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FFDQかっこいい男コンテスト 〜ドラゴンクエスト5部門〜

1名無しの勇者:2002/10/18(金) 20:17
DQ5の小説専用スレです。
書き手も読み手もマターリと楽しくいきましょう。

*煽り荒らしは完全放置。レスするあなたも厨房です*

2A SONG FROM THE MOON:2003/02/07(金) 18:22
ハァ・・・。
満月の光が静かに存在感を示す夜の王宮。その城の一角で一人の少年が溜息をついていた。
彼は今日の昼下がりに城に帰ってばかりに疲れていた。肉体的にではなく、精神的に。
いつもパーティでは主力の彼だが、不幸にも今回はバトルでのフォローが思うようにできず、
一緒にいたメンバーに迷惑をかけてしまった。しかも、まだ戦いに不慣れな
ピピンをかばいきれなかったこと。これか今日、彼にとってしこりとなってしまった。
急いで教会に行って蘇らせたが、あの時は本気で死なないでほしいと願っていた。
彼にとってピピンは一番親しくて、気軽に相談ができる仲間だったから。
もしかしたら父親以上に彼を慕っているのかもしれない。
今は大事を取って休んでいる彼を思うと、少しばかり気持ちがブルーになってしまう。
「もう少し、僕に力があったなら・・・。」
実際、彼は不幸にも魔力があまり高くないので度々回復力がダメージに追いつかないことがある。
今回は、それが祟ってしまった。

3A SONG FROM THE MOON 2:2003/02/07(金) 18:23
「ゴメン・・・ピピン。」
その頬をつたっているのは誰に対する涙なのだろうか。
彼は涙を流すのを止めた。それと同時にベットに身を投げる。
「ピピン・・・。」
彼のそばにいたいが母親が看病するからという理由でそばにいさせなかった。
母親はピピンと少年―テンが親しい間柄であると知っていた。
だからこそ、そばにいるよりは少し間を置いてから逢った方が本人達にとってはいいだろうと考えたのである。
まったく逆効果であることに気付いていないようだが。
その寂しさのあまり、ついテンは自分自身を慰め始めた。やり方はピピンから教わった。
どうすれば気持ちよくなるのか、どこが自分にとって気持ちいいところなのかを。
さらに・・・これは身内にも内緒にしていることだがピピンとテンは何度も身体を重ねていたのだ。
唯一それに勘付き始めているのは双子の妹だけだ。口にはしていないが。
「は、あぁっ・・・!!」
欲望の証は徐々にその強さを誇示し始め、頂点からは快楽の印が滴り始める。
先走ったそれを祈祷に塗りたくり、徐々に扱くスピードを速める。

4A SONG FROM THE MOON 3:2003/02/07(金) 18:24
「く、あっ、ああっ・・・ピピンっ・・・!!」
ついに先端を強く弄り始め、その快感を頂点へと急がせる。
「ふあっ・・・ああっ、逢いたい・・・よぉ・・・・・・ピピンっ!!」
白い液は彼の肉体へと流れ始める。快楽の後に訪れるのは一種の寂しさ。
「もっと、強くなるよ・・・。一緒に強くなろうよ・・・ピピン。」

5名無し厨房:2003/02/07(金) 18:27
とりあえず一人エッチ編です(w;
・・・しまった! ラストの行に"だから"を入れるのを忘れてた!
登録依頼のときに報告せねば・・・。
てなわけで、ご察しの通り今後はピピンとの絡みも書きます。
きっと、いつものごとく甘々の誘い受路線でしょうけどね(w

6A SONG FROM THE MOON 4:2003/02/22(土) 08:36
月と星がもたらす淡く、蒼い光と蝋燭の紅い光が混ざり合う城内の一室にその男はいた。
その男の表情はどこか影がある。一つは経験不足からなるミス。
そして、もう一つは小さな恋人を心配させたことだ。
「テン王子…私がもう少し強くなれば心置きなく戦う事が出来たでしょうね。」
王妃であり、テンの母であるビアンカが用意したハーブティーを口にしながら
ひっそりと、しかし何かに訴えるように呟いていた。
一兵士として戦いに参加しているピピン。確かに戦士としての潜在能力は
グランバニアでも一目置かれる存在である。だが、彼は魔法に関しては少々うとい。
それゆえに、しょっちゅうパーティではその事で足を引っ張ったりする。
少しでも魔法を、覚えるとまでは行かなくても、せめて知っていれば
今回のようなミスは免れていたのかもしれない。斬れない火を斬ろうとした、そんなミスを。
そんな、深い沼に沈むような気持ちに浸ろうと思っていた時、ノック音がした。

7A SONG FROM THE MOON 5:2003/02/22(土) 08:38
ビアンカ王妃ならもう寝ているはずだが……? しかし、襲撃という可能性もある。
「開いてますよ。」
そう聞くや否や、ドアが開く。そして、その後にはちょっとした衝撃が胸にきた。
そこには見慣れた金髪の少年が胸に顔をうずめていた。
「ピピンッ!!」
「王……子?」
「良かったぁ。本当に……よかった。」
自然と涙がパジャマにしみこんできた。泣いているのだ。一介の兵士である自分に対して、
恋人で、なおかつ自分の国の王子であるテンが。
「すいません。今回、私が無茶をしたばっかりに。」
そんな事無いといいたいのか、思いっきり首を振る。
「もう、いいよ。僕だって、ピピンに魔法のことを少しくらい教えていれば…。」
「王子…。」
見上げた顔は、まだ涙を溜めている。こういう状況で不謹慎だなとは思うが、その表情は庇護欲をくすぐるには十分なほどである。

8A SONG FROM THE MOON 6:2003/02/22(土) 08:39
「泣かないでくださいよ。こういうのに弱いの、知ってるじゃないですか。」
「へへっ、そうだったね。」
一応目は笑っている。笑ってはいるが―
「王子。」
ピピンの真剣な声が奥底にある不安をホンの少しだけ揺るがす。
「私は兵士になるために修行をしてきました。確かにそれも辛いものです。
ですが、今はもっと強くなりたいのです。あなたを守る、とまではいかなくても
テン王子の足枷にならないために強くなりたいのです。王子も、この国…
あるいは世界…大事な人を守りたいでしょう?」
「確かに大事な人たちとその人たちが住む世界を守りたいよ。」
凛とした表情で答えるテン。瞳の奥に眠るのは勇者が宿す――希望という光。
「けど、その前に大好きな人に迷惑をかけないようにしなきゃ。」
「迷惑をかけてるのは――」
「そうじゃない。上手く言えないけど……強さは強さでも、別の強さを身に付けたいんだ。」
今は漠然としない、その力。それがわかったとき――テンは何かを掴む。
「なら、一緒にその別の"強さ"を探しましょう!」
「ウン! ピピンといっしょなら、きっと大丈夫!!」
ようやく表情が少年のそれに戻った。ピピンもまた、自然と笑みがこぼれる。

9A SONG FROM THE MOON:2003/02/22(土) 08:40
「王子。そういえば、もう夜はこんなに更けてますよ。そろそろお休みになられないと王妃様が…」
だが、テンは片方の手をピピンの口元を抑え、もう片方は人差し指を立て、自らの唇に押し当てる。
そういうことを言われたくないのだ。理由はちゃんとある。
「ピピン……。僕、何か辛いんだよぉ。熱くて眠れない。」
「そういえばしばらくしてませんね、私たち。」
「それなら・・・ちょっと待って! 持ってくるものが――」
身体を動かそうとした瞬間であった。不意に腕を引っ張られ、ベッドに倒れた。
ベッドに横たわりテンの上を、ピピンが覆い被さる。
「ちょっ、待ってよ! 水も浴びてないし、パジャマぁ! 」
「脱いで、そこに畳めば大丈夫ですよ。すいませんが、私もガマンできないので。」
「え、やぁっ、んんんんっ!!」
逃げようと思ったがピピンはいきなり濃厚なフレンチキスをお見舞いしたのだ。
テンも幼いとはいえやはり男。ちょっとしたことで火がつくことぐらいはわかっていた。

10A SONG FROM THE MOON 8:2003/02/22(土) 08:41
舌を口内で思う存分暴れさせ、妖しくテンのしたと絡ませた後、口づけを止める。
すでにテンの頬は赤く染まり、息も多少ながら荒くなっていた。
「……ずるいっ! 」
「もう、その気になりましたか?」
その言葉に、恥ずかしながらうなずく。一国の王子もオスだったのだ。

「ふあっ、ああっ。」
胸の突起を刺激されるたびにしなやかな身体をくねらせていく。その間、下にある分身もしっかり扱いていた。
「相変わらずキレイですねぇ。それに、オレンジのような匂いがしますよ、今の王子の身体。」
「そ、そんなこ…ひあっ!」
本当はもう少し弄りたいのだが、それほど長く前戯に時間をかけるほどの余裕をピピンは持っていなかった。
何せ身体を重ねるのは3週間ぶりなのだ。飢えていてもおかしくは無い。

11A SONG FROM THE MOON 9:2003/02/22(土) 08:41
「ココに来る前、一人で楽しんでたでしょ?」
「!!」
図星をつかれ、テンは思わず目を見開く。
「少し敏感だし、その割にはあまり濡れてないですし。」
「い、言わないでよぉ…。」
「嫌がっている割には喜んでますよ、ココ。」
「だ、だから、ああっ!!」
一回出してきたとはいえ、久々の逢引に身体も相当敏感になっているようだ。
そして、ピピンもまたテンの声により自らの欲望を膨らましていた。
もちろん、長々とこんなことをやっている気は無い。
「そろそろ二人で気持ちよくなる準備でもしましょうか。」
そういって、体を入れ替え、テンの下半身を自らの顔面に持っていく。
同時に、ピピンの下半身がテンの面前に現れる。
テンが恐る恐る下半身の衣類を剥ぎ取ると、そこには完全に形を変えた性器と
雄の匂いが勢いよく飛び出してきた。テンも、それほど余裕がなかったのか
遠慮なくピピンの雄にむしゃぶりついた。小さな口で、舌でそれを刺激する。
そのたびに唾液と先走り液が混ざり合い、雄を濡らしていく。

12A SONG FROM THE MOON 10:2003/02/22(土) 08:42
ピピンもまた、責め始めた。最初はピピン自身を、そして、口はピピンの後ろに移動し始める。
そして、舌が内部に進入するや否や、いきなりテンは口を離し、喘ぎ始める。
「ひあああっ!!」
「まだ序の口ですよ。それより、この時点でもうお楽しみですか?」
「くうっ、はあっ!!」
自らの舌で後孔を濡らしている間に、万が一に備えてベッドの脇に置いておいた
聖水を手に取った。最初は自らの手と指に塗り、次にテンの後孔にかける。
こんな使い方をしたら間違い無く罰当たりといわれるだろうが。
「ひあっ!! ナ、何をしたの?」
「ちょっとしたことですよ。あ、もういいですよ。」
そういって口での刺激を終わらせるように促す。もう一度体勢を整えると、
唾液と自らの先走りで濡れたピピン自身に、清めるかのように聖水を塗る。
「ちょっと、罰当たりなんじゃない?」
「確かにそうですね。」
お互いに苦笑している。どうやら罰当たりなのは自分自身もわかっているようだ。

13A SONG FROM THE MOON 11:2003/02/22(土) 08:43
「ごめんなさい。もう、挿れますね。我慢の限界ですから。」
そういって、テンの後ろにペニスの先端をあてがう。
「う、久々だからちょっと怖いかも。」
「じゃあ、キスしながら挿れますよ?」
「そうして?」
ねだるように口づけを交わすテンとピピン。ピピンの濃厚なキスに、必死に答えようとするテン。
そして、ピピンはペニスをテンの秘部に少しずつ埋め込んでいった。
「ん、んんんんんんっ!!」
やはり久々だったからかなりきつい。だから、少しでもテンの負担を減らそうと
ピピンは背中をさすったり、前を弄ったりして緊張をほぐす。
完全にほぐれた時、ピピンのそれは完全にテンの中におさまった。
「少しきついでしょう。もう少し、身体を――」
「動、いてぇ…。」

14A SONG FROM THE MOON 12:2003/02/22(土) 08:44
そう言ったのはテンだった。
「オ、王子?」
「痛く、ても……いい。だか、らぁ…早くぅ!!」
どうやらこの王子様も早く気持ちよくなりたいらしい。どうやら理性が切れたのはピピンだけじゃなかったようだ。
「それじゃあ・・・動きますよ。」
ようやく待ち望んでいた動きに、テンは声をだして喜んでいる。
普段は凛々しく、あどけない王子も今は立派なオスとなっている。
こんな姿を見れるのは少なくともこの一介の兵士だけである。
「ひうっ!! んあああっ!!」
いきなり前を弄られ、いっそう締め付けが強くなってきた。
「やっぱり、気持ちいいほうがいいんですね?」
「んんっ、はあっ、ああっ…いいっ! 」
ピピンも負けじと腰を激しく動かし、内部にある前立腺と前にあるテン自身を攻め立てる。
動きが激しくなるに連れ、テンも自ら腰を振り始めた。どうやらテンも限界らしい。

15A SONG FROM THE MOON 13:2003/02/22(土) 08:44
限界がきているのだ、が。
「悪いですけど…壊れましょうよ。」
そして、わざと腰の動きを緩くし、前だけを攻める。焦らしているのだ。
乱れている自国の王子を、雄として壊して、泣かせてやりたいのだ。
予想通り、テンの方から腰を使い出してきた。それを待っていたかのように、ピピンは騎上位に持っていく。
突然の重力からの力に思わず力が抜けるテンであったが、腰の動きは止まない。
さらに、ラストスパートをかけんばかりの勢いでピピンの腰の動きはいきなり激しくなった。
「ああああっ!! やあっ、もう…だめぇ…壊れそうぅっ!!」
「壊れてもいいですよ…僕も、追いつきます。」
自らの腰の動きを速め、絶頂へと走るピピン。もちろん、テンを"壊すために"前と
後ろを攻め立てる。テンも懸命に腰を振り、絶頂に近づく。
ピピンが自らをテンの奥底まで突いた、その時。
「はあっ、ああっ、も、やあっ!!」
「くっ! 」
ピピンはテンの中で精を注ぎ、テンも快楽の証を互いの腹部にぶちまけた。
もちろんピピンは最後まで搾り出すかのように腰を動かしていた。

16A SONG FROM THE MOON:2003/02/22(土) 08:45
「恥ずかしい…。」
そうポツリと呟いたのはテンだった。
「でも、とても可愛かったですよ。」
「可愛いって…男に使う誉め言葉?」
ちょっと怪訝そうなテンであった。男の場合、カッコイイと言われた方がいいらしい。
「そういうところが好きだってニュアンスですよ。もちろん、今も。」
「だからって…ちょっとにやつ炒めで見ないでよぉ。」
さほど慌てる様子も無くフォローを入れるピピン。てれるテン。
あの後、急いでテンに下着を穿かせ、自分の服の上を着せたのだ。
ブカブカなのだが、十分それはリビドーを掻き立てる格好であった。

17A SONG FROM THE MOON 15:2003/02/22(土) 08:46
「この夜が開けたら、すぐにでも二人で訓練をしましょう。」
「…そうだね。」
優しく微笑む二人。ココだけ見ると仲のいい、年の離れた友達のように見える。
「ねぇ…キスして。」
「キス……ですか?」
「それが、僕が強くなれるおまじないだから。」
「それなら…。」
答えるかのように口付けるふたり。しかし、ピピンはすぐにテンを押し倒した。
「そういった格好させておいてなんですが、なんかまた…。だから、もう一回しましょう。」
「んんっ、ピピンのスケベ〜〜〜〜っ!!」
このあと、何ラウンドまでヤったのかは本人達しか知らない。

18A SONG FROM THE MOON 15:2003/02/22(土) 08:46
「この夜が開けたら、すぐにでも二人で訓練をしましょう。」
「…そうだね。」
優しく微笑む二人。ココだけ見ると仲のいい、年の離れた友達のように見える。
「ねぇ…キスして。」
「キス……ですか?」
「それが、僕が強くなれるおまじないだから。」
「それなら…。」
答えるかのように口付けるふたり。しかし、ピピンはすぐにテンを押し倒した。
「そういった格好させておいてなんですが、なんかまた…。だから、もう一回しましょう。」
「んんっ、ピピンのスケベ〜〜〜〜っ!!」
このあと、何ラウンドまでヤったのかは本人達しか知らない。

19名無し厨房:2003/02/22(土) 08:52
はい、甘いにも程がある物が完結しました(w
本気でピピンの口調がわからないのでどうしようかと思ってました。
丁寧語で喋らすって手段に逃げましたけど(ニガワラ
それにしても喘ぎ声って難しいなぁ。変にやるとロリになるし・・・。
参考になると思って借りたやつは全然喘がないし(DXY!)。
もう少し研究しましょうっと(特に喘ぎ声)。

20sh:2004/07/22(木) 18:38
僕たちがここに連れてこられてから、6回陽が沈んで昇った。
僕はやっと虚無の淵から意識を取り戻した。
脱力していた5日間の記憶はあまりない。
動かない僕を他の奴隷たちは同情して匿ってくれた。
たぶん人間の傭兵もすこし見逃してくれたのだろう。
、、そして、ヘンリーがいつもそばにいてくれた。
衝撃で思考が停止し、指先すら動かす事の出来ない僕に、
天気や、辺りを飛ぶ鳥のことを話してくれたり、水を持って来てくれたり。
話のほとんどは覚えていないけれど、、
僕は5日ぶりに固い土の床から腰を上げた。
絶望に淵に触れ、僕は選択した。
――父の最期の言葉・・・
、、そして
「ヘンリーにおわび、ゆわなきゃ」

21sh:2004/07/22(木) 18:39
昨晩のおばさん(子供の面倒を見るのが好きらしい)とヘンリーの話によると、
今ヘンリーは給水係をしているらしかった。
休息所の近くで作業をしていたおじさんに、給水係の勝手を聞くと、
僕の体に対して大きすぎる水桶に、なみなみの水を入れて、
ヘンリーがいるであろう大作業場に向かった。

初めて出る作業場は、死人のような目をした奴隷であふれていて、
それよりも恐ろしい、卑下た面の鞭男たちが絶対服従の証を自慢気に振るっていた。
こんなところにヘンリーが独りでいるのかと思うと、
ぞっとするのと常時に、心底彼に感心した。
彼はやはり、人の上に立つべき天性の統率者なのだ。
どんな苦境にも屈しない、強靭な精神。真の王。
こんなところで奴隷として過すべきではない。
そして僕も父の遺言を果たさなくてはならない。
―早くここを脱出しなければ。

22sh:2004/07/22(木) 18:40
歯を食いしばり、重い水桶を持って怪談を昇ると、そこには探していた翠緑の頭。
「ヘンリー!」
汲んできた水を全部こぼしそうな勢いで駆け寄ると、杓子を持ったヘンリーがこちらに気付いて
安心したような、困ったような顔を見せた。
鞭男がさっきの僕の声に気がついて、こちらを不審な目で見始めたので、
ヘンリーの水桶に水を移す振りをしながら小声で話し掛けた。
「ヘンリー、心配かけてごめんね。もう、もう大丈夫だから。
 逃げよう、逃げなきゃだめだ。」
ヘンリーの面の筋肉が緩む。
「父さんのことば、本当だとしたら、僕ぜったいにお母さんを探したいんだ。
 ヘンリーも一緒に行こう!」

23sh:2004/07/22(木) 18:41
「父さん」と言ったとき、ヘンリーの表情が曇るのを僕は見逃さなかった。
水面がちゃぷりと揺らぐ。
――なにか変だ。
「・・・ヘンリー?」
腕を掴むとビクッと過剰に震える彼が痛々しくて。
目を反らしたヘンリーの唇からは、同意も反論も生まれてはこなかった。

「ヘンリー」



後から聞いた話で、彼は精神的ダメージにより、言葉を失っていた。
彼は虚無にいた僕に、言葉をなくしても話し掛けてくれていたのだ。
枯れた筈の涙が、また僕の頬を濡らした。

24sh(フォロー):2004/07/22(木) 18:51
主人公×ヘンリーのつもりです。
かっこ悪いが、フォローをすると、
パパスが殺されたのは自分のせいだと気に病み、
一時的な失語症(?)になってしまったヘンリー。
しかし主人公の心の奥に触れ、言葉を取り戻す・・・
みたいな話です。
しかし続きは書いていないのであしからず。

変なの投下してすみません。

25bottom of the night 1:2004/07/23(金) 01:57
石造にされてあの冷たい日々を過ごし、そして迎えた何度目かの春。
もはや霞んで何も入らなかった視界にも、彼らはリュカの瞳をこじ開けた。
利発そうな顔立ちをした女の子が杖を翳し、辺りに薄桃色の霧が立ち込めて・・・・
総ての長い束縛、永遠かと思われた硬直が、身体から去っていく。
そして。
動けない自分を覗き込む少し期待したような二人の可愛らしい子供。
しかしリュカには女のこの方は目に入らなかった。
直ぐ隣、長い豊かな髪を一本に束ねた、あどけなさのうちに凛々しさを秘めた少年。
自分を大きな青い瞳でじっと見詰める。
「おとうさん?」
恥ずかしげに、そのサクランボのような唇から発せられた言葉。

其の瞬間、言い知れない欲望がリュカを包んでしまった。

26bottom of the night 2:2004/07/23(金) 02:02
船旅が長い中、仲間のモンスターたちの大きな寝室と、人間用の小さな寝室はなかなかに離れた部屋をとってある。
理由はモンスターたちの鼾が酷いもの、活動時間が夜の間はそれぞれ違いがあるからである。
交代で一人が見張りを努めることになるが今夜のリュカの時間帯が終わり、ピエールと交代すると彼は船底に近い寝室へと降りていった。
ドアをそっと開けると、ティミーが言われたとおりに風呂を終えてベッドにもぐりこんでいる。
「おとうさん・・・ご苦労様」
リュカの気配に気がついたのかティミーが顔を出して微笑む。其の顔がうっすらと赤い。
「ただいま、ティミー。お父さんの外に居る間にちゃんと寝ておいたかい?」
「うん・・・寝てたよ」
腰をかがめてキスをする。
「いい子だ。じゃ、服を脱ぎなさい」
「はい・・・」
ベッドに上半身を起こしてまだ眠そうな目を擦りつつ、あどけない手つきでパジャマのボタンを外す。
リュカはそれを近くの椅子に腰掛けてじっくりと観察した。

27bottom of the night 3:2004/07/23(金) 02:06
滑らかで真っ白な勇者といえどまだ戦い慣れをしていない肌が露になり、
桃のように色淡い乳首が布から見え隠れした。
もじもじとした手つきで上を脱ぎ、続いてためらいがちに下を下ろすと、
つるんと剥かれたゆで卵のような子供特有の未成熟で美しい体がリュカの目に晒される。
暫く下から上まで舐めるような視線を送るリュカに、ティミーは顔を赤くして俯いた。
この瞬間をリュカは愛した。
誰かが言っていた。この世で完璧な形を成すものは、少年の身体である、と。
全く其の通りであると思う。男のように無骨ではなく、女のように媚びない、その愛しい水のように透き通った柔らかな存在。
それがたった一人の勇者、自分の子供であるという背徳的な事実は、リュカの悪魔的な部分を擽る。

「どうした?緊張してるの?」

28bottom of the night 4:2004/07/23(金) 02:09
ベッドに腰掛け、頭を撫でながら優しく問いただす。ますます顔を赤らめるティミーの下に、悪戯っぽく手を伸ばした。
「はあ・・・!おとう、さ・・・!」
「こっちはこんな風になってるのにね」
少年の中心で反り返り可愛らしく主張し始めたしこりを手で包んでやる。べっとりと濡れてきたピンク色の先端をくすぐるように指で愛撫すると、
腕の中のティミーが猫のように震え始める。
「は、・・・ぁ、あ、おと・・・さん・・・」
普段のティミーからは聞くことの無い、自分だけに許された淫らで可愛い声。瑞々しいオレンジの髪の残り香に酔いながら、リュカは指の動きを唐突に止める。
「おと・・・うさん?どう・・して・・」
何故快感を止めるんだとばかりに無垢な瞳でじっと見上げてくる。リュカは微笑んで唇を重ねると、ベッドに足を広げて座りなおした。
中心はティミーの視線を釘付けにするほど大人の主張を見せている。
「ティミー、この前教えたことをやってみようか?」
先日、ティミーの未成熟な雄を咥えて昇天させてやり、こういう方法もあるのだと身体で教えてやったばかりなのだ。
余りの快感に倒れこみそうになった息子の身体を支えてやりながら、今度は自分を悦ばせるように、と耳元でささやいて。
「はい・・・」

29bottom of the night 5:2004/07/23(金) 02:15
ティミーはおずおずとうずくまると、父の股間に被さる衣服を捲り上げる。覗いたのは、男にしては色や佇まいがあまりに淡い、しかし形と大きさは容姿に似合わず立派なものだった。
ティミーは浮かされたような堪らない表情で、舌を伸ばしペニスの根元から先端へと舌を這わせる。
「ん・・・」
其の微細な快感にリュカが呻いた。少年の小さく湿った舌は想像以上に気持ちよかった。
稚拙な舌遣いが、かえって微妙な刺激を与えてくる。其のうちに舌では間に合わないことを悟ったティミーは、小さな両手を竿に当てて上下に優しく扱き始める。
「ん、気持ちイイよ・・・ティミー・・・」
優しく頭を撫でられて、ティミーの下半身にも血が集まっていく。
憧れの父親に喜んでもらうのはどんな時でも彼にとって喜ばしいものだった。
初めて父を前にしたとき、全身が火照った。綺麗という言葉が似合うような大人の男。ユウヒはその一瞬で恋に落ちた。
そしてまた父親その人も自分を見てくれていると悟った。
「は・・っ、ティミー・・ティミー・・・!でる・・・っ」
リュカの上ずった声にそれまでうっとりと彷徨っていた意識が戻された。見上げれば艶やかな表情で父はうっすら汗をかいている。
息も荒い。ティミーは以前そうしてくれたようにきゅうっと頬を窄めて、根元を扱いた。
「はあっ・・・!」

30bottom of the night 5:2004/07/23(金) 02:19
びくびくっと父の腰が震えたかと思うと、口の中に勢いよく生暖かい液体が放たれた。
とろりとして、独特の臭みのある精液を、ティミーは何とか飲み込もうとする。
「飲んでくれたのか・・・?」
喉の奥に無理やり押し込んで息を吐く息子を抱き上げて、嬉しそうにリュカは前髪を掻き分けた。
頬に飛び散って顔をべとべとにしているのも、かえって彼を煽る。
「うん・・・だってお父さんも、飲んでくれたでしょ?」
勇者とは言えど、まだこんなにあどけなくて可愛らしいばかり。リュカはたまらなくなってティミーを抱き寄せるとそのまま口付けをする。
ティミーもまた、嬉しそうにその口づけを受け入れた。

美しいもの同士が絡み合う姿は淫靡で背徳的だった。その乱れ行く姿は外に広がる暗い海だけがそっと覗く事が出来た。

「ティミー・・・ベッドに横になりなさい」
父の柔らかい命令を逆らうことなく甘んじる。
まだ子供と少年の、しなやかで柔らかく穢れない体が宝物のようにシーツの上を伸びやかに横たわる。
白い体と青い瞳、もしかすれば女よりも瑞々しく美しい華奢な身体。どこか恥ずかしげに、
そしてどこか期待したような灯を宿した可愛らしい瞳がリュカを捉えて離さない。
「可愛いよ、ティミー」

31訂正:2004/07/23(金) 02:24
スミマセン、>>29の文に息子の名前がユウヒになっていますが、
これは私がつけたものです。ここにレスするとき、認識度の高い
リュカとティミーで書き直してるのですが、ミスがでちゃいました。
そして>>30も、番付けが5ではなく6ですね・・・;
そして改行も気をつけます、読みづらくてごめんなさい!
ちょっとミスが多いので今日はここまでで;

32sh2-1:2004/07/24(土) 08:26
「ん・・・、リュカっ、まずいって!」
「大丈夫だよ。しばらくは戻ってこない。」
「でも・・・ン」

ラインハット、季節は初夏。
城の中庭には王妃自ら手がけた自慢のユリ達が涼やかに咲き誇っている。
そのユリを眺める人影がいくつかあった。
ラインハット王妃マリアと、グランバニア王妃ビアンカ、王女ポピー、
そして追いかけっこをしている両国王子ティミーと(半ば本気で逃げている)コリンズである。
そんな麗らかな雰囲気地は裏腹に、城の最上階、王の後見人であるヘンリー夫妻の部屋は
噎せ返るような怪しさで満ちていた。

「だめだ・・・っ!はなせっ」
「もう半年振りかな?ほうっておいてごめんね、ヘンリー・・・」
「んぁ・・・」

33sh2-2:2004/07/24(土) 08:27
マリアに見頃のユリ園を見に行かないかと誘われ、
喜んで部屋を出た王妃王女と(半ば無理矢理のコリンズ含む)王子たち。
部屋にはリュカとヘンリーの二人っきりになったところで、
ヘンリーの体が、柔らかなビロードに覆われたのソファに沈んだ。
リュカがヘンリーの手首を押さえつけ、押し倒したのだ。
いつ戻って来るか分からない王妃たちに怯え、必死になって抵抗するヘンリーだが、
10年間石像だったため、その分身体も若い上、今も旅を続け
日々魔物たちと戦っているリュカに腕力で勝てるはずもなく、
じたばた動こうとするものの、上から押さえつけられ、びくりとも動かない。

「やだ!やめろ!」
「ヘンリーはもう僕のこと好きじゃないの?」
「そういうことじゃな・・・」
「浮気してた?」

34sh2-3:2004/07/24(土) 08:28
そのエメラルドの瞳を哀しそうに覗き込む。
思わずヘンリーはきょとんと目を見開いた。

「・・・コッチが浮気じゃないのか?」
「僕は本命だよ」

真剣な顔でヘンリーを見つめ、その頬に口付けする。

「・・・おまえほんと馬鹿」
「そういうヘンリーだっていやとか言っておきながら・・・」
「あッ」
「身体は素直だね」

耳元でくすっと笑いながら囁かれて顔がかーっと赤くなる。
久しぶりのリュカの指先に確かにヘンリーの身体は反応していた。
リュカはヘンリーの弱いところを全部知っているわけだから余計太刀が悪い。
観念したのか、ヘンリーはリュカの肩を掴むと、その首筋に噛み付いた。

「もーいいや。好きにしろ」
「じゃ遠慮なく」

35sh2-4:2004/07/24(土) 08:29
そういうとリュカはヘンリーのズボンを下着ごと剥ぎ取る。
性急な動きにヘンリーが身体を強張らせるとその眉間に口付けが落ちる。

「久しぶりだし、優しくするから・・・」
「だいじょぶだっ、て・・・・・・それに、そんな余裕なくしてやる」

ヘンリーはリュカの腰の、少し立ち上がったものを掴む。

「っ・・・強気だね、ヘンリー」
「いいから早くこいよ」

本当は怖いくせに負けず嫌いだなーでもそこが可愛いんだけど、などとひとりごちながら
いつの間にか濡らした指でヘンリーの後ろに触れる。
びくっと震えるヘンリーの口を塞ぎ、ゆっくりと中指を挿入した。

36sh2-5:2004/07/24(土) 08:30
「んっ、、痛・・・」
「力抜いて・・・」
「むり・・・!」

久しぶりの後ろは抵抗が大きくなかなか痛みから先に進まない。
リュカは中指を中でぐるっと回した。

「アッ!!」

一際高く大きな声がヘンリーの口から漏れる。
思わずヘンリーは両手で口を塞ぐ。

「いいよ、ヘンリーの声聞かせて?気持ちいいの、教えて?」
「やっ、リュカッ!ひッ・・・」

37sh2-6:2004/07/24(土) 08:31
指を2本に増やして掻き回す。
しかし、肝心のイイトコロには触れず、直前で避ける。
そのもどかしさにヘンリーは身体を攀じってリュカに縋りつく。

「リュカ・・・ッ、もっと、ちゃんと・・・」
「ちゃんと、何?」
「・・・・・・っ」
「ね、ヘンリー、何が欲しいのかちゃんと言って?」

そう言ってヘンリーの首筋に吸い付く。
どんどん下へ襟を緩め、胸まで辿り着くと、左胸に噛み付く。

「ぃやぁ!!リュカぁ・・・も・・・」
「どうしてほしいの?」
「んん・・・」

38sh2-7:2004/07/24(土) 08:31
なおもヘンリーの中で2本の指は怪しく動きつづける。
立ち上がった胸の突起を舌先で転がし甘噛みされると、甘い声と一緒に腰が浮いた。
もうヘンリーの股間のものも立ち上がり、ぬらぬら光っており、
リュカだって余裕なんかないはずなのに、言葉で、指先でヘンリーを問い詰める。
ヘンリーの瞳はいつの間にか涙で溢れていた。震える唇から小さな言葉で、、

「リュカの・・・っリュカのがほしい・・・ッは・・・挿れて・・・!」

「よくできました。」

にっこり笑うとリュカは立ち上がり反り返った自身を掴み出した。

39sh2-7.5(中休み):2004/07/24(土) 08:35
>>31さん途中なのにすみません!
また主人公×ヘンリーです。
あげてみましたが、なにか不備がありましたら知らせて下さい。
ではこれから出かけてきますので、続きは今日中にでもアップできると思います。
では。

40sh2-8:2004/07/25(日) 00:36
「っあッ!はぁッ・・・あぁッ!!」
「ヘンリー・・・っ」
「痛・・・!くぅ・・・んんぅ・・・」

ヘンリーは痛みで震える腕を、リュカの脇下を通して背中に回して抱き締める。
じっとり汗ばんだ額に緑髪の一房一房が張り付く。
眉間に寄った皺に、震える睫毛、濡れた唇から覗くピンク色の舌、甘い吐息。
その全てが扇情的で、痛がるヘンリーを労わり、じっとしていた腰が、
我慢しきれず動き出した。

「ああッ、あ、あっ、リュ、は、はや・・・んぁ!」
「ヘンリー・・・・・・いいよ、すごく締まってる・・・」
「や、、ふあ・・・、あんっ・・・」

段々と快感がヘンリーの身体を支配していく。
それを察してか、リュカの動きが早まる。

41sh2-9:2004/07/25(日) 00:37
鍵のかかっていない部屋で、いつ妻子が帰ってくるか分からない状況。
そんな背徳感が余計二人を興奮させた。

「はあっ、あ、ああッ、も、もう・・・イく・・・!」
「うん、、一緒にイこう・・・」
「ん、ひゃっあ、あーッ!!」
「、っく・・・!」

ヘンリーが絶頂に達した瞬間、入口が一気に締まり、
それに煽られてリュカも直後中で果てた。

42sh2-10:2004/07/25(日) 00:38
大分時間がたったのを思い出し、リュカはすぐにヘンリーの中から抜け出すと、
うつ伏せになり、はあはあと未だ苦しそうに肩で息をしている、
乱れた衣服の下の背中を撫でてやる。

「気持ちよかった?」

横から顔を覗き込まれ、呆けていたヘンリーがはっとして、ごそっと顔をそらすと、
しばらくしてからこくんと頷いた。

「久々だから辛かったね。ごめんね」
「いー・・・から。謝るなよ・・・」

それを聞いてリュカがにっこり笑う。

43sh2-11:2004/07/25(日) 00:40
「浮気、しないでね」
「・・・ああ」
「好き、ヘンリー。愛してる」
「・・・ん」
「ちゃんと言って。好きって」
「・・・・・・」

今日はいつもより言葉を求めているように見えた。
言葉なんかで心は縛れないし、こんな言葉なんかと対等の想いなんか
なくなってしまっても差し支えのないものだとヘンリーは思う。
けれど、漆黒の瞳に捕らえられると空気を震わすそれさえも、
かけがえのない真実を乗せているような気がする。
昔から変わらない、真っ直ぐな瞳。自分を一番大切だというその声。

44sh2-12:2004/07/25(日) 00:44
「俺も、好き。愛してるよ、ずっと前から」

―今まで口にした言葉の中で、一番曇りのない、確かな言葉だった。


べたべたして気持ち悪いなどと悪態をつきながら、よろよろとバスルームへ
向かうヘンリーを見届け、換気のため窓を全開にし、汚れたビロードを
はずしたところでマリアとビアンカ達が戻ってきた。
薬茶を溢したとか適当な言い訳をして、状況を説明する。
本当に何の疑いも持たなかったのか、暗黙の了解なのか(マリアはきっと後者)。

そして、また何事もない一日が始まった。
(唯一この日以来変わったものといえばヘンリーを見つめる部屋の見張りの熱視線くらいだろう)


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