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FFDQかっこいい男コンテスト 〜ファイナルファンタジー8部門〜
10
:
サイゼルってみる
:2003/02/16(日) 17:12
その日の朝。
体育祭の準備の真っ只中でガーデンの外に生徒達は集中していた。
ゼルもその例には違わず、ガーデンの体育館近くで看板作りの作業をしていた。
のだが。
準備をサボろうと実行委員長のセルフィの目の届かぬところへと
移動していたサイファーが、偶然作業中のゼルを見つけたのだった。
「ええと…ここが…こうで…」
何やら一生懸命に熱中するゼルを見るのが楽しくて、
そのまま見守っておこうかと考えたサイファーだったのだが、突然。
ビリリリリッ!!!
看板の骨組みに出ていた釘にひっかかり、ゼルのTシャツの背中が破れてしまった。
「あーーーーーっ!」
ゼルの叫びに黙々と作業していたアーヴァインが顔を上げる。
そしてゼルを見て一言。
「くすくす…ゼル…背中丸見えだね?」
心配するでもなく心底楽しそうに呟くアーヴァインにゼルは文句を言おうとする。
しかしその瞬間。
ゼルはサイファーの肩の上に抱えあげられていた。
「あっ!サイファーっ!てめっ!なにするんだよ!」
「シャツが破れちまったんだからなあ?着替えなきゃなんねぇだろ?」
「ばっ…!そんなの理由になんねえよ!自分で行くよっ!」
顔を真っ赤にして反論するも、抱えあげられている以上なす術も無い。
「いーからおとなしくしてるんだな」
じたばた暴れているゼルやその場の全員を無視し、
サイファーはどこかへ行ってしまった。
「あ〜あ。まだ作業途中だったのになあ…」
ゼルは体育倉庫の中に連れて来られてしまっていた。
「なんでココなんだよっ!部屋じゃねえのっ?!」
嫌な気配を感じて大声をあげるが、サイファーがガチャリと鍵をかけてしまう。
「これで思う存分楽しめるなあ?ゼル?」
にやりと笑みを浮かべてそう言ってくる瞳に、ゼルは
予感が的中―――してしまったことを悟った。
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