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第2回東方最萌トーナメント 53本目
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リリーが落ち着くまで待つこと数刻。
ようやく泣き止んだリリーは、大妖精に自分のこれまでのいきさつを話した。
「えっと・・・つまり、目覚めたのに、伝えるはずの春がどこにもなくて途方にくれていたんですね?」
こくり・・・
不安そうに頷くリリー。
大妖精と出会ったからといっても、まだまだ心細いのは確かなのだ。
「確かに目が覚めたとき、いつもと風景が違っていたら、心細くなりますよね・・・」
大妖精はリリーを安心させるようにうんうん頷きながら答える。
「あの・・・聞いていいですか?」
リリーがおずおずと尋ねる。
「春は・・・どこにあるんですか?」
「・・・・・・・・・」
大妖精は答えに詰まってしまった。
今は冬の始め。
どう考えても春なんてあるはずがない季節だ。
春の妖精であるリリーが知らないのであれば、そうではない大妖精が春の場所を知るはずなんてない。
「・・・残念ですけど・・・今は冬ですから・・・春はまだないと・・・思います」
重い口調で大妖精が告げた。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・ぐすっ」
「わわわっ」
再びしゃっくりあげるリリーに慌てる大妖精。
このままでは先ほどの状態に逆戻りだ。
困ったなぁとうんうん首をひねる。
・・・・・・・・・。
「あ、そうです!」
3回半くらいひねったところでぽんっと手を打った。
「えっと・・・リリーさん、でしたよね?もしよかったら、今から私と一緒に行きませんか?」
「・・・春が・・・あるところ・・・ですか?」
「春は・・・ないですけど」
大妖精はリリーの手を引くと、パタパタと空に飛び立つ。
リリーもそのままつられるように空を飛ぶ。
「そのかわり、とっても素敵な冬が見れますよ」
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