えのある声。私は確信を持って振り返るとそこには凛とした表情でA子を見つめる廿楽さんと、半泣きになりながら私の方を見つめる愛乃さんがいた。

はぁと「うわあああああん!よりぷーーーー!大丈夫?大丈夫?怪我してない!?」
頼子「う、うん。大丈夫だよ愛乃さん・・・ってく、苦しい〜!」
冴姫「ちょっとはぁと!そんなに強く抱きしめたら羨まし・・・苦しがってるじゃない!」
はぁと「あっ!ご、ごめんねよりぷー・・・」

注意されてすぐに私から体を離す愛乃さん。今廿楽さんが羨ましいって言い掛けてたような・・・気のせいかな?

頼子「二人共・・・助けに来てくれてありがとう。でもどうしてここに私がいるって分かったの?」
はぁと「えへへ、りりちーが教えてくれたんだよ!」
頼子「リリカが・・・?」
冴姫「私達が屋上の扉を開けたらリリカがすごい形相でこっちに走ってきたの。あなたが怪しい二人組の上級生に連れて行かれてるから助けに行くんだ、って。」
頼子「そうなんだ・・・それで、その、リリカはどこに・・・?」

きょろきょろと周り見回していると、廿楽さんは私の背後を指差した。するとそこには何の変哲もない一本の木が・・・ってあれ?

頼子「い、今あの木から金色の草が生えたような・・・?」
???「く、草じゃないっつーの!髪の毛!金色の草とか珍種すぎるっしょ!」
頼子「あっ」
リリカ「あっ」

今日一番会いたかった友達・・・親友のなんとも間抜けな登場である。

頼子「リリカ・・・」
リリカ「ヨリコ・・・アタシ・・・アタシさ・・・」

リリカは木陰から出てきて私の前に立つと、気まずそうに目を伏せてしまった。すると廿楽さんは少し厳しい口調でこう言った。

冴姫「リリカ・・・分かってるわね?」
リリカ「・・・うん・・・」

そう答えるとリリカは大きく深呼吸を2回した後、思い切り頭を下げた。

リリカ「ヨリコ!本当にごめん!」
頼子「えっ?いきなりどうしたの、リリカ?」
リリカ「アタシ・・・あの時ヨリコがどんなに辛い気持ちで嘘をついたのか・・・やっと分かったの。」
リリカ「なのにアタシはあんな風に怒鳴ったり・・・ヨリコを怖がらせたりして・・・ほんと・・・サイテー・・・!」

目をぎゅっと瞑りながら体を小刻みに震わせるリリカ。すると愛乃さんがその震えを抑えるように肩に手を置き、優しい口調で語りだした。

177カスミソウ part11:2012/10/30(火) 16:49:26 ID:TUXY85Zs0
はぁと「・・・昨日ね、りりちーから電話があったの。どうすればよりぷーと仲直りできるかな?って。」
頼子「・・・うん。」
はぁと「それでね、話を聞いてて思ったの。あ、これ前に私と冴姫ちゃんがけんかした時と似てるなーって。」
頼子「廿楽さんと・・・愛乃さんが・・・?」
冴姫「ええ・・・ミルドレッド事件の時に、ね。」

いつも仲良しなこの二人が喧嘩することがあるなんて・・・ちょっと意外かも。

はぁと「あの時の冴姫ちゃん、ずっと一人で悩んでてすごく辛そうだったの。だから私、どんな事をしてでもその悩みを解決してあげたいって思ったんだ。」
冴姫「でも私はそんなはぁとの気持ちを・・・私の事を想ってくれる気持ちを受け入れる事ができなかったの。どうしてだか・・・わかるかしら?」
頼子「・・・親友・・・だから?」

私がそう言うと二人は微笑みながら頷いてくれた。

冴姫「お互いを想う気持ちが強すぎるが故に反発し合ってしまう事もある・・・親友って普通の友達と違ってすごく難しい関係だと思うの」
はぁと「だけど大大大好きだから・・・いつまでもけんかなんてしていたくないから。すぐに仲直りしたいって思うの!」

愛乃さんは私の手とリリカの手を取って握手をさせてくれた。リリカの手はとても柔らかく、温かかった。

リリカ「ひっく・・・ヨリコ・・・アタシ・・・」
頼子「リリカ・・・もう泣かないで?」
リリカ「だ、だってぇ・・・」
頼子「・・・リリカ」

ぎゅっ、と。私はリリカの体を包み込むように抱き寄せた。

リリカ「あっ・・・」
頼子「本当に謝らなくちゃいけないのは・・・私。リリカの気持ちも知らずにあんな嘘をついて誤魔化そうとして・・・本当にごめんね?」
リリカ「・・・うん。」
頼子「私ね、決心したの。今の臆病ではっきりしない性格を変えたいって。だけどきっとまた悩んだり辛い事があったりすると思うの。そんな時はもう遠慮しないでリリカに甘えても・・・いいかな?」
リリカ「・・・そんなの・・・いいに決まってんじゃん。」
頼子「ありがとう、リリカ。・・・じゃあ私と仲直りして、くれるかな?」
リリカ「・・・・・・・あげない。」
頼子「えっ・・・?」

リリカはするりと私の腕の中から抜けると、軽く鼻をすすった後に顔をぱっと上げた。

その表情にはもう悲しみの色はなく、いつものリリカのイタズラっぽい笑顔がそこにはあった。

リリカ「アタシの事好きって100回言ってくれなきゃ・・・許してあ〜げない♪」
頼子「!100回はちょっと多いよー・・・ふふっ♪」

はぁと「仲直り、できたみたいだね!良かった〜♪」
冴姫「雨降って地固まる、かしらね。本当に良かったわ。」
はぁと「?冴姫ちゃん、昨日は晴れだったよ?」
冴姫「・・・そうね。」

178カスミソウ part11:2012/10/30(火) 17:09:44 ID:TUXY85Zs0
ギィー・・・バタンッ

頼子「ふう・・・いつも思うけどこの屋上の扉重すぎだよぉ・・・」

ある日の朝、私は日直だったのでいつもより早めに登校していた。こうして屋上に来たのもその関係・・・という訳では全然なく

頼子「リ〜リ〜カ〜?多分ここに居るんでしょ!出てきなさーい!」

同じ日直のリリカが鞄だけ机に置いてどっか行ってしまったという情報をクラスメイトから聞いたからである。

???「・・・こーんな朝早くに屋上に来ちゃう悪い子はだーれだ♪」
頼子「わ、私はサボりや昼寝で来たりしないよ!いいから早く戻って日直の仕事済ませちゃおうよー・・・」
リリカ「えへへ、りょーかい♪よっこいしょ・・・っと!」

ビュオッ・・・!

頼子「ひゃあっ!?ど、どこから降りてきてるの〜!?」
リリカ「どこって・・・空?」

緑色の風を纏いながら急降下して現れたリリカは無邪気な笑顔を浮かべながら人差し指で上を指した。

リリカ「そろそろ風が気持ちいい季節だからさ、ちょっとぷかぷか浮きながらお昼寝してたってわけ♪」
頼子「知らない人が見たらびっくりするよー・・・まあ気持ちよさそうだけどね・・・」
リリカ「でしょー?あ、ほら!またいい感じの風が吹いてきたよ♪」
頼子「ん・・・ほんとだ。」

私の頬を撫でる爽やかな秋風は、涼しさを帯びていてとても心地よかった。

・・・秋、か。あれからもうそんなに経つんだね・・・

頼子「・・・ね、リリカ。前に私と喧嘩しちゃった時の事・・・覚えてる?」
リリカ「えっ・・・うん。覚えてるけど・・・いきなりどーしたの?」
頼子「たまにね、思い出しちゃうんだ。リリカと仲直りした後、皆と可愛くなるにはどうすればいいかって相談をした時の事・・・」
リリカ「あーアレね!うんうん覚えてるよ!まーすぐに解決しちゃったけど♪」

あの時皆が私に教えてくれた、可愛くなるために最も大切な事。

それは・・・『自分が一番大好きな自分になる事』だった。

たとえどんなに今時の『可愛い』見た目や格好になったとしても、それを心から愛せなかったらきっと魅力的になんて映らない。

一番大好きな自分を見て欲しいっていう気持ちを何より大切にしてこそ、本当の意味で可愛くなれるんじゃないかって・・・

頼子「あの時の皆の言葉・・・今でも胸の奥ですごく響いてるんだよねえ・・・」
リリカ「ほうほう胸かー・・・この辺りかな♪」

もみもみ・・・

頼子「ひゃ・・・ん!もーリリカったらー!真面目な話してるんだからちゃんと聞いてよー・・・」
リリカ「ごめんごめん!でさ、ヨリコは今・・・自分が大好きって言える姿なのかな?」
頼子「うん。もう迷ったりしない、私は今のままの・・・眼鏡もみつ編みも大好きな私が大好き。これが本当の気持ちだよ!」
リリカ「そっか!アタシも今のヨリコが大好き♪」

ちゅっ

頼子「あっ・・・」
リリカ「えへへ・・・キス、しちゃった♪さーってと!いこっヨリコ!ニッチョクのお仕事するっしょ〜♪」
頼子「あっ、まっ、待ってよーリリカー!ていうかキスは恋人同士でするものなんだよー?」
リリカ「ほっぺだからセーフっしょ!それに・・・ヨリコにオトコが出来るまではアタシが恋人ってことでいいよネ♪」
頼子「!こ、恋人・・・///」
リリカ「アハハ、照れてる照れてる!おっさき〜♪」
頼子「あっ!もーーーーリリカったらーーー・・・えへへ♪」


大切な人達がいつも側で私を支えてくれている。それがいかに幸せな事なのかをしっかりと噛み締めながらこれからを生きていこう。

そしてもっと自分に自信を持って・・・強い心を持った私になろう。

このどこまでも青く澄んだ空にそう誓うと、私はゆっくりと歩き出した。校舎の中へ、そして・・・

幸せな未来へ・・・!


〜カスミソウ 完〜

179カスミソウ 作者:2012/10/30(火) 17:15:35 ID:TUXY85Zs0
間が空いてしまったり日本語がおかしかったりしましたがなんとか完結させる事ができました。
ほんのちょっぴりではありますが成長する頼子の姿を感じ取って頂ければ幸いですw
後日談的なおまけSSを用意致しましたのでもしよろしければそちらも読んでいただければと思います。

最後になりますがここまで読んでくれた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m

カスミソウ 花言葉 『切なる願い』『親切』『感謝』

180カスミソウ 後日談:2012/10/30(火) 17:20:57 ID:TUXY85Zs0
リリカ「あっ、いたいた〜♪こ〜んな暗い体育館裏で煙草吸ってるなんてさすが不良って感じ〜?」

A子「・・・あっ?誰だよアンタ・・・」

リリカ「あれー?アタシの事覚えてない?ってそーいえばサキのヴァンリー食らって泡吹いてたんだっけ♪」

A子「!あん時にあそこにいた奴の仲間かよ・・・ふんっ、じゃあ丁度いいや。ちょっとこないだの奴連れてきてよ」

リリカ「こないだの奴って誰ー?サキ?ハート?それとも・・・ヨリコ?」

A子「名前なんかしらねーよ。見るからに一番弱そうな奴だよ。」

リリカ「アタシの友達に弱い奴なんていませーん♪」

A子「ああそうかい・・・じゃあもういいや、アンタをシメてストレス解消すっから!」

リリカ「まーまー落ち着いて!アタシはアンタに一言言いに来ただけなんだからサ」

A子「一言なんて言わずたくさん泣いていけよ!それとも金、出すか!?それでもアタシは構わな・・・」

ヒュッ・・・ボゴォッ!

A子「ひっ!・・・な、なんだコレ。急に体育館の壁に・・・ドデカイ穴が!」

リリカ「・・・なーにビビッてんの?ちょっとパンチする「振り」をしただけだから。そんなに驚かなくていーよ。」

A子「ひ、ひええっ・・・」

リリカ「アタシがアンタに言いたい事は一つだけ。二度とその面見せるな。もちろんアタシの友達にもね。もし今度ヨリコに手を出したら・・・こんな風に!」

A子「ひゃああああ!わかりましたわかりました許してくださーーーーーい!!」

ヒュオンッ・・・!

リリカ「こんな風に上からチョップで・・・!ってまた気絶してるし。・・・まあいいや、かーえろっと♪」


はぁと「あっ、見て見て冴姫ちゃん!体育館が真っ二つになってるよ!」
冴姫「(゜д゜)」

181カスミソウ作者:2012/10/30(火) 21:19:06 ID:cyGZg5RAO
part finalのタイトルがpart11になっていました、ごめんなさいm(_ _)m

あと後日談はpart11とfinalの間に起こった事となっております。

182名無しのアルカナ使い:2012/10/31(水) 04:12:23 ID:Rxq2hi/E0
2年A組はすんばらしいなあ
そして頼子は可愛いなあ
カスミソウってのは頼子の比喩なのかな
ともかくすごく良かったです

183名無しのアルカナ使い:2012/11/03(土) 00:04:51 ID:GA3nhemk0
>カスミソウ作者
乙!そしてGJ!そしてA子さんとB子さんにざまあ…もとい、ご愁傷様、といっておきましょうかw
あと、後日談のリリカがツボでした。

>>182
『切なる願い』『親切』『感謝』 …なるほど、頼子にマッチしていますね。
あと、カスミソウには『無邪気』って意味もあるらしいですよ。
こっちは何となくリリカに相応しい感じが…w

184名無しのアルカナ使い:2012/11/10(土) 20:35:42 ID:QVuiPMLAO
遅くなりましたがお二人共感想の方ありがとうございます<(_ _)>カスミソウの花言葉とお話の中の頼子の姿をマッチさせる事を目標にしていたのでそのあたりを感じとって頂けてとても嬉しいですw

次回作はリーゼ×はぁとで何か書きたいなと思っておりますのでよろしければまた読んでやって下さい。

185名無しのアルカナ使い:2012/12/06(木) 04:54:58 ID:JNC4mXFsO
 〜〜現実という名の地獄より〜〜

物書きの皆様おっすおっす、プチただいまですぜ( ^ω^)ノシ
遥か昔にSS投下してた者ですが、久しぶりにしたらば開いて皆様のSS読んで懐かしさに身悶え、かつ
「オラまた書きてぇ!!」
ってなってしまったのでまた投下しようかと思います。

そして再びアルカナ流行れ!!(

調子良ければ明日〜悪けりゃ明後日に投下します、タイトルは『もっとすっごい!はぁとふる劇場』(仮)にて候

186名無しのアルカナ使い:2012/12/11(火) 13:02:58 ID:rGprOeeAO



 ――あれから、どのくらいの時間が経ったのでしょうか?
思い起こせば関東崩壊事変から始まった彼女達の物語は、沢山の思い出を紡ぎながら今も続いています。
幾度となく危機を迎え、そしてその度に乗り越え成長して来た彼女達。
そこには新しい百r(歴史が改竄されました)友情も生まれ………そして。




きら
「冬だぞ愚民どもっ!年の瀬の近い寒い日には、鍋を囲んで忘年会と相場が決まっている……という訳で、全員好きな材料を持ち寄って私の家に来い!!ちなみに参加しない不届き者は裸Yシャツでスライムまみれの刑にして(ry」




……と、やはり今回もこの人の呼び掛けで催しが始まるみたいですね。
普段の激しい闘いから離れての、休息のひととき。
それでは、またまた彼女達の羽休めの様子を覗いてみることにしましょう――――きっとそこには、笑顔があるはず。




∽∽もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる∽∽

『お鍋でほっこり忘・年・会☆編』



はじまりはじまり〜→→→

187もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる:2012/12/11(火) 13:07:30 ID:rGprOeeAO
・scene1
『極地的な人口密度』

(大道寺家特設和式宴会場にて)

はぁと
「うわぁ……ねぇ×2冴姫ちゃん、改めて見るとすっごい友達増えたよね〜♪++(キラキラ」

冴姫
「えっ?別に全員が友人という訳では………いえ、はぁとなら誰とでもそうなるんでしょうね〃(微笑」

きら
「皆集まったな、では始めるか。今回用意した席は円形の掘り炬燵となっている、沢山あるから各々テキトーに好きな場所に着け!」

はぁと
「はぁ〜い♪んっと………私はどこに座ろっかな〜?+」

???(複数人)
「……っ!({はぁと・愛乃さん・あの娘・教官殿etc…}と同じ席に……っ)」


   じいぃぃぃ〜〜……(注視


はぁと
「……あれ?な、何だかすっごい視線が……ι(焦」



・scene2
『ひとまず着席してみれば』

はぁと
「よ〜っし、それじゃどばばば〜んと入れちゃうよっ☆(具材投下↓」

冴姫
「Σちょっとはぁと、そんなに一度に入れたら……まぁ、いっか。それにしても―――(チラ視線流し」

ペトラ
「……何でしょう?」

リーゼ
「……何?」

ヴァイス
「……何か問題が?」

冴姫
(……絡み辛いというか、どうしてこうなったというかι)



・scene3
『鍋という料理の認識』

冴姫
「…でも、貴女が最初にここの席に来るのは意外だったわね。てっきり、お付きの二人と相席するものだと思っていたのだけれど」

ペトラ
「あら、後々の席移動は自由なのでしょう?ならばこの機会に、愛乃さんと親睦を深めてみるのも悪くないと思いまして(含笑」

はぁと
「もちろん、大歓迎だよっ♪ほら、ぺとらんも材料入れちゃおうよ++(にぱっ」

ペトラ
「Σその呼び方はお止め下さいと―――ま、まぁ今日くらいは大目に見ましょう〃(赤っ)それでは……」


  どさどさどさっ!


はぁと&冴姫
「Σってチーズ!?しかも多種大量にっっっ!!?ι」

ペトラ
「あら、多人数で一つの鍋を囲む料理といえばチーズフォンデュではありませんの?(きょとん」

冴姫
「Σ違うからっ、鍋は鍋だけど激しく違うからっっ!?ι」

リーゼ
「……高カロリー(ぼそっ」

ヴァイス
「…………っ///ι(カマンベールと書かれた包みを仕舞い込み」

188もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる:2012/12/11(火) 13:11:57 ID:rGprOeeAO
・scene4
『春日姉妹の団欒卓(崩壊前)』

鼓音
「なんだか、この席はいつもの食卓になってしまったな(笑)…舞織、良かったのか?友達の所に行かなくても」

舞織
「大丈夫、皆さんの所には後で顔を出そうと思ってるから〃それに……」

小糸
「きのこの山〜♪」

小唄
「たけのこの里〜♪」

小糸&小唄
「「ぽいっと投にyΣぺぐぅっ!?(ぺち、と頭はたかれ」」

舞織
「…この二人を放ってたら、何を入れるか分からないからι(溜め息」

鼓音
「…だな、普通の鍋が一番だι」



・scene5
『アルカナ的魔鍋回避法』


  ぐつぐつぐつ……


リリカ
「……一つ聞いて良い?みんな何入れたのコレ?どす黒い紫色だし、得体の知れない粘度の気泡立ってるしι(どよ〜ん」

頼子
「えっと…ト、トカゲの尻尾とニワトリの血……ι」

クラリーチェ
「山の幸いろいろ(ただし魔界の)♪」

エルザ
「その……あんぱん、かなι」

ミケ
「ポンデリングだが」

リリカ
「ごめん、アタシ宇治抹茶アイス」

一同
「「「「「……………」」」」」


  ぐつぐつぐつ……


頼子
「Σミ…ミルワールッッ!!!(鍋入れ替え」

頼子除く一同
「「「「ΣGJッッ!!!!!(拍手」」」」



・scene6
『地獄の業火にも等しく』

リリカ
「はふ、はふ……ん〜、味付き玉子おいしっ♪~゚」

頼子
「お鍋は美味しいんだけど……何だか罪悪感がι(白滝ちゅるり」

ミケ
「細かい事など一々気にするな、頼子。いいから我輩にそこの旨そうな牛すじをだな――」

リリカ
「ほいっ♪(餅巾着を右牙」

クラリーチェ
「はいミケランジェロ様、あ〜ん♪(はんぺんを左牙」


   ぴとっ×2


ミケ
「Σを゙づっ!?ぬわぐぅぁぅぅおおおぁっっ!!??やったからねこの下り海水浴の時やったからぁぁぁぁぁッッ!!?(熱さに悶絶」

頼子
(あ……やっぱり神経通ってるんだ、あの牙ι)

エルザ
「…君たち、仲良いねι(苦笑」



・scene7
『恐怖の片鱗』


   ぐつぐつぐつ……


舞織&小糸&小唄&鼓音
「「「「…………~゚(屍」」」」

きら
「おい春日姉妹、キャシーのたわけが材料忘れたから少し材料を分けrΣって、なんだこの惨状はっっ!!?」

鼓音
「わ……私達は普通におでん鍋を食べていたんだ……なのに、気が付いたら魔鍋に刷り変わっていた……な…何を言ってるのか分からないと思うg(ブツブツ」

きら
「あ〜……(ピッ)…救護班か?四名回収してくれ、春日姉妹だι」

舞織
「…は…犯人は……安(ガクッ」

189もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる:2012/12/11(火) 13:16:48 ID:rGprOeeAO
・scene8
『千年守(鍋)』

神依
「しかし……こうして、皆で鍋を囲める日が来るとはな。大道寺の計らいに感謝しなくては(微笑」

なずな
「神依さま……あのっ、なずなはお呼び頂ければいつでもご一緒にっっ〃」

あかね
「そ〜そ〜♪せっかく里から出てきたんだし、私達が神依様に退屈する暇なんて与えませんよっと⌒☆」

このは
「わふっ、このはもあかね殿やなずな殿と食を共に出来て嬉しいでござりまする〜♪゙」

神依
「ふふっ…皆、有難う。堅い話が過ぎたな、そろそろ私達も始めよう〃」

あかね
「御意っ♪ではでは早速……(肉の盛り皿を取り」

神依
「Σ…ならんっっ!!(制止」

一同
「「「……えっ?ι(静止」」」

神依
「鍋と言えば、火の通り難い物から入れて行くのが定石、となれば先ずは白菜からが望ましい。その後には春菊、椎茸と続いて中程より崩れ易い豆腐を……(云々」

一同
(Σ鍋奉行……だと……!?)



・scene9
『つまり出汁として』

神依
「うむ、その肉はそろそろ食べ頃だろう〃」

あかね
「は、はい〜……(美味しいのは美味しいんだけど…)ι」

なずな
「……〜〜っ?(キョロキョロ」

神依
「……む、どうしたなずな?何か探し物か?」

なずな
「ぁ…いえ、さっきからふすみの姿が見えなくて……ξ(困惑」

このは
「ほひ?ふすみ殿なら先程、みんふぁん博士が『蔘鶏湯(サムゲタン)×2♪』などと言いながら連れて行k」

なずな
「ΣΣふ…ふすみぃぃぃぃぃぃぃっっ!!!??ι(全開ホーミングDASH」



・scene10
『うさぎおいしいかのやま』

明芳
「はぅ……半べそで必死に食材(注※ふすみです)を取り返そうとしがみ付くなずなちゃん可愛いかった〜///~゚(悦」

きら
「呆けてる場合かたわけっ、お前ら揃いも揃って食材を忘れて来おって!!(憤」

明芳
「Σあはは…ごめんなさいね〜、出掛ける時うっかりしちゃってι(苦笑)」

美凰
「申し訳ありません、きら。博士が『食材は持って行くから先に行ってて』と…」

キャサリン
「なはは〜、ウチは最初からきらにタカるつもりやったで+(どやっ」


  ………………。


きら
「よし兎鍋とかどうだ?異論は認めん(ゴゴゴゴゴゴ……」

キャサリン
「ちゃうねん(土下座」



・scene11
『関西人として』

キャサリン
「Σじ、実はウチちゃんと食材持って来とんねんっ!!せやからラスマゲは堪忍して〜なι」

きら
「何?持って来てるならとっとと出せ、馬鹿者っ!!(ゲシ蹴っ)……で、お前は何を持って来た?」

キャサリン
「ふっふっふ〜、それはコレやっ!!++(両手に高々と掲げ」


・お○ふくソース(中濃)
・QPマヨネーズ(カロリー1/2)
・花かつを(鰹節)
・青のり


きら
「――――――――おい」

キャサリン
「ちゃうねん(土下座」

190もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる:2012/12/11(火) 13:22:17 ID:rGprOeeAO
・scene12
『独り鍋よりも暖かい何か』

ゼニア
「………(黙々と鍋をつ突き」

リーゼ
「……………(じ〜っ」

ゼニア
「…………む?(ピタリ匙を止め」

リーゼ
「…………」

ゼニア
「……どうした?確か向こうの席に居たと思ったが」

リーゼ
「……別に。向こうが騒がしくなって来たから抜けて来ただけ」

ゼニア
「……そうか」

リーゼ
「………ん」

ゼニア
「………………」

リーゼ
「………………」

ゼニア
「…………ロシア料理のシチーだ、食べるか?(小鉢に取り分け差し出し」

リーゼ
「………………ん〃(こくん」



・scene13
『騒がしいのも悪くない』

ドロシー
「あぁ〜〜っっ!?やっと見つけたっ、いい加減にボクん家の家宝返してよっっ!?(ぷんすか」

リーゼ
「……うるさいのが来たξ(溜め息」

ドロシー
「Σあからさまに嫌そうな顔しないでよっっ!?いいから早く、真紅の聖霊石返してったら!!」

リーゼ
「………そこ(指差し」

ドロシー
「へっ?」

リーゼ
「鍋の中」

ドロシー
「Σ嘘ぉぉっ!!?ちょ、何て事してくrΣ熱っっ、熱いって無理だってこの熱さは人一人死ねる熱さだよコレェェェッッ!!!?(あたふた」

リーゼ
「……馬鹿(ぼそっ」

ゼニア
「……やれやれ。ここも賑やかになってきた、か〃(苦笑」



・scene14
『♪目と目が逢う〜瞬間〜好(ry』

ドロシー
「はぁ…体よくからかわれるし、結局逃げられちゃったし、散々だよ…ι(肩落としトボトボ」

ミケ
「全く…我輩は偉大なる魔王だというのに、彼奴らと来たらオモチャか何かの様に……っ(猫姿でトボトボ」

ドロシー&ミケ
「「…………ん?」」


   じっ………


ミケ
「……何だ、手品小僧。我輩の顔に何か付いとるか?」

ドロシー
「――――採用っっ!!++(がしっ」

ミケ
「………は?(ポカーン」

ドロシー
「今日からキミもボク達の仲間だよっ♪喋る猫で魔王だなんて、きっとお客さんウケするはずだよ!!よし、まずは火の輪くぐりや箱詰め切断かr」

ミケ
「Σ待て待て待てっっ!?勝手に話を進めるな貴様っ、第一我輩は手品にロクな記憶がおいやめろはなせなにをするうわぁ(ry」

191名無しのアルカナ使い:2012/12/11(火) 13:25:09 ID:I9qAwrPk0
いつもの人か…
コテ付けてくれると助かるんだが

192もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる:2012/12/11(火) 13:26:52 ID:rGprOeeAO
・scene15
『人見てからスルー余裕でした』


  ♪ぴろり〜ん(玄関チャイム


きら
「……む?誰か来た様だ、ちょっと美凰見て来い」

美凰
「了解しました、来訪者の確認に向かいます(立ち上がり玄関へ→」


ガチャ……


兵藤
「Σあの、こちらでアルカナキャラの集いがあると聞いt」


   バタンッッ!!


美凰
「……転職でした(再び炬燵in↓」

きら
「なんだ、転職か(牛肉しゃぶしゃぶしつつ」






兵藤(転職思案中)
「……………………えっ」




・scene16
『年長者には敬意を』

アンジェリア
「さぁリス鍋の時間だ、ぐつぐつ煮込むぞお前たち♪+」

フィオナ
「Σふぇぇっ!?ダメですよお姉様のお姉様、もひもひは私のお友達なんですぅ〜!!≧≦」


  どたばたどたばた……

ミルドレッド
「はは、姉さんもフィオナも相変わらずだね……いや、何とも騒がしくして申し訳ない(苦笑」

パラセ(物質界擬態ver)
「いえ、お気になさらず……長い間独りで研究していると、こういう賑やかな席もとても楽しい物ですわ〃(クスクス」

ミルドレッド
「そう言って貰えると、こちらも肩肘張らずに済む〃しかし……(じ〜っ」

パラセ
「……?どうかなさいました?」

ミルドレッド
(……資料によれば、彼女は年齢不詳[__]……そして、男を惑わすビ○チなスタイルと服装……間違いない……今、BBAの称号は譲渡された………っっ!!)

パラセ
「……あの〜、もしもし?」

ミルドレッド
「いや何でもない、そんな事より最高級のエーテルワインはいかがかな?不遜ながら私が酌をさせて頂きましょう、さぁ++(溢れんばかりのサンライトスマイルで」

パラセ
「は、はぁ……???ι(ハテナ首傾げ」



・scene17
『薄い本とかでよく見掛けます』

アンジェリア
「お〜いみんな〜、新しい食材ゲットだ☆エーテル量がハンパないぞ〜、私が捕まえたんだぞっっ♪゙(えっへん」

フィオナ
「さ…流石です〜、お姉さまのお姉さま++(もひもひ逃がして一安心」

パラセ
「この物質界でエーテル豊富な物、ですか…?非常に興味深いですわ、一体何でしょう?〃」

アンジェリア
「ふふ〜ん、見て驚くなよ〜?じゃ〜〜んっっ!!♪+(箱の蓋パカっと」




  ( ∵){ソコヲミギニッ!




ミルドレッド
「Σうわぁぁぁ姉さんそいつはダメ逆に食べられる(性的な意味で)って止めろ私のフィオナに触手を伸ばすなあああぁぁぁぁぁぁ#%♂¥$ッッ!!?」



・scene17
『ひとのものをとったらどろぼう!』

シャルラッハロート
「ふ〜っ、ふ〜っ………はい、ちょっと熱いから気を付けて……」

えこ
「あ〜ん、……んぐんぐ……あかいおねぇちゃん、とってもおいしいの〜っ♪゙(にぱっ」

シャルラッハロート
「そっか、良かった……ほら、口の周り汚れちゃってるよ…〃(ハンカチ取り出し拭い」

カズ
「ふふ……こうして見ていると、本当の姉妹の様だ。"絵になる"というのはこんな光景を言うのだろうな、きっと」

シャルラッハロート
「……そう、かな……?もし、そうだったのなら………嬉しい、かも、しれない……〃(少し照れた様に微笑み」

ミケ
「ふん、貴様は胸を張って誇って良い。何しろ我輩の目から見ても、背筋が痒くなる程にそこのガキんちょの"姉"の目をしとったからな(バクバクバク」

えこ
「ΣΣあぁぁ〜〜っっ!?えこがいれた、そーせーじ……ぜんぶ、たべちゃったの……ふぇぇ……っ(じんわり涙目」



シャルラッハロート
「―――――――――――――シャルラッハロート、状況開始(鎖ジャラリ&ALLゲージMAX」

ミケ
「Σぬ……おい待て落ち着け、我輩今良い事言ったつもりなのだがιなっ?なっっ!?(焦」

カズ
「……済まないが、フォロー出来ない(ズズー茶をすすり」

193もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる:2012/12/11(火) 13:30:42 ID:rGprOeeAO
・sceneラスト
『きっと、これから。』



「………シャルラッハロート、少し良い?」


背後から、声を掛けられた。
声だけでも、誰だか分かる。

「……ソフィー?」

振り返ったそこには、私の戦友だった人。

「愛乃はぁと教官殿が、一緒に食べようと勧誘されているんだ。もちろん、えこも一緒にだけど……その、行かないか…?」

「教官殿が……そっか」

ソフィーの説明で、大体の状況は把握できた。
勿論、ここは素直に応じるべきなのだろう。
だけど―――

「……どうしたんだ、何か問題でも…?」

心配そうに表情を陰らせ、ソフィーが問い掛ける。
そして、私はきっとそれ以上に憂いた表情をしているに違いなかった。

「……分からない。ううん……怖いのかもしれない…ね………」

「―――――」

きっと困らせると知っていて、それでも不安を隠していられる程、私は器用な人間ではなかった。
ソフィーの沈黙に、私はとつとつと続ける。

「……良いのかな、って。こん風に楽しくて、温かい場所に居ても………こんな世界、今までの私達からは想像すら出来ない……とっても、とっても………」

「―――――」

「すぐ近くにソフィーが居て…、えこが居て……こんなにも嬉しいのに、いつか……壊れちゃ…たり……たら―――っ」

……知らず、私は震えていた。
睡眠を取る為だけの薄暗い部屋。
対象を破壊する事をひたすら学んだ訓練場。
私の精神を蹂躙した実験室。
血と硝煙の匂い漂う戦場。
――そうした、私の通って来た全ての情景が、いつか今の私達を引き裂き、塗り潰してしまうのでは。
そう思うと、私の足はもう一歩たりとも動けなくなる。

「―――私も、そう」

「えっ………?」

と、ソフィーの呟き。

「私も同じだ。怖くて―――本当に、不安で。ここが私みたいな人間が居て良い場所なのか、己の経験と判断能力などでは量り知り得ない。……でも」

「ぁ―――」

……ソフィーが、そっと私の手を取る。
彼女の両手は少し冷たくて、なのに……温かいな、と思った。

「……教官殿が、言っていた。『家族ってね、嬉しい事や楽しい事は合わせていっぱいに、悲しい事や辛い事は分け合ってはんぶんこにできるものなんだよっ』、と。だったら―――」

とても不器用な、ソフィーの微笑み。
それは、こんなにも―――

「―――きっと、私達にも出来ると思う。その………"家族"、なのだから」

「……………うん」

私の心に……すとん、と落ちた。
そうして、本当に不思議なくらいに震えが収まる。
はんぶんこ、とはきっとこの事を言ってるんだろう、私にはそう思えた。

「ありがとう、ソフィー……もう…大丈夫」

「そう……なら、行こう。えこ、おいで……教官殿の所へ遊びに行こう」

「はぁ〜い♪」

ソフィーに呼ばれたえこが、机に落書きしていた手を止め、とてとてと歩み寄る。
そして、ごく自然に私とソフィーの間に入り、私達の手を取った。

「しろいおねぇちゃんと、あかいおねぇちゃん、いっしょにいくの〜♪」

……多分、これからも不安になることは沢山あるのだろう。
でも、この新しい世界を。
きっと、これから。

「……うん」

「…そうだね……みんなで、一緒に」

そうして、私達は並んで歩き出した。




"家族"で、一緒に―――。




(もっとすっごい!はぁとふる劇場: 〜おしまい〜)

194もっとすっごい!はぁとふる劇場すぺしゃる:2012/12/11(火) 13:33:22 ID:rGprOeeAO
・sceneおまけ
『寒空の下、一人と一匹』


(その頃、大道寺邸玄関――)

ミケ
「……………~゚(『拾わないで下さい』と書かれた箱の中で鎖巻き状態」

転職
「…………………えっ」






  お・し・ま・い♪

195名無しのアルカナ使い:2012/12/11(火) 13:45:45 ID:rGprOeeAO

>>186-190>>192-194

以上で今回の作品となります
風邪で寝込んで遅くなりましt(

以前の作品もそうでしたが、多分割スミマセンす


>>191

いつもの人……?
すみません、185の書き込みが年単位ぶりの書き込みになります;
それでもコテ要るなら、何か考えときますので、言って頂ければ幸いっす

196名無しのアルカナ使い:2012/12/12(水) 18:12:05 ID:QMYAIdu.O
お疲れ様でした。面白かったし、ほっこりしました。

197名無しのアルカナ使い:2012/12/13(木) 02:50:07 ID:pZAqznVM0
犯人は安w上手いwww

198名無しのアルカナ使い:2013/01/20(日) 18:17:44 ID:/qchpGnYO
お久し振りです(>_<)
来ました(^^)

まあ、仕事が落ち着いてよかったですね。

アルカナハートSS

よくはれた日に

今日はサキちゃん達と映画だ。

「はあと、遅かったわね。」

「はあと、もうすぐで映画はじまるよ。」

わかってるって。やっと仲直りできたんだ。
しまった。みんなのチケットが無い。

「はあと、映画見ましょう。まさか忘れたの?」


「アハハ。」

チッ・・・。

「ねえ、こういうの何回目?」

「なんだよー、さきちゃん。許してくれよ。」

サキちゃん達は私を睨みつけている。

「はあと、私、あなたのそういうとこ嫌い。」

続く

久し振りに書いてみました。

仕事がやっと落ち着きました。

まあ、お金がたくさん貰えるなら、全部大丈夫です。

皆様もたまにはホストクラブとか行けば面白いですよ。

楽しい話もできますし、何よりお金で友達もできます。

まあ、不況ですし、アルカナ4は8年後くらいでしょう。

楽しみほど、長いほうが幸せですよ。

199名無しのアルカナ使い:2013/01/28(月) 12:21:46 ID:68zMXC66O
アルカナSS

よくはれた日に

皆が私を睨みつけている。

「やっぱり、私達別れましょう。はあと。昔から嫌いだったのよ。」

風が吹く。

さきちゃんとは、合わないのは昔からあわないのはわかっていた。
「わかったよ。じゃあね。」

また一人になった。

喫茶店の顧客を逃したことより、孤独が怖かった。

孤独などなれていた。
続く


まあ、こんなものだ。

200名無しのアルカナ使い:2013/02/01(金) 14:46:54 ID:oZB3FDOMO
アルカナSS

よくはれた日に

映画館の前ではあとがぽつんとしょげている。

そういえば、昔からそうだったな。

昔から私のつまらないミスで失敗して嫌われる。

「久し振りじゃないですか。」

ヴァイスちゃんだ。ごめんね。クビにしちゃって。

201名無しのアルカナ使い:2013/02/03(日) 16:06:51 ID:lo7atSH6O
よくはれた日に3

「キャッチボールしませんか?」

たまにはいいか。

ヴァイスちゃんは強いボールを投げてくる。
バシ!バシ!

「そんなボールもとれないのですか!」

バシ!バシ!

ヴァイスちゃんはストレスがたまっているみたいだ。

202名無しのアルカナ使い:2013/02/09(土) 17:30:11 ID:MD7P77aw0
えこ「おねーちゃん!いっしょにあそぼ!」

ヴァイス「あぁ、丁度宿題がひと段落ついたところだから…どうしたんだその機械は」

えこ「あのね、カズにーちゃんとおさんぽしてたらひろったの!」

ヴァイス「…えこ、落ちてるものをそう軽々しく拾ったら駄目じゃないか。
カズ、お前もついていながら」

カズ「面目ない、えこがどうしてもと我儘を言ってね。本来なら交番にでも届けてやるべきなんだけどね」

ヴァイス「…薄い板状で何も映っていない液晶パネル、ラ、ペトラさんの持っていたアイパッドというものに酷似しているな。
見たところ壊れているらしい」

シャル「二人とも何してるの?シャワー空いたよ」

ヴァイス「シャルラッハロートか、えこが妙なモノを拾って」

シャル「!? ソフィー!今すぐそれを破壊して!」

ヴァイス「どうしたんだ!?」

シャル「それは戯のガイスト『アンカー』! 予測不可能、かつ回避不能な命令を実行させる悪魔よ!」

ヴァイス「それはどういう…起動した!? 画面に何か映っている…」


安価「>>205>>206される」

203名無しのアルカナ使い:2013/04/12(金) 22:43:31 ID:X52K0fhc0
保守

204名無しのアルカナ使い:2013/04/12(金) 22:44:29 ID:xeD5/qXE0
保守

205ワスレナグサ:2013/05/28(火) 16:49:33 ID:nSusMdnM0
黒。そこは、見渡す限り黒一色の世界だった。

リーゼ「・・・・・」

そんな黒で満たされた空間に私・・・リーゼロッテ・アッフェンバッハはただ一人立ち尽くしていた。いや・・・立っている「ような」気がすると言ったほうが正しいか。

接地感がない上に自分の姿を確認できず、体が少し浮いているような感覚を私は味わっていた。

リーゼ「・・・夢の可能性。ぐにー」

私は軽くほっぺをひっぱってみた・・・思ったより柔らかくてよく伸びた。痛い。

リーゼ「・・・・・・」

いつまでもここでぼーっとしていても仕方がない。そう思った私はゆっくりと足を前に踏み出した。

するとコツッ、という私のブーツと地面が重なる音が聞こえた。なんだ、普通に歩けるのか。

リーゼ「・・・暗闇たんけんたい・・・れっつごー」

隊員は私一人の探検隊。いざ出発進行。


コツッ・・・コツッ・・・コッ!

リーゼ「・・・疲れた。探検ごっこ終了」

探索開始から歩き続ける事30分。どこまで行っても明かり一つ見当たらなかった。

それになんというか・・・全く前に進んでいるという実感がなかった。まるでその場で足踏みでもしているような・・・不思議な感覚だった。

リーゼ「・・・のど、かわいた。紅茶が飲みたい。今すぐ飲みたい。飲ませろー」

私はおっきな独り言を暗闇に向けて言い放ってみた。誰もいないその空間に響き渡る私の声。

はぁ、と私は大きくため息をついて座り込もうとした・・・・その時だった。何もなかったはずの目の前の空間が突如光りだし、たまに見かける板チョコみたいな柄の扉が現れた。

ガチャッ・・・キー・・・

リーゼ「・・・喫茶店、みーつけた」

ゆっくりと開かれたその扉に、私はなんのためらいもなく入っていった。

恐怖?そんなのあるはずがない。だって私はずっと「一人」だったのだから・・・

206ワスレナグサ part2:2013/05/29(水) 12:27:21 ID:TlTW0Ne20
扉をくぐった私が最初に目にしたのはおしゃれな内装の喫茶店・・・ではなく降り注ぐ太陽の光だった。

リーゼ「ん・・・まぶしい」

何度もまばたきをしながら暗闇に慣れてしまった目をならしていく。すると少しずつ周りの景色を確認することができるようになってきた。

穏やかに流れる川が。綺麗に咲いているたくさんの花が。深呼吸をしたくなるような清らかな空気が。そこには拡がっていた。

リーゼ「・・・シートと紅茶セットを持ってないのが本当に悔やまれるね・・・ん?」

目を凝らして遠くを眺めてみると、小さな町のようなものが見えた。あそこまで行けばここがどこかわかるかもしれない。

リーゼ「行ってみよう・・・紅茶を飲める場所があるといいな・・・なんて」


その町には大体10分くらいで着いた。そして私が最初に思ったのは、なんとも個性的な町だということだった。

ピンク一色に塗られていたり窓にかぼちゃがたくさん付いているなど一つとして同じ雰囲気を持たない家々が私にそう思わせた。

リーゼ「まあ・・・好みは人それぞれ・・・あっ」

そんな事を言いながら歩いていると、看板に紅茶のカップが描かれているお店を発見した。

リーゼ「今度こそ・・・当たりかな?」

私はドアの取っ手に手をかけ、ゆっくりと中に押した。

カランッカランッ

「あっ、いらっしゃいませー♪」

お店に入るとネコミミ?を付けたメイド服の店員が元気よく挨拶してきた。

リーゼ「・・・このお店で一番いい紅茶を頂戴。あ、ミルクは多めでよろしく」
店員「はーい♪かしこまり〜♪」

カウンター席に座った私は、持っていたバッグを開けて中身を見せた。

リーゼ「・・・ここのお店で使えるお金はどれ?円?ドル?」

かばんの中身はこの町に来る前に確かめておいた。世界中のお金が入っていた。それ以外は「何も入って」いなかった。

店員「わぁ〜お客様色んな色の紙を持ってらっしゃるんですね!ひょっとしてコレクターさんか何かですかぁ?」
リーゼ「?・・・あなた何言ってるの?いいからここで使えるお金を教えて」
店員「お・・・かね?これお金って言うんですかぁ?初めて見ました〜」

ぽかーんとした表情でかばんの中身を見つめるネコミミメイド。うん、これはあれだ。私が苦手なタイプだ。

リーゼ「・・・・・そ。じゃあこれあげる。記念になったね。」
店員「はい〜♪ありがとうございます〜」

ニコニコと笑顔と浮かべながらお店の奥に入っていくネコミミメイド。千円でこの会話を終わらせられるなら安いものだ。

207名無しのアルカナ使い:2013/06/13(木) 12:26:31 ID:hjY2kFpQO
皆様、こんにちは。私はこのスレには来ません。ありがとうございました。

208名無しのアルカナ使い:2013/06/14(金) 17:18:05 ID:6BYdqDG60
ワスレナグサの続きが気になる…

209ワスレナグサ part3:2013/06/22(土) 00:09:15 ID:APzVAudE0
紅茶が出てくるまではぼっーと店内の様子を眺めていた。客層は店員のようにつけ耳?をしてる人や奇抜すぎてちょっと理解できないファッションの人達が多かった。

ただどこのテーブルも皆とても楽しそうにおしゃべりをしていて、喫茶店の中の雰囲気がとても温かいものである事を肌で感じられた。

リーゼ「(・・・)」

ちょっとだけ・・・そう、ほんのちょっとだけ羨ましいと思ってしまった。私にはあんな風に誰かと楽しくお茶を飲んだ事なんてなかったかr


「(ほんとうに・・・ないの?)」


リーゼ「・・・!?」

突然、誰かに声をかけられたような気がした。だけど周りを見渡してみてもカウンター席には今、私しか座っていない。じゃあ・・・一体誰が?

リーゼ「(・・・この歳で幻聴なんて・・・ヤダ)」

はぁっ、と私は大きく溜息をついた。ひょっとしたらちょっと疲れてるのかもしれない。いきなりこんな・・・よくわからない世界の変な町の変なメイドのいる所に来ちゃったから。うん、そうに違いない。

リーゼ「(紅茶を飲んだらどこかホテルを見つけて今日はさっさと寝ちゃおうっと・・・あっ)」

顔を上げると、店員ことネコミミメイド(以下ネコメイド)がこちらにニコニコと笑顔を浮かべながら紅茶を持ってくる姿が見えた。

ネコメイド「おまたせしましたぁ〜美味しい美味しいお紅茶をお持ちいたしました、お嬢様♪」
リーゼ「どーも・・・」

私の目の前に置かれたミルクティーは、ミルクの入れすぎなのか表面が真っ白になっていた。確かに多めとは言ったがこれは明らかに多すぎの域と言える。本当に困ったメイドだ。

とはいえ・・・注文した以上飲まないのはもったいない。私はまろやかすぎるであろうそのミルクティーの入ったカップを手に取り、口をつけた。

ゴクッ・・・

リーゼ「・・・!へぇ・・・」

思ってたよりも全然飲める味だったので私は驚いてしまった。・・・いや、正直に言おう。すごく美味しい。今まで色々な紅茶を飲んできたけれどここまでの物は味わったことがないかもしれない。

ネコメイド「えへへ〜♪いかがですか、お嬢様?」
リーゼ「・・・見た目悪いけど結構美味しいよ。才能あるんじゃない?」
ネコメイド「本当ですかぁ!やった〜嬉しいですぅ〜♪」

両手をパンッ、と合わせて満開の笑顔で小躍りするネコメイド。見ているこっちまで明るくなれる・・・そんな気にさせてくれる笑顔だった。

ネコメイド「お嬢様のために〜一生懸命魔法をかけたんですよ〜!美味しくなあれ、美味しくなあれって♪」
リーゼ「ふーん・・・変わった製法だね。」
ネコメイド「あっ、ちなみにですね!その魔法をかける時のポーズはこんな風に手をですね〜・・・」

相変わらず電波な事を言うネコメイドの話を適当に聞き流しながら紅茶をすする私。魔法・・・ね。そんなもの・・・あるはずがない。


リーゼ「ごちそうさま。」
ネコメイド「はい〜お粗末様ですぅ〜♪」
リーゼ「料金はさっき渡したからいいよね?じゃあ・・・バイバイ。」
ネコメイド「あっ、待って下さい〜お嬢様〜!」
リーゼ「・・・なに?」

ぱたぱたと足音を立てながらカウンターから出てきたネコメイドは、私の前に立って深々とお辞儀をしてきた。

ネコメイド「いってらっしゃいませ!お嬢様♪」
リーゼ「・・・どーも。」

もう帰宅することはないかもしれないけど。まあたまにはこういうのも悪くはない・・・かな?


ネコメイド「・・・それでですね〜!もうすっごく可愛らしくてぎゅっとしたくなっちゃうような女の子なんですよ〜♪」
???「ふふっ、それはそれは・・・きっととても素敵な女の子なのでしょうね。」
ネコメイド「はい〜♪できればお友達になってもっとたくさんお話したかったのです〜・・・がくり。」
???「・・・大丈夫。その子はきっと、貴女のお友達になってくれますよ。」
ネコメイド「え〜!本当ですかぁ〜?」
???「はい。だって彼女は私が・・・これからずっと・・・ずっとずっと・・・」

???「『保護』して差し上げるのですから・・・」

210名無しのアルカナ使い:2013/09/07(土) 01:04:07 ID:4Oj/9Vb20
age

211名無しのアルカナ使い:2013/09/07(土) 01:08:09 ID:4Oj/9Vb20
エロパロwiki
ttp://arcanaeroparo.wiki.fc2.com/wiki/トップページ?pc

212名無しのアルカナ使い:2013/09/21(土) 00:52:50 ID:5sEELWRk0
age

213名無しのアルカナ使い:2013/09/26(木) 16:40:38 ID:FQFWpYK20
>>192
アンチミルド

214名無しのアルカナ使い:2013/10/14(月) 00:39:45 ID:mrIE7spw0
age

215名無しのアルカナ使い:2013/10/17(木) 20:28:34 ID:rYql9.NMO
mixiのオフ会省かれてしまった。あいつら、許せない。


ふっかーつ!Vなのだ!

はあとの憂鬱 リアライズ

喫茶店運営は大変だ。
チェーン店と違い、黒字が安定しない。


働くってつまんないなあ。

続く

ふっかーつ!Vなのだあ!

216名無しのアルカナ使い:2013/11/20(水) 23:39:56 ID:PQwwDUdA0
age

217名無しのアルカナ使い:2013/12/01(日) 07:36:05 ID:pKFNNAqg0
>>192
ミルドだけ酷い扱いしやがった。
しね

218名無しのアルカナ使い:2014/01/16(木) 09:32:17 ID:65oZi0BIO
よく明るい日に

鏡の中の私が読んでいる。

遊びにいこうよ。

と。

219名無しのアルカナ使い:2014/04/13(日) 22:43:52 ID:sXDZuAMk0
age

220名無しのアルカナ使い:2014/06/14(土) 02:11:08 ID:iAMYl3R20
あげ

221名無しのアルカナ使い:2014/07/05(土) 15:07:46 ID:6wc8GwM.0
聖女たちがペルソナ使いだったら的な

>今日は雨だ…
>テレビに何か映るかも知れない…

>…映った!
>非常に鮮明な映像だ!

画面に映った少女「こんばんは。ペトラ・ヨハンナ・ラーゲルクヴィストです。
今回私が訪れましたのは、素敵な出会いを求める人々が集うこちらの施設。
仕事ばかり敵ばかりで色恋沙汰とは無縁の私も、素敵な旦那様と巡り合えますので
しょうか…それでは、新たな出会いを求め、行ってまいります!!」

>今映っていたのは、間違いなくペトラだ…

リリカ「ハート!?今のテレビm」
はぁと「落ち着け」

リリカって、ミッシェルや順平や陽介みたいなポジションな気がする。

222名無しのアルカナ使い:2014/07/14(月) 19:13:18 ID:a.NPG0WQ0
まだ完成してないけど前半投げとけば引っ込みつかなくなって書くだろって思いました…
家庭用温泉シナリオネタバレ注意報。








立ち上る湯気の中、翡翠色の湯が弾ける。
少女達の歓声や笑いさざめく声(一部似つかわしくない悲鳴やらごぶごぶ音含む)が響く賑やかな秘湯の一角。

浅く湯に浸かるクラリーチェは、隣のエルザに気取られないよう短く息を吐いた。
その耳に聞こえてくるのは、悲しげな響き。


『……―り、たい…』


『帰りたい、帰りたい――…』


(やっぱり、声は聞こえてしまいますのねえ…)
先刻ミケランジェロと手分けして仕掛けたのは、虹色の聖霊石に聖霊力を奪われないようにするための陣と、対象を普通の石だと思わせるための結界。
後者はあくまで錯覚・認識阻害の類であって、存在自体を否定することは出来ない。

(在ることを認識できるのならば、虹色の聖霊石の意思は届いてしまう…まあ、当然と言えば当然ですけれど)

自分で自分を騙せるはずも無いですし、と嘆息する。
ただでさえ急拵えの結界、稀代の聖女やアヴァロン姉妹に看破されていないだけでも充分に合格点、とクラリーチェは自らを納得させた。


『帰り、たい…』

その間も、人ならざるものの声なき声はひたすらに訴える。


『――――どうして…?』
『聖霊力が…ホントウの、聖霊力があれば』
『どうして…』『帰りたい』
『私がホンモノなら』『帰して』『どうして?』


…虹色の聖霊石にこれほどの多様な意思があるとは考えづらい。
長時間近くにいたことで周波数が合ってしまったのか、それとも。

(罪悪感、だなんて…冗談にもなりませんわね)

或いは自分の心が引き起こした幻聴なのか。


あてどもなく訴えられていたはずの「帰りたい」という声は、いつの間にか方向性を持つようにしてクラリーチェを取り囲み―――


『聖霊力さえあったなら』『どうして』『もう帰れないの?』『どうして貴女が』『『―――――私達は、生きられなかったのに』』


温かな筈の温泉の中で尚――ぞくり、と背中が粟立つ。
向けられるのは、紛れもない怨嗟の聲。

『『『どうして、貴女が生きてるの?』』』



「――――――……ッ!!」



「―――クラリス?」
「…………エル、ザ」

目の前にある、気遣わしげなエルザの表情。
は、と吐いた息に名前を乗せたところではじめて、まともに呼吸をしていなかった事を知る。

「ぼーっとしてるけど、どうしたの?…温泉、苦手なの?」

「いいえ……大好きですわ…」

嫌いなはずがない。元々日本へ来た暁には皆で来ようとずっと楽しみにしていた温泉なのだから。

(こんなはずじゃなかったんですけどね…そう、もっと…)


周囲にあるのは、きゃあきゃあと無邪気にはしゃぐ笑い声。
ぼんやりとした意識のまま、とりあえず近くにいたリリカ・フェルフネロフの真似をしようとして―――――ぼしゃーん、と重みのある水音と同時に全身を包む温かい湯の感覚。


「ええ!?私そんなに本気で殴ってないよ!?ちょっとクラリス!クラリスーーーーー!!!?」

殴ってるじゃないですかぁ…というクラリーチェの声は泡になって、意識と共に消えていった。






ちなみに湯の中から見えたエルザのふとももの目映いまでの白さはしっかり心のアルバムに収納したとかしないとか。

223名無しのアルカナ使い:2014/07/14(月) 19:17:53 ID:a.NPG0WQ0
その2。



◇◆◇


「湯中り、とはね…」
「ご心配をおかけしましたわー…」
「ほんとだよ、私が手加減知らずに殴り倒したみたいじゃないか外聞悪いなー」
「私の心配は!!!?」

エルザの手によって旅館の部屋へと運び込まれたクラリーチェはぐったりしていたのも束の間、今では畳に伏したままばたばたと両手両足で抗議の意を示していた。
身に纏うのは上手いとは言いがたい着付けの浴衣。そのせいで動きに合わせて容赦なく裾がひらめき舞い踊る。

「はぁ…それだけ元気があるならもう大丈夫だね」
びたん、と濡れタオルをクラリーチェの額に(見ようによっては顔面に)放り投げながら溜め息をつくエルザ。片手にはほとんど空になったスポーツドリンクのボトルが握られている。

こちらは子供染みた真似をしていない分いくらか整った浴衣姿――とはいえ、やはり多少の着付けの崩れは否めない。

「大変だったんだよこの服…説明書も分かりづらいし」
「うぅ…すみませんでしたの」
ぼやきながら浴衣のあちこちを引っ張るエルザに、クラリーチェはもそりと起き上がり姿勢と裾を正した。


お互いが座した状態。対等な目線の高さから向けられるエルザの視線はいつものように、真っ直ぐで。
見透かされる訳ではなく、見通されるかのような感覚に、クラリーチェは思わず視線を反らしそうになる。

(エルザの瞳はいつも素敵ですけど…疚しい事がある時にはちょっと辛いですわ…)

視線を反らす事には耐えたものの、これ以上の無意識の糾弾に耐えられそうもない。

「…エルザ、私ちょっと陛下とお約束がありましたの。もう体調も戻りましたし…行ってきますね?」
唐突かつ不自然な切り出しになることを理解しながらそう告げる。


エルザは数刻黙り込んで
「………気を付けてね」
魔王の名前に思わず渋面、更に何か隠している雰囲気を嗅ぎ取りながらも自分には話せないことなのだろうと表情を曇らせ――多分少しだけ無理をして、笑う。

笑顔以外はポーカーフェイスを気取ったつもりの相棒を微笑ましく思いながらも、同時にそんな無理をさせている事にちくりと心が痛む。

ごめんなさい、と胸中で謝罪の言葉を呟きながら後ろ手に襖を閉じた。


向かう先は、件の温泉。
元は現世のヒトであった―――そして今では現世に在らざるモノを、送還するために。

224名無しのアルカナ使い:2014/07/14(月) 19:48:16 ID:a.NPG0WQ0
残りはぼちぼちやります、読みづらい所もあるかもしれませんが気長にお付き合いいただければ幸いっす

225名無しのアルカナ使い:2014/09/08(月) 21:34:36 ID:3fWXlk3E0
数年ぶりに戻ってきてみたら、エロパロスレ規制で書き込めん…
ここは直接的な性表現アウトだよね?

226名無しのアルカナ使い:2014/09/11(木) 20:53:52 ID:dzdTJl.gO
エロパロスレが別にあるならここでガチは不適当かも…
代行投下出来るなら行くんだけど

LMやっと触れたんで温泉クラエル近日中に落としに来ます

227名無しのアルカナ使い:2014/09/15(月) 05:32:21 ID:fFZ7ai2k0
エロパロでもかまわんよ。描いてくださればもりあがる。

よく晴れた日に
「ほらほら、私をたすけてくれんじゃなかったのですか?」
キャッチボールというわりにはドッジボールだ。
足に強くぶつけてくる。

今日はこんなもんです。
また落ち着いたら描きます。和解できるといいでえすね。
いじょ。

228名無しのアルカナ使い:2014/09/16(火) 13:16:54 ID:COjyA15sO
よく晴れた日に 「私を助けてくれて本当の友達になれたと思ったのに。」 ボールは真っ直ぐ私の足にぶつかる。

229名無しのアルカナ使い:2014/09/17(水) 20:02:56 ID:wo.qOUMkO
「私は本当につらかったのに。私を助けてくれるふりだけして使い捨てて。」

キャッチボールは終わり、ただの喧嘩になった。

といっても、一方的に私が殴られただけだが。

ガンガン。

相変わらず弱い力だ。

230名無しのアルカナ使い:2014/09/18(木) 07:49:03 ID:KVWQgXlMO
つらかったか、喫茶店運営の方が辛いんだよ。 暴力で解決した奴らに何がわかる。 私も殴った。打ちのめしてやろう。

231名無しのアルカナ使い:2014/09/24(水) 15:26:35 ID:4CP9Xv16O
「仲直りしましょうか。」

なんだ。くだらない結末だ。

END

お疲れ様です。

232名無しのアルカナ使い:2014/09/24(水) 22:45:29 ID:4CP9Xv16O
しつこくしてすいません。親の飲酒がとまんなかったのです。まあ、酒を全部捨てたら、やめましたが。
アルカナ4欲しいですね。

233名無しのアルカナ使い:2014/10/25(土) 05:43:45 ID:G5A9W3yAO
>>202

シャルだすなら、ハザマみたいに憎しみとか書いておくれよ。

234名無しのアルカナ使い:2015/01/04(日) 03:31:26 ID:4/z1Y/mkO
みのりの憂鬱
学校で友達ができない。
いや、いるにはいるんだが、一緒にカラオケに行くと、「おごれ」とうるさい。 私はスバルと名乗ることにした。
はあと「うわっ、なんですか、先輩、その格好・・・・。」 スバル「アハハ、見たまえ、はあと選手、私は生まれ変わったのだ!」
はあと「キモイ。」 こんなもんだよな、学校なんて・・・・・・・!

お久しぶりです、感想下さい。

235名無しのアルカナ使い:2015/01/16(金) 20:03:04 ID:QLZUwPCcO
「かっこ悪い」
みのりははあとの店を訪れた。
はあと「だからさ、レジのお金があってないんだよ!シャルちゃん!」
シャル「ごめん。」 はあと「ごめんなさいでしょ!」
バシン!
暴力!
うわあ・・・・最低だこいつ!

236名無しのアルカナ使い:2015/01/16(金) 20:44:09 ID:QLZUwPCcO
>>234
アルテミス「いいだろう。すぐに書籍化したまえ。」

237名無しのアルカナ使い:2015/09/23(水) 21:39:37 ID:cG7tdWOA0
最近PS3でアルカナ始めたけど何この良スレ


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