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第2回東方最萌トーナメント 38本目
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朝もはよから家事をこなしていると、背中から響いてくる足音が聞きなれた式のものと気付く。
洗濯物を干す手を休め、かんかんでりの日差しに流れる汗を拭う。
藍さまーと呼ぶ声に振り返れば、そこには相変わらずの橙の姿が。
「おお、どうした橙。今日はやけに早起きだな」
「……えっと、実は藍さまに聞きたいことがあって」
もじもじと、いつも明朗快活な橙には珍しく発言に手間取っている。
はて、この子に限って聞きづらいと思うことがあるのだろうかと首を傾げてみるが、結局答えには辿り着けない。
「うん、とにかく遠慮せずに言ってみるといい」
「……はーい。
あ、あの、藍さまはどうして紫さまの式になったんですか……?」
「――――と」
確かに。
それは聞きづらい内容ではあると思う。かくいう橙も式であるから、そういう出生に関しては敏感になってしまうのだろう。
もっとも、私は橙を無理やり式に命じた訳ではないが、それでも橙の意志があったかといえば首を振らざるを得ない。
私が私なりに最善の結果を選んだつもりでも、橙がそう思っていない可能性は否定できないことだし。
……しかし、それはもう過ぎた話だ。
同じように、私と紫様の馴れ初めも、とうの昔に通り過ぎた懐かしい思い出でもある。
「あ……。もしかして、聞いちゃダメなの……?」<br>
少々難しい顔をしている私に、橙も気を遣っているらしい。
「いや、そんなことはないよ。
ただ、あまり運命的な出会いでも無かったから、橙の期待に沿えるかは判らないが……」
「それでもいいですっ。ぜひ聞かせてくださいっ」
ずいっ、と身体を摺り寄せて、瞳を爛々と輝かせながら懇願する。
……全く、むちゃくちゃ期待してるじゃないか。
「……あれは、いつのことだったか。
私はまだ式ではなかったが、それでも永く生きてきて多少の知性は備えていた――」
――――
続きはこちらです。
ふかふかー。
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