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FFDQかっこいい男コンテスト 〜DISSIDIA FINAL FANTASY部門〜

32スコ→バツ:2009/01/20(火) 08:11:29
イミテーション達との連戦が一段落つき、スコールは休憩出来そうな場所に腰を下ろした。
単独での戦いに慣れているとはいえ、こうも敵が多ければ、さすがに疲労が溜まるものである。
「・・・・・・・・・・・」
何気なくポケットの中から、例のお守りを取り出した。

”幸運のお守り”

古ぼけて薄汚れた羽にしか見えないが、それ程痛んでいる様子もなく、余程
大切に扱われてきたのが分かる。

――そんな物を、どうして俺に――

ただ心配だからと、笑って自分に宝物を渡した、あいつ。
スコールにとって、到底理解出来ない類の人間だ。

誰とでも気軽に話せて、能天気で、無駄に元気で前向きで、いつも笑顔で

金色の羽を額に軽く当てる。温かいように感じるのは気のせいか。
――別に、一人でいるのが苦痛な訳じゃない。
それは本心だ。けれども。
瞼の裏に映る、子供みたいにコロコロと変わる表情、楽しそうな声
少し恥ずかしそうに自分に近付く仕草。自分より年上のくせに、情けない。

――・・・・・・・理解出来ない

ぎゅっと唇を噛み締めて、思考を遮断しようとするが、既に彼はスコールの心に
侵食しつつあった。

いつの間に、いつの間に、こんな

――理解なんて、出来るものか。

理解したら、理解したら一体どうなるのだろうか。
今度こそスコールは頭を振り、思考を遮断した。
行かなければ。
優しく髪を撫ぜる風をよそに、彼は再び歩き出した。
手にはしっかり、金色の羽を持って。


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