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場所/春海市:春海湖
38
:
ナレーター
:2004/11/27(土) 21:13
>>35
『テラーヴィジョン(スタンド)』は最初の方法で単純に解除される。
『少女』の愛犬『ハナ』
→『死後のダメージ』が比較的軽かった
(というかほぼなにも攻撃受けてない状態にあった)ため、頭蓋が破裂した亡骸はそのまま。
死因は『鉈のような鈍器に近い刃物で咽喉部から刺殺』と断定されているが
目撃証言は『少女』の、「おそろしい鳥が貫いた」という信じ難いものだけ。
『少女』
→動物愛護団体に起訴される。
予備審問の間にも興奮状態で妄想としか思えない『公園での真実』を喚き散らした。
裁判所の判決では精神鑑定において責任能力は無いと判断され精神病院に強制入院。
←TO BE CONTINUED
39
:
『テラーヴィジョン』
:2004/11/27(土) 21:14
>>37
「それでは、また縁が会ったら…」
そう言ってさっさと晴海湖周辺から『立ち去る』
40
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/03(金) 00:36
夕方も過ぎた頃、のんびりと近くの歩道を歩いている。
両の手は、ダウンジャケットのポケットに突っ込んだまま。
「随分と、冷えてきましたね…夜の散歩もままならない」
呟きながら、自動販売機の前で止まる。
「…暖かいものでも、飲みますか…」
41
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2004/12/03(金) 01:23
「あー、あの娘のせいであの辺は当分出入りできないわ。やんなっちゃう」
自販機横のベンチで『くりぃむカフェ』なるホットコーヒー牛乳片手に。
「おっと、そこいく青少年、その自販機はドリンク全部冷えてるよ。
身をもって思い知ったからね……」
しかしその吐く息は白い。明らかに温い飲み物を飲んでいるようだった。
その手の中では、缶の中で液が高速回転をかけられていた。
もちろん他人には気づかれない。
物質は運動によってエネルギーを消耗し、そこに熱量が発生する。
そして液体は波紋の伝導が比較的易い物質の形状。
「ふー、寒い寒い」
42
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2004/12/03(金) 01:24
>>40
>>41
43
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/03(金) 23:20
>>41
掛けられた声に販売機を見る。なるほど、全て「冷たい」になっている。
「おや…随分と季節外れの自動販売機ですね…
ご忠告、ありがとうございます…」
小さく御辞儀をする少年…
涼芽は「青少年」と言ったが、パッと見ではどちらとも取れる顔立ち。
「雰囲気」は、たしかに少年の様に思えた。
身長は「155から160cm」程度だろうか。少し距離があるので正確にはわからない。
応えた声は低くない。「変声期を迎えていない」とも考えられる。
「少年」であれば「13、4才」くらい、だろうか。
…もっとも、それくらいであれば年齢など意味をなさないこともある。
もし薄着であれば、身体のラインでわかるかもしれないが。
「…さて、どうしましょうか…
他の販売機は…」
呟いて、別の自動販売機を探そうとする
44
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2004/12/03(金) 23:40
>>43
「私の飲み差しでよけりゃ、あげるけど?」
とぷん、とぷんと揺らすその音の重さは、まだ量があること示していた。
「“ちょっと人より体温高”くてねぇ。私が触ると温かくなるんだよ。
季節はずれか……いや、まったくそのとおりなんだけど。
でも自動販売機が『そろそろ寒いからホットにするか』なんて気ぃ回せたら
それはそれで私は気分が悪いと思うなあ。
常に変わらない、バカみたいなところとかが機械らしいっていうのかな。
それに……こういう風に文句が出るぐらいの方が、なんていうのかな……。
『街の景色』っぽくて、私は好きさ」
手の中で揺すっていたコーヒー牛乳を止めてから。
「ま、アンタにゃ不便なだけか。
だから、奇妙なことかも知んないけど、そのお詫びに、ほら。
それともやっぱり新品おごってやろうか?」
45
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/06(月) 14:17
>>44
「…僕には、『管理者の怠慢』にしか思えませんがね…」
感慨も何もない言葉をはく。
「会ったばかりの方に物をもらうほど、図々しいつもりはありませんので…
気持ちだけ、戴いておきます…」
そう言って販売機に硬貨を入れ、缶牛乳を購入する。
「…しかし、冷たいものを飲むのは辛いですね…辛いと言うと、少々オーバーですが…
…すみませんが、少し温めていただけますか?」
涼芽に近づきながら尋ねる。
…体温―36…高いというなら37℃か―程度で「温められる」とは到底思えない。
あるいは、『スタンド能力』なのではないか。
そう考え、温めるところを「見せてもらう」ことにした
46
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2004/12/06(月) 21:03
>>45
くすっ、と微かに笑ってその缶を掴む。
同時に缶に触れている一瞬、バチッと電流のようなショックが走った。
「おっと、悪い」
涼芽は即座に缶を高く掲げて『テラーヴィジョン』から取り上げる。
ギュンギュンギュン...
缶の中の牛乳だけを、波紋のコントロールで対流を起こして蠕動させた。
「ほら、できた」
ビキッ
密封された缶は内容物が熱で膨張したため、外側に膨れ上がる。
電子レンジと同じ原理を、人の意思で微調整して行ったのだ。
だから破裂には至らない。
「ちょっと熱過ぎるかな?」
言いながら、缶を返そうと手前に突き出す。
無論、スタンドの像など『テラーヴィジョン』にも確認できない。
違和感といえば涼芽と缶越しに触れ合った瞬間走った電気に似た感触だけだ。
47
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/07(火) 00:49
>>46
「…っ!」
思わず小さく呻いてしまう。
静電気…にしては強い。それに、それほど痛くはない。
それに、『皮手袋をしているのに』そこまで通るものだろうか。
(…電気の『スタンド』…?でも、何も見えない…)
そんなことを考えているうちに、缶を返される。
「……あ、ありがとうございます…」
温かい。確かに温まっている。
軽く振り、缶を開けて一口飲む。熱いくらいだ。
「…ちょうどいいですよ。ありがとうございます…
…やっぱり、この寒さでは、温かいものが欠かせませんね…」
口では平静を装うが、頭の中では思考が続いている。
(…「電気」と「熱」…?確かに、繋げられないことはない…
でも、何も見えなかった…)
…ふと思う。
(…僕が、思い込みすぎているだけ?
彼女は、『スタンド使い』ではない…?)
別に、それがわかったからといって、どうこうするわけではないのだが。
ただ、『興味』がある。それだけ。
48
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2004/12/07(火) 10:25
>>47
「ああ、そーだ」
思い出したように、涼芽が声を上げる。
「青少年君。黒髪黒服白リボンの小学生ぐらいの女の子、見なかった?」
手ではエイナの身長を示しながら、尋ねる。
「あの子とウチの兄貴逢わせるとめんどくさいのよねぇ……。
警察に追われてるのも一応、あたしの責任も少しあるし」
49
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/07(火) 17:35
>>48
「……え?」
気付けばミルクを飲むのも忘れて考え込んでいた。
掛けられた声にようやく我に返る。
「……残念ながら…」
少し考え、肩を竦めて首を振る。
「……その特徴…確か、地方紙にも書いてあったような…」
『例の』事件以来、地方紙を―流し読み程度だが―読むようにしている。
自分の関わった『事件』は、自分は関わっていないことになっているようである。
そういったことを確認するために、読んでいる。
あるいは、他の興味を引かれる『事件』を探すために。
(…子ども「による」不良「へ」の暴行事件…これは、『普通の』事件ではない…)
それゆえに、特徴が印象に残っていたのだ。
…とはいっても、特徴は「証言者による身体特徴と当時の服装」だけだが
50
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2004/12/07(火) 18:06
>>49
「いやね、繁華街の裏手でハデな喧嘩をやっちゃってさ。
ケーサツに見つかったあたしを置いてバックレたから嫌がらせに
ツレの特徴吹き込んで逃げてきたのよ。
今思えばずいぶんすんなり信じてもらえたけど。
あの子、前例あったのね……。
だから、あたしが最初に見つけようと思ったんだけど」
広い春海市。女の子一人捜し出すのは、素人には容易なことではない。
「それに、ローカル新聞読んでんだったらもう察してると思うけど
とんでもなく凶暴だし強いから、一人で出会ったら触らない方がいいわね」
51
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/09(木) 15:25
>>50
…そういえば地方紙にはどこにも「子ども」などという表記はなかった。
背丈でそう考えてしまったが…いや、どちらにしても「子ども」か。
彼女が言うことを信じれば。
「……ちょっと待ってください…」
引っかかるものを感じる。
「……連れの、と言いましたね?
…だとすると、あなたも、『犯人の一人』ということになりますね…」
犯人の人数などどこにも書いてなかった。一人だと思い込んでいた。
「…つまり、あなたを警察に連れて行く、というのも『正しい選択』ですね…?」
涼芽の顔を見据えて、告げる。
ゴゴゴゴゴ…
…ふいに、顔を崩す。
「………ふふっ、冗談です…もし、あなたが『犯人の一人』であったら、
連れて行く前に、僕がやられてしまいますから…」
笑みを浮かべながら言う。
…どうでもいいが、見れば見るほど『少年』なのか『女性』なのかわからない顔だ。
美形という部類には入るのだろうが、
少し長めの…しかし手入れはされていないと思われる髪のせいでどちらにも見える。
「…よほど特徴的なことがないと、探し出すということは難しいでしょうね…
一応、気にしてはみますが…見つけたら、警察にでも連絡しましょう…」
ふふ、と笑って応えた
52
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2004/12/09(木) 15:51
>>51
「警察より先に、津縁法律相談事務所の涼芽さん宛てに連絡くれたら
ジュースといわず昼飯ぐらい奢ってやるわよ。
あ、でも間違っても弁護士先生には内緒ね」
53
:
未だ名無き者
:2004/12/10(金) 23:15
>>52
「…考えておきましょう」
電話番号は聞かない。
法律相談事務所であれば、電話帳に載っていないことはないだろう。
残っていた牛乳を飲み干し、缶をゴミ箱に捨てる。
「…さて、少し歩いてきますか…
棒に当たるかもしれませんしね…」
そう言って、涼芽に背を向け歩いて行こうとする
54
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/10(金) 23:18
失礼、
>>53
は自分です
55
:
『テラーヴィジョン』
:2004/12/24(金) 14:42
>>53
(続き)
少しだけ涼芽の方に顔を向ける。
「…それでは、また縁があれば…」
そう言って、この場から『立ち去った』
56
:
『テラーヴィジョン』
:2005/03/29(火) 00:48:35
夜の湖畔を一人歩いている。
「…はぁ…もうすぐ、学校が始まる、か…」
独り言を呟きながら、特に何をするわけでもなく
57
:
『テラーヴィジョン』
:2005/04/02(土) 09:34:49
「…しかし…結局何の情報も見つかりませんね…」
例の傷害事件、始めの地方紙でのニュースから後は、何も話は出ない。
人の興味は移りやすい、ということを象徴しているようでもある。
しかし、「変わり者」はどこにでもいる。
そのような事件に、未だ興味を持ち続けているよな。
…もっとも、すすんで情報を得ようとしているわけではないのだが。
「…終わった、のでしょうか…それとも…」
始まり、なのだろうか。
そんな事を考えながらベンチに座る。
服装は白のパーカーにジーンズ。
長い前髪のために顔はよく見えない。
もっとも、『TV』を知っている者には、逆にそれが特徴ともとれるが
58
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2005/04/03(日) 07:20:52
>>57
「よぉ」
『TV』の記憶に残る声と、ほぼ同じ声が響いた。
「夜の散歩? 趣味がいいじゃん」
その姿は、先刻とは違う。
うがった見方をすれば『TV』に対抗したような中性的コーディネート。
ミリタリーパターンのカーゴパンツに上は赤いシャツと黒のベスト。
キャップを目深にかぶって顔の上部が隠れている。
さらに追い討ちのように、夜風に流れた雲が、月明かりを遮った。
「夜中の風ってのは、昼間とは段違いに浴び心地がいい。そう思わない?」
59
:
『テラーヴィジョン』
:2005/04/10(日) 13:03:16
>>58
「…おや…お久しぶりですね…」
僅かに顔を上げて涼芽の顔を見る。
「お互い様、でしょう…
…あれから、どうですか?」
例の『事件』について尋ねてみる。
こちらは進展なし、とも告げる。
「そうですね…この時期になると、昼の温かい風も良いですが、
夜の冷たい風も良いですね…
…こう、頭をはっきりさせるというか…
夏になれば、もっと良いかもしれませんね…」
60
:
津縁涼芽“波紋使い”
:2005/04/10(日) 23:52:27
>>59
「は? どれからどうだって?」
素っ頓狂に声を裏返らせ、津縁は聞き返す。
「それよりよ、人助けと思って少し付き合っちゃくれねぇか?」
その言葉のBGMには、パトカーのサイレンが夜の帳を振るわせる。
「なに、犯罪の片棒担げって言ってるわけじゃねーんだ。
職質されりゃ正直に答えてくれていいし。
隣りに居てくれりゃあとはこっちでなんとかするからさ。
悪いようにはしねーよ」
ごそっ、と上着のポケットから何かを取り出す。
「お兄さんも見たくないだろう? 目の前で人間が部品ごとにバラけるの」
ぶきゅっ。津縁の手の中の何かが、不快な水音を立てて潰れる。
ぼたたっ。土に粘度の高い液体が水滴を落とした。
「もちろん、これは脅迫じゃない。
兄さんをヤる気はないし、俺がなるわけでもない。
バラバラの組み立て不可能な不幸な体験するのは、青い制服の連中だ。
こっちも見たくないし、不可抗力でない限りやりたくはない。
快楽殺人鬼ってぇ種類の生き物と一緒にされたくは、まだ、ねぇからな」
右手で握り潰してクシャクシャの、『眼球』を投げ捨てて呟く。
眼科医や生物学の知識があったとしても、この距離とこの暗さでは
なんの動物の目玉かまでは、解らない。
61
:
『テラーヴィジョン』
:2005/04/11(月) 02:18:09
>>60
『それ』を見て、ゆっくりと立ち上がる。
「……あなた、何者ですか?」
率直な質問。津縁 涼芽にする質問であれば愚問なのだが。
「…まず、申し訳ありませんが、僕自身が警察と関わり合いたくない…
人によっては、不要なことまで詮索しますからね…」
立ち上がるだけで、そこからはまだ動かずに答える。
「…次に、出会ったばかりなので、当然ですが…
あなたは、信用に足る人物ではない…
…僕は、善人でも、偽善者でもありませんのでね…
信用できない人物への協力は、ちょっと出来ませんね…」
若干、様子を伺いながら続ける。
「…もちろん、僕も、あなたと争うような気はありません…
争いは、何かを生み出すこともありますが、大抵は不毛なものですから…」
ふうっ、と息をつき一度言葉を切る。
「……ですが、万が一…あなたが、僕の知り合いに、手を出していたとしたら…」
…続きは告げない
62
:
津縁涼芽に似た人
:2005/04/11(月) 03:21:11
>>61
「――んだよっ、頭固ぇーな。
不快で不細工で無力なサツなんぞに情けをかけてやってるんだぜ。
自称・善人でも偽善者でもない兄さんよかよっぽど慈愛に満ちてるのに。
ははっ、だったら『しょーがねぇー』か。
ここでこれから何人消えようが、“連帯責任”だぞ、お兄ちゃん?
自分勝手は承知の上さ。俺ァ末っ子なもんでな。わがままに育ったのさ」
よく見ると、その人物の両の手は赤黒い粘液でべっとり汚れている。
「お兄ちゃんの知り合いだ? いちいち確認しながら壊しちゃいねーよ。
でもよ、だからって、わざわざお兄ちゃんが気に入らない答えを選ぶほど
俺も莫迦でもなけりゃ正直でもねぇし怖い物知らずでもねぇからな。
“たぶん手出ししてねーよ”。これで満足か?」
ベストのポケットに手を入れ、金属同士の刃擦りの音を奏でさせる。
「そろそろ、ヤツらが近づいてくっからな。
兄ちゃんが助けてくれねーから。
血肉を壊して崩して刻んで殺して解してバラ撒く用意をしねーとな?」
63
:
『テラーヴィジョン』
:2005/04/12(火) 15:41:09
>>62
「…はぁ…血腥いのは嫌いなのですがね…
それならば、『仕方ない』ですね…手伝うことにしましょうか…」
ポケットからゴムを取り出し、少し長い髪の毛をまとめる。
「ただ、手伝うのは、あなたではない…警察の方です…
…僕は、善人でも、偽善者でもありませんが…
それ以上に、『嘘つき』で『気まぐれ』でしてね…」
前髪も分けて顔を出す。
その顔立ちは、若さからだろうか、少年とも少女ともとれる。
「美形」とも言えそうだが、それにはまだ年月が必要だろうか。
「…警察に、協力する義理などありませんが…
『快楽殺人者』の協力をするよりは、ましでしょう…」
あえて当人が否定した言葉を使う。
(…しかし…仮に「彼」が『スタンド使い』ならば…
…『テラーヴィジョン』は、真っ向から戦うタイプではない…
少しばかり、『不利』、か…)
64
:
????“ゼブラヘッド”
:2005/04/12(火) 23:37:39
>>63
「……安い挑発だな、お兄ちゃん」
ピッ
引き抜いたのは、異様に肉厚な、まるで山刀のように大きなナイフ。
ただし刃の方を握っている。
「言っとくが、人間の解体なんぞ俺だって気分は最悪なんだぞ。
でも時間がねぇ。そんなわけで最後通牒だ、お兄ちゃん」
ドドドドドドドドドドド
涼芽もどきの背後に、大鎌と白骨を吊るした、人型の像が結ぶ。
しかしその姿に実在感はまったくしない。
左肩から水鳥の白い翼を、右肩から皮膜の黒い翼を生やしている。
「俺じゃねぇぞ、兄ちゃんを始末する者の名前は。
ヤツの声は兄ちゃんには届かないだろうし姿も見えねぇだろう。
俺が代わりに紹介してやる。『ゼブラヘッド』。それが死神の名前だぜ」
65
:
????“ゼブラヘッド”
:2005/04/12(火) 23:43:46
>>63-64
「へいッ! 兄ちゃん、この『距離』が『スターティンググリッド』だぜ?
いいか、お兄ちゃん、足元をよく見なァァァ?」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/16680/1113316666/l100
「『踏み込んでくる』なら、『胎をくく』りな。それが『合図』になる。
兄ちゃんよ、いわゆる“抜きな、どっちが早いか勝負だぜ”ってやつさ。
俺の『死神』“ゼブラヘッド”の攻撃は、この距離ならゼロコンマ1秒以内だぜ」
66
:
『テラーヴィジョン』
:2005/04/13(水) 18:55:31
>>65
「……ふぅ…」
その場から動かずに、視線だけ少し下へと向ける
→Go to 「vsゼブラヘッド」
67
:
鴉野 風見
:2005/08/03(水) 02:38:07
色白で髪の黒い女子高生がベンチに座ってボーっと湖を眺めている。
制服姿のままで、隣には鞄もおいてある。
「あー」
時刻は午後三時。まだまだ夏の日は高い。
68
:
鴉野 風見『 』
:2005/08/03(水) 04:09:44
>>67
「まさか……」
漏れる独り言は、内心に抱えておけないほどの不安の表れか。
見上げた太陽のまぶしさに目を細める。
「まさかこの私がこんな得体の知れないことで悩むとはね」
何一つとして失ったものはないはずだ。
日常生活には何の支障もない。
家族も、友人も、私が『何か』を失ったことに気付かない。
告げたとしても、何の話と笑われるか、不思議な顔をされるだけだった。
そう、何一つとして、以前から失った物はない、そのはず。
「………うぅっ」
――だがそれならば、この心の空白のようなものは何なのだろう?
原因は分からない。対象もわからない。ただ深く深く、暗く暗く。
あの日の夜を境に、この心に空いた空白は……。
「はぁ、は、はっ……」
だから今日も、公園のベンチで頭を抱えて細かく震える。
いくら考えても分からない『何か』が失われる過程、それが行われた自分の家に帰るのは、
とても気の進まないことだった。
69
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/08(木) 18:31:02
ビッコは猫である。名前はビッコという。
今までビッコに出会った人間が肘のあたりから切断された左の前足を引きずるその猫を見て
「ビッコだ」
と呟くのをビッコは聞いていて、それが自分の名前なのだと勘違いしているのだ。
ビッコは、腹が減っている。
いや、ビッコだけではない。『その背後にたつモノ』も同様に
餌を求めらんらんと目を光らせ続けているのがわかった。
《我ハ 給餌ヲ 所望スル》
何度も何度も、頭の中に響く声がいい加減うざったい。
もう選り好みせずに、何でもいいから食べてしまおうか。
ひょこりひょこりと湖のふもとを移動しつつ、辺りを見回した。
70
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/18(日) 13:37:28
(zh事件『後』、スタンドを取り戻せるかわからないので現在は『使用不可』で)
>>69
9月になれば高校は始まる。そして鏑 佑希は高校生だ。
当然ながら、学校に通うことは義務だが、
夕方の今は部活をやっていない限り、学校にいる必要はない。
散歩がてらに晴海湖の周りを『歩いている』。
ふと立ち止まり、下を見る。
「……まだ、慣れませんね…」
小さく息をつく。
今の鏑 佑希は「女子高生」だ。当然制服も女子のもの。
今時の学生にしては珍しく、『膝下10cm』のスカートではあるが。
4月から約4ヶ月、『女子』として学校に通ったが、
15年近く『男子』として生活してきた『彼女』には、未だに違和感を拭えない。
ベンチに座り、辺りを何気なく見回す。
「…おや、猫…」
遠目に猫の姿を見つける
71
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/18(日) 22:28:32
>>70
この湖の周辺には、まったく碌なものがない。
周りにあるのは、湖のふちを囲う錆びついた鉄柵。それと道路脇にぽつんと置かれた金網
製のゴミ箱。…誰も掃除をしないのだろう。相当に汚れている。いくら食べるのはスタン
ドだといっても、さすがにあの薄汚い鉄屑が己の血となり肉となるのは気が引ける。『あい
つ』だって、きっと嫌がる。
ふと、少し離れたところに、人間が腰掛けるための椅子のようなものが置いてあるのにビ
ッコは気づいた。猫目なので詳しいことはわからないが、どうやら少なくとも支柱の部分
は金属でできているようだ。
人間が使うために作られているものだ。あれでも鉄柵やゴミ箱よりはきっとマシだろう。
…あれにするか。ビッコは決断した。
しかし。そのためには一つ、問題がある。
一つしかないそのベンチに、誰かが座っているのがぼんやりと見えたのだ。
どうやら人間…の、『雌』のようだ。勘だが、そんなような匂いがした。
『あいつ』をまず、ベンチから『どけないと』…。
ひょこり
ひょこり
だいぶ昔にもげている痕のある左前足を引きずりながら、ビッコはゆっくりとベンチに向
かって歩き出した。
72
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/19(月) 13:09:45
>>71
猫が向かってくる。よく見ると足を引きずっているようだ。
処置をされているようには見えない。ノラ猫だろうか。
餌でもねだりに来ているのだろうか。
「…さて、食べられるようなものは、ありましたかね…」
呟いて、鞄を探る。
もしスタンドを発現している場合、
それが見え次第この場を離れようとする
73
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/20(火) 00:48:04
ひょこり
ひょこり
ビッコはおぼつかない足取りで『ベンチ』に腰掛ける人間のすぐ足元にまで到
達し、じっとその『少女』を見上げた。彼女はなにやら鞄の中を、何かを探す
ようにまさぐっていてこちらの視線には気づいていない。
さて、どうやって退いてもらおうかな。『少女』を前にしてちょこんとお座りを
して、ビッコはしばし考えた。ビッコは、人間がそんなに嫌いではない。今ま
でビッコは、彼らが残していった食べかすや生ゴミを摂取しながら生きてきた。
食事を分け与えてもらったこともあるし、公園の水道で体を洗ってもらったこ
とすらある。偶に悪いやつもいるけれど、彼らは友達だ。ビッコはそう思って
いた。
「(ねえ、あぶねーです。あぶねーですから、ちょっとこっち、くるです。)」
ビッコはまず、ダメもとで猫の言葉(?)を使い『少女』に呼びかけ、そして
目の前にある彼女の靴を、爪を出してかりかりと引っかいた。
74
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/20(火) 01:21:25
>>73
気が付くと猫は自分の足元にいた。
「…おっと…」
少し鳴かれた後に革靴を引っかかれる。すっと足を動かす。
「…すみませんが…これは、『友達』に選んでもらった、大事なものですから…
…あまり、傷をつけないでもらいたいですね…」
猫に言葉が通じるとも思わないが、告げる。
「…代わりに、これを…」
そう言って鞄から「食べかけのあんパン」を取り出す。
昼食で食べきれなかったものだ。
少しちぎり、足元…猫の前に置く
75
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/20(火) 01:49:14
当然、自分の意図が人間に通じようはずもない。『少女』はビッコにパンの切れ
はしを分け与えてくれた。それはそれで、おいしそうにビッコはパンにぱくつ
く。小さな口で咀嚼を続けながら、この少女をどうやって立ち上がらせるか、
ビッコは考えていた。
「(…ちょっとびっくりさせちめーますが…)」
ビッコは、パンを食べながら『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』を発動させ、
するりとベンチの下にそれをもぐりこませる。『少女』がスタンド使いだったと
して、それを確認できたかどうかはわからないが、ひとまず『HLtW』の動きは
B相当だったと言っておく。
「(片方の支柱を、食いちぎるですっ)」
『HLtW』は、ベンチの『支柱』の片方を食い破り始める。ベンチはがたりと揺
れ、支えを失った片方に傾いていくだろう。
「(あぶねーです。だから、早く立つです!)」
ビッコは再び『少女』に向かって心配げに一鳴きした。
76
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/20(火) 02:03:19
>>75
「…ふふ…やっぱり、お腹を空かせていたのですね…」
食いつく姿を眺める。悪くはない。
和やかに時間が流れる…はずだったのだが。
ふいに姿を見せる『犬の様なもの』。
「っ!『スタンド』っ!?」
立ち上がろうとするが、ベンチがバランスを崩す。
当然ながら座っている自分もバランスを崩す。
「…っ…」
だが、落ち着けば何ということはない。立ち上がり、鞄を取る。
(…迂闊…)
『スタンド』。スタンド使いにしか見えないもの。
それを認識した発言をしたということは、
自分が『スタンド使いである』と言ってしまったようなもの。
もっとも、猫に言葉が通じるかはわからないが。
(…それに、早い…逃げ切れるか…)
ジリジリと距離を開く
77
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/20(火) 02:21:47
「スタンドっ!?」
『少女』の声に、ビッコは目を丸くした。言っていることは、猫であるビッコには理解で
きないが、彼女が声を荒げたのは明らかに『HLtW』がベンチを噛み砕く『前』だった。
『スタンド』は、『スタンド使い』にしか見ることはできない。
「(…この人も…もしかして?)」
『HLtW』は、順調にベンチを食い破っていく。…それとともに、しゅうしゅうとビッコの
左足が音を立て…やがて、新品の足へと生え変わる。
驚きはない。なぜだろう。自分は、前からこうなることがわかっていた気がするのだ。
じりじりと距離を開けていく『少女』…その表情は明らかにビッコを『警戒』している。
当然だ。突然自分の座っているベンチに攻撃を受けたのだから。
誤解を、解かなければいけない。この人がビッコを敵と判断して、スタンドで攻撃される
なんてことも十分ありえるのだ。何らかの方法で、意思の伝達を行わなければならない。
「(…スタンド使いなら、もしかしたら!)」
『スタンド会話』というものがある。『スタンド』を媒介として己の意思を伝達する、スタ
ンド使いのみが駆使できる、一種のテレパシーだ。これを使えば、口を閉じた状態でも言
葉を交わすことができるし、『猫と人間』といった『異種間』での意思の伝達が可能となる。
彼女が自分のスタンドを発現すれば、ビッコの意思を伝えることができる!
“ボクは、敵じゃねーです!”
ビッコはなおベンチにかぶりつく『HLtW』を介し、『少女』に『スタンド会話』を発信し
始めた。彼女が自分のスタンドを、一刻も早く発現してくれることを願いながら。
78
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/20(火) 02:33:08
>>77
(…まずい…)
ここ最近は何事もなかったので、『スタンド』の発現は行なっていない。
『久しぶりに』行なって、対処できるだろうか。
それとも、誰かに連絡を取るべきか。
そんなことを考えていると、声が聞こえる。
敵ではない。目の前の『彼』の言葉だろうか?
「……」
しばらく警戒しているが、やがてそれを解く。
『…『スタンド会話』…なるほど…種族の垣根すら、越えるものなのですね…?』
妙なところに感心しつつ、こちらも『スタンド会話』で答える。
『…ですが、敵ではないと言われても、あまり説得力がありませんね…』
犬―いや、よく見たら『狼』だ―のスタンドを眺め、再び警戒をする。
やはり徐々に距離を開きつつ。
…何も知らない他人が見れば、「突如壊れたベンチに怯えてる」か、
「猫嫌いの少女が逃げようとしている」ように見えるかもしれないが。
あまり体裁を気に出来る状況でもない
79
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/20(火) 02:51:24
「(通じた!)」
不安そうに横たわっていたビッコの耳がぴんと立ち、嬉しさを表現する。ベン
チを屠り続ける『HLtW』のおかげで、じょじょに空腹も改善されてきている。
『少女』が、『スタンド会話』に感心しているところを見て
“…ボクも、驚いてるです。…でも、『ある人』が教えてくれました。だから、
知ってました”
意思疎通が成功してもなお警戒を解くことない『少女』を見て、ビッコはうな
だれる。
“急なことをして、もうしわけねーです。すっごく、お腹減ってたのです…”
“でも、でも、もう大丈夫なのです。おなかぽんぽんなのですっ”
既に『HLtW』は食事を終えている。先ほどまでベンチがあった場所に、その面
影は全くない。きれいさっぱり、なくなってしまっている。
80
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/20(火) 03:11:42
>>79
「………信じましょう…」
少し考え、警戒を解く。
襲い掛かるつもりなら、今の間に来ていてもおかしくはない。
『…おっと、こっちで話した方がいいですか…?』
信じるの言葉は口で出したもの。通じるかはわからないので改めて尋ねる。
『しかし…ふむ…『彼』がそんなことを…?』
思い浮かべるのは『自分を目覚めさせた者』のこと。
他に『妙な噂』を聞いたこともあるが、
その『力』が『スタンド』のことだとは考えていなかったが、考えが変わる。
『…まあ、それは、今はいいでしょう…
…お腹はいっぱいですか…それでは、これはもうよいですか…?』
まだ持っていたあんパンを示して尋ねる。
(しかし…随分と…)
横目でベンチ…のあった場所を眺める。
もしも『敵』であったなら…
(…敵視されていなくてよかった、というところ…かな…)
81
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/20(火) 03:34:44
『少女』が、何かビッコには理解できない言語を口走ったのがわかった。見る見るうちに
彼女の体から緊張が抜けてゆき、その表情から先ほどの言葉の内容が読み取ることができ
た。こちらを、信じてくれたのだ。
“『スタンド会話』でないと、ボクはおねいさんの言っていることが理解できないのです。
でも…今のは何となーくわかったのです。ありがとーですっ!”
“『彼』…?ボクに教えてくれたのはたぶん『雌』だったのです。おねいさんとおんなじ『匂
い』がしましたです”
応えながら小首を傾げる。『矢』を指された当初のことでも思い出しているのだろうか。
菓子パンを取り出され、ビッコは目を細める。猫は顔の筋肉が発達していないため、表情
の変化が乏しいが、その分目や口で懸命に感情を表現する。
“う…申し訳ねーです。もう満腹で…『あいつ』も、もう食べられないって言ってるです”
そう言って顔を向けると、『HLtW』は今まで『ベンチ』があった場所にのたりと寝そべり、
こちらの様子をうかがっているようだ。
82
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/20(火) 03:49:28
>>81
(…ふむ…)
こちらの「話している」ことは理解できず、
『スタンドの言葉』なら理解できるというところか。
『…雌?…女性…ということですか…』
確か、噂はこの街のある者が『力』を与える、という内容だったはずだ。
その者が女性なのだろうか(『少女』の噂は知らない)
興味はあるが、今から調べる、というのも面倒だし、
せっかくの『出会い』だ。もう少し楽しんでもよいだろう。
『…しかし…同じ匂いとは、ね…』
思わず苦笑する。実感がないわけではないが、
いまだに自分が『女性』ということに違和感がある。
生まれてから過ごした90%以上が『男の子』だったのだから。
満腹と聞き、仕方ないという表情を浮かべる。
『…それでは、また別の機会にしましょう…
…そのときに、都合よく食べ物を持っているとは、かぎりませんがね…』
そう言ってあんパンを鞄にしまう。
『……おや…?その足…』
確かに先ほどまで引きずっていたはずの猫の足。
しかし今はその様子はないようだ。
(…ふむ…)
食事とは、エネルギーの摂取。それだろうか。
『スタンド能力』であれば、超常的なことが起ころうと不思議ではない
83
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/20(火) 04:32:46
“そうなのですっ。…なにか、おかしいのです?”
なにかこちらが勘違いをしただろうか?ビッコは再び少女の『匂い』を確かめ
る。…もちろん、猫のそれとは大分違いはあるが、おそらくこれは『雌』の匂
いだ。そして、ビッコに矢を突き立てた『少女』と、その匂いは確かに共通し
ていた。
“ボクも『あいつ』も、きっとすぐにお腹がすくのです。そのときにもらう
ですっ”
少女の鞄にしまわれていくパンを、耳を落として(残念がっているのだろう
か?)眺めながらビッコは呟く。申し訳なさそうにビッコは左前足で耳の後ろ
をしきりに掻く。…と、少女がその『再生した左足』を見て、怪訝な表情をし
ているのが目に入った。
“…ああ、これです?”
左足をそのまま前に出し、くいくいと動かしてみせる。いわゆる『招き猫』の
ポーズだ。ビッコはその手を『HLtW』へと伸ばし、どこか誇らしげに髭をピン
とのばした。
“あいつのおかげなのです。…感謝感謝、なのです。”
《我ハ 貴様デアリ 貴様ハ 我デアル …感謝ニハ 及バヌ》
地を這うような『HLtW』の声。『スタンドの声』ならば、きっと少女の耳にも
届いたことだろう。
“…食休みが終わったら、そろそろ戻るのです。『HLtW』。”
そう告げると、ビッコの『スタンド』はゆっくりとした動作で立ち上がり、や
がてふっつりと煙のようにその場から消え去った。
84
:
鏑 佑希『???』
:2005/09/20(火) 15:19:51
>>83
『…いえ…ちょっと、ね…』
ふふ、と思わず笑う。
事情を説明してもいいが、複雑なのでやめておく。
「…ふむ…」
『あいつのおかげ』。予想は大体当たっていただろうか。
「おや…『話せる』のですね…」
『スタンド』の声に再び呟く。
『…行きますか…また、どこかで…』
立ち去る猫に、スタンド会話で別れを告げる。
何となく、また会えそうな予感がした。
「…僕も、行きますか…
…ふふ…やっぱり、ここは面白い…」
呟いて、公園から『去って行った』
85
:
ビッコ*『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ』
:2005/09/21(水) 22:10:31
公園を後にする少女を、猫手をふりつつ見送る。
「(あ…名前聞くの忘れちまったです…)」
と、いまさら気づいたところで後の祭り。少女は既にどこぞへと歩き去ってしまった。
「(…次会うときにでも、聞けたらいいですっ)」
楽観的に一鳴きする。なにしろ、今のビッコは上機嫌だ。久しぶりに感じる左
足の感覚が懐かしい。実に滑らかに何の滞りもなく、自由自在に歩くことがで
きる日が再びやってくるとは!
飛び上がらんばかりの喜びを抑えきれず、ビッコは思わず駆け出していた。目
的地はどこでもいい。風を切って、ただひたすらに走った。
【『春海湖』を退出】
86
:
冬原 甲人『ドリームズ・トゥ・リメンバー』
:2006/01/21(土) 18:41:59
公園のベンチに一人の少年が腰掛けている。
かなり小柄で、幼さの残る顔は下手すれば小学生のようにも見える。
体格にまるで合わない大人用のコートが、彼をさらに小さくさせていた。
肘の部分までで十分に腕を覆えそうなコートの袖口は何度も折り返され、
そこからは体格同様小さく細い手が覗いている。
片手には今時珍しい懐中時計を握り、もう片方の手は百円玉を何度も弾いていた。
ぱっと見るだけなら、ただ子供が暇を潰しているだけのように見える。
だがよく見ると。少年が百円玉を指が弾くのと、実際に百円玉が飛び上がるのとには数秒間の『ずれ』があった。
さらに正鵠を射るなら、浮き上がりかけた百円玉が急に勢いを失くし、数秒後に再度跳ねているかのようだ。
少年は飽きることなく、百円玉を弾きながらなにやら呟いている。
「僕は親指で百円玉を弾いていることを認識している。
僕が認識した事象が対象になるのであるなら、
つまり僕自身が起こした行動であれば事象の起きた瞬間に対象に取れるはず。
……とは言っても、やはり行動を認識した瞬間に行動するのは難しいね、と僕は一人ごちる」
87
:
鴉野 風見『 』
:2006/01/27(金) 01:17:48
>>86
少年が腰掛けるそのベンチに、一人の少女が腰を落とす。
年のころは高校生かそこら。
硬質的な顔にかかる黒髪を跳ね上げ、呟く少年に目を向けた。
少し躊躇い、静かに声をかける。
「――『明晰夢』、でもみるつもりなのかい?」
88
:
冬原 甲人『ドリームズ・トゥ・リメンバー』
:2006/01/27(金) 17:29:46
>>87
「……この『力』が僕自身の認識によって起きるなら。発動のタイムロスの問題は、
つまるところ僕の反射神経の問題であることは」
百円玉を注視しながら少年は呟き続けている。
そこに声をかけられた。
「――『明晰夢』、でもみるつもりなのかい?」
少年はコインを弾くのをやめると、声をかけた少女の方を向いて口を開く。
声変わり前のよく通る声だが、抑揚がひどく欠けていた。
「僕はさっき僕がベンチに座った時には誰も横にいなかったことを知っている。
つまり僕が座ってから僕の知らない内にあなたは座ったということになる。
それは周囲への僕の注意力が足らなかったことを示し、少し恥ずかしく感じると共にとても驚いた」
驚いた、とは言っているが眉の一つも上げていない。
「第一に、僕はまだ眠くない。第二に、夢をどうこうしようとは思わない。
だから、僕は『明晰夢』を見るつもりは少なくとも今は無いと断言できる。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
では僕は何をしているか? 僕は自分の力を試している」
そう言うと、少年は改めてコインを力いっぱい弾いた。
澄んだ音がしてコインが飛び上がり、そして急に勢いを失って落下する。少年はそれを右掌で受け止めた。
左手に握られた懐中時計の唯一付いている長針が「カチ、カチ、カチ」とたった三秒で一周し、
それと同時にコインは何の力も加えることなしに再度掌の上で跳ねた。
89
:
鴉野 風見『 』
:2006/01/27(金) 20:48:37
>>88
ボーイソプラノ、と表現するには、『ボーイ』たらしめる抑揚の欠落した口調。
いや、欠けているように感じられるのは抑揚だけではない。
少年からは――あらゆる一切の感情が剥離しているように見えた。
「散文的に表現するなら……」
奇妙な、とても奇妙な動きをみせるコインと、
『不思議の国』から持ち帰ったかのような懐中時計に目を見張る。
「マジックの練習、ということかな?」
90
:
冬原 甲人『ドリームズ・トゥ・リメンバー』
:2006/01/28(土) 12:05:16
>>90
「散文的。散文のような形式である様。又は詩情に乏しい様。無趣味でつまらない様」
少年は辞書を暗唱するように呟き、
「この場合、主に二つ目の用法での質問と推察する。事実を述べるなら、
マジック、トリック、手品。確かにそれにもこの『力』は使うことができる。……このように」
懐中時計を握る手をコートの中に引っ込める。
次に手を出した時、そこには何も握られていなかった。
手を襟元にやると、ジャラと言う音と共に、『首に鎖のかかった状態で』懐中時計を取り出した。
コートの影でよく見えなかったが、少なくとも溶接跡以外のつなぎ目の見当たらない時計を、
上からかけることなしに首にかけるなど普通はできない。
「………が、だからといってそれの練習をしているわけではないと思う。
『僕は何ができるのか?』それを試しているというのが一番近いかもしれない」
91
:
ナレーター
:2006/02/24(金) 02:36:19
『鴉野』は『奇妙な気分』にとらわれながらも、簡単な挨拶をして『帰っていった』
『冬原』は…
92
:
冬原 甲人『ドリームズ・トゥ・リメンバー』
:2006/02/24(金) 06:14:37
>>91
「……さて。僕は『何ができるか』理解した。
それでは『どう使うか』。それが新たな問題だと認識する」
鴉野と別れ、もうしばらくコインを弾いたりしていたが
おもむろに立ち上がると『帰宅した』。
93
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/04/06(木) 23:59:59
→『喫茶店』より移動
途中で「コンビニ」によって買った、『ミネラルウォーター』、『ブラックの缶コーヒー』、
『サイダー』やお菓子を持って『到着する』。
「…さて…どこに行きますか…?
別に、どこでもいいのですがね…」
ついてきているはずの2人(砂流、一十)に尋ねる
94
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/04/08(土) 18:27:34
>>93
過程は全てふっ飛び『到着した』。
「あんまり、人が居ないところかな……」
小さい声で控えめに主張する。
普通通りがかりの人が他人の書いた紙切れをわざわざ『読む』ことなど
ないとは思うけれど、万が一『読んで』しまったら大変だ。
うっかり目に入ったりしないよう散歩などのコースから離れたところに行きたい。
95
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/04/08(土) 20:51:12
>>93-94
「ボートにでも乗ろうぜ。鳥でもなけりゃ、湖の真ん中での会話を
盗み聞きなんて万に一つもありゃしねーからな。
それに船の上なら文字通り呉越同舟。
お互い、無茶な暴れ方はできなくなる。言わばこりゃ紳士協定だな。
そっちのチビは解らんが、鏑さんよ、アンタなら小銭ぐらいあるだろ。
俺とワリカンでボート借りるとしよう」
96
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/04/10(月) 16:24:12
>>94-95
一十の言葉にふむ、と頷く。
「ボート、ね…それならば、人と合うこともないでしょう…
……『暴れる』ような気は、ないですが…」
数秒ほど俯き、顔を上げる。
「…構いませんよ。では、行きましょうか…」
ボート乗り場へ向かおうとするが、ふと立ち止まり、砂流に呟く。
「…もう一人、男性がいれば、ダブルデートみたいですね…」
その顔に、喫茶店で見せた笑みを浮かべながら。
…ようするに、「からかっている」のだろう
97
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/04/12(水) 20:30:08
>>95-96
「……私、砂流浅海(すながれ あさみ)」
チビと呼ばれたのが嫌だったのか、一十にポツリと名乗った。
しかし年齢を差し引いて考えてもその評価は間違っていないだろう。
ボートに乗るという意見には特に反対せず、歩き出そうとした鏑に付いて行こうとしたが、
>「…もう一人、男性がいれば、ダブルデートみたいですね…」
「ッ!!?」
おそらく鏑が狙った通りの反応をする。
あげかけていた右足を思い切り振り下ろし、ダン、という土を叩く音と共に立ち止まった。
がむしゃらにメモに走り書きをし、懐から取り出した財布と一緒に見せ付ける。
『お金は持ってるから、私ちゃんと払うから。
ワリカンなら、えーと、「そういうの」とは違うし……そもそもあと一人なんていないじゃない』
……どんなに雑に書いてそうでも、字は読み易い。
貸しボート代の三分の一を払える程度のお小遣いくらいは持ち合わせているらしい。
98
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/04/13(木) 20:23:29
>>96-97
「ガタガタ言うな。あんまり無条件に信頼し過ぎる方が逆に無礼って話。
だってそうだろ? なんか保険があるわけでもないし友達でもない。
そんなやつを信じるなんて、初めから嘘か真か問題にしてないってこと。
そんなのは見下されるみたいでムカつくから、俺も他人にしないのさ」
砂流のささやかな反発心を不機嫌そうに受け止める。
「――な蚊の鳴き声じゃあるめぇし、聞こえねーよ、“ジャリ”」
本名に皮肉って彼女の神経を逆撫でしていることが言葉の虚偽を物語る。
後、掲げる財布をスタンドの蜥蜴を使い掠め取りたい。
ドヒュ―z_ン
成功した場合は以下続く。失敗した場合は以降を削除して改めて宣言。
「あんがとよ。これで鏑さんが1/2とスナが1/3だから俺の払いは1/6だろ?
まさかいまさら、出すはずだった銭を引っ込めるわけじゃねーんだろ。
……あいにく俺はお二人と違って育ちが悪いもんでな」
99
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/04/15(土) 01:48:42
>>97
反応を見てにやりと笑う。もともと笑ってはいるが。
「…そうですか…
…まあたしかに、都合よくもう一人現れるわけも、ありませんがね…」
お金を出す、という意見には、本人が言い出したのだから拒否はしない。
>>98
「…構いませんがね…」
それ以上は特に何も言わない。
そして発現される『ザ・ラウンジ・リザーズ』を見て、
聞こえるか聞こえないかの、独り言のような呟き。
「…むやみに『出す』ものでも、ないと思いますがね…」
どちらかというと、自身のスタンドの『危険性』を考えた言葉だが
(行為の成否は砂流さんにおまかせします)
100
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/04/16(日) 14:31:43
>>98-99
「『砂流』ッ! ……ジャリ、違う!」
よほどそう呼ばれるのが嫌なのか、声に振り返ると珍しくヒステリックな声で叫んだ。
皮肉を真に受け逆上している。名前の変さには自覚があるらしい。
メモを渡した時とはちょっと違う意味で顔が赤くなったまま、鏑の方に向き直る。
払うとは言ったし、その程度の金額持ってはいると思うがどうだったっけ。
そう考え、財布の中を検めようと開いた時だった。
ドヒュ―z_ン
『ザ・ラウンジ・リザーズ』が砂流の方へ向かう。
「……キャッ!」
チャリ――ン
足元に集う何匹もの蜥蜴に驚き、うっかり手から財布を落としてしまった。
小銭が散らばり、どちらから拾おうか狼狽している間に財布を掠め取られる。
「………あのトカゲ…みたいなの…、何?」
一十を迫力の無い顔で睨みながら呟くと、かがんで小銭を拾い集めた。
左手に集めた小銭とメモを持ち、右手のペンで素早く何か書くと一十に見せる。
『えっと、財布返してくれないかな? 心配しなくてもちゃんと払うもの。
私が1/3払った残りを、さっき自分で言ってた通り『ワリカン』して、
結局皆で1/3ずつ払おうとは考えないおじさんみたいな人と違ってね?』
(『ザ・ラウンジ・リザーズ』の行動に対して、不適切なものがあったら訂正します)
101
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/04/16(日) 19:56:43
>>99-100
まず自分の手の上に乗せて発現したトカゲをそのまま投げるように飛ばし
ダイレクトに砂流の手の中の財布を掠り取り、開きかけの財布の口から
コインが舞う。
「あんだよ、シャレの通じないやつらだな?
むしろこのぐらいのイタズラにしか使ってないのを可愛いと思えよ。
言われなくても用があるのは今使う分だけだから、余ったら返すぜ?」
足元のコイン一枚につき一匹が担当し、口々に咥えて本体を見上げる。
「ひゃははははッ、こんなにバラ撒きやがって。
世話の焼けるチビちゃんだ。次やりやがったらネコババしちまうからな」
102
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/04/18(火) 15:42:32
>>100
「……」
落ちた財布と硬貨を拾おうとする。
そして、砂流に向き直る。
「……やはり…『見える』のですね…」
硬貨を拾えていたら、砂流に返す。
「…まあ、話は、後にしましょうか…」
>>101
ふぅ、と小さくため息をつく。
「…たしかに、『この程度』だけならば、かわいいものですがね…」
硬貨を拾おうとしながら答える。
「……ですが、『面倒事』は、控えてください…
…こういう、ちょっとしたものも、ね…」
103
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/04/18(火) 19:59:36
>>100
(訂正)
投げられた『ザ・ラウンジ・リザーズ』が手から直接財布を掠め取った。
落ちてちらばった小銭を慌てて拾おうとしたものの、
足元の『ザ・ラウンジ・リザーズ』がそのほとんどを口にくわえる。
>>101
「………チビじゃなくて、砂流」
もう黙っていた方が良い、と分かってはいてもついつい口から出てしまう。
蜥蜴がぶつかった掌が心地悪いのか、スカートに擦りつけながら言った。
ふう、と息を一つ吐く。
「……行かない?」
目的語を抜かして問う。
そろそろボートに乗らないかな? と尋ねたいらしい。
>>102
「ありがと。『スタンド』……なの?」
鏑の足元に転がっていったために、蜥蜴が拾う前に拾うことができた数枚の硬貨を返しながらの質問に、
あまり自信のない様子で確認するかのように答えた。
>「…まあ、話は、後にしましょうか…」
「うん……」
渡された小銭を握りながら、素直に頷く。
104
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/04/18(火) 23:04:14
>>102-103
鏑の言葉に嘆息する。
「やァれやれ。これだ。便利な力を便利使いしようってだけで文句が出る。
ほんと、力があったって使いやしないもんな。
だったら力があるとかないとかは、どれほどの差があることなんだ?」
しばらく答えを待つが、十分ではない間を締めて続ける。
「いや。なんでもねぇ。結局こんなこと考えんのは俺だけなんだ。
さてと。チビ……」
にやりとわざとらしく笑う。
「おっと、スナの機嫌が悪くなる前に桟橋に行くか。
女ってのは気難しくていけねぇ。大事にされて当たり前だと思ってる。
ああ、いや、別にオメーのことを悪く言ったんじゃねえぜ?
むしろ世の中の女なんてみんなこんなもんだと、普通だと言ったのさ」
105
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/04/19(水) 23:19:26
>>103
砂流の問いかけには、頷くことで答える。
「…僕にも、『見える』…そういうことです…」
多少分かりにくい言い方で、「自分もスタンド使いだ」と宣言する。
>>104
「……」
一十の問いかけには、沈黙する。
答える気がない、というわけではない。
『興味深い質問だ』。そう考える。
そして、自分なりの答えを考え出す。
が、続く言葉に思考を遮られる。
「……人によるでしょう…それは…」
一十の女性論に、軽い反論を返す。
>>103-104
「……行きましょう…」
最初に止めた原因を作ったのは自分だったはずだが。
それを気にしていないかのように促し、『ボート乗り場』へと歩き出す
106
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/04/20(木) 21:14:02
>>104
「何かあったの……?」
初対面の子供相手にどうしてここまで言えるのか。
性格なのか、過去にトラウマでもあるのかと逆に気になった。
>>105
歩き出しながら、やおら尋ねる。
「………じゃあ、これ……『見える』?」
そう言って『ブレンダ』の万年筆のヴィジョンを出した。
器用に手の中でそれを回すが、その像は砂流以外にはスタンド使いですら『不可視』。
ただ指を妙な具合に動かしているようにしか見えないだろう。
107
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/04/21(金) 22:00:30
>>105-106
「いや……そういうのは、ねぇぜ」
本当になにかあったわけではない。性格といえば確かに性格だろう。
環境がそうさせたにしても、これは性格には違いない。
かといって、トラウマという言い方も間違いではない。
なにかあったわけではないのだ。そう、現在進行形であり続けている。
「五人兄弟で男俺だけだからなー。女のヤな素顔見過ぎちまったってーか。
特に年下はなあ。シャレじゃなくマジな分始末が悪いぜ。
オメーの背格好を見ると、四歳下の妹の虚像がダブってむずがゆくなる」
108
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/04/25(火) 19:54:53
>>105
歩き出しながら、やおら尋ねる。
「………じゃあ、これ……『見える』?」
そう言って『ブレンダ』の万年筆のヴィジョンを出した。
文房具店で売っているような普通の一品。
器用に手の中で回している。
109
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/04/27(木) 00:51:49
>>106
(
>>108
)
砂流の示す手に目を向ける。
「…ええ…それが、貴女の『精神の形』、というわけですね…」
小さく頷き、微かな笑みを浮かべる。
「…僕のは…後にさせていただきましょう…
今見せるには、少しばかり、『不便』でしてね…」
>>107
「…兄弟ですか…」
一十の言葉に、呟く。
「……いえ、僕にも、『兄弟』が多くいましてね…」
意味深な笑みを浮かべ、それ以上は特に語らない。
やがて、ボート乗り場に到着する。
「……さあ、着きましたよ…」
料金を確認し、1/3の金額を取り出す
110
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/04/29(土) 18:46:51
>>107
「ふーん……?」
分かったような、分からないような表情でとりあえず頷いた。
一人っ子の砂流にはピンと来ないらしい。
にぎやかなのはあんまり好みでもないけれど、楽しそうでいいんじゃないかな。
世の大方の兄弟がいない人間のご多分に漏れず、そう思ってしまう。
実際に体験しない限り兄弟の居る気苦労など分かるはずもなく、
逆に居る者が居ない者の疑問を解消することも難しいに違いない。
>>108
「『不便』……」
自分の『精神』をそう言えるからには、相当厄介なものがあるのだろう。
興味が無いと言えば嘘になるけど、あとで見せてくれると言う以上今は特に詮索しない。
ボート乗り場に到着した。料金表を確かめる。
「……中学生までは別料金とか無いかな………」
財布や硬貨は無事だといいな。
涎とか噛み痕がついていたらどうしよう。頭の片隅で思った。
111
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/04/29(土) 20:37:52
>>109-110
「ま、身の上話なんかどーでもいんだよ。俺にせよ誰にせよ。
それにしても、本体がチビだと『パワー』もプチサイズなのかァ?
俺のラウンジ・リザーズを初めて見た時は小さいと思ったもんだが。
このガキの手乗りサイズの姿はさすがに想像の範囲を下回ったぜェー」
さすがに歯形を残すほど強く咬みつく理由はないのだが。
しかしラウンジ・リザーズをそこまで精密に動かせたかは怪しい。
別段、歯型なんぞ残ったところでこちらにはなんの痛痒もないのだ。
そんなに必死に厳密な操作をする必要もない。
ラウンジ・リザーズの体液などはそれこそ想定外だ。
確かにそれは十分有り得るのだが。
しかしそんなもの、特に役に立つとは思えないから関心は持たない。
「乗るか……。無から金を生み出すようによォォォォォ」
ラウンジ・リザーズを腕に乗せたまま、切符売り場の係員に近づいてく。
112
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/05/03(水) 02:11:03
>>110
別に、見せるだけならば不便でもなんでもない。
『テラーヴィジョン』は勝手に動くわけでもないし、
『死骸』に触れなければ、大きな力があるわけでもない。
ただ、『十字架』をここに置き去りにすれば、
ボートで移動しているうちに自分が「阻まれる」可能性がある。
それは…「マヌケ」だ。
いちいち立ち止まって見せるのも、『面倒』。
理由を追求されれば、そんなところだろう。
同じく、料金表を見る。
「……ない、ですね…4人用で、700円、ですか…」
砂流への答えのような、独り言のような言葉を発する。
>>111
一十の言葉を聞き、それより早く係員に近づく。
「…4人用のボートを、お願いします……はい、1時間ですね…」
そして素早く手続き(というほどのものではないが)を済ませる。
料金は自分がすべて払う。
「……どうも、『乗せられた』気がしますがね…」
呟き、さっさと指定されたボートへと向かう
113
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/05/05(金) 09:37:54
>>111
「『パワー』、無い……」
もういい加減どうでもよくなってきたのか、『チビ』といった発言にも
無感動な瞳で睨む程度しかしなくなっている。
『書いた文字』に『パワー』の宿る『ブレンダ』にとって
ヴィジョンに割く『パワー』など無視して構わない程度でしかないだろう。
その代わり、『文字』には絶大な力が込められるのだけど。
誰だって犬の糞は避けて歩くように、涎にまみれた財布には
あまり触りたくないもの。気にしすぎといえばそれまでの話だけれど、つまりそういう話。
>>112
「三で割れない……」
独り言のような鏑の発言に、こちらも思わず口から出たといった風に呟く。
さっさと諸々のことを済ませてボートに向かう鏑に、
「これ……」
と250円を渡そうとする。
近くに水飲み場があればそこで洗うし、無ければ池の水で洗った後きれいにハンカチで拭いてから。
桟橋でしゃがんで手を伸ばせば、水面まで手くらい届くはず。
114
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/05/08(月) 00:01:54
>>112-113
「……」
しばし、自分の先手を取った鏑を見つめていたが、やがて興味も失せる。
「ともかく水に囲まれた密室が手に入ったんだ。本題に入ってくれや」
ごろりと一人分のスペースに足を投げ出し両手を頭の下に敷く。
「眠りやしねーよ。どうぞそっちの用件を先にしな。聴いてるぜ」
言いながら、ザ・ラウンジ・リザーズを二体、ボートの縁に座らせる。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドッ
「おっと。誤解されねーように先に宣言させてもらうぜ!
『俺は漕ぐのをサボる』。
その分、お前らが漕ぎ続けてもなんともない、まじないをしてやる。
ウソかどうかは俺もこれが試すのは初めてだが……。
まあ実験に付き合ってもらいてぇ」
115
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/05/12(金) 00:04:36
>>113
差し出されたお金に対し、手で制する。
「…構いませんよ…ここに来る、と言い出したのは、僕ですからね…」
『ボートに乗る』と言ったのは自分ではないが。
意味ありげな視線を一瞬、一十に向ける。
…了承したのも自分だが。
「…気になるなら、待っていましょうか…?」
硬貨を拭いている様子を見て、水場を指す。すぐ近くにあるだろう。
>>114
「そう、慌てないでください…」
言いながらボートに乗り込む。…自分が漕ぐ位置。
小さく嘆息を漏らす。
「……構いませんが…ひとまず、少し出てからですね…」
砂流が乗ったのを確認したら、ボートを漕ぎ出す。
(砂流が『まだボートに乗らない』ならば、以下はキャンセル)
乗り場から離れ、周りには水が広がる。
『逃げ場なし』。逃げることが必要なことなど、するつもりはないが。
「……さて…まず、どちらからにしましょうか…
…『貴女のスタンド能力を見せていただく』か、『僕のスタンドを見せる』か…」
砂流に、そして一十に問いかける
116
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/05/14(日) 16:33:15
>>114-115
「ん……別にいい」
財布の方は諦めたのか、ハンカチで包んで鞄の横についたポケットに入れる。
ボートに乗り込み、心持ち『ザ・ラウンジ・リザーズ』から離れるように座った。
さっきのことを抜きにしても、爬虫類は苦手らしい。
「……ありがとう」
ボートを漕ぎ出す鏑に、小さな声で言うとそれきり黙った。
細かいことの苦手な『ブレンダ』では漕ぐのを手伝おうとしても邪魔になるだけかなと考え何もしない。
とりあえずメモ用紙を取り出し、少し書きにくそうにしながらもペンを走らせる。
ボートが進み、岸から大分離れた。
……『逃げられなくはない』。そう思う。別に逃げる気も必要も無いだろうけれど
「……はい、これ」
そう言って、二人にそれぞれ『紙』を渡す。
どうやら自分の能力を先に見せるつもりのよう。
一十には「『真理』あなたは両腕を疲れるまでぐるぐる回される『ブレンダ』」
鏑には「『真理』あなたが次に糖分を含む液体を摂取した時、その甘みはより強く感じられる『ブレンダ』」
とそれぞれの紙には書いてある。何の説明も無く何かが書かれた紙を渡されたら、
普通はつい文字を目で追ってしまうだろう。
そして読み終えた瞬間に『ブレンダ』の力は発動する。
「………ふんだ」
ちなみに両者の文面が違うのはただの意地悪。
117
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/05/14(日) 21:27:46
>>115-116
そういえば『スタンド』使いであるということはすでに証明済み。
なんらかの能力があると考えるのが必然だろう。
その上で紙を見せるということはこれが能力ということか。
と、いうことは。この『紙』を見ると『攻撃』が始まるということか?
反射的に受け取ってしまってから、気づく。
――ヤバいッ……! 『見ちまう』……!?
手に持ったら『反射的に』読むのを止めることができねえッ!――
そして鏑をも術中に引き込まれたら砂流の一人勝ちである。
それだけは阻止しなければ最悪命を握られた状態かもしれない。
「ザ・ラウンジ・リザーズッ!!」
ブァシィッ
鏑の方の『紙』を弾き飛ばそうとする。
鏑は信頼に値するかは微妙だが、このままなす術がないよりはマシだ。
118
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/05/18(木) 03:20:09
>>116
お礼の言葉には、特に何を言うでもなく、口の端を僅かに上げる笑みで返す。
そこそこ岸から離れたあたりで、ボートを漕ぐ手を休める。
周りには、当然誰もいない。
渡されるメモに手を伸ばし、受け取る。
「……『渡す』ということは…『書いただけ』で、効果が現れるわけではない…
『メモを渡す』か…『内容を読む』ことが必要…というところ、ですか?」
尋ねる、というよりも独り言。
その証拠か、砂流の方を見てはおらず、メモに目を通している。
『読み終わり』、思考する。
糖分を含む物。たしか『サイダー』を買ったはずだが。
買ってきた物に目を向けようとする。
>>117
それらの思考は一十の行動に止められる。
名前―おそらくスタンドの―を叫ぶ一十を反射的に見る。
砂流の『メモ』がこちらに向かってくる。
だが、所詮は紙。まっすぐに飛ばず、ひらひらと一十と鏑の中間あたりに、裏になって落ちる。
「……何をやってるんです…?」
半ばあきれたような声を上げる。
『腕を回されている』のであれば、『興味を持った声』になるだろうが。
(能力を受けているかは、一十さんにおまかせします)
119
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/05/18(木) 12:01:38
>鏑さんへ
>>117
>鏑の方の『紙』を弾き飛ばそうとする。
>鏑の方『の』『紙』を弾き飛ばそうとする。
俺はもう読んじまったよ。
120
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/05/19(金) 03:25:58
>>119
失礼致しました。
(
>>118
後半修正)
>>117
それらの思考は一十の行動に止められる。
名前―おそらくスタンドの―を叫ぶ一十を反射的に見る。
バシッ!
跳んできた『ザ・ラウンジ・リザーズ』に、持っていた『メモ』を弾き飛ばされる。
『メモ』はひらひらと舞い、自分の横に落ちる。向きは「裏」。
「…何を……」
するのか、と問おうとしたが、一十の「奇妙な行動」にその言葉は止まる。
「…何を、しているのですか…?」
不思議そうな顔でその行動を見つめる。
もちろん自分は、腕など回していない
121
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/05/19(金) 23:13:32
>>117
とっさに機転を働かせるも、それとほぼ同時に『ブレンダ』が一十の腕をぐるぐる『回し』始めた。
別に何かスタンドなどが『現れて』腕を回しているわけではなく、
何だかよく分からないけど腕が回ってしまっているだけ。
けれども『逆らいがたいパワー』が一十には感じられるはず。
回される勢いの『程度』は『ぐるぐる』としか指定していないからランダム。
少なくとも回され続けていけば『疲れる』程度には早いはず。
>>119
『ザ・ラウンジ・リザーズ』によって弾き飛ばされた『紙』は、
(……下手に湖に落としたら、どこに流れ着くのか分かったものじゃないもの)
と考え風に飛ばされる前に拾い、文字が書かれた方を見ないよう折りたたんでおく。
砂流はボートに腰掛け、黙って二人の『会話』を聞いている。
『ブレンダ』の『攻撃』は文章を完読した後にそれへの『返事』をすることでも終了するけど、
両者は『砂流に』返事をしたわけではないのでまだ効果は持続する。
逆に言えばまだちゃんと能力が発動していない時点で鏑が返事をしてしまうのは困るということ。
なので、
「ユキさん。……言い忘れてたけど……」
と釘を刺そうとする。
「私に話しかけないで。………私の力、ちゃんと知りたいなら」
たとえ何かこの『今言った言葉』に対しての返答しても、それなら何の問題も無いはず。
あくまで『全文を読解しての返事』をすることで終了するのだから。
先にこちらから声をかけることで、先の『文字』に対する返事を封じようという試み。
122
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/05/23(火) 23:40:00
>>118-121
ブルンブルンブルンブルンッ
「なんだ、マヌケを見るようなツラしやがって……?」
読んでみた紙の内容は拍子抜けだった。
いきなり真理うんたらかんたらといわれてもさっぱりわけが解らない。
ブルンブルンブルンブルンブルンッ
「てっきりなにか『能力』かと思ったんだが……あれ? 紙が見当たらない」
ブルンブルンブルンブルンブルンブルンブルンッ
紙は腕と一緒にグルグル回っていて視界には留まらない。
「あれ? 俺はどこにもやってねぇぇぇぇぇぇぞぉぉぉぉぉぉ……?」
狭いボートの中で身じろぎする。
ガッ
……!
足を船縁に引っかけて、すっ転ぶ。
「うッ! うおおあおおッ!? 受け身が取れなかった? 腕がまるで反応しねえ」
123
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/05/25(木) 01:02:39
>>121
声を掛けられ、振り向く。
『話しかけるな』。どういった理由か…『終了』の条件だろうか?
「……すみません…」
しかし『声をかける』
「…彼を、ほうっておいたら、少々危なっかしいですからね…
…できれば、いったん、解除していただけますか…?」
>>122
「…『テラーヴィジョン』…」
『十字架』、そして『テラーヴィジョン』を発現し、
倒れる一十を支えようとする…が、いかんせん力がない(パワー:E)
ボートから落ちそうならば、自身も手伝って支えようとするが、
そうでなければ、『テラーヴィジョン』をクッションにする形で潜り込ませようとする。
「……あまり、動かない方がいいですよ…
また、転びたくなければ…」
124
:
未だ名無き者
:2006/05/28(日) 19:39:45
>>122-123
(二人の今の言葉は……『返事』じゃあ、ないよね)
どちらも『文章を読んでの返事』は砂流に返していないため、
まだ『ブレンダ』は持続する。
一十が転んでボートから落ちそうになっていたなら、
自分も鏑を手伝って支えようとする。
腕力に自信は無いけれど、風邪を引かれるのも不本意だった。
「……これ読める?」
>>116
の時点で一応念のために用意しておいた、『解除用』の紙を
一十の目前に出そうとする。
文面は「『真理』先ほど読んだ文の効果は中断される『ブレンダ』」。
たった一行程度なので、ある程度落ち着いていてくれれば簡単に読めるはず。
仮に読めなくても、一十が『返事』を返しさえすれば能力は中断される。
………弱点を自分から言うつもりはないけれど。
(『人』? 『十字架』? 『トカゲ』もだけど、いろんな形があるってことかな……)
『テラーヴィジョン』にちらりと目をやり、心の中で呟いた。
125
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/05/30(火) 20:57:25
>>123-124
「なんだ?」
“先ほど読んだ文の効果は中断される”?
先ほど読んだ文の効果……中断される……中断……文の効果……。
「文、の……」
気づくと腕で体を起こしている。
効果……中断……文の効果……。
ハッ
「文字を読ませてその内容をなぞらせるのがテメーの能力ってことか!?」
二枚目の内容から察して、思わず呟く。
ブルンブルンブルンブルンッ
「……えッ?」
二枚目の言葉に返事をしたので二枚目の命令が先に解除された。
ブルンブルンブルンッ
126
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/06/08(木) 01:23:07
>>124-125
砂流の邪魔にならないように、体を少しどける。
こちらからは『メモ』は裏側。内容は読めない。
一十の言葉にふと疑問が浮かぶ。
解除の文章を読ませないと解除できないのだろうか?
…いや、それだと自分に「話しかけるな」と言う理由がわからない。
やはり、『返事』が重要なのか。だが…
「……」
一十に掛けられたであろう能力は解除されていない。
「…文文さん…やはり、そちらに座っていてください…
…変に動かなければ、安全ですから…」
そう言って、コンビニで購入した『サイダー』を手に取る。
『テラーヴィジョン』は、補助がいらないと思えば『十字架』のそばに戻す
127
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/06/14(水) 23:20:18
>>125
「ん……そういうこと。やっぱり、『中断』は『中断』以上にならないよね……。
とりあえずそうしてて」
できれば中断させたままでいて欲しかったけれど、
これはこれで仕方ない。説明もしてないし。
さっきと同じく文面に直接返事をされないように、
信じてくれたらいいな程度に嘘をついておく。
「なるべく、『腕を疲れさせる』ことに集中した方が、
…『静かに』、『そのまま』でいる方が…早く終わる」
(察しも対応もいいみたいだから、いい加減気づかれるかもしれないけど)
と、心の中では少し心配しながらも表情には出さない。
>>126
「『程度』は調節できないから……一応、気をつけてね」
サイダーを手にし、思考を巡らす鏑に言う。
『話しかけるな』といった手前これ以上何かこちらから言うのも妙だし、
『テラーヴィジョン』へちらちら興味深げな視線をやりながらも質問などは控える。
128
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/06/15(木) 21:08:50
>>126-127
鏑の言葉に面白くなさそうに頷く。
根本的解決になっていないが、とりあえず立っていると落ちかねない。
それよりも次の張本人さまの言い様の方が困る。
「疲れるまでこのままかよ!? 能力を消せねぇのか?」
だが確かに、中断するなんていうメモを書くくらいだ。
任意に解除できるならそんなことはしないだろう。
こちらは能力に対する経験が圧倒的に少ない。
解除できて当たり前のものと思っていたが、そうではないのか。
「変な能力だな、テメー」
129
:
瀬川 憂 『パーティション・リファインメント』
:2006/06/17(土) 16:45:31
湖のほとりのベンチにはよれよれのTシャツとジーパンを着た青年。
見るからに不健康そうな容姿であった。
「zzz・・・」
彼は今すこぶる平和だった。
家にいれば親に小言を言われる。(大学受験の年に不登校なのだから当たり前だが)
そこで思い切って外に出てみた。
すると案外簡単に見つかるもんだ。昼寝する場所なんて。
だがそう何時間も寝ていられるわけない。
少し体を起こして湖のほうをボーっと眺めていた。
(何の変哲もない湖だなぁ・・・)
かなりの暇人である。
ふと湖の上にある一艘のボートに目を向けた。
その上には女性が二人、
そして両腕をブルンブルン回している男性がいた。
(・・・何だあれ?)
よほど暇だったのだろう。いつもなら気にとめないが今回は違った。
そのボートの光景を自然と目で追っていた。
130
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/06/19(月) 00:15:27
>>127
砂流の言葉に小さく頷き、サイダーの蓋を開け、一口。
「………」
甘い。砂糖水に蜂蜜を加えたような甘さ。炭酸の刺激も打ち負けるほど。
思わず僅かにだが顔をしかめる。
「…たしかに、『甘くなりました』ね…
…『次に』ということは、2度目はない、ということでしょうか…
…それとも、「この飲み物」に、ですかね…」
独り言のように呟く。いや、実際独り言だ。
少なくともボートに乗っている人間に向けた言葉ではない。
更にもう一口。無意識ながら、『返答をしている』ため、先ほどの甘さは感じない。
「……ふむ…」
自分の考えたように、「次」が一口目だけだったのか。それとも。
思考に入る前に、砂流の視線に気付く。
「……ん…ああ、『彼』が、僕のスタンドです…名は『テラーヴィジョン』…」
とても簡単な紹介(?)をする。
>>128
「……」
特に何も言わずに眺めている。
解除の方法など自分にはわからないので、これ以上のアドバイスもできない。
…もっとも、わかっていても『あえて言わない』だろうが。
>>129
今の鏑の興味は「ボート上での出来事」。
ベンチの方には気が向いておらず、見られていることには気付いていない。
(鏑の見た目は、服装などを含めて「中性的な少年」という印象。遠目では男女の判断はつけ辛い。
また、よほど目が悪いわけでなければ、『テラーヴィジョン』が見えていてもおかしくはない)
131
:
瀬川 憂『パーティション・リファインメント』
:2006/06/19(月) 07:31:06
>>130
[承知しました。御指摘ありがとうございます。]
>>129
―[その上には女性が二人]から[文末]まで訂正―
その上には人が三人と得体のしれない十字架、そしてスタンドが乗っている。
その中の一人が両腕をブルンブルン回していた。
容姿からしておそらく男だろう。
(…同業者かなぁ?)
ちょうど暇だったのでベンチに座りボートの上の動向を観察することにした。
132
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/06/19(月) 22:53:33
>>128
「そのとおり」
疲れるまでこのままか、という問いにいけしゃあしゃあと頷く。
嘘の発言に乗ってくれたおかげで、一十の方はまだ能力が解除されない。
「……私からすれば、そっちだって変わってる」
無表情なのが災いして、どこか突き放したように聞こえる声で言う。
『万年筆』と『インク瓶』は仮とはいえ『ブレンダ』のヴィジョン。
いわゆる『器具型』という言葉も知らない身からすれば、
『動物』の姿をしていてしかも自分の意思で動かせるということだけでもかなりの驚きになる。
>>129
(どっちなのかな……)
鏑の独り言に、声には出さないものの頭の中で答える。
いつまでも能力が残りさえしなければそれでよかったので、
『一口』で能力が終わっても『その飲み物』で能力が終わっても実はどちらでもよかった。
どちらとも読み取れる以上、それは運と天に任されるはず。
『解除』されたため、どっちなのか分かることはもう無いけれど。
「……えっと……こんにちは」
紹介されると、『テラーヴィジョン』に弱く手を振って挨拶した。
人っぽい見た目なのでもしかしたら人間と同じく喋ったりできるんじゃないかと思ったから。
『ザ・ラウンジ・リザーズ』のように鏑の意思に従っているのか、
それとも『テラーヴィジョン』自身の意思で動いているのか自信が持てないらしい。
>>129
>>131
ボートに乗っている三人のうち一人は中学校の制服を着ているので、
遠くからでも『性別』と少なくとも『学生』だろうということくらいは分かるかも知れない。
声は聞こえないものの、乗っている二人と話しているらしい様子が見える。
観察を続けていると、その少女がスタンドに『手を振った』のが見えた。
133
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/06/22(木) 18:14:27
>>130-132
「もーちょっと気の利いた文章をよこしゃあいいものを……」
これでは両腕が使えない。
「マヌケな能力のくせに、メンドクセーな」
疲れるまでこのままでは、さすがに退屈である。
回転する先端を湖面に擦らせる。
「因果応報必殺拳。ていっ」
ピシュンピシュンピシュンッ
飛沫が勢いよく船上に撒き散らされた。
134
:
瀬川 憂『パーティション・リファインメント』
:2006/06/23(金) 17:37:03
>>130
(男一人に女の子一人に……どっちかなぁあの人?)
先ほどから缶ジュースを持っている人の性別を判断できずにいた。
(ま、どっちでもいいか…)
瀬川は考えるのをやめた。
>>132
ボートの上でスタンドに手を振ってる女の子が見える。
服装からして学生だろう。
(まさかコスプレではないよな…?)
とりあえず今ボートの上にいるスタンドは彼女ものでないようだ。
>>133
さっきから両腕を振り回していた男が今度はその振り回している
両腕を使って水をボートの上に撒き散らかし始めた。
おそらく嫌がらせだろう。
(さっきから何で腕振り回してんだろあの人?)
そこで瀬川はある結論にたどり着く。
(もしかしてスタンドの影響とかじゃなくてただの変態なのかな?)
見当違いなことを考えながらそのままベンチに
座りつづけてボートの上の成り行きを見守ることにした。
135
:
鏑 佑希『テラーヴィジョン』
:2006/06/28(水) 02:45:23
>>132
『テラーヴィジョン』が手を振り返す。
「……ふふ…意思があれば、話もできるかも、しれませんがね…
…残念ながら、『彼』は、話すことはできないのですよ…」
遠まわしに「自分の意思で動かしている」と言う。
…自覚はないが。だからこそ、わかりにくい言い回しなのだが。
「…能力はありますが…秘密にさせてください…」
口に人差し指を当て、微かに笑みを浮かべる。
>>133
「……っ」
水面に手をつける、ということは片側に寄る、ということになる。
軽く揺れるボートに対応するように、一十と逆の側に体を動かす。
飛んでくる水は『テラーヴィジョン』で防ごうとする。
とどくならば、砂流も庇おうとする。
「……大人しくしていてください、と…言ったでしょう…?」
怒気…はそれほどこもっていない声。
あきれ半分、諦め半分、といったところか。
>>134
相変わらず気付いていない。
もっとも、気付いたところでどうすることもできないのだが
136
:
砂流浅海『ブレンダ』
:2006/07/01(土) 12:00:06
>>133
>>135
「話せないんだ……ちょっと、残念」
手を振るのを止める。『能力』にも興味はあったけれど釘を刺されてしまった。
現在砂流はボートのどちら側にも寄っていない。
そして『テラーヴィジョン』に気を取られていた為一十の行動に気づけなかった。
勢いよくまかれる水滴がまともに当たってしまう。
「ひゃっ……!?」
『テラーヴィジョン』のスピードでは、本体以外も一緒に庇うのは難しいだろう。
それに庇おうとしてくれることに気づくよりも早く、反射的に水しぶきから遠ざかろうと動いてしまった。
そのせいでボートの揺れがもう少し強くなったのでビクッと立ち止まる。
腕でできる限り身を守りながら軽く睨むように一十を見るものの、
そもそも自分の『意地悪』が原因なので強くは出れないらしい。
>>134
ボートの外に気を配る余裕はなく、
見られていることに気づいた様子はない。
137
:
一十 文文“ザ・ラウンジ・リザーズ”
:2006/07/05(水) 23:12:26
>>134-136
しばらくそうやって水遊びするものの、やがてすぐに飽きる。
「チクショオー、退屈だぜ……。
種が割れた手品ほど始末に困るもんもねェーぜッ!」
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