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★リレー小説★

1廃土★:2007/03/16(金) 22:44:18
スレ建て依頼主:berryさん

・小説をみなさんで作りましょう! ストーリーとかは最初に誰かが決めるのではなく、
 書いている流れで1つのお話を作ります。
・みんなでつくる小説なので、あまり長い文章をお1人だけで作るのは遠慮していただきたいです。
・荒らしさんが小説の流れを変えたり、止めたりしても、相手にしないようにしてください。
・お話の流れかどうかわからなくなってしまうと困るので、小説の感想を書き込む方はメル欄に
 「感想」といれていただきたいです。
・登場人物は増やしてもいいですが、30人近くになってしまいますと誰が誰だかわからなくなって
 しまうので、そこらへんまでで止めておいていただきたいです。
・ギャル文字は読めないとお話がわからなくなってしまうので、やめていただきたいです。
・できたら999レス目で終わらせていただきたいです。長くなる場合は、1000レス目の文を
 「続く…」などにしていただければ、と思います。

2蜜柑:2007/03/17(土) 13:43:38
初カキコです。

〜school live〜
快晴の空。 さわやかな風。
桜並木を通り過ぎた私、佐東夕夏。(さとうゆうか)今日から高校1年生。
私の通う学校は、なかなかの都立。
親友の、神楽綾乃(かぐらあやの)とも同じ学校だ。
綾乃とは、小学校からの仲でいつも一緒にいた。
もう1人、幼なじみの春川緋世(はるかわひせ)も一緒だ。
今、校門を抜けて校舎を見てみた。
白い校舎に、開いた無数の穴のように見える窓。
体育館の入り口には、綾乃と緋世がいた。
「おーい、綾乃。」
私は、少し大きな声を出した。
「あっ、夕夏。」
緋世が、こっちを向く。

*******************
こんな感じでいいのでしょうか?
人物を書いておきます。
・佐東夕夏(女)
・神楽綾乃(女)
・春川緋世(男)
まぁ、こんな感じなので・・・。
次の人にバトンタッチ☆

3ひな:2007/03/17(土) 14:41:54
「いよいよ、高校生だね〜」
綾乃は、うれしそうにつぶやいた。
「クラス、何組だった?」
なんて会話をしていると、1人の男子がこっちを見ていることに
気がついた。

4:2007/03/17(土) 16:41:31
すると・・・その男の子がやってきて・・・。

5蜜柑:2007/03/17(土) 19:12:37
「あれ? 佐東、久しぶり。」
ちょっと見覚えのある男の子が、微笑んだ。
「えっと・・・誰だっけ?」
「忘れちゃった? ホラ、小学校の時に同じクラスだった
秋川裕司(あきかわゆうじ)だよ。」
秋川君が微笑む。
「あっ、思い出した。 秋川君ね。」
私は、何度もうなずいた。
「・・・春川も一緒か。」
秋川君が呟いた。

6Arisu嬢:2007/03/17(土) 19:44:32
何気なく呟いた秋川に、私は言った。
「春川君知ってたんだっけ??でも何か嫌な顔してない?どうしたの?」
不思議そうな顔をしている私に秋川は言った。
「ううん。何でもないよ。それより、相変わらず夕夏は可愛いな。」
微笑みながら言う秋川。
微笑む秋川に私はびっくりしていた。
すると、可愛い女の子がいっぱいきた。
「秋川く〜〜〜〜〜んv」
「また来たか。。。じゃあ夕夏、後でね^^」
多分あの女の子達は秋川君にくぎ付けになった人達だろう。目がハートに見える。
「モてもてだね。秋川君。」

7:2007/03/17(土) 22:28:00
[そうかな・・・・」っと秋川君が言った。

8蜜柑:2007/03/17(土) 22:55:03
「そうだよ。 今も昔も。」
私が、微笑んだ。
「ちょっと、夕夏。」
綾乃に肩を掴まれて振り返った。
「何?」
「緋世が妬いてる。 そこまでにしておきなよ。」
綾乃が、片目に緋世を捕らえながら言った。

9蜜柑:2007/03/18(日) 12:22:25
「え? 何で緋世が妬くの?」
「まったく、夕夏はニブいねぇ・・・。」
綾乃がため息をついた。
「オイ、夕夏。 入学式始まるぜ。」
緋世に、肩を掴まれた。
「じゃ、体育館入ろうか。」
私が言った。
「これより、平成○○年入学式を始めます。」
合図がかかって、新入生が椅子から立ち上がる。
そんなことを繰り返して、入学式はあっという間に終わった。
              ☆
「クラス・・・何組だった?」
綾乃に声をかけられた。

10berry:2007/03/18(日) 18:57:17
「私、2組だったよ。 綾乃は?」
同じクラスだといいなぁ…。私はそう思いつつ、綾乃に聞き返した。
「私?私は…」
綾乃が言いかけたところで、緋世が私たちに声をかけてきた。
「お前ら何組?」
新学期ってみんな同じ質問するよね…。
「そういうのは人に聞く前に自分が言う物でしょっ?」
「はいはい、俺はぁ…。」

11名無しさん:2007/03/19(月) 17:23:02
「俺は3組。で、お前らは?

12Arisu嬢:2007/03/19(月) 17:49:21
「私は2組だよ。緋世とは違うんだ。。。残念。そうそう、綾乃は何組だったっけ??」 
そう言いながら、同じクラスである事を願う私。
綾乃は普通に言った。
「私?んーと、3組だった!!夕夏とは違うけど、は緋世とは一緒だぁ♪」
少し照れくさそうに言う綾乃。なんだろう。違和感があった様な。。。?
何だか一瞬怖かった。どうして?
焦っていた私に、秋川君がやって来た。。
「夕夏は2組なんだってね。俺と同じ♪うれしいな^^」

13Arisu嬢:2007/03/19(月) 17:51:04
「私は2組だよ。緋世とは違うんだ。。。残念。そうそう、綾乃は何組だったっけ??」 
そう言いながら、同じクラスである事を願う私。
綾乃は普通に言った。
「私?んーと、3組だった!!夕夏とは違うけど、緋世とは一緒だぁ♪」
少し照れくさそうに言う綾乃。なんだろう。違和感があった様な。。。?
何だか一瞬怖かった。どうして?
焦っていた私に、秋川君がやって来た。。
「夕夏は2組なんだってね。俺と同じ♪うれしいな^^」

14:2007/03/19(月) 17:58:24
「うん・・・」

15蜜柑:2007/03/19(月) 19:27:39
秋川君が、一瞬緋世を見てほくそ笑んだように見えた。
「オイ、綾乃。 教室行こうぜ。」
緋世が、綾乃の肩に手を置いた。
ズキン・・・・・・。
なぜか、切ないような不思議な気持ちになって
少し苦しくなってしまった。
「あれ? 佐東、どうしたの?」
秋川君が、私の顔を覗き込む。
ハッとして、われに返る。
「ゴメンね、なんでもない。 私達も教室行こう。」
ムリに、秋川君の制服の袖を掴んで校舎へと向かった。

16Arisu嬢:2007/03/19(月) 21:28:56
「あっ、おぉ、いこっか^^」
微笑んで言う秋川君。すると、さっきの女子達がやってきた。
「秋川くぅーん!!」
秋川君は、焦ってこう言った。
「悪い、先行ってて!!夕夏」
私は、
「うん。」
とそっけない返事で答えた。すると秋川君が、
「何暗い顔してんの?笑顔でいきなよ。夕夏は笑顔が1番可愛いんだからね^^」
「あはは♪ありがと^^」
少し元気づけられた。その後私は、1人で歩きながら、考えてみた。。。
「どうしてあの時、綾乃は照れくさそうに、嬉しそうにしたの―?」

―――なんだか、心が痛むよ―――

17奈々:2007/03/20(火) 00:29:47
もしかして・・・・
綾乃は・・・・

18奈々:2007/03/20(火) 00:44:43
緋世のこと・・・・。
なんて・・・
なわけないか・・・
「夕夏?どうしたの??」
ビクッ
「急に後ろに立たないで・・・。」
ドキドキ
「ごめん!でもそろそろ教室いかないとチャイムなるよ?」
「え!もうそんな時間??ヤバッ!!」
がんばって走る・・。でも私は足がすごく遅い・・。

19Arisu嬢:2007/03/20(火) 17:42:47
行く途中。走るのがとても辛かった私。
『私、緋世の事好きなんだ。』
と思った。そう思えば緋世のかっこいい姿。笑い声。きっと愛しくてたまらないんだ。。。
そんな愛しい気持ちで走っていた。
―――好きだよ―――
ただその一心で走っていた。
「綾乃、緋世の事好きなの??」
一緒に走って息切れしている綾乃に聞いてみた。。。

20:2007/03/20(火) 18:30:02
「えっっな、何で!?」また顔を赤らめた・・・
明らかに綾乃の様子が変だ・・

21蜜柑:2007/03/20(火) 19:05:50
「ねぇ、どっちなの?」
2度目、同じことを聞いてみる。
「・・・正直言うと・・・。」
綾乃が、言葉を切る。
先を言ってほしい気持ちと、言ってほしくない気持ちが混ざって
複雑に絡み合っている。
「好き・・・だよ。 緋世が。」
「そう・・・なんだ。」
手を引こうかと思った。
「えっ・・・もしかして、夕夏も緋世のこと好きだった?」
「そっ・・・そんなことないよ! っていうか、私
綾乃のこと応援するし!」

22Arisu嬢:2007/03/20(火) 19:07:24
「正直に言ってよ!!辛いんだから!!」
気持ちが落ち着かず、思わず叫んでしまった私。
綾乃はびっくりしていた。とまどいの空気に緋世が走ってきた。
「何怒鳴ってんだよ!!綾乃が半泣きだぞ!?」
大声を出して言う緋世。少しづつ泣く綾乃。私は混乱状態。
「どうして?違うよ!!そんな気は。。。」
混乱して言葉がでてこない私。
「綾乃は泣いてるじゃん!何言ってんだよ?」
冷たい緋世の言葉。私は胸が苦しかった。
「何が嘘よ!!ひどいじゃない!。。」
綾乃が泣きながら言う。言葉がでてこなくなった。
「こんな奴ほっといて、行こう?綾乃。」
そのまま綾乃と緋世は一緒に歩いていった。手をつないで。もうやめてよ。手なんかつながないで!!
その時。綾乃が私の方を見て、『ニヤッ』と笑った――。

23Arisu嬢:2007/03/20(火) 19:13:57
「でも。でも!!好きだやっぱり。緋世の事が!!綾乃、私が緋世の事好きって知ってたよね?。」
気持ちが落ち着かず、思わず叫んでしまった私。
綾乃はびっくりしていた。とまどいの空気に緋世が走ってきた。
「何怒鳴ってんだよ!!綾乃が半泣きだぞ!?」
大声を出して言う緋世。少しづつ泣く綾乃。私は混乱状態。
「どうして?違うよ!!そんな気は。。。」
混乱して言葉がでてこない私。
「綾乃は泣いてるじゃん!何言ってんだよ?」
冷たい緋世の言葉。私は胸が苦しかった。
「何が嘘よ!!ひどいじゃない!。。」
綾乃が泣きながら言う。言葉がでてこなくなった。
「こんな奴ほっといて、行こう?綾乃。」
そのまま綾乃と緋世は一緒に歩いていった。手をつないで。もうやめてよ。手なんかつながないで!!
その時。綾乃が私の方を見て、『ニヤッ』と笑った――。

24蜜柑:2007/03/20(火) 19:19:37
「綾・・・乃・・・。」
思わず、その場で綾乃を引きとめようとした。
「っ・・・。」
手を、握り締めてその場にしゃがむ。
「どうしよう・・・。」
自然と、目から涙があふれる。
「どうしたの?」
頭の上から、声がした。
「秋川・・・君・・・。」
「げっ、佐東。 何で泣いてる・・・!」
私は、秋川君の胸に飛び込んだ。
「さ・・・とう・・・。」

25Arisu嬢:2007/03/20(火) 23:46:06
私が泣き止むまで秋川君は一緒にいてくれた。
「大丈夫か?佐東。可愛い顔が台無しだよ」
心配して言う秋川君。けれど涙で見えない私の目には秋川君の顔が見えなかった。
頭の中をさっきの場面がさえぎる。―さっきのは夢だよね?綾乃は私の親友でいてくれてるよね!!??―
そんな思いだったけれど、あの場面を思い出してしまう。
綾乃と緋世が手をつないだ所。冷たい言葉で突き放される私。緋世は綾乃の味方をしていた所。
ついには、綾乃が私に『ニヤッ』ってたくらんで笑った所。
綾乃とはずっとずっと親友でいたかったのに――。
緋世もどうして綾乃ばっか――。
そんな事考えていたら、頭が痛くなり、ついには秋川君に抱きついて、そのまま倒れてしまった。

27秘密:2007/03/21(水) 09:35:40
「おい…!!しっかりしろ・・・」

28蜜柑:2007/03/21(水) 09:49:21
秋川君が、私の体を支える。
「佐東。 オイ、佐東。」
呼びかけても、返事がないことに気付く。
秋川君は、私を抱き上げて保健室へ向かった。
「先生いないじゃん・・・。」
ため息交じりに、私をベッドに寝かせる。
「まったく、心配かけやがって・・・。」

29Arisu嬢:2007/03/21(水) 09:54:41
びっくりして言う秋川君。頭が痛くて秋川君に抱きついて倒れた私。どうしよう。
「大丈夫??」
秋川君の声で目覚めた私。どうやら秋川君が私を保健室に連れて行ってくれてたらしい。
頭を抑えながら言う私。
秋川君は、私のおでこに手をあてた。
顔が急接近だったので、私は顔が真っ赤になった。
「大変。熱、あるよ。んーと、計ってみて?」
優しい顔で言う秋川君。秋川君が女子に囲まれるのも分からない事はない。
「うん。ありがとね…。」
秋川君に手渡された体温計を私は手にとり、熱を計った。
「39.2だって…。」
「うそ!!??大丈夫か佐東!!」
「もう駄目だよ。全部終わっちゃったんだ!!」
泣きながら言った私。
「佐東、俺な…。」

30Arisu嬢:2007/03/21(水) 09:57:12
「大丈夫??」
秋川君の声で目覚めた私。どうやら私は保健室で寝てたらしい。
秋川君は、私のおでこに手をあてた。
顔が急接近だったので、私は顔が真っ赤になった。
「大変。熱、あるよ。んーと、計ってみて?」
優しい顔で言う秋川君。秋川君が女子に囲まれるのも分からない事はない。
「うん。ありがとね…。」
秋川君に手渡された体温計を私は手にとり、熱を計った。
「39.2だって…。」
「うそ!!??大丈夫か佐東!!」
「もう駄目だよ。全部終わっちゃったんだ!!」
泣きながら言った私。
「佐東、俺な…。」

31berry:2007/03/21(水) 11:46:38
「佐東のことが好きなんだ。佐東が春川のこと好きなのはわかってる。
でも、春川より俺の方が佐東のことを想ってると思う。佐東、俺じゃダメかな。」
『・・・』
私は突然の出来事にただただうつむくばかりだった。
しばらく沈黙が続いた後に、「ガラッ」とドアの開く音して、先生が入ってきた。
秋川君は、先生に私の様子を伝えると、私に
「返事は佐東がちゃんと考えてからでいいから。とりあえず、ゆっくり休んで体調直して。
じゃあね、お大事に。」と声をかけ、手を振りながら保健室から去っていってしまった。

O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O〜O
初カキコです。こんな感じで良いでしょうか??話の流れを変えてしまっていたらすいません><

32nono:2007/03/21(水) 11:48:00
↑のカキコはberryじゃなくてnonoです。物語と関係ない&連続カキコ本当にすみません><

33:2007/03/21(水) 16:57:28
私はそれからしばらく「ぼぅ」っとしていた。
どれくらいたっただろうか・・・・・・・・・・
綾乃と緋世が<一緒>に来た・・・・私は綾乃とも緋世とも目を合わせなかった。
布団を深くかぶり黙りこくった。。。。。。
クシャっと紙の音がするとともにガラっとドアが閉まる音がした。
ベットで起き上がり紙の中の文字を読もうとしたときにドアが開く音がした
顔を上げると綾乃が血相かかえた真っ赤な顔をして紙を取り上げた。
私が取り返そうとすると、
「バシッ」と綾乃が私の頬をたたいた・・・・「もういなくなってよ!!」
と言いながら、、、、、、、、
私は何も考えられなくなった。

34蜜柑:2007/03/21(水) 19:14:50
「オイ、綾乃。 今の少しやり過ぎじゃないのか?」
ハッとして、緋世の声が聴こえた。
緋世は、綾乃が私の頬を叩いたとき私が寝ていたベッドの横にある
カーテンに寄りかかっていた。
「緋世・・・。」
綾乃が心なしに呟く。
「もう、やめれば? 綾乃が夕夏に対して何怒ってるか
知らないけど、さ。 夕夏、いいこと教えてやるよ。」
「え・・・何?」
朦朧とする意識の中に聴こえる、心地よい緋世の声。
「いつだか、俺が綾乃と手繋いでただろ?」
「・・・うん。」
「アレな・・・。 ホントなんでもないし俺は綾乃とは
付き合ってもないよ。 俺が好きなのは・・・。」
「やめて!」
綾乃が、耳をふさいで大きな声をだした。

35:2007/03/22(木) 17:27:42
「綾乃・・・・」夕夏はパニックになってる綾乃を寂しげに見た。

36Alice嬢:2007/03/22(木) 18:23:10
「綾乃……ごめんね綾乃…!!」
私は必死に誤った。意識が少ししかないけれど、これだけは伝えておきたかった。
「…嫌だよ…。」
うつむきながら泣いて言う綾乃。
「一人が嫌なの…。苦しいよ…。」
地面に座り込み、下をむいて言う綾乃。
「何がどうなってんだ?」
状況を読み取れない緋世。
三人は沈黙の状態で暗いふいんきが保健室を取り囲んでいた。

37蜜柑:2007/03/22(木) 19:44:06
「緋世には話してないね・・・。 綾乃・・・ご両親が
亡くなってて・・・さ。 極端に1人になることを嫌がるんだ・・・。」
私は、1つの言葉を確認するように言った。
「そう・・・なのか?」
緋世の問いに、綾乃が首を振る。
「ゴメン、な。 綾乃。 俺何にも知らないし。」
緋世が、綾乃の肩に手を置いた。
「私・・・どうしても、緋世が好きだから・・・。 緋世が近くに
いないとホントに寂しいの・・・。」
「俺は、さ。 綾乃の傍にはいられないよ。 俺には
ちゃんと好きな人がいるから。 多分、俺は綾乃を傷つけるし。
だから、俺よりいい奴探せよ。」
綾乃が、かすかだけどうなずいた。

38Alice嬢:2007/03/22(木) 20:00:54
「綾乃…。本当にごめんね。裏切りみたいで…。」
私は心から誤った。
「ううん。私の方こそごめんなさい。こんな謝り方じゃ許してもらえないだろうけど…。
でも、本当にごめんなさい。」
改まって誤ってきた綾乃。
「いいんだよ。私達、『親友』でしょ?ね?」
私は軽く笑顔を綾乃に見せて、『あははっ』と笑ってみせた。
「ゆ…夕夏〜!」
これで二人は元通りの関係に戻った。
それから数日、私の熱ももう治り、元気になった私。そして、私が綾乃と話してると、
誹世がきて、「話がある」って言われた。
「何?話って?」
「夕夏、この前はごめんな。俺、やっぱり夕夏が…。」
そう誹世が言いかけた時、秋川君が…やってきてしまったのだ。

39蜜柑:2007/03/22(木) 20:42:21
「あれ? お取り込み中?」
秋川君は、微笑んでいる。
「秋川・・・。」
都合が悪そうな顔で、緋世が呟く。
「ねぇ、佐東。」
「何? 秋川君。」
「この間の返事・・・どう? 俺と付き合う気になった?」
「返事って・・・何の話だよ。」
緋世が、会話に割り込んできた。
「あ・・・ソレは・・・。」
「いいじゃん。 佐東。 春川にも教えてやれば。」
「何だよ。」
「俺な、この間佐東が保健室にいるとき佐東に告白した。」
「なっ・・・!」
緋世が、こぶしを握り締めている。
「夕夏・・・ソレ、マジ?」
「緋世・・・。」

40:2007/03/22(木) 21:23:55
コクっと小さくうなずいた。
「で、で・・・それで??」

41Alice嬢:2007/03/22(木) 21:52:45
「うん…。でも、返事はしてないよ…!だから信じて!お願い緋世!」
必死になって言う私。
「…分かった。今は信じる」
呟いて言う緋世。
「だが…。何がどうなっていようが、俺の夕夏に手を出すな!分かったな貴龍!」
緋世は秋川君の胸ぐらを掴んで言った。
私は「俺の夕夏」と言うのに嬉しかった半分、「貴龍」と言う名前が誰なのかわからなかった。
「ったく〜。春川はすぐ手を出すのかな〜?それでいいの?」
微笑んで言う秋川君。しかし、その微笑みがいつもとは違った。かっこいいというより、むしろー。
怖かった。私は焦りながらもまず最初の事を聞いてみた。
「緋世、俺の夕夏ってー。もしかしてー。」
「あぁ、その『もしかして』だよ。こんな時に言いたくないが、『好きだ。夕夏。』」
このセリフに私は顔をサクランボみたいにあからめ、こういった。
「緋世ー。私も…だよ…。」
お決まりのセリフ…かな?

42Alice嬢:2007/03/22(木) 22:04:53
ハッピーエンドの場も即終了。
「貴龍」って言う人は誰なのか聞かなくちゃ。
「あぁ、貴龍って名前は、俺。秋川 貴龍(きりゅう)って言うんだけど…。確か春川しか知らなかったな。」
秋川君ーいや、貴龍君は説明してくれた。
「でも、もう二人はハッピーエンドになっちゃったし、ここはやるっきゃないのかな?」
「ごめん。夕夏、貴龍が暴走する。先に逃げて。」
「何でそんな事しってんの?」
「実はー。だまってたけど、貴龍の家、『極道』なんだよ。俺達、親友だったから分るんだ。貴龍は暴走しだすと、とまらねぇ。」
「さぁ、イッツショータイム!」
緋世と私が会話している途中、貴龍君が微笑みながら「イッツショータイム!」と言った。
・・・何が始まるのか・・・

43蜜柑:2007/03/23(金) 08:23:42
「暴走・・・ねぇ・・・。」
秋川君のことが発覚してから、数日後。
緋世とはうまくいっていますが、秋川君とは・・・。
「緋世、一緒にご飯・・・。」
「夕夏、一緒に飯食おうよ。」
こんな具合になってる・・・。
「んで? 何で貴龍も一緒なの?」
昼時には、人が少ない屋上。
「知らない・・・。」
「いいじゃん。 夕夏と一緒にいたいだけだよ。」
秋川君(貴龍)が、牛乳を飲みながらいう。

44ひな:2007/03/23(金) 11:29:34
そんな事が続いたある日・・・
「ちょっと、秋川君!」
休み時間、私は秋川君を呼び出した。秋川君は嬉しそうに近づいてくる。
緋世がこっちを見ている。
でも、私はどうしても秋川君に言いたい事があった。
私は、秋川君を裏庭に連れて行き言った。
「もう、邪魔するのはやめてほしい。」
それだけ言って教室にもどった。
しかし、緋世の様子が変だ。

45蜜柑:2007/03/23(金) 13:26:19
「夕夏、さ。 貴龍になんか言ったの?」
緋世が、不機嫌そうに言う。
「・・・別に・・・。 もう、邪魔しないでっていっただけ。」
私は、少し顔をあげた。
「貴龍に?」
「そうだよ。 告白の返事じゃなくて。」
「そうなんだ。 それならいいけど。」
緋世が、ポケットに手を突っ込む。
「俺の夕夏がいなくなるのは嫌なんでね。」
緋世がさりげなく言った。

46早苗:2007/03/23(金) 15:26:49
緋世の言葉を聞き2,3秒私は言葉が出なかったけど
次はりんごみたいに顔を赤くして「私も♪緋世、居なくなっちゃやだよ^>^」
と言った。言ったあと夕夏は「きゃっ言っちゃった♪」とまた顔を赤くしたのであった。

47蜜柑:2007/03/23(金) 19:07:41
「俺の夕夏か・・・。」
浮かれる私を見ながら、緋世が微笑む。
「貴龍にもまけてられねぇな。」
そして、立ち上がった。
「夕夏。」
「あっ、綾乃。」
違うクラスで、最近は話していない綾乃に会った。
「今帰り?」
「そう。 一緒に帰ろう。」
綾乃と校門を出た。
「ねぇねぇ、最近緋世とどう?」
「あぁ、おかげさまで。 いい感じ。 でもさぁ・・・
貴龍・・・秋川君に邪魔されてるっていうか・・・。」
「あぁ、はいはい。 よくあるよね、そーゆーパターン。」

48Alice嬢:2007/03/23(金) 19:45:43
「私…。貴龍狙ってるんだ。カッコよくて…。」
さりげなく微笑みながら言う綾乃。
「ぇっ!そうなの!?で…でも、貴龍君の所極道だって…よ…?」
私は、少しでも傷つけない様に言った。
「えっ!?そんなのもう知ってるよ!とっくの昔に…。だ〜か〜ら〜。そんな所もカッコいいなって思って…さ。」
照れくさそうに言った綾乃。
「何で綾乃知ってるの?」
私だけ知らないのかな?と思い、言った私。
「貴龍は、少しでも夕夏を傷つけないように夕夏には言わなかったんだよ。
でも私、そんなのには負けない。もう強くなるって決めたの。夕夏も応援してよ!?」
貴龍君…。そんなにも私の事を想ってくれてたんだね。
私は心の中で『ありがとう。』と言った。
「うん!応援する!」
と私は言った。

49ひな:2007/03/23(金) 19:57:13
次の日から綾乃のラブアピールは始まった。
綾乃は意外と積極的で、秋川君にいっぱい話しかけてる。
それはそれで私にとっても、都合がよくて、いままで以上に緋世と話せてるような気がする。
ある日、1枚のプリントが配られた。
そのプリントはキャンプのお知らせだった。
綾乃はチャンスだ!とはりきっていて、私も緋世と1日中すごせるのですごくうれしかった。
緋世に、「いっしょに行こうね!」と言うとこんな言葉がかえってきた。
「おれ、行かないから」

50名無し:2007/03/23(金) 20:46:19
な・・・・・なんでよ!?  私はビックリした。

51蜜柑:2007/03/23(金) 21:37:30
「めんどくさい。」
緋世は、私の気持ちを言葉というダイナマイトで木っ端微塵にした。
「行かないの?」
「行かない。 夕夏が行ったとしても。」
「つまんないの。」
私は膨れて見せた。
「別に。 貴龍が行くなら行く。」
「え? どーゆーこと?」
「いや、お前が危ないかなぁ・・・みたいな。」
緋世が、頬をかすかに赤く染めた。
「ありがとう。」
いつの間にか、握られていた左手。
緋世のぬくもりが私の手を包む。

52Alice嬢:2007/03/23(金) 22:17:54
「その日、俺…。ちょっと用事があってさ。ごめんな。夕夏。」
「用事か…。仕方ないね。」
二人とも残念そうな表情で言った。
「でっ、でも、キャンプ行けなくても、今度二人でデート…しようぜ…?」
照れくさそうに言う緋世。
「うん!喜んで!ごめんね、ありがとう緋世。大好き。」
私も照れくさそうに言った。緋世はどうやら顔を赤くしている。
「俺も大好き。」
緋世も返してくれた。
それからキャンプの日ー。
私は行かなくて、一人で色々お買いものしていた。
するとその時だった。
緋世と、見知らぬ女の子が一緒に腕を組んで、歩いていた。
私はあまりにもの衝撃で声もでなかった。
「…どういう…事…?ははっ、嘘だよね…。」

53ひな:2007/03/24(土) 11:17:12
緋世の所へ行こうとしたが、足が動かない。
私はショックで目の前が真っ黒になった。
なんで・・・ 用事って、他の子とデート??
なにそれ・・・・  信じられない。
私は走って家に帰り、その日は1日中部屋にとじこもった。
綾乃のケータイに電話したが、出てくれない。
どうしよう・・・  どうすればいいの!

54蜜柑:2007/03/24(土) 11:55:43
その時だった。
プルルルルル・・・プルルルルル・・・
携帯がなった。
「え・・・? 誰?」
知らない番号だった。
「もしもし?」
『あっ、もしもし。 佐東?』
それは、紛れもない貴龍君の声だった。
「貴龍・・・君・・・。」
『神楽が今携帯に出られない状態だから。 何かあったのか?』
「どうしよう・・・どうしよう・・・!」
はぁ・・・と、貴龍君のため息が聴こえた。
「緋世が・・・知らない女の子と腕組んで歩いてた・・・。
今日は、用事があるって言ったのに・・・。 デートが
用事だったのかな?」
泣きながら、すがりつくような声で私が言った。

55ひな:2007/03/24(土) 12:39:07
秋山君は、なにも言わなかった。
でも私が、話し終わったとき1言こう言った。
「緋世を信じろ」
私は、この1言にはげまされた。
しかし・・・電話をきろうとした瞬間、小さな声でポツリと言った。
「俺にしとけばいいのに。」

56Alice嬢:2007/03/24(土) 12:50:50
貴龍君の優しい声。
どうしよう。
「そんな事言われると迷っちゃうよ…。」
私は、緋世に裏切られた一心で、そう言った。

57蜜柑:2007/03/24(土) 17:30:27
翌日。
「あっ、夕夏。」
外へ出ると、綾乃が貴龍君と一緒に歩いていた。
「あれ? キャンプ終わったの?」
「ん。 色々あって1泊になった。 向こうの宿でトラブル発生。」
貴龍君が肩を竦めた。
「あれから、春川とどう?」
「・・・携帯でも話してないよ。」
私が沈んだ声で言った。
「そっか。」
貴龍君はそっと言った。

58夕夏:2007/03/24(土) 18:59:06
すると、ケータイがなった。
緋世からだった。 出るか迷ったが出なかった。
今は話したくなかったからだ。
その日の夜チャイムがなった。今日は両親は仕事で家に帰ってこない。

59蜜柑:2007/03/24(土) 19:20:22
「誰だろ。」
思い切って、ドアを少し開けて外をのぞいてみた。
「ひ・・・緋世・・・。」
「お、夕夏。」
そこには、いつもと変わらない緋世の笑顔があった。
「どうしてココに・・・!?」
「いや、近くまできたし。 電話かけても出ないからさ。」
緋世が言った。
「ねぇ、緋世。」
怖いと思いながらも、あのことを聴いてみることにした。
「昨日・・・なんで知らない子と腕組んで歩いてたの?」

60Alice嬢:2007/03/24(土) 20:05:15
「あ、あぁ、あれ?見てたんだ夕夏。」
普通にサラッっと言った緋世。
「どうしてそんなにあっさりと言うの?」
傷つきながらも言った私。
「ごめん。夕夏。あれは違う。って言い訳みたいだけど…。」
黙って聞いてた私。緋世は続ける。
「あれはな、俺の『婚約者』らしい。何故かうちの家が決めたらしいんだ。でも、断ったけど、
強制的になって…。でも、俺は、夕夏が世界で一番なんだ。信じてくれ。婚約者はどうにかするから。」
深刻な顔で言う緋世。
「うん。ごめんね。勝手に決めつけて。ありがと❤私も世界でいっちばん大好きだよ❤じゃあ、私も婚約者に負けないようにする!」
気合を入れて言った私。
「緋ー世ー❤」
誰か知らない女の子が来た。
「探したんだよ緋世ー。」
「もしかして婚約者…?」
驚きながら言う私。
「そうなるな・・・。」
緋世も驚いて言う。
なんだろう。とっても可愛い女の子。清楚で。勝てるのかな?私。
「信じろよ。大好きだから、夕夏。」
小さな声で私に言ってくれた緋世。

61Alice嬢:2007/03/24(土) 20:15:08
「あっ、緋世のお友達?よろしくね^^私、華美 苺(かみ いちご)って言うの♪
笑顔で言う婚約者…いや、苺ちゃん。
私もすかさず言う。
「私は、佐東 夕夏です^^こちらこそよろしく☆」
自分で精いっぱいの笑顔で言った。

63ひな:2007/03/24(土) 20:49:56
信じたい・・・
信じたいけど、やっぱり不安だよ・・・

66Alice嬢:2007/03/25(日) 12:37:49
そんな不安な気持ちを抱えて、私は言った。
「緋世とはどこまでいってるんですか?」
と言おうとしたとき、苺ちゃんが、
「緋世とはどういうご関係で?」
と、先に言われてしまった。
「別に。ただの友達。」
冷静な顔で言った緋世。
「えっ、そうなんだ〜!!なんだ、よかった^^」
笑顔で言う苺ちゃん。
私は、また傷つけられた。どうせだったら、貴龍君にすればよかったのかな?涙がでそう…。
半泣きで、下を向いてる私に、緋世が、
「じゃあ、行こうか?」
私は、どうせ、今の言葉は苺ちゃんに言ってるんだと思い、何も言わなかった。
しかし、緋世が言ってくれてたのは、苺ちゃんではなくー。私だった。
手をつないでくれてたのだ。私は、嬉しい気持ちで、
「うん!」
と言った。
夜の星空が、とっても綺麗に輝いていた。

67ひな:2007/03/25(日) 13:35:18
苺ちゃんが、こっちをにらんでいる。
でも、気にしないようにしていた。

68つくし:2007/03/25(日) 14:59:48
「緋世、友達って言ったよね。」
苺ちゃんが、こう怒鳴りながら走っていってしまった

69蜜柑:2007/03/25(日) 16:13:47
「アイツ・・・苺ってさ思い込みが激しいんだよね。」
緋世が片方の手を頭に添えて言った。
「苺・・・俺より1つ年下なんだよな。 遠縁の子。」
緋世が言った。
「そっか・・・。」
「心配かけたろ? ゴメンな。」
緋世が困ったように微笑んだ。
「ホントだよ。」
私は、握った手の力を一層強くして言った。
「だ・・・だから、貴龍君に私取られそうになったんだよ・・・。」
「貴龍?」
緋世の顔色が変わった。

70ひな:2007/03/25(日) 19:06:27
「なんで、あいつがでてくるんだよっ!」
そのときの緋世の怒った顔は緋世じゃないみたいだった。

71名無しさん:2007/03/26(月) 12:41:46
「だって・・・ホントのことだし・・・。」
言いかけた。 緋世が私を抱きしめたから。
「緋世・・・?」
「本当は、今キスとかしたい。」
「!」
「・・・お前の口から他の男の名前が出るのはかなり許せない。
俺の彼女なら、俺だけ見てよ。」
緋世のまっすぐな瞳。
           ドキン・・・
心臓が鳴り出す。
「・・・私・・・は・・・。」
「あれ? 佐東?」
後ろから、聴きなれた声が聴こえた。
「・・・あ、貴龍君。」

72Alice嬢:2007/03/26(月) 18:56:53
貴龍君の隣には、綾乃がいた。
「あれ?お取り込み中またまたすみません。でも、もう邪魔はしないからさ。だって、綾乃と付き合う事にしたんだ。」
微笑んで言う貴龍君。

73名無しさん:2007/03/26(月) 19:34:04
「へぇ、おめでとう。 綾乃。」
「えへへ。 告白したらすぐにOKもらえたんだ♪」
綾乃は上機嫌そうだ。
「綾乃。」
「何? 緋世。」
「お前・・・。」
緋世が言いかけた。 そう、あの声のせいで全てが変わる
なんて誰も思わなかった。
「緋世。」
「・・・母さん。」
緋世の母親だった。
「何?」
「何? じゃないわよ。 明日は苺さんとの大事な日でしょう。」
「だから、苺のことは断った・・・。」
「黙りなさい。」

74ひな:2007/03/26(月) 20:24:26
「断るなんて、許しません!」
緋世の、母親の厳しい声。
緋世は、困った顔をして、少し考えてこう言った。
「俺には、好きなやつがいる。そいつ以外考えられない。」

75ソラ:2007/03/26(月) 21:10:12
「・・・その女?」
「そうだよ。」
母親はキレて、緋世を叩こうとした。
その時、夕夏が緋世をかばおうとして前に出た。
ばちん!!
母親は夕夏を叩き、夕夏はちょっとふらついて、
転びそうになったがすかさず緋世が支えてくれた。
そして、
「何やってんだよ!!」
緋世は怒りに満ちあふれていた。
母親はそのまま走り去っていった・・・

76Alice嬢:2007/03/26(月) 21:24:42
「お前の顔に傷なんかついちゃ駄目だろ?ったく…。心配かけて…。」
心配そうな顔で言ってくれてる緋世。
「う、ううん。全然大丈夫。」
平気そうな顔で言う私。
緋世は安心してこう言った。
「俺な、あの家継がなきゃいけねぇんだよな…。でも、俺はお前を信じてる。だから、信じとけよ。」
思い出した…。緋世のお母さんの両隣りには、ボディーガードがついてたな。お金持ちだしなぁ…。
私と緋世って釣り合ってるのかな・・・。
「ん。心配するな。アイツ(母さん)もまぁ俺の母親だ。なんとかすれば大丈夫だろう。」
笑顔で言う緋世。
「まかせたよ。緋世。ありがとね^^」
笑顔で言う私。
ー一方、緋世のお母さんの所ー。
「ったく。何よ。あの緋世の隣にいた女。アイツがもしかしてー。」
そういいかけて、緋世のお母さん、「春川 清美(はるかわ きよみ)」は、ボディーガードに言った。
「今日から、緋世とあの女の監視をしてちょうだい。」

77名無しさん:2007/03/27(火) 08:03:14
翌日。
「夕夏。 昨日は悪かったな。」
緋世が言った。
「頬・・・痛い?」
「大丈夫。 家帰って冷やしたから。」
私が笑って見せたので、緋世が微笑んだ。
「おっ、佐東。」
後ろに、貴龍君と綾乃が並んでいた。
「あっ、おはよう。」
「おはよう。」
綾乃が笑顔で返事を返す。
「そーいえば、さ。 今日って転校生くるんだろ?」
「え? ホント?」
「男だって。 さっき職員室に入っていった。」
貴龍君の話によると、転校生は男の子。
名前は宇堂優希(うどうゆうき)。

78ひな:2007/03/27(火) 11:03:51
「ん!?」
私は顔をしかめた。
「どぉしたの??」
綾乃が、私の顔をのぞきこむ。
「なんか・・・その名前聞いたことある・・・」
「昔のカレシだったりしてぇ〜」
綾乃が、イタズラっぽく言う。
「マジで!?」
緋世は、それを信じて心配そうな顔をする。
私は「んなわけないじゃん!」
と言いながら誰だったか必死に考えた。
そして、その日の夜思い出した。

79蜜柑:2007/03/27(火) 12:16:48
「あっ、中学の時に同じクラスだった男の子だ。」
緋世に電話しようと思った。不安な思いをさせたくなくて。
「もしもし。 緋世?」
『夕夏? どうした。』
「わかったの、宇堂優希! 中学の時に同じクラスだった男子だよ。」
『え? あぁ。』
「・・・どうしたの? 何かあった?」
『いや、俺今家じゃないんだよな。 しかも何かいかにも
和風な見合い会場みたいな。 まったくスーツまで着させられてるし。』
緋世のスーツ姿みたいなぁ・・・。
そんなことを言ったら、緋世に怒られるかな?

80ひな:2007/03/27(火) 13:04:42
そんなこと思いながら緋世に言った。
「スーツ?も・・・もしかして苺ちゃんと・・・」
言いながら私は涙目になった。
『あっ!苺!』
緋世がびっくりした声で言う。
「苺ちゃん?そこにいるの?」
すると、突然電話が切れた・・・
何度かけ直しても、出てくれない。
涙があふれてくる。

81Alice嬢:2007/03/27(火) 17:06:55
流れてくる涙をなんとかとめて、私は冷静に考えた。
「さぁ、どうする私…。」
そう考えるうちに一つ案が出た。
「お見合い会場に行くしかない!!」
そう思いついた時、勝手に体が動いた。
和風な見合い会場は…。もしかしてあれか?
私は、一回貴龍君と和風っぽいお店に行き、遊んだ覚えがあるので、そこかと思い、そこにダッシュで走った。
そこに着いた時だ。
「あれは…!!??」
信じられない光景だった…。

82ひな:2007/03/27(火) 17:33:23
緋世と苺ちゃんが仲良く手をつなぎ、お店の中を見ていた。
なんで・・・?  もぉ・・・緋世の気持ちが分からない・・・
知らない間に雨が降ってきて、涙もあふれてきた。
どうしよう。行くべきかな?
でも私にはそんな勇気ないよ。
もう、貴龍君にも相談できない。だって綾乃がいるんだもんね・・・
「どうしたの?」
ふりむくと、宇堂くんがいた。
「ぼくのこと、覚えてる?」
「う・・・うん・・・」
「よかった。」
宇堂君がほほえむ。
「で、どうした?」
「な・・・なんでもないよ!」
  そういって、私は走り去った。

83Alice嬢:2007/03/27(火) 18:24:18
「まって!!」
宇堂君が私を追いかけてきた。
「…どうしたの?」
息切れをしながら、私に言う。
「…っどうしよう……!!」
そう言って私は、宇堂君に抱きついていった。
「…大丈夫??」
心配そうな顔で言う宇堂君。
「ひっ、緋世…。緋世の気持ちが分からないの…!!私いつも、緋世に振り回されてばっかりなの!!…どうしよう!!
信じなければよかった…。」
涙を流しながら、宇堂君に言う。
「…知ってる??僕と、緋世は兄弟だったんだよ…。だから、兄さんと違っていつでも僕だったら夕夏の傍にいてあげるよ。
だから、泣かないで。ね?」
優しい宇堂君の声。
「…うん…。ありがとう…。」
二人は雨に紛れて抱き合っていた。

「作戦成功ね☆」
苺と清美と嫌な顔をしている緋世。

84蜜柑:2007/03/27(火) 18:37:12
「はじめっから、あーすればよかったんだって☆」
苺ちゃんがあざ笑うように言った。
「・・・はぁ。」
「どうしたの、緋世。」
「いや、自分の彼女が自分の兄弟と抱き合ってるのを見るのは 辛いな。」
「彼女って・・・夕夏ちゃん?」
苺ちゃんの顔色が変わった。
「友達って言ってたじゃん! なのに、何で!」
「落ち着けよ。」
緋世は、自分の腕を掴んでいた苺ちゃんの手をはらった。
「苺に隠してたことは謝るよ。 でも、別れるつもりはない。」
「どうして?」
「俺は、今夕夏だけを愛してる。」

85ひな:2007/03/27(火) 20:38:23
そのころ私は、ふと思った。
緋世と、宇堂君は兄弟なのに緋世は宇堂君のことをしらなかった。
これって、おかしくない?
ふつう、兄弟なら知ってるはずだよね?
なにか、事情があるとも思えないし・・・
これは、なにかある!?
私は、宇堂君をつきとばして、お店の中に入った。
宇堂君がうでをつかんだけど、ふりはらった。
まってて。緋世、私はあなたを裏切らないから!!

86ソラ:2007/03/28(水) 10:33:57
夕夏は店に駆け込んだ。
「・・・緋世ッ!!」
「夕夏?!何でココに・・・」
「私、緋世のこと信じてるよ。信じてて良いんだよね?」
私は今にも崩れそうな声で言った。
足は震えていて、足っているのがやっとなほど。
「ごっごめん・・・かぁさん、苺。」
そう言って緋世は私の元へ駆け寄った。そして優しく抱きしめた。
「良いよ。信じて。」
「本当に?」
「うん。本当に。」
私は緋世を強く抱きしめて、大きな声で泣いた。
本当の愛を知った。

87ハル:2007/03/28(水) 20:03:41
夕夏は、思った・・・。
『私は、緋世のことが、好きなんだ。』
その時・・・。
宇堂君が
「ちょっと、いい?」
そして、夕夏は、「何?」って聞いたとき・・・
宇堂君が抱きしめてきた。
「夕夏のことが、好きだ。大好きだ。」
「緋世じゃなくって、僕にしろよ!!」
「あ・・・返事、待ってるから。」
夕夏の中で、恋心が揺れはじめ、
分け分かんなくなり、心も、苦しくなる・・・。
そして、私の中で、揺れはじめ・・・。
壊れはじめる・・・。

88蜜柑:2007/03/28(水) 20:48:04
「オイ、夕夏。 何で宇堂と一緒?」
「あ、さっき会ったの。」
「ふーん。」
緋世が、気に入らないような態度をとった。 それが少しだけ嬉しかった。
「ねぇ、緋世。」
「何、苺。」
「夕夏ちゃんとどーゆー関係なの? 私にも教えてよ。」
「・・・っ。」
言葉が続かない緋世。
「夕夏は俺の・・・。」
「ちょーっと、待った。」
貴龍君の声がした。
「貴龍君・・・?」
「よぉ。 佐東。」

89ハル:2007/03/28(水) 21:39:30
 苺は、貴龍君を一目惚れしてしまった。
一方・・・。夕夏は・・・。夜の7:30頃に、メールがきた。
宇堂からだ・・・。
そのメールの内容は、『会いたい』だから、夕夏の家の近くの
公園で、待ってる。
一瞬、戸惑った。どうすればいいのか分からなかった。
でも、会いたいから、公園に行った。
「宇堂君、どうしたの?」
「返事、決まった?」
夕夏は、軽く首を横にふった。
「そうだ!!映画館のチケット、丁度、2枚、あるから、今度、
一緒に行かない?」
「うん」と言った瞬間・・・。
「おまえら、何してんだよ!!」と聞こえた。
2人が、振り返った先には、緋世がいた。

92ひな:2007/03/29(木) 11:59:32
「あっ!緋世!」
「なんなんだよ・・・」
緋世が怒った顔で言った。
すると宇堂君が、こう言った。
「僕がいっしょに映画に行こうとさそったんだよ。」
その瞬間・・・緋世が宇堂君を殴った。
私は、びっくりして声が出なかった。
宇堂君は、
「諦めないからね。」
と言って帰っていった。
緋世は、今まで見たことないような怖い顔で
「もう、夕夏の気持ちが分からない。別れた方がいいのかな?俺たち。」
目の前が真っ白になった。

93蜜柑:2007/03/29(木) 12:56:21
黙っている私に、緋世が言った。
「夕夏はどうしたい?」
「緋世と一緒にいたいよ。 でも、宇堂君は・・・!」
「宇堂が何?」
「緋世の兄弟だから・・・。」
緋世は驚いたような表情を見せた。
「宇堂君が言ってた。 緋世とボクは兄弟だって。」
「それ、マジ?」
「うん。」
緋世が混乱している。
「じゃ、なおさら。 弟には取られたくないな。」
緋世が私を抱きしめた。
「やっぱり、別れるなんて出来ない。 俺には夕夏だけだ。」
緋世が、私の額にキスを落とした。
「ゴメン、ね?」

94つくし:2007/03/29(木) 22:57:58
「ふふっ。いいよ♪」緋世の笑う声が心地よかった。
とても緋世のからだとにおいとともに包まれて心も体も暖かかった。

95Alice嬢:2007/03/30(金) 09:01:03
一方、清美と苺ー。
「ったく。どうしてアイツに邪魔を…!」
悔しい顔で言う清美。
そのとたん、苺ちゃんがスッっと立った。
「お母様。私、このぐらいにしておきたいですわ。」

96ひな:2007/03/30(金) 10:02:46
「苺さん・・・なんで? 私を裏切るおつもり?」
「私・・・本当の恋を見つけました。 それに、宇堂君はおばさまが仕組んだんですよね?
 兄弟なんて、嘘なんですよね?」
「くっ・・・」
清美が悔しそうな顔をする。
苺は、こうさけんだ。
「おばさま、ごめんなさい!
 でも私はもう、お嬢様なんてまっぴらごめん!普通に学校に行って普通に恋がしたいんです!!」
そして、暗闇の中に消えていった。

97蜜柑:2007/03/30(金) 10:14:26
そう、苺が緋世の婚約者だというのは嘘。
宇堂君と緋世が兄弟だということも嘘。
すべては、清美が仕組んだ罠――――。
翌日。
「緋世。 おはよう。」
「夕夏。」
後ろから見た緋世の背中。
「緋世・・・。」
「ん?」
「私、緋世だけが好きだよ?」
緋世は少し黙った。
「どーしたの? 急に。」
緋世が私の頭をなでた。

98ひな:2007/03/30(金) 10:30:55
私たちが幸せにひたってるとき、廊下がざわざわしはじめた。
どうしたのかと、緋世と見に行くとそこには苺ちゃんが立っていた。
苺ちゃんは、大金持ちのお嬢様でたまにテレビに出ていたから有名みたいだ。
苺ちゃんが近づいてくる。そしてこう言った。
「安心して、もう邪魔はしない。っていうか婚約者ってゆうの嘘だから!
 宇堂君と、緋世が兄弟なのも嘘。」
いつも、お嬢様みたいな喋り方で喋っていたから、いつもと違ってビックリした。
それに、苺ちゃんは長かった髪を切っていた。
「苺ちゃん・・・」
「苺、教えてくれてサンキュー」
緋世がやさしく微笑む。
「あっ!あたしはこれからこの学校通うから!しかも同じクラスだって!」
「えっ!」
ビックリしたけど、なんか嬉しかった。
「ねぇ、苺ちゃん、苺って呼んでいい?私のことは夕夏って呼んで?」
「う・・・うん」
苺が嬉しそうにつぶやく。
高校1年生の11月、友達が増えた!

99Alice嬢:2007/03/30(金) 10:34:30
「だって、苺ちゃんとか、私のライバルなわけでしょ?…だから…。」
心配そうな顔で言った私。
「ん。だいじょーぶ☆あのね、苺は俺の婚約者じゃない。それに、宇堂も兄弟じゃない。
全てはー。アイツが仕組んだトラップなんだ。だから、心配するな。」
微笑んで言う緋世。緋世は続けた。
「…春川グループも、ちゃんと継げる。俺と夕夏が…『結婚』すれば、ちゃんと出来るはずだよ。」
緋世はそう言った。


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