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第2回東方最萌トーナメント 65本目
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「――紅美鈴!」
その瞬間、場内を歓声と拍手、紙吹雪が覆い尽くした。
「え……私が、勝ったん……ですか……?」
喜ぶより先に、信じられないといった感じで呆然とする美鈴。
そんな美鈴に、
「そうよ。私の負けね……見事だったわ、美鈴。おめでとう」
そう言ってすっきりした表情で手を差し出す咲夜。
「は……はいっ! ありがとう、ございましたっ!」
目には涙を浮かべながら、美鈴はその手を握り返した。
その瞬間、一層、会場の歓声と拍手が、強くなった。
しばしの間、会場内は、暖かな空気に、包まれた。
と、そこへ。
「おめでとう、美鈴」
「……お嬢様……ありがとうございます。この優勝、お嬢様に捧げます」
「ふふ、有難いけど、それは遠慮しておくわ。
他ならぬあなた自身の手で掴んだ、栄冠だもの。私は関係ない。
それと……咲夜、惜しかったわね、あなたも」
「はい。ですが、美鈴の力が一歩、私を上回った、それだけです。
私は、満足していますよ」
「そう……なら、いいのよ。
でも、これだけは言えるわ。2人とも、紅魔館の、私の、誇りよ」
そう言って、レミリアは誇らしげに微笑んだ。
「さあ、2人とも、勝負の時間はここまで。ここからは後夜祭の時間よ。
今までの勝負でも振り返りながら、会場の皆でじっくり飲み明かしましょう」
「「はい、お嬢様!!」」
また、2人の声が、重なって。
2人とレミリアは、また、笑った。
――違った意味で騒がしかった日々も、今日で終わり。
――明日からはまた、騒がしい日常が、戻ってくる。
――だから、せめて、この夜くらいは、
――去り行く祭りを、皆で騒いで見送ろう。
第2回・東方最萌トーナメント――――ここに、閉幕。
おつかれさま、でした。
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