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第2回東方最萌トーナメント 56本目

673ながされて永遠亭 3/6:2005/03/05(土) 23:55:30 ID:c3XBhTEQ
というわけで、自称月の民二人を迎え入れることになった因幡亭。着いた早々永琳に永遠亭とかって改名されてしまったが、別に拘りもないのでどうでもいい。
 住処提供の条件は永琳と交渉になったが、特に不満はない。自分と姫様の面倒は全て永琳がするそうだし、食料も分けるのを条件に作物の育ちをよくする特製肥料を提供してくれることになった。人参が増えるのはとても喜ばしい。
 後は私の仕事にして趣味で楽しめるかどうか。要は騙せる相手かどうか。
 永琳は無理だろう。とっておきの遁甲の術まであっという間に破られてしまったし、頭も相当切れるようだ。騙す相手としては見送りたい。
 姫様のほうはどうだろうか。見た感じかなりの天然だし、永琳に任せっきりで何も考えていないように見える。騙せる相手かどうかはさておき、困った顔が見てみたい。
 とりあえず接触を図り、様子を伺ってみることにした。
「あら因幡。どうしたの?」
 姫様専用に用意された部屋を覗いて見ると、何をするでもなくひとりでお茶をすすっていた。隠れて住むとか言ってたが、本当に何もすることがないらしい。
「ちょっと、お話しに」
「面白い話なら大歓迎よ」
「この辺りの噂話を」
「へえ、聞かせてもらえる?」
 掴みはよし。噂話に弱いのは月の民でも同じようだ。
 改めて姫様の隣にひょこひょこ移動すると、できる限り興味を引けるように切り出した。
「姫様は歴史の守護者って知ってる?」
「初耳ね」
「珍しく人間に味方する妖怪らしいんだ」
「ふんふん」
 時折私のほうを見ながら頷いている。間の取り方に気をつけつつ、続ける。
「こいつが他の妖怪に迷惑がられてるんだけど、何と満月の夜になると豹変するんだって」
「ふんふん」
「満月の明るい晩、夜な夜なあちこちを放浪しては誰彼構わず襲い掛かるらしいよ」
「ふんふん」
 後は一気にまくし立てる。姫様も大人しく聞いているようだ。
「本来は人間を護るために使う力を哀れな被害者に振るって、弱ったところをこう、がばっと!」
「ふんふん」
「その場で服をひん剥いて、その長い角で・・・・・・」
「ふんふん」
 頷きながらお茶をすする姫様を見てふと不安にかられる。ぼそりと、続けてみる。




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