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★リレー小説★

1廃土★:2007/03/16(金) 22:44:18
スレ建て依頼主:berryさん

・小説をみなさんで作りましょう! ストーリーとかは最初に誰かが決めるのではなく、
 書いている流れで1つのお話を作ります。
・みんなでつくる小説なので、あまり長い文章をお1人だけで作るのは遠慮していただきたいです。
・荒らしさんが小説の流れを変えたり、止めたりしても、相手にしないようにしてください。
・お話の流れかどうかわからなくなってしまうと困るので、小説の感想を書き込む方はメル欄に
 「感想」といれていただきたいです。
・登場人物は増やしてもいいですが、30人近くになってしまいますと誰が誰だかわからなくなって
 しまうので、そこらへんまでで止めておいていただきたいです。
・ギャル文字は読めないとお話がわからなくなってしまうので、やめていただきたいです。
・できたら999レス目で終わらせていただきたいです。長くなる場合は、1000レス目の文を
 「続く…」などにしていただければ、と思います。

34蜜柑:2007/03/21(水) 19:14:50
「オイ、綾乃。 今の少しやり過ぎじゃないのか?」
ハッとして、緋世の声が聴こえた。
緋世は、綾乃が私の頬を叩いたとき私が寝ていたベッドの横にある
カーテンに寄りかかっていた。
「緋世・・・。」
綾乃が心なしに呟く。
「もう、やめれば? 綾乃が夕夏に対して何怒ってるか
知らないけど、さ。 夕夏、いいこと教えてやるよ。」
「え・・・何?」
朦朧とする意識の中に聴こえる、心地よい緋世の声。
「いつだか、俺が綾乃と手繋いでただろ?」
「・・・うん。」
「アレな・・・。 ホントなんでもないし俺は綾乃とは
付き合ってもないよ。 俺が好きなのは・・・。」
「やめて!」
綾乃が、耳をふさいで大きな声をだした。

35:2007/03/22(木) 17:27:42
「綾乃・・・・」夕夏はパニックになってる綾乃を寂しげに見た。

36Alice嬢:2007/03/22(木) 18:23:10
「綾乃……ごめんね綾乃…!!」
私は必死に誤った。意識が少ししかないけれど、これだけは伝えておきたかった。
「…嫌だよ…。」
うつむきながら泣いて言う綾乃。
「一人が嫌なの…。苦しいよ…。」
地面に座り込み、下をむいて言う綾乃。
「何がどうなってんだ?」
状況を読み取れない緋世。
三人は沈黙の状態で暗いふいんきが保健室を取り囲んでいた。

37蜜柑:2007/03/22(木) 19:44:06
「緋世には話してないね・・・。 綾乃・・・ご両親が
亡くなってて・・・さ。 極端に1人になることを嫌がるんだ・・・。」
私は、1つの言葉を確認するように言った。
「そう・・・なのか?」
緋世の問いに、綾乃が首を振る。
「ゴメン、な。 綾乃。 俺何にも知らないし。」
緋世が、綾乃の肩に手を置いた。
「私・・・どうしても、緋世が好きだから・・・。 緋世が近くに
いないとホントに寂しいの・・・。」
「俺は、さ。 綾乃の傍にはいられないよ。 俺には
ちゃんと好きな人がいるから。 多分、俺は綾乃を傷つけるし。
だから、俺よりいい奴探せよ。」
綾乃が、かすかだけどうなずいた。

38Alice嬢:2007/03/22(木) 20:00:54
「綾乃…。本当にごめんね。裏切りみたいで…。」
私は心から誤った。
「ううん。私の方こそごめんなさい。こんな謝り方じゃ許してもらえないだろうけど…。
でも、本当にごめんなさい。」
改まって誤ってきた綾乃。
「いいんだよ。私達、『親友』でしょ?ね?」
私は軽く笑顔を綾乃に見せて、『あははっ』と笑ってみせた。
「ゆ…夕夏〜!」
これで二人は元通りの関係に戻った。
それから数日、私の熱ももう治り、元気になった私。そして、私が綾乃と話してると、
誹世がきて、「話がある」って言われた。
「何?話って?」
「夕夏、この前はごめんな。俺、やっぱり夕夏が…。」
そう誹世が言いかけた時、秋川君が…やってきてしまったのだ。

39蜜柑:2007/03/22(木) 20:42:21
「あれ? お取り込み中?」
秋川君は、微笑んでいる。
「秋川・・・。」
都合が悪そうな顔で、緋世が呟く。
「ねぇ、佐東。」
「何? 秋川君。」
「この間の返事・・・どう? 俺と付き合う気になった?」
「返事って・・・何の話だよ。」
緋世が、会話に割り込んできた。
「あ・・・ソレは・・・。」
「いいじゃん。 佐東。 春川にも教えてやれば。」
「何だよ。」
「俺な、この間佐東が保健室にいるとき佐東に告白した。」
「なっ・・・!」
緋世が、こぶしを握り締めている。
「夕夏・・・ソレ、マジ?」
「緋世・・・。」

40:2007/03/22(木) 21:23:55
コクっと小さくうなずいた。
「で、で・・・それで??」

41Alice嬢:2007/03/22(木) 21:52:45
「うん…。でも、返事はしてないよ…!だから信じて!お願い緋世!」
必死になって言う私。
「…分かった。今は信じる」
呟いて言う緋世。
「だが…。何がどうなっていようが、俺の夕夏に手を出すな!分かったな貴龍!」
緋世は秋川君の胸ぐらを掴んで言った。
私は「俺の夕夏」と言うのに嬉しかった半分、「貴龍」と言う名前が誰なのかわからなかった。
「ったく〜。春川はすぐ手を出すのかな〜?それでいいの?」
微笑んで言う秋川君。しかし、その微笑みがいつもとは違った。かっこいいというより、むしろー。
怖かった。私は焦りながらもまず最初の事を聞いてみた。
「緋世、俺の夕夏ってー。もしかしてー。」
「あぁ、その『もしかして』だよ。こんな時に言いたくないが、『好きだ。夕夏。』」
このセリフに私は顔をサクランボみたいにあからめ、こういった。
「緋世ー。私も…だよ…。」
お決まりのセリフ…かな?

42Alice嬢:2007/03/22(木) 22:04:53
ハッピーエンドの場も即終了。
「貴龍」って言う人は誰なのか聞かなくちゃ。
「あぁ、貴龍って名前は、俺。秋川 貴龍(きりゅう)って言うんだけど…。確か春川しか知らなかったな。」
秋川君ーいや、貴龍君は説明してくれた。
「でも、もう二人はハッピーエンドになっちゃったし、ここはやるっきゃないのかな?」
「ごめん。夕夏、貴龍が暴走する。先に逃げて。」
「何でそんな事しってんの?」
「実はー。だまってたけど、貴龍の家、『極道』なんだよ。俺達、親友だったから分るんだ。貴龍は暴走しだすと、とまらねぇ。」
「さぁ、イッツショータイム!」
緋世と私が会話している途中、貴龍君が微笑みながら「イッツショータイム!」と言った。
・・・何が始まるのか・・・

43蜜柑:2007/03/23(金) 08:23:42
「暴走・・・ねぇ・・・。」
秋川君のことが発覚してから、数日後。
緋世とはうまくいっていますが、秋川君とは・・・。
「緋世、一緒にご飯・・・。」
「夕夏、一緒に飯食おうよ。」
こんな具合になってる・・・。
「んで? 何で貴龍も一緒なの?」
昼時には、人が少ない屋上。
「知らない・・・。」
「いいじゃん。 夕夏と一緒にいたいだけだよ。」
秋川君(貴龍)が、牛乳を飲みながらいう。

44ひな:2007/03/23(金) 11:29:34
そんな事が続いたある日・・・
「ちょっと、秋川君!」
休み時間、私は秋川君を呼び出した。秋川君は嬉しそうに近づいてくる。
緋世がこっちを見ている。
でも、私はどうしても秋川君に言いたい事があった。
私は、秋川君を裏庭に連れて行き言った。
「もう、邪魔するのはやめてほしい。」
それだけ言って教室にもどった。
しかし、緋世の様子が変だ。

45蜜柑:2007/03/23(金) 13:26:19
「夕夏、さ。 貴龍になんか言ったの?」
緋世が、不機嫌そうに言う。
「・・・別に・・・。 もう、邪魔しないでっていっただけ。」
私は、少し顔をあげた。
「貴龍に?」
「そうだよ。 告白の返事じゃなくて。」
「そうなんだ。 それならいいけど。」
緋世が、ポケットに手を突っ込む。
「俺の夕夏がいなくなるのは嫌なんでね。」
緋世がさりげなく言った。

46早苗:2007/03/23(金) 15:26:49
緋世の言葉を聞き2,3秒私は言葉が出なかったけど
次はりんごみたいに顔を赤くして「私も♪緋世、居なくなっちゃやだよ^>^」
と言った。言ったあと夕夏は「きゃっ言っちゃった♪」とまた顔を赤くしたのであった。

47蜜柑:2007/03/23(金) 19:07:41
「俺の夕夏か・・・。」
浮かれる私を見ながら、緋世が微笑む。
「貴龍にもまけてられねぇな。」
そして、立ち上がった。
「夕夏。」
「あっ、綾乃。」
違うクラスで、最近は話していない綾乃に会った。
「今帰り?」
「そう。 一緒に帰ろう。」
綾乃と校門を出た。
「ねぇねぇ、最近緋世とどう?」
「あぁ、おかげさまで。 いい感じ。 でもさぁ・・・
貴龍・・・秋川君に邪魔されてるっていうか・・・。」
「あぁ、はいはい。 よくあるよね、そーゆーパターン。」

48Alice嬢:2007/03/23(金) 19:45:43
「私…。貴龍狙ってるんだ。カッコよくて…。」
さりげなく微笑みながら言う綾乃。
「ぇっ!そうなの!?で…でも、貴龍君の所極道だって…よ…?」
私は、少しでも傷つけない様に言った。
「えっ!?そんなのもう知ってるよ!とっくの昔に…。だ〜か〜ら〜。そんな所もカッコいいなって思って…さ。」
照れくさそうに言った綾乃。
「何で綾乃知ってるの?」
私だけ知らないのかな?と思い、言った私。
「貴龍は、少しでも夕夏を傷つけないように夕夏には言わなかったんだよ。
でも私、そんなのには負けない。もう強くなるって決めたの。夕夏も応援してよ!?」
貴龍君…。そんなにも私の事を想ってくれてたんだね。
私は心の中で『ありがとう。』と言った。
「うん!応援する!」
と私は言った。

49ひな:2007/03/23(金) 19:57:13
次の日から綾乃のラブアピールは始まった。
綾乃は意外と積極的で、秋川君にいっぱい話しかけてる。
それはそれで私にとっても、都合がよくて、いままで以上に緋世と話せてるような気がする。
ある日、1枚のプリントが配られた。
そのプリントはキャンプのお知らせだった。
綾乃はチャンスだ!とはりきっていて、私も緋世と1日中すごせるのですごくうれしかった。
緋世に、「いっしょに行こうね!」と言うとこんな言葉がかえってきた。
「おれ、行かないから」

50名無し:2007/03/23(金) 20:46:19
な・・・・・なんでよ!?  私はビックリした。

51蜜柑:2007/03/23(金) 21:37:30
「めんどくさい。」
緋世は、私の気持ちを言葉というダイナマイトで木っ端微塵にした。
「行かないの?」
「行かない。 夕夏が行ったとしても。」
「つまんないの。」
私は膨れて見せた。
「別に。 貴龍が行くなら行く。」
「え? どーゆーこと?」
「いや、お前が危ないかなぁ・・・みたいな。」
緋世が、頬をかすかに赤く染めた。
「ありがとう。」
いつの間にか、握られていた左手。
緋世のぬくもりが私の手を包む。

52Alice嬢:2007/03/23(金) 22:17:54
「その日、俺…。ちょっと用事があってさ。ごめんな。夕夏。」
「用事か…。仕方ないね。」
二人とも残念そうな表情で言った。
「でっ、でも、キャンプ行けなくても、今度二人でデート…しようぜ…?」
照れくさそうに言う緋世。
「うん!喜んで!ごめんね、ありがとう緋世。大好き。」
私も照れくさそうに言った。緋世はどうやら顔を赤くしている。
「俺も大好き。」
緋世も返してくれた。
それからキャンプの日ー。
私は行かなくて、一人で色々お買いものしていた。
するとその時だった。
緋世と、見知らぬ女の子が一緒に腕を組んで、歩いていた。
私はあまりにもの衝撃で声もでなかった。
「…どういう…事…?ははっ、嘘だよね…。」

53ひな:2007/03/24(土) 11:17:12
緋世の所へ行こうとしたが、足が動かない。
私はショックで目の前が真っ黒になった。
なんで・・・ 用事って、他の子とデート??
なにそれ・・・・  信じられない。
私は走って家に帰り、その日は1日中部屋にとじこもった。
綾乃のケータイに電話したが、出てくれない。
どうしよう・・・  どうすればいいの!

54蜜柑:2007/03/24(土) 11:55:43
その時だった。
プルルルルル・・・プルルルルル・・・
携帯がなった。
「え・・・? 誰?」
知らない番号だった。
「もしもし?」
『あっ、もしもし。 佐東?』
それは、紛れもない貴龍君の声だった。
「貴龍・・・君・・・。」
『神楽が今携帯に出られない状態だから。 何かあったのか?』
「どうしよう・・・どうしよう・・・!」
はぁ・・・と、貴龍君のため息が聴こえた。
「緋世が・・・知らない女の子と腕組んで歩いてた・・・。
今日は、用事があるって言ったのに・・・。 デートが
用事だったのかな?」
泣きながら、すがりつくような声で私が言った。

55ひな:2007/03/24(土) 12:39:07
秋山君は、なにも言わなかった。
でも私が、話し終わったとき1言こう言った。
「緋世を信じろ」
私は、この1言にはげまされた。
しかし・・・電話をきろうとした瞬間、小さな声でポツリと言った。
「俺にしとけばいいのに。」

56Alice嬢:2007/03/24(土) 12:50:50
貴龍君の優しい声。
どうしよう。
「そんな事言われると迷っちゃうよ…。」
私は、緋世に裏切られた一心で、そう言った。

57蜜柑:2007/03/24(土) 17:30:27
翌日。
「あっ、夕夏。」
外へ出ると、綾乃が貴龍君と一緒に歩いていた。
「あれ? キャンプ終わったの?」
「ん。 色々あって1泊になった。 向こうの宿でトラブル発生。」
貴龍君が肩を竦めた。
「あれから、春川とどう?」
「・・・携帯でも話してないよ。」
私が沈んだ声で言った。
「そっか。」
貴龍君はそっと言った。

58夕夏:2007/03/24(土) 18:59:06
すると、ケータイがなった。
緋世からだった。 出るか迷ったが出なかった。
今は話したくなかったからだ。
その日の夜チャイムがなった。今日は両親は仕事で家に帰ってこない。

59蜜柑:2007/03/24(土) 19:20:22
「誰だろ。」
思い切って、ドアを少し開けて外をのぞいてみた。
「ひ・・・緋世・・・。」
「お、夕夏。」
そこには、いつもと変わらない緋世の笑顔があった。
「どうしてココに・・・!?」
「いや、近くまできたし。 電話かけても出ないからさ。」
緋世が言った。
「ねぇ、緋世。」
怖いと思いながらも、あのことを聴いてみることにした。
「昨日・・・なんで知らない子と腕組んで歩いてたの?」

60Alice嬢:2007/03/24(土) 20:05:15
「あ、あぁ、あれ?見てたんだ夕夏。」
普通にサラッっと言った緋世。
「どうしてそんなにあっさりと言うの?」
傷つきながらも言った私。
「ごめん。夕夏。あれは違う。って言い訳みたいだけど…。」
黙って聞いてた私。緋世は続ける。
「あれはな、俺の『婚約者』らしい。何故かうちの家が決めたらしいんだ。でも、断ったけど、
強制的になって…。でも、俺は、夕夏が世界で一番なんだ。信じてくれ。婚約者はどうにかするから。」
深刻な顔で言う緋世。
「うん。ごめんね。勝手に決めつけて。ありがと❤私も世界でいっちばん大好きだよ❤じゃあ、私も婚約者に負けないようにする!」
気合を入れて言った私。
「緋ー世ー❤」
誰か知らない女の子が来た。
「探したんだよ緋世ー。」
「もしかして婚約者…?」
驚きながら言う私。
「そうなるな・・・。」
緋世も驚いて言う。
なんだろう。とっても可愛い女の子。清楚で。勝てるのかな?私。
「信じろよ。大好きだから、夕夏。」
小さな声で私に言ってくれた緋世。

61Alice嬢:2007/03/24(土) 20:15:08
「あっ、緋世のお友達?よろしくね^^私、華美 苺(かみ いちご)って言うの♪
笑顔で言う婚約者…いや、苺ちゃん。
私もすかさず言う。
「私は、佐東 夕夏です^^こちらこそよろしく☆」
自分で精いっぱいの笑顔で言った。

63ひな:2007/03/24(土) 20:49:56
信じたい・・・
信じたいけど、やっぱり不安だよ・・・

66Alice嬢:2007/03/25(日) 12:37:49
そんな不安な気持ちを抱えて、私は言った。
「緋世とはどこまでいってるんですか?」
と言おうとしたとき、苺ちゃんが、
「緋世とはどういうご関係で?」
と、先に言われてしまった。
「別に。ただの友達。」
冷静な顔で言った緋世。
「えっ、そうなんだ〜!!なんだ、よかった^^」
笑顔で言う苺ちゃん。
私は、また傷つけられた。どうせだったら、貴龍君にすればよかったのかな?涙がでそう…。
半泣きで、下を向いてる私に、緋世が、
「じゃあ、行こうか?」
私は、どうせ、今の言葉は苺ちゃんに言ってるんだと思い、何も言わなかった。
しかし、緋世が言ってくれてたのは、苺ちゃんではなくー。私だった。
手をつないでくれてたのだ。私は、嬉しい気持ちで、
「うん!」
と言った。
夜の星空が、とっても綺麗に輝いていた。

67ひな:2007/03/25(日) 13:35:18
苺ちゃんが、こっちをにらんでいる。
でも、気にしないようにしていた。

68つくし:2007/03/25(日) 14:59:48
「緋世、友達って言ったよね。」
苺ちゃんが、こう怒鳴りながら走っていってしまった

69蜜柑:2007/03/25(日) 16:13:47
「アイツ・・・苺ってさ思い込みが激しいんだよね。」
緋世が片方の手を頭に添えて言った。
「苺・・・俺より1つ年下なんだよな。 遠縁の子。」
緋世が言った。
「そっか・・・。」
「心配かけたろ? ゴメンな。」
緋世が困ったように微笑んだ。
「ホントだよ。」
私は、握った手の力を一層強くして言った。
「だ・・・だから、貴龍君に私取られそうになったんだよ・・・。」
「貴龍?」
緋世の顔色が変わった。

70ひな:2007/03/25(日) 19:06:27
「なんで、あいつがでてくるんだよっ!」
そのときの緋世の怒った顔は緋世じゃないみたいだった。

71名無しさん:2007/03/26(月) 12:41:46
「だって・・・ホントのことだし・・・。」
言いかけた。 緋世が私を抱きしめたから。
「緋世・・・?」
「本当は、今キスとかしたい。」
「!」
「・・・お前の口から他の男の名前が出るのはかなり許せない。
俺の彼女なら、俺だけ見てよ。」
緋世のまっすぐな瞳。
           ドキン・・・
心臓が鳴り出す。
「・・・私・・・は・・・。」
「あれ? 佐東?」
後ろから、聴きなれた声が聴こえた。
「・・・あ、貴龍君。」

72Alice嬢:2007/03/26(月) 18:56:53
貴龍君の隣には、綾乃がいた。
「あれ?お取り込み中またまたすみません。でも、もう邪魔はしないからさ。だって、綾乃と付き合う事にしたんだ。」
微笑んで言う貴龍君。

73名無しさん:2007/03/26(月) 19:34:04
「へぇ、おめでとう。 綾乃。」
「えへへ。 告白したらすぐにOKもらえたんだ♪」
綾乃は上機嫌そうだ。
「綾乃。」
「何? 緋世。」
「お前・・・。」
緋世が言いかけた。 そう、あの声のせいで全てが変わる
なんて誰も思わなかった。
「緋世。」
「・・・母さん。」
緋世の母親だった。
「何?」
「何? じゃないわよ。 明日は苺さんとの大事な日でしょう。」
「だから、苺のことは断った・・・。」
「黙りなさい。」

74ひな:2007/03/26(月) 20:24:26
「断るなんて、許しません!」
緋世の、母親の厳しい声。
緋世は、困った顔をして、少し考えてこう言った。
「俺には、好きなやつがいる。そいつ以外考えられない。」

75ソラ:2007/03/26(月) 21:10:12
「・・・その女?」
「そうだよ。」
母親はキレて、緋世を叩こうとした。
その時、夕夏が緋世をかばおうとして前に出た。
ばちん!!
母親は夕夏を叩き、夕夏はちょっとふらついて、
転びそうになったがすかさず緋世が支えてくれた。
そして、
「何やってんだよ!!」
緋世は怒りに満ちあふれていた。
母親はそのまま走り去っていった・・・

76Alice嬢:2007/03/26(月) 21:24:42
「お前の顔に傷なんかついちゃ駄目だろ?ったく…。心配かけて…。」
心配そうな顔で言ってくれてる緋世。
「う、ううん。全然大丈夫。」
平気そうな顔で言う私。
緋世は安心してこう言った。
「俺な、あの家継がなきゃいけねぇんだよな…。でも、俺はお前を信じてる。だから、信じとけよ。」
思い出した…。緋世のお母さんの両隣りには、ボディーガードがついてたな。お金持ちだしなぁ…。
私と緋世って釣り合ってるのかな・・・。
「ん。心配するな。アイツ(母さん)もまぁ俺の母親だ。なんとかすれば大丈夫だろう。」
笑顔で言う緋世。
「まかせたよ。緋世。ありがとね^^」
笑顔で言う私。
ー一方、緋世のお母さんの所ー。
「ったく。何よ。あの緋世の隣にいた女。アイツがもしかしてー。」
そういいかけて、緋世のお母さん、「春川 清美(はるかわ きよみ)」は、ボディーガードに言った。
「今日から、緋世とあの女の監視をしてちょうだい。」

77名無しさん:2007/03/27(火) 08:03:14
翌日。
「夕夏。 昨日は悪かったな。」
緋世が言った。
「頬・・・痛い?」
「大丈夫。 家帰って冷やしたから。」
私が笑って見せたので、緋世が微笑んだ。
「おっ、佐東。」
後ろに、貴龍君と綾乃が並んでいた。
「あっ、おはよう。」
「おはよう。」
綾乃が笑顔で返事を返す。
「そーいえば、さ。 今日って転校生くるんだろ?」
「え? ホント?」
「男だって。 さっき職員室に入っていった。」
貴龍君の話によると、転校生は男の子。
名前は宇堂優希(うどうゆうき)。

78ひな:2007/03/27(火) 11:03:51
「ん!?」
私は顔をしかめた。
「どぉしたの??」
綾乃が、私の顔をのぞきこむ。
「なんか・・・その名前聞いたことある・・・」
「昔のカレシだったりしてぇ〜」
綾乃が、イタズラっぽく言う。
「マジで!?」
緋世は、それを信じて心配そうな顔をする。
私は「んなわけないじゃん!」
と言いながら誰だったか必死に考えた。
そして、その日の夜思い出した。

79蜜柑:2007/03/27(火) 12:16:48
「あっ、中学の時に同じクラスだった男の子だ。」
緋世に電話しようと思った。不安な思いをさせたくなくて。
「もしもし。 緋世?」
『夕夏? どうした。』
「わかったの、宇堂優希! 中学の時に同じクラスだった男子だよ。」
『え? あぁ。』
「・・・どうしたの? 何かあった?」
『いや、俺今家じゃないんだよな。 しかも何かいかにも
和風な見合い会場みたいな。 まったくスーツまで着させられてるし。』
緋世のスーツ姿みたいなぁ・・・。
そんなことを言ったら、緋世に怒られるかな?

80ひな:2007/03/27(火) 13:04:42
そんなこと思いながら緋世に言った。
「スーツ?も・・・もしかして苺ちゃんと・・・」
言いながら私は涙目になった。
『あっ!苺!』
緋世がびっくりした声で言う。
「苺ちゃん?そこにいるの?」
すると、突然電話が切れた・・・
何度かけ直しても、出てくれない。
涙があふれてくる。

81Alice嬢:2007/03/27(火) 17:06:55
流れてくる涙をなんとかとめて、私は冷静に考えた。
「さぁ、どうする私…。」
そう考えるうちに一つ案が出た。
「お見合い会場に行くしかない!!」
そう思いついた時、勝手に体が動いた。
和風な見合い会場は…。もしかしてあれか?
私は、一回貴龍君と和風っぽいお店に行き、遊んだ覚えがあるので、そこかと思い、そこにダッシュで走った。
そこに着いた時だ。
「あれは…!!??」
信じられない光景だった…。

82ひな:2007/03/27(火) 17:33:23
緋世と苺ちゃんが仲良く手をつなぎ、お店の中を見ていた。
なんで・・・?  もぉ・・・緋世の気持ちが分からない・・・
知らない間に雨が降ってきて、涙もあふれてきた。
どうしよう。行くべきかな?
でも私にはそんな勇気ないよ。
もう、貴龍君にも相談できない。だって綾乃がいるんだもんね・・・
「どうしたの?」
ふりむくと、宇堂くんがいた。
「ぼくのこと、覚えてる?」
「う・・・うん・・・」
「よかった。」
宇堂君がほほえむ。
「で、どうした?」
「な・・・なんでもないよ!」
  そういって、私は走り去った。

83Alice嬢:2007/03/27(火) 18:24:18
「まって!!」
宇堂君が私を追いかけてきた。
「…どうしたの?」
息切れをしながら、私に言う。
「…っどうしよう……!!」
そう言って私は、宇堂君に抱きついていった。
「…大丈夫??」
心配そうな顔で言う宇堂君。
「ひっ、緋世…。緋世の気持ちが分からないの…!!私いつも、緋世に振り回されてばっかりなの!!…どうしよう!!
信じなければよかった…。」
涙を流しながら、宇堂君に言う。
「…知ってる??僕と、緋世は兄弟だったんだよ…。だから、兄さんと違っていつでも僕だったら夕夏の傍にいてあげるよ。
だから、泣かないで。ね?」
優しい宇堂君の声。
「…うん…。ありがとう…。」
二人は雨に紛れて抱き合っていた。

「作戦成功ね☆」
苺と清美と嫌な顔をしている緋世。

84蜜柑:2007/03/27(火) 18:37:12
「はじめっから、あーすればよかったんだって☆」
苺ちゃんがあざ笑うように言った。
「・・・はぁ。」
「どうしたの、緋世。」
「いや、自分の彼女が自分の兄弟と抱き合ってるのを見るのは 辛いな。」
「彼女って・・・夕夏ちゃん?」
苺ちゃんの顔色が変わった。
「友達って言ってたじゃん! なのに、何で!」
「落ち着けよ。」
緋世は、自分の腕を掴んでいた苺ちゃんの手をはらった。
「苺に隠してたことは謝るよ。 でも、別れるつもりはない。」
「どうして?」
「俺は、今夕夏だけを愛してる。」

85ひな:2007/03/27(火) 20:38:23
そのころ私は、ふと思った。
緋世と、宇堂君は兄弟なのに緋世は宇堂君のことをしらなかった。
これって、おかしくない?
ふつう、兄弟なら知ってるはずだよね?
なにか、事情があるとも思えないし・・・
これは、なにかある!?
私は、宇堂君をつきとばして、お店の中に入った。
宇堂君がうでをつかんだけど、ふりはらった。
まってて。緋世、私はあなたを裏切らないから!!

86ソラ:2007/03/28(水) 10:33:57
夕夏は店に駆け込んだ。
「・・・緋世ッ!!」
「夕夏?!何でココに・・・」
「私、緋世のこと信じてるよ。信じてて良いんだよね?」
私は今にも崩れそうな声で言った。
足は震えていて、足っているのがやっとなほど。
「ごっごめん・・・かぁさん、苺。」
そう言って緋世は私の元へ駆け寄った。そして優しく抱きしめた。
「良いよ。信じて。」
「本当に?」
「うん。本当に。」
私は緋世を強く抱きしめて、大きな声で泣いた。
本当の愛を知った。

87ハル:2007/03/28(水) 20:03:41
夕夏は、思った・・・。
『私は、緋世のことが、好きなんだ。』
その時・・・。
宇堂君が
「ちょっと、いい?」
そして、夕夏は、「何?」って聞いたとき・・・
宇堂君が抱きしめてきた。
「夕夏のことが、好きだ。大好きだ。」
「緋世じゃなくって、僕にしろよ!!」
「あ・・・返事、待ってるから。」
夕夏の中で、恋心が揺れはじめ、
分け分かんなくなり、心も、苦しくなる・・・。
そして、私の中で、揺れはじめ・・・。
壊れはじめる・・・。

88蜜柑:2007/03/28(水) 20:48:04
「オイ、夕夏。 何で宇堂と一緒?」
「あ、さっき会ったの。」
「ふーん。」
緋世が、気に入らないような態度をとった。 それが少しだけ嬉しかった。
「ねぇ、緋世。」
「何、苺。」
「夕夏ちゃんとどーゆー関係なの? 私にも教えてよ。」
「・・・っ。」
言葉が続かない緋世。
「夕夏は俺の・・・。」
「ちょーっと、待った。」
貴龍君の声がした。
「貴龍君・・・?」
「よぉ。 佐東。」

89ハル:2007/03/28(水) 21:39:30
 苺は、貴龍君を一目惚れしてしまった。
一方・・・。夕夏は・・・。夜の7:30頃に、メールがきた。
宇堂からだ・・・。
そのメールの内容は、『会いたい』だから、夕夏の家の近くの
公園で、待ってる。
一瞬、戸惑った。どうすればいいのか分からなかった。
でも、会いたいから、公園に行った。
「宇堂君、どうしたの?」
「返事、決まった?」
夕夏は、軽く首を横にふった。
「そうだ!!映画館のチケット、丁度、2枚、あるから、今度、
一緒に行かない?」
「うん」と言った瞬間・・・。
「おまえら、何してんだよ!!」と聞こえた。
2人が、振り返った先には、緋世がいた。

92ひな:2007/03/29(木) 11:59:32
「あっ!緋世!」
「なんなんだよ・・・」
緋世が怒った顔で言った。
すると宇堂君が、こう言った。
「僕がいっしょに映画に行こうとさそったんだよ。」
その瞬間・・・緋世が宇堂君を殴った。
私は、びっくりして声が出なかった。
宇堂君は、
「諦めないからね。」
と言って帰っていった。
緋世は、今まで見たことないような怖い顔で
「もう、夕夏の気持ちが分からない。別れた方がいいのかな?俺たち。」
目の前が真っ白になった。

93蜜柑:2007/03/29(木) 12:56:21
黙っている私に、緋世が言った。
「夕夏はどうしたい?」
「緋世と一緒にいたいよ。 でも、宇堂君は・・・!」
「宇堂が何?」
「緋世の兄弟だから・・・。」
緋世は驚いたような表情を見せた。
「宇堂君が言ってた。 緋世とボクは兄弟だって。」
「それ、マジ?」
「うん。」
緋世が混乱している。
「じゃ、なおさら。 弟には取られたくないな。」
緋世が私を抱きしめた。
「やっぱり、別れるなんて出来ない。 俺には夕夏だけだ。」
緋世が、私の額にキスを落とした。
「ゴメン、ね?」

94つくし:2007/03/29(木) 22:57:58
「ふふっ。いいよ♪」緋世の笑う声が心地よかった。
とても緋世のからだとにおいとともに包まれて心も体も暖かかった。

95Alice嬢:2007/03/30(金) 09:01:03
一方、清美と苺ー。
「ったく。どうしてアイツに邪魔を…!」
悔しい顔で言う清美。
そのとたん、苺ちゃんがスッっと立った。
「お母様。私、このぐらいにしておきたいですわ。」

96ひな:2007/03/30(金) 10:02:46
「苺さん・・・なんで? 私を裏切るおつもり?」
「私・・・本当の恋を見つけました。 それに、宇堂君はおばさまが仕組んだんですよね?
 兄弟なんて、嘘なんですよね?」
「くっ・・・」
清美が悔しそうな顔をする。
苺は、こうさけんだ。
「おばさま、ごめんなさい!
 でも私はもう、お嬢様なんてまっぴらごめん!普通に学校に行って普通に恋がしたいんです!!」
そして、暗闇の中に消えていった。

97蜜柑:2007/03/30(金) 10:14:26
そう、苺が緋世の婚約者だというのは嘘。
宇堂君と緋世が兄弟だということも嘘。
すべては、清美が仕組んだ罠――――。
翌日。
「緋世。 おはよう。」
「夕夏。」
後ろから見た緋世の背中。
「緋世・・・。」
「ん?」
「私、緋世だけが好きだよ?」
緋世は少し黙った。
「どーしたの? 急に。」
緋世が私の頭をなでた。

98ひな:2007/03/30(金) 10:30:55
私たちが幸せにひたってるとき、廊下がざわざわしはじめた。
どうしたのかと、緋世と見に行くとそこには苺ちゃんが立っていた。
苺ちゃんは、大金持ちのお嬢様でたまにテレビに出ていたから有名みたいだ。
苺ちゃんが近づいてくる。そしてこう言った。
「安心して、もう邪魔はしない。っていうか婚約者ってゆうの嘘だから!
 宇堂君と、緋世が兄弟なのも嘘。」
いつも、お嬢様みたいな喋り方で喋っていたから、いつもと違ってビックリした。
それに、苺ちゃんは長かった髪を切っていた。
「苺ちゃん・・・」
「苺、教えてくれてサンキュー」
緋世がやさしく微笑む。
「あっ!あたしはこれからこの学校通うから!しかも同じクラスだって!」
「えっ!」
ビックリしたけど、なんか嬉しかった。
「ねぇ、苺ちゃん、苺って呼んでいい?私のことは夕夏って呼んで?」
「う・・・うん」
苺が嬉しそうにつぶやく。
高校1年生の11月、友達が増えた!

99Alice嬢:2007/03/30(金) 10:34:30
「だって、苺ちゃんとか、私のライバルなわけでしょ?…だから…。」
心配そうな顔で言った私。
「ん。だいじょーぶ☆あのね、苺は俺の婚約者じゃない。それに、宇堂も兄弟じゃない。
全てはー。アイツが仕組んだトラップなんだ。だから、心配するな。」
微笑んで言う緋世。緋世は続けた。
「…春川グループも、ちゃんと継げる。俺と夕夏が…『結婚』すれば、ちゃんと出来るはずだよ。」
緋世はそう言った。

101ひな:2007/03/30(金) 10:52:38
「けっ!けっこん!?」
声が裏返った。
「嫌?」
困った顔で緋世が顔を覗き込んでくる。
「えっと、嫌じゃないんだけど・・・っていうかむしろ嬉しいんだけど、でもまだ16歳だし・・・」
自分でも何を言っているのか分からなくなってきた。
「うぅーん、それもそうだな・・・じゃあ、18歳になったら結婚しよう!」
私はその言葉を聞いて、とびっきりの笑顔でこう答えた。
「うんっ!」
学校が終わって家に帰っても緋世の言葉が頭から離れなかった。
思い出すだけで頬が赤くなる。

102蜜柑:2007/03/30(金) 12:01:09
「いきなり結婚って・・・。」
緋世はどうしたのだろうか?
    プルルル・・・プルルル・・・
電話がなった。
「もしもし?」
『春川緋世が誘拐された。 今すぐに○○倉庫に来い。』
緋世が誘拐!?
「緋世・・・。」
半分泣きながら倉庫へ向かった。
「緋世!」
倉庫のドアを開けた。 緋世の姿がない。
「寒い・・・。」
バタン・・・
ドアを閉める音が聞こえた。

103ひな:2007/03/30(金) 12:41:02
そして、倉庫の外から緋世の母の声が聞こえた。
私はいそいでケータイをとり出し、緋世に電話した。
しかし、県外だった。
情けない・・・ 緋世の母親にだまされて・・・
真っ暗ですっごく怖くて悔しくて悲しくて涙が溢れてくる。
「う・・・うぇーん」
大泣きしている夕夏の声を清美は、満足そうに微笑みながら聞いていた。

そのころ、緋世は・・・
夕夏のケータイに電話したが出てくれない。
どうしたんだろう・・・ どんどん不安になってくる。
すると、清美が帰ってきた。
緋世は、清美に聞く。
「夕夏知らないか?」
「私が知っているはずないじゃない。ふふふ・・・」
不思議な笑みを浮かべながら、清美は部屋に戻っていった。
こうなったら、夕夏の家に行く!
しかし・・・夕夏の母は「まだ帰ってきていない」と言った。
夕夏・・・夕夏・・・夕夏・・・   どこに行ったんだ!

104Alice嬢:2007/03/30(金) 13:04:05
緋世は、何か知ってると思い、苺に即電話。
「うそ〜!!??夕夏が!!??私知らないけど…。じゃあ、ボディーガードも連れて、私も行くわ!!」
一生懸命に言った苺。
「ありがとう。待ってる!!」
そう言った時、もうすでに苺がきた。
「ふ〜。もしかしたら、おばさまのせいかもね。」
困った顔して言う苺。
「そっ、そういえば…。アイツのボディーガードが、『春川緋世が誘拐された。 今すぐに○○倉庫に来い。』
って言ってたのが聞こえた気がしたんだけど…。」
まさかと言うように言う緋世。
「それよっ!!ともかく、いろんな倉庫を探しましょ!行くわよ!」
気合をいれて言う苺。
その時ー。どこからか、大泣きしている、見覚えのある声が聞こえたー。

105ごま:2007/03/30(金) 16:31:09
それを聞いたのは,,,,,,,,,秋川 貴龍だった。

106蜜柑:2007/03/30(金) 19:22:35
「佐東?」
あたりを見回しても、私の姿がないことに気付いた貴龍君。
「あ? 何だココ・・・。」
無造作に、荷物や鎖で入り口が閉ざされている倉庫を見つけた。
荷物をどかして、鎖を足で蹴ってみる。
「痛ぇ・・・。」
中にいた私は、音に気付いて出口のほうへと近寄った。
「誰かいるの?」
『佐東? 大丈夫か?』
「あ・・・貴龍君?」
『待ってろ、今あけてやるから。』
               バッコーンッ
ドアが派手な音を立てて開いた。
「大丈夫か? 佐東。」
貴龍君が手をかしてくれて、やと立ち上がることが出来た。

107ごま:2007/03/31(土) 23:59:32
「ありがとう♪」私は素直にお礼を言った。
そのとき!緋世が入ってきた。
緋世は「よかった。よかった。」となんども言いながら
私を抱きしめてくれた。

108久美子:2007/04/01(日) 15:21:59
苺はそれを満足そうに見て貴龍に気付く。
「私、華美 苺♪よろしくね☆」苺ちゃんが自己紹介をする。
「あぁ。よろしくな♪」貴龍君がいつも通り優しく喋る。
そのとき!苺ちゃんがちょっと背伸びをして貴龍君に  キス  した。。
夕夏はビックリして開いた口がふさがらなかった・・・そのまま苺と貴龍は
荷物の中に倒れこんでいった・・苺が貴龍をしっかり抱きしめている・・

109蜜柑:2007/04/01(日) 18:07:51
「お、オイ。 苺。」
貴龍君が苺ちゃんを押しのけた。
「え・・・?」
「俺・・・付き合ってるやるがいるから。」
「誰?」
「神楽綾乃。 ゴメンな。」
「・・・大丈夫だよ。 私そう簡単に諦めない人なんだ。」
苺ちゃんが言った。
「あっ、ねぇねぇ。 貴龍君。」
「何? 苺。」
「貴龍君って綾乃ちゃん好き?」
「・・・。」
「好きじゃないの?」

110久美子:2007/04/01(日) 18:47:24
「あのな。あきらめないっていう問題じゃないんだ・・・
俺は綾乃を大切にする。幸せにするってきめたんだ。だからぁっっ」
「やだよ・・そんなのやだよ・・」苺が貴龍の首筋に手を回し今回は
強く唇を押し当てた。苺が貴龍を服の中から強く強く抱きしめた。
貴龍が我慢ならず起き上がろうとしたとき、バランス崩し苺の上に4つんばい
になってかぶさってしまった・・苺が目を見開き顔を赤くした。
貴龍がビックリして起き上がろうとすると倉庫の液体が流れたらしく滑ってしまった・・
また苺にかぶさり・・苺はまた手を回すし、大変な事態だ。
そのとき・・綾乃が倉庫の入り口に立っているのに気付いた・・

111蜜柑:2007/04/01(日) 21:31:03
「綾乃!」
貴龍君は、綾乃のほうへと走り出した。
「あ・・・貴龍君・・・。」
「どうしてココにいるんだ?」
「あ・・・いや、夕夏から電話もらって・・・。」
綾乃がうろたえている。
「そうか・・・。」
貴龍君が一息ついた。
「あっ、綾乃ちゃん。」
「苺ちゃん・・・。」
「あたしね、さっき貴龍君とキスしちゃったんだ。」
綾乃が硬直した。

112ひな:2007/04/01(日) 21:33:45
「あ・・・綾乃・・・  見てたの?」
私はあせって言った。
「夕夏の家のお母さんが、夕夏がいなくなったって言ったから探しに来たのよ!
 そしたら・・・キスなんて・・・  もう!貴龍君なんて、大嫌い!」
そう言って泣きながら、綾乃は走っていってしまった。
「どうするんだ? 貴龍?」
緋世が心配そうに聞く。
貴龍君は綾乃を追いかけにいこうとしたが苺がとめた。
「お願い・・・ あたしを見捨てないで・・・」

113蜜柑:2007/04/01(日) 21:42:57
「見捨ててはないよ。 でも、ゴメン。 苺。 俺は綾乃を好きなんだ。」
「コレで分かっただろ? 苺。」
貴龍君が走り出した後で、緋世が呟くように言った。
その頃、綾乃&貴龍君は――――?
「綾乃!」
綾乃の手を掴んだ貴龍君。
「離してよ・・・。」
「やだ。」
「離してってば。」
「やだ。」
貴龍君が綾乃を抱きしめた。
「・・・さっきはゴメン。 キスは・・・苺がムリヤリな。」
綾乃は静かにうなずいた。
「俺、綾乃が好きだよ。 その気持ちは変わらないから。」
そして、貴龍君と綾乃の距離がゼロになった―――――。

114Alice嬢:2007/04/01(日) 22:44:55
その後、貴龍君は、綾乃にキスをした。
「…このキスは…本物ね?信じていいのよね?」
涙目で言う綾乃。
「あぁ。本物だよ。信じろよ?」
「ーうんー。」

115ひな:2007/04/01(日) 23:07:07
そして、綾乃と貴龍君が手をつないで帰ってきた。
それを見て・・・
「ふ・・・ふぇーん」
苺が泣き出した。私達はどうすればいいか分からなくてオロオロするだけだ。
すると、貴龍君がこう呟いた。
「俺はな、苺の事嫌いじゃないんだ。 でも綾乃のほうが大切なんだ。
 分かってくれるな?」
苺は泣きながらも答えた。
「うぅー分かったよ! 綾乃さん、ごめんなさい。でも貴龍君、後悔してもしらないからねっ!」
苺がそういうとみんなが笑い出した。
「まったく!いい根性してるよなー」
「ほんとに・・・まぁそこがいいとこなんだけどね!」
「苺ちゃん、貴龍にキスした事は許してあげる。
 で・も・貴龍はあたしのものだからね!」

116Alice嬢:2007/04/01(日) 23:14:05
その頃苺ちゃんは
「そっか…。ごめんなさい。みんな。私のせいでこんな事になっちゃったんだよね。
夕夏ちゃんも、綾乃ちゃんも、私のせいで傷ついたのよね。ごめんなさい!」
頭を下げてそう言うと苺は走り去って行った。
苺が走って行ったのは、綺麗な海。太陽が反射して、海がキラキラ光っている。
苺の目には涙がうかんできて、今にも崩れそうだった。
「…綺麗な海ね…。」
呟く様に言う苺。その瞬間に、苺は、座り込み、おもいっきり泣いた。
「仕方がありませんわ。あんな事しなければよかったわ…。貴龍君…!!」
崩れゆく苺。頭が真っ白だった。その時、後ろから、
「どうしました?お嬢サマ。」
との声が聞こえた。苺が振り向くと、後ろには、夜恋 月魅(やごい つきみ)が手を差し伸べて立っていた。
月魅と苺は、幼馴染だ。
「月魅…。どうしてここに…………??」
泣きながらも、月魅に言った。
「だって、苺がすわりこんでたから。後、今から苺がいる学校に行く途中だったしな。」
月魅は、普通に言った。
「どうして私の学校に…?」
まだ泣いてる苺に、月魅は言った。
「ん?だって、そこに転校するらしいからだよ。」
「そうなんだ!!また一緒ね?」
「そ。また一緒。…苺、やっと泣きやんだな。」
微笑んで言う月魅。
「うん!ちょっと失恋でね…。」
「そっか…。大丈夫か?」
そう月魅が言った瞬間…。苺は月魅に抱きついた。

117ひな:2007/04/02(月) 10:43:26
月魅は、苺の頭をなでて照れながらこう言った。
「な・・・なんなら俺の彼女にしてやろうか?」
「えっ・・・」
苺は顔が真っ赤になった。
「いやか?」
真剣な顔で月魅が聞く。
「いやじゃないよぉ・・・むしろ嬉しい!」
苺はまた月魅に抱きついた。
その光景を夕夏、緋世、綾乃、貴龍は静かに見守っていた。

118蜜柑:2007/04/02(月) 12:13:52
翌日。 学校にて。
緋世と貴龍君、2人の朝の会話。
「俺、さ。 昨日綾乃とキスしたんだよな。」
「で?」
「ん。 いや。 何となく。」
2人は顔を見合わせて笑った。
「俺、さ。 はじめのほうは綾乃のこと好きじゃなかったよ。」
「貴龍・・・。 マジ?」
「あぁ。 佐東への思いを消すため・・・に。 綾乃と付き合ってた。」
「・・・。」
「でも、今は綾乃が好きなんだなぁ・・って。 思う。」
「それが普通なんだよ。」
緋世が言った。
「お前の彼女が来た。」
緋世が言った。

119ひな:2007/04/02(月) 20:06:17
「おはよ〜!貴龍!緋世!」
昨日とは、うってかわってすごく明るい表情だった。
その後ろから苺と夕夏が
「綾乃ぉー待ってよぉ・・・」
と言って追いかけてきた。
「おはよ!」
貴龍と緋世が笑顔で近づいてくる。
すると、苺が照れた顔で
「あのね・・・昨日彼氏できたの。」
と言った。夕夏は
「そんなの知ってるよぉ〜」
とイタズラっぽく言った。
「えぇーなんでぇ・・・」
苺があせった顔で問いかけてくる。
それがすっごく、おもしろくてみんなで大笑いしてた。
すっごく幸せだった。
あの事件が起こるまでは・・・

120蜜柑:2007/04/03(火) 08:48:18
なにやら廊下の掲示板の前に人だかりが出来ている。
緋世が人混みを掻き分けて前へ進む。
「何だコレ・・・?」
「・・・強制転入・・・?」
隣にいた貴龍君が絶句する。
1−3 春川緋世 左の生徒を白河学園に強制編入とする。
「緋世・・・。」
「何で俺? 別に問題起こしてないし・・・。」
緋世が黙る。
「あれじゃね? お前の母さん。」
貴龍君が言った。
「あ? しかも見てみろよ。 下のほう。」
貴龍君が指差したほうには 春川清美 と書いてあった。
「この人、新しい白河学園の理事長でしょ?」
生徒の中から声があがった。

121ひな:2007/04/03(火) 09:28:34
「緋世・・・学校かわっちゃうのぉ?」
夕夏は涙目になっている。
緋世は、
「理事長室に行ってくる。」
と言って走っていってしまった。
「夕夏どうすんの?」
綾乃と苺が心配そうに聞く。
すると、夕夏は立ち上がってこう言った。
「あたし・・・あたしも白河学園いく!」

122蜜柑:2007/04/03(火) 12:18:38
私は勢いよく走り出した。
「夕夏?」
白河学園の門のところで緋世を捕まえた。
「あたしも一緒に行くよ。」
「やめとけよ。 俺の問題だから。」
緋世が頭をなでた。
「大丈夫なの?」
「何とかしてみせる。 じゃ、行ってくる。」
緋世は学園の中へ消えていった。
「佐東!」
「貴龍君!」
「緋世は?」
「今・・・中に行った。」

123:2007/04/03(火) 14:19:32
「そっか・・  まあ、あいつなら何とかするさ!そんなに心配しないでも
だいじょーぶだよ!!」
貴龍君がへへっと笑いながら優しくいい頭をなでてくれた。
「ありがとう♪」私は心の中からこみ上げてくるものを必死に我慢しながら
言った。

124ハル:2007/04/03(火) 23:03:49
夕夏は心の中で・・・
「緋世とはなれたくない・・
だって、私は・・緋世のことが、愛してるから・・
ずっと2緋世のそばにいたい・・
その願いがかなえばいいのに・・」
と思った。もう30分経ってるのに、なぜか、
こなかった。

125Alice嬢:2007/04/04(水) 11:38:03
その頃緋世は、清美の部屋に入って行った。
すると、清美のボディーガードが、
「坊っちゃま。清美様がお待ちかねでございます」
と言った。緋世は、何の話があるのかわからなかったが、清美に言った。
「おい、どういう事だ!?」
清美は掛けてるメガネをはずし、こういった。
「簡単に言えば、あの娘とお前が離れればいいだけなのよ。そうすれば…。」
薄ら笑いを浮かべ、清美は言った。
「そんなの無理に決まってるだろ!!」

126ひな:2007/04/04(水) 11:43:24
「ねぇ・・・もう30分もたってるのに帰ってこないなんて・・・おかしくない?」
夕夏の心を読み取ったのか、苺が心配そうに聞く。
「たしかに、遅すぎだよな。 よし!!理事長室に行ってみよう!」
貴龍を先頭にして、夕夏たちは理事長室に向かった。
ドアを開けようとしたとき、緋世の声が聞こえた。
「俺は白河学園に行くから、もう夕夏になにもするな!」
すると、清美は
「ふふっ・・・言うこと聞いてればいいのよ・・・
 もうあの子には何もしないからさっさと白河学園に行きなさい!」
そのとき!夕夏が勢いよくドアを開けた。
「緋世、行っちゃいやだ!離れるなんて・・・絶えられないよ。」
「夕夏・・・でも・・・」
緋世が言いかけた瞬間、貴龍が言った。
「俺たちも、行くからさ♪おまえたちでけじゃ危なっかしくてほっておけないし。
 な?」
すると、清美は叫んだ。
「認めないわ!」

127蜜柑:2007/04/04(水) 12:58:32
「・・・別に。 認めなくてもいいですけど?」
苺が腕を組みながら言った。
「苺さん・・・。」
「あたしたちはもう仲間なんですよね。 1人でもいなくなったら
ダメですよ?」
苺ちゃんが自信たっぷりに言った。
「緋世・・・。」
私は緋世の手を握った。
「私、緋世と一緒ならどんなところでも構わない。」
「夕夏・・・。」
緋世が黙った。

128ひな:2007/04/04(水) 20:37:52
「・・・勝手にしなさい!」
清美は、悔しそうにこう言って理事長室を出て行った。
「や・・・やった〜!緋世のお母さんに認めてもらえたよぉ〜」
夕夏は飛び上がって喜んだ。
「でも・・・本当に転校するのかな?」
苺が心配そうに言う。
「まぁ、いいじゃねーか!!」
貴龍が言う。
「そーだよ!じゃあ、さっそく準備しなきゃ!」
そうして、白河学園への転校が決まった。

129蜜柑:2007/04/04(水) 21:01:23
数週間後。
「わぁ・・・。 ココが白河学園。」
綺麗な校舎に可愛い制服。 文句はない。
「緋世。 その制服似合うね。」
緋世は、黒いズボンに白いシャツに藍色のネクタイ。
「そうかな? ネクタイは好まないけど。」
緋世がネクタイを緩めた。
「で、俺ら1年何組?」
貴龍君が言った。
「私と貴龍君は1組。 綾乃と緋世は2組。 苺ちゃんは3組。」
私が渡された書類を見て言った。
「あたしだけ外れちゃったねぇ・・・。」
「前と大して変わらないじゃん。」
緋世が言った。

130Alice嬢:2007/04/04(水) 21:14:12
すると、
「こんにちわっ☆初めまして♪」
と、声がした。意外とカッコいい男の子だ。
「こちらこそ初めまして!!えと、白河学園の生徒ですか??」
と、私が言った。緋世達も、一緒に頭を下げる。
「いいえ。転校生です☆よろしくねっ♪」
笑って言う転校生。すると苺ちゃんが、
「私の彼氏だよ、夜恋月魅って言うの♪」
微笑んで言う苺ちゃん。
「苺に誘われて。それで、みんな楽しそうなので♪」
そう夜恋君が言うと同時にみんながこう言った。
「新しいメンバーだねっ!!こちらこそよろしくっ!!」
みんなは笑って言った。

「新しい学校生活…新しい仲間…楽しくなりそうっ☆」
私は、心の中でそう思った。

131ひな:2007/04/04(水) 21:56:36
「夜恋君は何組?」
夕夏が聞く。
「3組だよ!」
すると、苺が嬉しそうにこう言った。
「いっしょだぁ!やったーすっごく嬉しいよぉ〜」
喜んでる苺の横で夕夏は
「緋世と離れちゃった・・・」
と、悲しそうに言った。
すると、緋世は
「大丈夫だよ♪休み時間には会いに行く!」
と言ってくれた。
そのとき、
「おーい!夕夏ーー」
と、叫び声が聞こえた。
その声の主は佐東美雪(高1)だった。
美雪は夕夏のイトコで白河学園に通っている。
夕夏とはとっても仲がいい。

132Alice嬢:2007/04/05(木) 08:52:46
私の隣にいた緋世に、美雪が言う。
「誰??カッコいい人だね☆こんにちわっ!!お名前は??」
その言葉にイラっときた私は、緋世に言わせないで、私が言った。
「春川緋世。春川グループの跡取り息子。ちなみに〜、私の彼氏っ☆」

133蜜柑:2007/04/05(木) 09:40:40
「えぇ? ホントにこのカッコいい人が夕夏の彼氏?」
美雪が緋世を見て言った。
「本当だってば。 美雪信じてよ。」
私は少しムッとして言った。
「ゴメン、ゴメン。」
「オイ、美雪。 何してんだよ。 授業始まるぞ。」
後ろから、誰かが美雪の肩に手を添えた。
「あ・・・。 侑司(ゆうし)。」
「誰?」
「あたしの彼氏。」
美雪がサラッと言った。


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