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「Sammy社立ギルティ専門高等学校5時限目」

596名無しさん@2周年半:2007/09/16(日) 13:02:26 ID:4J9eUXmI
思い返せば俺が荒廃の原因と言えなくもないな…。
ちょっとした読み切り短編でも構わないのなら、書かせていただきます。



「ダメだ……全ッ然、分かんねぇ…」
席を立ち、筐体の向こう側にいる人物に声を掛けた。
背筋はぴんと張っていて、今の戦いなんか全く気にしていないかのよう。
小さな体格と、左右で二つに縛った艶やかな黒髪。今は短いけど、少し前までは長かったんだよな。
吸い込まれそうな瞳がこちらを向いて、
「……みーはコンボが安い」
ばっさりと一刀両断された。
かなり無感情な声ではあるが、俺には分かる。
「私達は同じキャラを使っている。同じ条件で戦っている」
この少女の名は、奈摘ゆえ。
俺の幼馴染みでもあり、今は俺のジョニーの師匠だ。
で……もう分かってると思うけど、『みー』ってのは俺のこと。恥ずかしいから本名は伏せさせてくれ。
「だから、多くダメージを取った方が勝つ。
だから、取れる場面で取れないのは致命的なミス」
なるほどな。致命的か。
ゆえの言葉は昔から、言葉の意味そのものだ。
そして、それだけに重い。
「……みー」
「ん?」
何となく言いにくそうな感じだ。
声の調子が微妙に変化するから、さっきも言ったように、俺には分かる。
クラスの奴はみんな、分からないって言ってたけどな。
「……私はみーに、勝つことを望んでない。学んで欲しい。
キャラを変えたばかりのみーは、絶対に私に勝つことは出来ない。
それなのに、みーは私に勝とうとしてる。
絶対に、絶対にダメ。理解して」
む。言葉がストレートだから、言いたいことは分かった。
「……みー。私はいつも言っている。
大切なのは『自分を凡才と認めた上で、それでも高みを目指す』こと。
自分の実力を理解せず、ただひたすらに立ち向かうことは成長じゃない。時間の無駄。
今のみーは、それ」
いつの間にか、ゆえが苦しそうな表情をしていた。
それなのに、俺は、今まで気付かなかった。
軽く伏せられた目が…ちらり、と一瞬だけ俺を見た。

「みーは、」

そこまで言い掛けて、止まる。
ゆえは俺に向き直る。その動作に思わず見とれた。
そして、ゆえが言葉を発した。
いつもと同じ、無感情な言葉を。

「……私とギルティして、楽しい?」

俺は、その言葉に込められた意味が、感情が、分からなかった。





ふぅ。
駄文投下しちゃってごめんよw


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