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「Sammy社立ギルティ専門高等学校5時限目」

1スレ建て記者θ四国スレ:2006/06/19(月) 10:09:55 ID:CJmM/KN6
「ォゥァー!」
「イタダキー!」
 さわやかな朝の挨拶が、澄み切った青空にこだまする。
 右渡様のお庭に集うギルオタたちが、今日も機械のような正確な動きで、
教室の筐体にコマンドを入力していく。
 1ドットでも諦めを知らない心身を包むのは、深い色の制服。
 キャラ別コンボの精度を乱さないように、リバサヴォルカはスカらせないように、
ゆっくりとコマンド入力するのがここでのたしなみ。
 もちろん、タイムアップギリギリでドラゴンインストールするなどといった、
はしたない生徒など存在していようはずもない。
 社立ギルオタ学園。
 平成四年創立のこの学園は、もとは初代GGプレイヤーのためにつくられたという、
伝統あるギルティ系オタク学校である。

・ここはssを楽しむスレです。マターリ進行で職人にねぎらいのGJを忘れずに。

前スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/15721/1131226354/

1スレ目
http://jbbs.livedoor.jp/game/772/storage/1101664264.html

2スレ目
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/15721/1112603465/l100

3スレ目
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/15721/1119648953/


まとめサイト
http://kage.zombie.jp/ggxx_shool/index.htm

4420:2006/06/28(水) 01:22:07 ID:p0rL5HfM

=当日=


肝試しの舞台は、愛が指定した集合場所からおよそ歩いて10分ほどの場所にあった。
肝試しの舞台にするだけあって、ここ最近、人が出入りして使っている様子はまるで見受けられない。


「…いかにもって感じね。」


いざ着いてみると、改めて気味の悪さを感じ取れる。
もう既に日は沈み、辺りは静寂と暗闇だけが支配する…とは流石に言いすぎだが、そう形容しても差し支えない様子だ。

別に肌寒いわけでもない、普通に半袖でいられる気温。
だが、それは別の言い方をすれば「生暖かい」ともいえるような、気分の悪いほのかで確かな温かみ。



「、、行くか。」



愛の一言を合図に、三人の肝試しは始まった。



建物の中は閑散としていて、人の気配はおろか、生き物の気配さえも無い。
そこかしこに散らばった機材の奥にある、閉じかけのシャッターを潜り、三人は更に奥へ奥へと進んでいく。

建物が不意に立てるミシッという音で緊張が走る。

どこからか吹いてくる風が、悪寒になって背中を撫でていく。


そして、進行の邪魔になるガラクタの山を越えたときだった…、


「!!!」
「ど、どどどうした樹!」
「く、くくく…、、、首が、、首が…ッ」
「な、ななななんですとぉーー!!?」
「どこですか!?それ、どこですか!??」


怖さを誤魔化すため、技とらしい大声を上げながら、樹の指差す方向へ懐中電灯の光を向ける愛。
暗がりに照らし出されたそれは確かに人の顔。電灯の光で極端な陰影が付き、否が応でも恐怖をかき立てる。

どこまでも無機質な笑顔を三人に向けたそれは、、青白い顔で三人を凝視していた。



「…、、ん?…なんだ、人形じゃねぇの?コレ。」
「え、、嘘…。……アラヤダ、ホントだわ。」


それは、――――どこまでも無機質な、人形だった。そりゃそうだ。

安堵の表情を浮かべた二人と、軽い落胆を浮かべる一人を見て、無機質な人形は、どこまでも無機質に声を上げて笑っていた。








―――――後ろでシャッターが閉まったらしい音が響いた。

4520:2006/06/28(水) 01:22:45 ID:p0rL5HfM

「う、嘘よね…、、こんな、嫌よ!アタシ」
「樹さん!大丈夫です、SYURIKE-NでSISSYO!!すれば良いんですよ!!」
「んなわけあるかぁーー!!」

―――――恐怖。(?)

「お、おいおい、何だそりゃ…。。」
「ちょっと愛!アンタ提案者なんだから何とかしなさいよ!」
「そうです、この手裏剣をどうぞ!」

―――――混乱。(?)


積み上げられた機材が音をたてて崩れ落ちた。
天井に吊るされた電灯が光を宿し、からかう様に一瞬で暗闇に戻った。
人形はどこまでも無機質で無慈悲に笑い。
ギルティの筐体に明かりが灯る。
「お゙ぎゃ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙」というあり得ない赤ちゃんの叫び声が轟きわたり。
画面に映し出されるのはNAOMIの文字。

あぁ、アレはギルティだ。
とても見慣れたギルティギアだ。

ザッパがCPU戦をこなしている。これはまさしく……、


「俺たちへの挑戦だッ!」


『ここから出たけれりゃ、俺と戦って勝ってみな。お前らの得意な土俵で戦ってやるよ。』
、とでも言いたげに、その筐体はズバリそこに佇んでいたのだ。


「挑戦を受けるなら受ける出、誰が行くの?」
「私が行きましょうか?」


話し合う二人。それを遮ったのは音も無く出された愛の左手だった。
何時に無く真剣なその眼差しは、二人を黙らせるのに十分な力と説得力に満ち満ちていた。


「ここは俺が行く。こんなことになったのも、俺のせい、俺の責任だもんな。任せてくれ。」



――――二人の女は、男を、佐藤愛を見た。


筐体に向かって歩を進める愛。
いつも一緒にじゃれあっている彼の背中が、コレほどまでに大きく、頼れる背中に見えたことがあっただろうか。
彼女達の熱い視線は、戦いへ赴く男の背中へと惜しむことなく注がれていた。

心なしか目頭が熱くなってきた。
嗚呼、こんなに頼りがいのある友達だったなんて、今まで気づけなかった自分たちが情けない。
勝手も負けても良い、「ザトー様フォォォ…!」とか言って馬鹿にしたのを謝りたい。……だから!



「…ん?」


ふと、かすかにズボンのポケットから伝わる振動に愛は気づいた。
電話のようだ、なんと空気の読めん輩であろうか。コレからがいい所だというのに。少し文句でも言ってやろうか。

携帯を取り出し、手早く通話ボタンを押す。
そして押した瞬間、彼は視界の隅にそれを見た。赤い文字を、『圏外』の二文字を。


『もし…もしぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいャハハハハハハ、イタイ?イタイノヨォォォォキモチイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!』




- D E S T R O Y E D -

4620:2006/06/28(水) 01:28:11 ID:p0rL5HfM
と、時間がなくなってしまってここまでしか書けませんでした。申し訳ないです。
最近は670氏による異能バトルSS成分が多いようなので、ここらでまっとうな対戦を、、とか考えたんですが全然違う方向へ〜w

読みきりのクセに微妙に半端な形で投稿したのが少々心残りですが、読んで頂けたら幸いです。
では、またいつか。


>>670
GJ!!

47名無しさん@2周年半:2006/06/28(水) 02:38:38 ID:jz11P.Hs
20氏!?わざわざ夜中に来た甲斐があった!
また来てくれるのを楽しみにしてます。
とにかくGJ!

48名無しさん@2周年半:2006/06/28(水) 12:07:12 ID:8uM9VuQ6
>>20氏降臨してるゥゥウウウッ!?
はい、すいません。最後は1対1なのでギルティで決着を付けますorz
>>41
俺もこのサブタイ使った気がする…(;´д`)
キスは………あれ、キスシーンって初めてだっけ…?ι


『柚刃、いじめる』

カチャ…カチャ…
(…何だ、この音?)
言っておくが、僕はベルトを外してなんかいない。
カチャ…
「よっ……」
「ちょっと遅いですよ?」
窓枠から姿を見せたのは緋色 結衣。
さっきから聞こえていたのは、ロープに取り付けられた金具の音だったのか…。
「……貴様がここに残っているとはな。柚刃、もう戻るつもりはないのか?」
「なっ…え、柚刃が戻るって……え?」
「明示さん。私、" 元 "メイジタンなんです」
「ちょ、え?だってさっき」
「驚いちゃいましたっ??」
(……良かった。柚刃が敵じゃなくて…)
涙が出そうだ…。
「…私の目の前でイチャイチャと仲良く……柚刃、自爆しろ」
「嫌です、明示さんは私と××××したいって言ってますし、×××だって興味があるって言ってますし、その内××××とかして顔に××しちゃったり……」
「ゆゆゆゆゆゆずはァーーッ!?ストップ、何か僕が変態みたいだからッ!!つーか最後の2文字バレバレだろォーッ!?」
「貴様…ッ!!」
「ふふっ…結衣ちゃんにそれが出来るかしら?
いきなり××××を求められて、すぐにOK出来ます?」
「出来るッ!!」
「じゃあ×××に興味があるって言われて、素直にそっちを捧げられますか?」
「で…出来るッ!!」
「じゃあ××××して、顔に××されてもいい?」
「も、もも、もちろんだッ!!」
「あはは、残念ですねーっ♪結衣ちゃんはギリギリでB程度だから××××が出来ませんよーっ♪」
「こら貴様ぁぁあああッ!!自爆しろやオラァァアアアッ!!」
ゆ、柚刃が悪魔に見える…(;´д`)
(……女同士の戦いは最終的に胸の大きさで勝敗が決まるのか…)
何か違うような気もするけど、あながち間違ってもいない気がする。
「勝負だ柚刃ァァアアアッ!!ギルティの腕ならお前にも負けんッ!!お互いにランダムキャラでバトルだァァアアアッ!!」
「いいですよー??どうせ私が勝つんでしょうけど♪」
「貴様だけは自爆しろォォォ…ッ!!」



(……ランダムキャラだと、キャラ差が大きく出るんじゃないだろうか…)

49名無しさん@2周年半:2006/06/28(水) 20:54:48 ID:jrhsHKbw
48は670氏だよな…?
まぁギルティ話も期待してるさGJ!

50名無しさん:2006/06/28(水) 21:14:55 ID:wxKTWjPM
20氏GJ!!

51名無しさん@2周年半:2006/06/28(水) 21:38:25 ID:MCEDZBi6
20氏モエスw

52670:2006/06/29(木) 00:48:45 ID:eB6sgAdU
「ぅ……ふ、っ…ぇ…ぐぅっ!!」
狭い渡り廊下に、菜津奈の嗚咽が響いている。
その側には……ボロボロになった黒コート。
「………菜津奈ちゃん?」
「緋那、今はそっとしておいてやってくれ…」
「え…あのコート、もしかしてさっきの教師の…?」
こくり。
「う、嘘だろ…?俺とヒナヒナがこいつを締め上げてる時に、そんな……」
「そうね。こんな奴、さっさと連れて戻ってればこんな事には…ッ!!」
ゆっくり、目を閉じる。
俺ディバコン出来るし。名言であった。
ディバインブレイドでガンマレイに突っ込むなど、彼にしか出来ない芸当だ。どこまでもディバコンを狙う漢だからこそ、出来るのだ。
「………いや。遅く戻ってきて良かった。あんなモノは見ない方がいい」
「そう…そうよね。人が死ぬ瞬間なんて見るモノじゃないわ」
「死ぬ…?」
「…え、だって死んだんじゃないの?」
「いや。誰も死んではいない」
「は?…じゃあ、あの教師は?」
「…敵の一撃必殺を食らったと思ったのだが、それより早く『それが俺の名だ』を仕掛けていた。向かって左側にいたので立ち位置が入れ替わり、一撃必殺は敵自身が食らった」
「何それ、俺の名の無敵を活かした難度Sランクの暗転返しじゃない……で、何で泣いてるの?」
「一撃の演出による爆発に巻き込まれて服がボロボロになり、菜津奈はうっかり…その、×××を見てしまったのだ……」
「好きでもない男の×××見るなんて、菜津奈は悲しいですよ…」
「………………それだけ?」
「ヒナヒナ、怒ってないか?」
「んふふふふーっ、ぜぇんぜん怒ってないわよぉ……ッ!?」
「ダメだこりゃ…」
「我はァー、吹奏楽部のォ、副部長でェ、あるッ」
「私はァー、合唱部のォ、副部長でェ、ありますッ」
「お前ら黙っとけ。……あんまりうるさいとヒナヒナに潰されるぞ?」
「ではではァ」
「黙るのでェ」
「あるッ」「ありますッ」
「…………頭痛いわ。こいつら背負ってるからか?」

53名無しさん@2周年半:2006/06/29(木) 10:33:16 ID:l22n02.w
柚刃タンにパイズリされてぇw

54670:2006/06/29(木) 23:35:02 ID:bV16Fff2
>>53
そこは伏せ字かピー入れてェーッ!!(;´д`)


『女の戦い』

カカカカカカカ……。
(…明示さんの為、負けられない……っ!!)
挑発しては見たものの、ランダムでは腕だけではなく運も関わってくる。つまり…この瞬間に勝負が決まるといっても間違いじゃない。
出来ればジョニー。ダメならせめてソルかカイ。エディは絶対ダメ。
(お願い、ジョニー…ジョニー…ジョニー…)
カカカカカカカ………カコーンッ!!カコーンッ!!
「うわっ…」「げっ…」

『任務を』『遂行する』
(画面が狭い……)
よりにもよってポチョ同キャラ。完全に読みだけの試合。
何となくやられたことのある連携を思いだし、そこまで持ってくように読み合うだけだ。
『Heaven or Hell…Duel 1.Let's Rock!!』
(……まずは遠S辺りで牽制を)
『ホッ!!』『ハンマフォール』
(ぶっ……!?)
結衣ちゃん、やってくれるじゃない…っ?
そっちがその気なら、私だって…!!
ぴょん『…おぉっ?』
ずしんっ『ポチョムキーン、バスターッ!!』
結衣のジャンプ>着地バスターを見事にバクステ>バスターで返す柚刃。
(ハイジャンプして……JSで詐欺重ね…)
『ホォッ!!』びしぃ『…オォオオーッ!!』カウンタッ!!
(ジャ……ジャッジですってぇ…!?)
厨房みたいな真似してくれるじゃない。投げ殺されたいのかしら…?
『ふっ!!』
(え、5P……当て投げっ…!?)
ぴょんっ。
『…おぉっ?』『だぁああっ!!』
(JHS、間に合ったっ!!えっと、次は…読み合いにもってこうかな)
『ふっ!!はっ!!ハンマ、フンッ!!』
5K>近S>ハンマブレーキ。
(飛ぶかな?…飛ぶよね?)
ぴょんっ『そこだぁッ!!』ドゴンドゴンドゴンッ!!『ヒート…エクステンッ!!』
(よし……順調、順調♪)
向こうはあと半分。こっちはまだ8割くらい。
(うん、イケる。あと1回読み勝てば、残ったゲージを使って押し込めそう)
とりあえず5Kの持続を重ねて…っと。
『ふっ!!ハンマ、フンッ!!』
(これで終わr)
『…おぉっ?』『…おぉっ?』
ポチョバス失敗。お互いが同時にポチョバスしたせいで、どちらも投げられなかった。
(まだまだ…!!)
『…おぉっ?』『…おぉっ?』
それなら、ポチョバスを読んでジャンp
ぴょん『だぁああっ!!』『おぉおおっ!!』カウンタッ
(……6P…!?)

55名無しさん@2周年半:2006/06/30(金) 06:21:19 ID:rdZI7G.2
肉同士はこんな試合アルアルw

56670:2006/06/30(金) 09:51:30 ID:S8T1H4DY
ぴょん『だぁああっ!!…ホッ!!そこだぁッ!!』ドゴンドゴンドゴンッ!!『ヒート…エクステンッ!!』ドォオオンッ!!
6P(jc)>降り際JHS>着地遠S>ヒートエクステンド。
(減った……減りました…)
残り体力、お互いに5割。
1ラウンド目からバーストを使いたくはない。2本先取だから、ここはバーストなしで勝ちたい。
『…スライドヘッ!!』ぴょん
(危ない…引っ掛かる所だった)
『…ォッ!!』
(ッ………違う、これは6K。こっちもやってみたりして…)
『…スライドヘッ!!』『…スライドヘッ!!』カウンタッ
お互いに転び合うポチョとポチョ。
何とも情けない。女の子二人がポチョムキン使って互いを転ばせるなんて。しかもこれは愛を賭けた勝負なのだ。
(むぅぅぅ……っ!!)
暑苦しいこと、この上ない。これなら二人ともプール行って水着でスタイルを自慢しあい、『おしくらまんじゅう』で勝負してた方が平和じゃなかろうか。
『ハンマ…フンッ!!ハンマ…フンッ!!』『スライドヘッ!!』
(ゲージ溜めつつ移動…させない…ッ!!)
『ハンマ…フンッ!!』
とかいう柚刃も、ダウンを取ったらちゃっかりハンマで移動&ゲージを溜めている。
互いの距離は近い。
(さて……6HSを少し遅めに重ねて、)
『…おぉりゃああッ!!』ロマァンティーック、ぴょん『…おぉっ?』ずしんっ!!
6HS(FRC)>ジャンプ。6HSを見てからのバスターを回避しつつ、JDで一撃を加える。
『ホッ!!』きぃん!!
(近Sをガードさせて……)
ぴょん『…そこだぁッ!!』ドゴンッ!!ロマァンティーック
(ふっふっふ……当て投げと思わせて対空。完っ璧…!!)
『びぎぃぃいんッ!!』
『祈るがいい。……だぁああああッ!!ほッ、ほッ!!そこだぁッ!!』ドゴンドゴンドゴンッ!!『…ヒート、エクステンッ!!』
『SLASH─!!』
ヒート1段目(RC)>ガイガンダー>ガイガンティックブリッド>5K>近S>ヒートエクステンド。



その試合を遠くで見ていた明示。
(……柚刃のポチョムキン、強いなぁ…)
読み合いが大胆過ぎるのは否めない。が、その大胆さで勝っている。
(つーか夏にギルティの電源付けとくと異常に暑いなー。二人とも気付いてないのかな…?)
などと考えつつ、調理室の窓を開け始める。
換気扇も回しておく。
(……僕、何でこんなことを…?)

何だかんだで自由な明示だった。

57名無しさん@2周年半:2006/06/30(金) 22:58:46 ID:PS8v/kCs
670氏いつもながらGJです+!

58名無しさん@2周年半:2006/07/02(日) 20:23:37 ID:aafj9W3.
最近64氏見ないな

59名無しさん:2006/07/03(月) 00:52:49 ID:/3lQq4E6
あと、7レス待ちなさい。

60名無しさん:2006/07/03(月) 00:54:08 ID:/3lQq4E6
7じゃなかった、後4だ。

61名無しさん@2周年半:2006/07/03(月) 01:04:27 ID:0YLmVKw.
>>60
っていうことはあと3か

62名無しさん@2周年半:2006/07/03(月) 02:25:36 ID:5w4ND6Mg
>>59
あと7スレに見えて驚いたw
気が長いなぁとw

63名無しさん@2周年半:2006/07/03(月) 06:40:16 ID:Nkfxu50E
さぁ、64氏期待アゲだ

6464:2006/07/03(月) 11:57:19 ID:/2tG2ciQ
すいませんまだ書けてません ○| ̄|_
もうしばらくお待ち下さい

65名無しさん:2006/07/03(月) 16:08:51 ID:/3lQq4E6
背後GET!!!

66名無しさん@2周年半:2006/07/03(月) 19:22:45 ID:QCdPuyGI
64氏忙しいなら無理はなさらず、のんびりやってくださいね

67名無しさん@2周年半:2006/07/05(水) 11:27:45 ID:TulGs.iU
止まったな…

68名無しさん@2周年半:2006/07/05(水) 15:23:59 ID:vV0.wSFc
みんなVP2やってんだろ

俺も最近あまりゲーセン行ってないな〜

69名無しさん@2周年半:2006/07/05(水) 22:17:13 ID:ilt8w2vo
キャラスレ盛り上げようとしてたりマッセに浮気してたりですっかり忘れてる件OTL
テスタあけたらガンガリマス

70とこ:2006/07/06(木) 01:16:07 ID:blh/UP9o
前回 前スレ>>895-897

その後も着々と試験が進んでいく。
もう半分以上消化した頃、ようやく俺の名前が呼ばれた。

「牛路 芽我!」「木得 美紗(きえる みさ)!」

「・・・はい」「はい!」

立ち上がり、試験会場に向かう。

(女の子の声?)

(げげ。)
(あの子だ・・・)

さっきのジンとアバ使いの子の口論の仲裁に入ってきた女の子。
発言からして俺の前の試合はチェックできてそうだった。

(それよりも・・・木得 美紗という名前は―――)

第1試合でチェックした人の中では一番注目していたロボ使い。

(まさか女の子だったとは)

(心してかからんとダメだが・・・)
(ロボ対策ってどんなんだ?!)

強いロボとは全然対戦経験がない。
そして使ったこともない。
スラッシュになっての弱体化部分は大体知っているが・・・

(確か・・・)

昇竜の打撃無敵削除。
ガード時の熱量増加。
なんか色々と技が鈍化。
カイ電波に補正。
ダメージを受けるとミサイル消滅、ホーミング性能弱体化。

こんなもんだったか・・・?よく覚えてない。
なんか強化点もあったはずだが・・・
とにかく青リロの頃の対策とは全く別物になっているはずだ。

(不安だ・・・)

だがそんな俺の気持ちとは関係なくもう体は筐体の前に座っている。

71とこ:2006/07/06(木) 01:17:13 ID:blh/UP9o
『Please select your character!!』

毎度おなじみのBGMが流れてくる。
相手はカーソルを少しだけ上に動かし、ROBO-KYの立ち絵を出現させる。
だがすぐには押さない・・・

(焦らしてるつもりか?)

カーソルはキャラ選択の間を縫って画面を動きまわっている。
それも正確に。

(器用なことだ・・・)

―――この木得 美紗のさっきの試合には驚かされた。
座談をひかなくてもゲージがグングン溜まる直ガ精度。
正確な割り込みからワンチャンスを逃がさない泥臭さ。
試合の前半と後半の主導権が正反対になっていた。
後半はずっとロボが相手を追い回す形だった。

(ゲージは溜めさせない方がいい)

ゲージが溜まると相手のペース。
固めても相手のゲージが上がる。
なら・・・

(「最初から投げ狙いでガンガン攻める」のが一番いいはず・・・)

だがそれは俺の得意なスタイルからはかけ離れている。

―――ギィン!

ようやく選択したようだ。
試合前演出が始まる。

(いや・・・俺のスタイルから離れていいんじゃないか?)

先刻の俺の試合はチェックされていて、ある程度の対策はとられているだろう。
だったらその内容とは全く逆で戦ってやる。

『イイ試合ニナル訳ガ無イ』
『最善を尽くすことだ・・・』

(後はバスター精度・・・バクチを打つのは不本意だが・・・これしかないっ!)

『HEAVEN or HELL Final!』
『Let's Rock!』

72名無しさん@2周年半:2006/07/06(木) 01:47:16 ID:ZR4IeUjM
とこ氏GJ!!
とこ氏のSSをめちゃくちゃ楽しみにしてました。

73名無しさん@2周年半:2006/07/06(木) 06:35:09 ID:OXtQ/czQ
とこ氏GJ!!!

74559:2006/07/06(木) 19:27:11 ID:Qbab1UhA
ようやくまともに時間が取れるように……。復活カキコ。

前回 前スレ>>600-602


「うう、殿一君。負けちゃったよぉ〜……」

火亜が半泣きしながら俺と澪の所に戻って来た。3ラウンド目のストレート負けが効いているらしく、かなり意気消沈してるみたいだ。

「火亜もジャスティス相手によくやったじゃないか。1ラウンド目なんて、かなり凄かったぜ?」
「でも、逆に3ラウンド目はパーフェクト取られちゃったし……」
「けどさ、ロボであそこまでやれてるんだぜ? もっと自信もてって」

これは本当だ。インペリアルレイやN.Bの起き攻めなど、カイやヴェノム以上に苦しいであろう組み合わせにあそこまでやったのだ。
だから、俺は純粋に火亜の事を凄いと思った。いつもはのほほんとしてるのにな……。
と、その気持ちは澪も同じだったようで、俺と同じように火亜を慰めていた。

「大丈夫だって優子。3ラウンド目はただ読み負けが重なっちゃただけで、十分闘えてたわよ」
「……うん。ありがと、澪ちゃん。殿一君」

どうやら、火亜も立ち直ったようである。……立ち直りの早い奴だ。

「おい、お前ら。次は自分達の番だって事を忘れてないか?」
「「あっ」」

音義の指摘に、俺と澪ははもって声を上げる。そうか、次は俺達か……。

「というわけで、次は遠央、お前な」
「えっ!! 私、ですか?」
「俺は二度ものを言うのは嫌いだ。ほれ、早くスタンバイしろ」

俺は心の中でガッツポーズを取った。よっしゃ!! 人身御供になってくれてサンキュー澪。
そんな心の声が聞こえたのか、澪が俺のことを睨んできた。そして、その時、かなり不吉な言葉が聞こえてきた。

「弄り甲斐のある奴は後にとっておく趣味でな」

ニヤっと笑いながらそう言ったのは、音義だ。待て、まさか不幸なのは俺なのか?
見れば、澪がそれを聞いて俺に意地悪く笑いかけながら、ご愁傷様、と呟いていた。くそ、お前なんか開始10秒でシショっちまえ。

「? どうしたの殿一君。ド畜生一歩手前にバニラア○スみたいな顔して」
「……俺、そんな憎々しげな顔してた?」

マズイマズイ、あんなクレイジーな野郎と一緒にされたくないぜ……。

「さぁ、続く試合は、音義先生のジャスティスVS遠央さんのチップ!! さっきみたいな熱い試合を期待しましょう!!」

っと、もう始まるみたいだな。さて、澪のチップがシショる姿を、この眼に焼き付けるとするか。

『お前、死相が出てるぜ?』
『そろそろ出るとしよう』

――HEAVEN or HELL Duel1! Let's Rock!

75559:2006/07/06(木) 19:28:55 ID:Qbab1UhA
――バシュウ!!

「先ずは両者共に空中バックダッシュで様子見」

ジャスティスか、火力はそこまで高いわけじゃないけど、インペリアルレイや、固めとかで直ぐにガードゲージが上がる。
そこから崩されたら、チップの防御力じゃ終わり。なんとか相手に捕まりたくはないけど……。

――バシュウ!!

(っつ、速い!!)

咄嗟にK転移でジャスティスの反対側へと出る。だが。

――バシュウ!!

(えっ……?)

「あーっと、ここでジャスティス、さらに空中バックダッシュでチップの元へ!!」

(しまった、ジャスティスは二回空中ダッシュが使えたんだ……!!)

単純なミス。このままじゃK転移の硬直が残ったチップは……。

『しゃあ!!』
『糞がぁ!! いってぇ!!』

(ダウン……。早速捕まっちゃったわけね)

案の定、JP>JPと硬直を刺され、そのまま地上ガトから足払いへつながれる。

『かわしてみせろ……』

(N.B重ねからの択攻めが来る……!!)

N.Bが重ねられ、丁度チップの起き上がりにそれが重なる。

『見え見えだぜ』

ボンと爆発するN.BをFDでガードする。しかし、なんとかしてこの後の三択を読まなければ、状況は変わらない。

『しゃぁあ!!』
『トロイんだよ』

「ここで中段、しかしチップはなんとかガードしています」

(よし、なんとか見えた。先ず逃げるのが先決ね)

――バシュウ!!

「ここで空中ダッシュでチップが逃げます」

ジャスティスを飛び越し、そのまま距離をとる。距離は丁度端と端だ。

(相手の機動力はチップと同等。地上はチップが勝ってるけど、空中じゃジャスティスのほうが上だし……)

なんとか逃げてチャンスを掴みたいけど、それも厳しい。攻めるしか……。

「ここでチップが突っ込んだ。勝機はあるのか!?」

(あるわけないでしょ、牽制相性もロクに知らないのに……)

そう心の中で毒づく。しかし、待っててもジリ貧になるだけだ。なら、突っ込むしか道はない。

(当たって、砕けろ!!)

76559:2006/07/06(木) 19:33:32 ID:Qbab1UhA
久々だからなんかgdgdだ……。あっ、元々か。
とりあえず、これからも頑張って書きますんでヨロ。

77名無しさん@2周年半:2006/07/06(木) 20:31:34 ID:z9l6c1BE
559氏お久しぶり+!
GJ〜

78名無しさん@2周年半:2006/07/09(日) 03:15:08 ID:bXO6i2Es
揚げ

79名無しさん:2006/07/09(日) 08:23:36 ID:b/Qcznz2
>>78の意思は俺が継ぐ。
揚げ

80名無しさん@2周年半:2006/07/09(日) 10:57:16 ID:bwpmC3rg
79の意志はさらに俺が
揚げ

81名無しさん@2周年半:2006/07/11(火) 09:20:18 ID:Rb3SB30U
寂しくなったな(´・ω・`)
保守

82名無しさん@2周年半:2006/07/11(火) 09:26:41 ID:buj9jeSA
ミスったw

83名無しさん@2周年半:2006/07/11(火) 11:37:46 ID:oltxov7Q
670氏はいったい何処へ…

84670:2006/07/11(火) 19:04:32 ID:G2Fopx1I
>>83
チェックしてはいるんですが、どうも時間が足りなくて……
最近は
①微エロ絵を少しずつ描く(マテ
②メルブラ勢に誘われてメルブラ(ぉ
③ゲセン行ってジョニスレにあった近S(J仕込み)6P慣性デバコンをやってみる……けど、これ微妙…
端なら近S>6P(jc)>低ダJS>微ディレイJHS>ディレイJD>5HS>デバFRC>JS>JD>カスとかのが美味しいし
中央なら近S>足>KJorSJ>慣性デバのがゲージ溜め出来るし
端で浮きが高い奴にはいいかもw
④激しい連コイン(24連)を食らい、全勝したあと帰ってベッドに倒れるorz
⑤ハルヒたんかぁぃぃよハルヒたん(*´д`)
こんなんで毎日が過ぎるんです……

85名無しさん@2周年半:2006/07/11(火) 19:37:48 ID:m4vA6q1c
ちょwww最後の発言はどうかとwww

86とこ:2006/07/12(水) 03:35:30 ID:xMFkzR/6
前回>>70-71

『HEAVEN or HELL Final!』
『Let's Rock!』

『ガシャンガシャン』
『ハンmフッ!』

 ・ ・ ・

まずは距離を離すのが得策です。
あ、追いかけてきますか・・・

(ゲージが溜まる前に・・・ということでしょうか。)

(甘いですっ!)

前に走られると止められないソルとかとは違ってポチョの牽制はまだやりやすい部類なんですよね。
私にとっては・・・


-----------------------------ギル高入学試験報告書:第289号-------------------------------
Name.Misa Kieru
Heignt.167cm
Weight. Unknown
Birthday.7/31
Blood type. O
Character. Robo-Ky

【Analysis】
現在、希少種のROBO-KY使いだが青リロ時代は闇慈・チップ=ザナフを使っていた生粋の弱キャラ使い。
スラッシュにバージョンアップ後、持ちキャラの強化に伴いキャラ変更。現在に至る。
鋭い読みと自己流の飛び込みの組み合わせは、当該固体がROBO-KYであることを忘れさせる立ち回りになるとも言われている。
また、当該固体の真髄は攻めの貪欲さにある。
特徴的なガトリングルート、ROBO-KYの強みである立ちPによる変幻自在の固めで相手を逃がさない。
相手を崩した際のコンボ選択・コンボ精度も正確で、ワンチャンスで相手を殺しきる実力を持つ。
さらに、座談カイを引かなくてもゲージが溜めることのできる直ガ精度の高さは他の追随を許さない。
各キャラの対策・小ネタの収集にも余念がなく、そのプレイヤースキルには非の打ち所がない。
しかし、自キャラの性能による特定のキャラへの不利、切り替えしの弱さがある。
これらを考慮し、当該固体の評価はAとする。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------


『カウンタッ!』
『ドォォン!!』

何だ、何が起こった?
なぜ俺のポチョムキンが空に打ちあがっているんだ?
HSを振っただけなのに・・・

『邪魔っ!』

上空から受身不能で落ちてくるポチョムキンに痛カイ撃がヒット。
充電モーションにはいる。

(―――そうか・・・)
(こちらのHSにテポドン2HSを合わされたのか・・・)

そして充電完了―――
こちらは画面端近くでテンションほぼ0。相手のゲージは6割。
このままではジリ貧で押し切られる・・・
盛り返さなくては・・・!

 ・ ・ ・

まだ攻め時じゃない。
この距離じゃ空ミサ撃っても跳ね返されちゃうし、分の悪い刺し合いでリスクを背負うことない。

『疲れた』

下がって座談カイ。

できるだけゲージ溜めて、十分距離離れてから空ミサで攻めることにしよう・・・

『ハンmフン!ハンマーフォーール!』
『―――ドォン!』

(しまったっ!)

ハンマーフォールがバクステに引っかかる。

(ゲージもないのに打ってくるなんて・・・)
(いいぶっぱです・・・)

『スライドヘッド!』

受身後の着地にスライドヘッドを合わされ、一気に起き攻めへ。
そしてセオリー通りのHJHS重ね・・・

『―――48の必殺技!!』

87とこ:2006/07/12(水) 03:36:00 ID:xMFkzR/6
HJHSではなく、めくりHJPスカしポチョムキンバスター。

(一気に形勢逆転・・・)
(あのスライドヘッドもちゃんとタイミングずらしたと思ったのに・・・)

そして再度起き攻め。

『ハッ!ピシッピシッハンマフォー!ハンマフォール!』

(牛路さん・・・ハンマ青が赤に化けてますよ〜)
(ちゃんと確認しなきゃ。)

ガラ空きのハンマの硬直に下Kが刺さる。

『誘いにかかったな!!』
『ボケが』

バーストヨンデー!

(今ゲージ9割で画面中央あたりだから・・・)

マダハイルー!

『コノカスガ!コノカスガ!ペシッビシッペシッコレガ機械ノチカラダ!ミサイル発射!ミサイル発射!ミサイル発射!ミサイル発射!』

HS青>HS青>JK>JS>JC>JK>JD>Lv2空ミサ×4

景気よくミサイルが飛ぶ。
ポチョムキンの体力が6割近く吹き飛ぶ。

(相手は残り2割弱・・・でもこっちもゲージカラッポ)
(ホントにポチョムキンは固いですね〜)

ポチョはFDを貼って安全に着地。

(さて、どうでてくるんでしょうか?)

『―――ズシンズシン』

(歩き??この期に及んで待ちなの?)

『疲れた』

それならこちらも喜んで充電させてもらいます。
正直何考えてるのか分かりませんけど、こちらにとっては都合がいいです。
青キャン一回分でもあるのとないのとでは雲泥の差がある。

(でも・・・何か不気味です。)

 ・ ・ ・

(―――よし・・・攻め時!)

その後もポチョムキンは攻めてこず、こちらのゲージは6割に達していた。
本当に何を考えてるのか分からない。

『ミサイル発射!』

お互い画面端ならばFDBされる前に空中ダッシュJSを刺せる。
セオリーどおりに飛び込む。

『効かんぞ効かんぞなかなか・・・』

固めの時間が始まる。
特に暴れようとも抜けようともせずにいいように固められる赤ポチョ。

(段々相手の考え分かってきたかも・・・)

おそらくバスターの割り込み一択にしぼっている。
確かに前の試合の直ガは良かった。・・・私ほどじゃないですけど。
でも見習いたいくらいの防御テクも見た。
ロボの崩しのバリエーションは少ないから、防ぎきれると思ってるんでしょう・・・

(甘いですっ!)

JSを深めに差し込む。

「―――ロボにもF式があるんです」

JS>JC>JS>ディレイJP>JK>着地>K>近S>2S

 S L A S H !

『任務失敗……!』
『これが科学の力だ!』

牛路の目に映ったロボカイの後姿はいつも以上にかっこよく、気高く見えた。

88名無しさん@2周年半:2006/07/12(水) 14:14:29 ID:FN.4FsFU
おもしろい!ぐっじょぶ!

89名無しさん@2周年半:2006/07/12(水) 19:04:33 ID:D.6V7n2E
とこ氏GJ!
SSに影響されてロボ使ってきたよwww

9064:2006/07/12(水) 21:10:12 ID:1IHw9cY2
>>15


『次が読めるか!』『死角を取ったぞ』

互いの手が重なった所に白い光が迸る。

『SHOT!』『ショッ!』

ボールがぶつかりあって打ち消される。

『並の腕ではないな』『これ程とは…』

そして寸分たがわぬタイミングで同時敬意。これぞ同キャラ戦の醍醐味……しかし

『ダブルへッドモービット!!』『ダブルヘッドモービット!!』

(え…っ!?)

「あっと両者とも敬意キャンセルモービット!
 打ち合わせしていたのか、それとも天然か…後者だとしたら2人ともかなり狡猾!!」

会場からも少し笑いが起こる。

(まさかモビまで同じタイミングで撃つなんて…松瀬 緒土…こいつ……できる…)

そういえば蘇留が言ってたっけ…。

"お前…松瀬に似てるな"
"マッセ?何それ?カーカスライド?"
"『何それ』と言われても非常に答え難いんだが……そうだな……ライバルだな"
"ライバルかぁ……強いの?"
"そこそこ"
"じゃあさ、僕とどっちが強い?"
"……まぁ……そうだな……お前の方が強いと見て間違いないな"

―――バシュウッ!

すぐにバックダッシュで間合いを離してシューティングを展開する。
P生成>K生成>ダッシュP撃ち>P生成の3WAYから、HS生成>瞬間移動>JS弾きで突撃。

『見誤ったな』『そこではない』

それをお互い全く同時のタイミングで行った。

『カウンタ!』

中央で背中を付き合わせる格好になり、互いのJSが相討ちになった。受身を取って間合いが離れる。

『驚いたな』『これ程とは……』

(これは…シューティング合戦になる)

そう踏んでいた。そして恐らく松瀬も同じことを考えていたのだろう。
しかし2人の行動は一致しなかった。

『カウンタ!』

ボール生成にダッシュ遠Sを刺し込まれた。
シューティングの打ち合いになれば勝つ自信があった。だから生成した。当然の行動。
対する相手の取った行動はダッシュ遠S。
これはつまり、彼はシューティングでは僕に勝てないと感じていると言う事。
だから強引に突撃してきた……って事なのかな〜?

(シューティングに自信が無いのかな〜…?)

中距離で刺し合えばどうしても「運ゲー」になってしまう。これは同キャラ戦の逃れられない宿命。
敵がシューティングを不得意とするのなら尚更距離を取って闘いたい。
しかしこの状況ではそれも無理。「運ゲー」……別に嫌いじゃないし、付き合ってもいいや。
それに運ゲーになるのはあくまでも理論的な話で、互いのプレイヤー性能が全くの五分の場合のみ。
そんな事はまずありえない。つまり実戦においては運ゲーなどではない。むしろ逆。
どちらが強いのか、ハッキリと分かる。

9164:2006/07/12(水) 21:10:31 ID:1IHw9cY2
『ハアッ!』

―――バシッ!

遠S>P生成からジャンプしかけた相手に6HSを引っ掛けた。起き攻めのチャンス到来。
ヴェノムの切り替えし性能は悪い。一回ダウンを奪い、そのまま起き攻めをループさせて倒す事も可能。
同キャラ戦は先にダウンを奪った方が圧倒的に優位。

―――ヴン…

K生成>ダッシュJK撃ちからN択を迫る。だが、こんな安っぽい起き攻めで崩せるかどうか……。

―――バシュウッ!

裏に回って着地寸前のバックダッシュからめくりJS。

『読めているぞ』

やはりガードされてしまう。しかしせっかく接近戦に持ち込んだんだ。このまま逃がすわけにはいかない。

『ゆくぞ!』
『読めているぞ』

2K>近SからSストで崩しにかかるが、それも難なくガードされてしまう。

(なら投げ…!)

『すまんな』
『ファールを犯したな!!』

HSストにバーストで割り込まれてダウンを奪われる。
相手はそのままダッシュで迫り、目の前まで到達すると横に一回転した。

(なんだ…?)

『次が読めるか!』
『それで終わりか』

起き上がりにデュビだって…?確かに持続の後半を重ねれば、そこそこの有利Fが生まれる。
ボールが生成される分、ここからの攻撃もダメージが上がってしまうが……

『見誤ったな』

直後に2S>瞬間移動で相手が頭上に出現する。

―――バシッ!

初めて見る起き攻めなだけに戸惑ってしまい、そこからめくり中段のJSをくらってしまう。
起き上がりに重ねたのはHSデュビだったらしい。

『マッセ!次が読めるか!』

さらに近S>Sカーカス>2K>近S>デュビ。
これはHSデュビ……みっさーの時も何回か使っていたし、どうやらF式がこいつの十八番らしい。
だがF式なんて何度もやってきたんだ。対処法は分かっているし、食らう要素は無い。

―――ヴン…

僕の予測はそうそう外れるものじゃない。だからこそ、外れた時の対応が鈍くなってしまう。
ヤツがデュビの後に生成したのは、Pボールだった。

(F式じゃない…?)

9264:2006/07/12(水) 21:11:03 ID:1IHw9cY2
『見誤ったな』

直後に瞬間移動して裏に回られる。めくり中段か…だがこの程度なら余裕で見えるレベル。

―――バシュウッ!

(えっ!?)

J仕込み瞬間移動から空中バックダッシュで表に回られる。

(くっ…でも!)

―――ガッ

裏回りならぬ、表回りJKをなんとかガードする。同時に弾いていたPボールもガード。
危なかった……しかし急に起き攻めのパターンを変えて来るなんて……侮っていた。
一つの起き攻めを繰り返す事で、変化させた時に相手の対応を鈍らせるのが狙い…と言うわけか。

『見誤ったな』

(いっ!?)

再び瞬間移動。HSボールの上に現れるヴェノム。

―――バシッ!

めくりJSから近S>Sカーカス>近S>HS>HSデュビ。

(なんか僕いい様に振り回されてない?……こんな受身なキャラじゃないのに…)

それだけ相手がやり手って事か……みっさーが強いって言うくらいだもんね…気を引き締めないと。

『ファールを犯したな!!』

デュビ後の生成にバーストを合わせる。これで主導権は握った。
"天才"の名は伊達じゃないって事、君にも教えてあげるよ。

―――ヴン…ヴン…

・・・

たしかにバースト後じゃろくな起き攻めは出来ない。
だが起き攻めを放棄するとは……そんなにシューティングに自信があるってのか?
まぁそんな事はどうでもいい。ヤツのシューティングを破りさえすればいいんだ。

『SHOT!』

レベル2Sステで3WAYを突き破る。

『そこではない』

直後、瞬間移動で目の前にヴェノムが現れた。
3WAYのどさくさに紛れてHSボールを配置していたのか……抜け目ないヤツだ。
でもその程度の行動は予想の範疇。6Pで迎撃すればいいだけのこと。

―――バシュウッ!

(あ…!?)

J仕込み瞬間移動からバックダッシュJPでHSボールを弾いてくる。

(固められる…!?)

『ゆくぞ!』

JP弾きから着地し、即座にスラストを放ってきた。全く反応できずに綺麗にくらってしまう。

『カーカスライド!死角を取ったぞ』

HSデュビでダウンを奪われる。

(呆気無さ過ぎるぞ俺…)

こうも簡単に接近を許してしまうなんて…まるで何手も先を読まれていたみたいだ。

―――ヴン…

(この陣は…F式か)

『ゆくぞ!』
『読めているぞ』

最初のスラストで弾かれたボールをしゃがみガードする。
いくら見えない高速中段とは言え、ここさえ捌けばそれも成立しない。
何回も繰り返してきたストラグルだ。見切るのは難しくない。
そして、それは同じヴェノム使いである相手もそうだろう。

(こいつにF式は使えないな……)

9364:2006/07/12(水) 21:11:42 ID:1IHw9cY2
そんな事を考えているとJK弾きのフォローから着地2Kに当たってしまった。

『カーカスライド!死角を取ったぞ』

コンボをつなげられ、今度はオーソドックスなPK陣。
ダッシュJKで弾かれたKボールをガードし、続く中段の低空ダッシュJS>JHSもガードする。
そのまま着地して近S>Sスティンガー>Pボール打ち>2K>近S>Sカーカスで固められ、敵のTGも緑から赤に変わ

った。
ここで崩されれば相当なダメージを負うな……さっさと抜け出さないと。

『ゆくぞ!』

(スラスト…見える…!)

寸での所で立ち上がるが、ストラグルは命中していなかった。

(すかし下段!?)

『ゆくぞ!』

―――バシッ!

「ここでダストー!!」

慌ててしゃがんだ所にダストが当たった。

『ゆくぞ!ゆくぞ!ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ふんっ!』

ダメージを重視したダストコンボ。JD>JD>JS>JP>JS>JP>JS>JP>JS>JS>JHS。

(くっ、このダメージ…!)

ガードゲージの上昇も相まって、一気に残り体力を2割弱まで殺がれる。

―――キィィィーン…

『レッドヘイル!!』

―――ドドドドドドド!!

弾丸のようなボールが次々とヴェノムの体に打ち込まれていく。残り僅かな体力ゲージが見る見る短くなって行く。

(まさか…!?)

『驚いたな』

「まだ残っている!!」

(あ、危ねぇ……)

残り数ドット。受身を取って空中ダッシュで間合いを離す。相手はまだ残り4割弱…。
ヴェノム相手に残り数ドットと言うのは厳しすぎる。ここまで来たら賭けに出るしかない。

・・・

残り数ドット…ボール1発ガードさせるだけでSLASHだ。悩む必要は無い。シューティングで削り殺すんだ。
そう考えて生成した直後、相手のヴェノムが猛然と走り寄って来た。

『ダブルヘッドモービット!!』

(ぶっぱノビタぁ!?)

『ロマンティーック』
『ハァッ!!ダブルヘッドモービット!!』

HSモビRC>6HS>HSモビを食らった。こちらも残り数ドットになる。

(ど、どうしよう!?)

状況はほぼ5分…遠S?生成?それともスティンガー?

(考えてる暇は無い!)

『カウンタ!』

音声が二重になった。

『不覚……!』
『私が未熟なばかりに!!』

『ノックアウト!』

「あっとこれは遠S相打ち!両者とも一気に後がなくなりました」

やられた。あそこでぶっぱなして来るなんて…こいつの動き、全然予測できなかった。
でもこのラウンドで敵の事も大体は把握出来た。2R目は確実に取ってみせる…!

94名無しさん@2周年半:2006/07/12(水) 22:30:00 ID:eVxu27wQ
とこ氏64氏超絶GJ!

>>とこ氏
これはただの推測なんですが…もしやうらいたでも職人さんやってたりしますか?
心当たりのあるスレがありまして

>>64
開幕デュビは外せませんなww

95名無しさん:2006/07/13(木) 00:25:59 ID:3i4ya.Zc
64氏待ってました!!

96名無しさん@2周年半:2006/07/13(木) 12:16:13 ID:/NRbnNPc
64氏GJ!!
同キャラは熱いですね。
続きに期待

97とこ:2006/07/13(木) 16:33:54 ID:SD7vWUfw
64氏ぐっじょぶ!
>>94
す、鋭い…!
おそらく報告書の改変スレだと思うんですが、自分が書いたのは某ショタの人のだけですよw

98188:2006/07/14(金) 19:25:41 ID:Ngl2bu0c
続き投下行きますよー。需要があるかは分からんけどね。

前回>>74-75


『αブレイッ!! もう一つ!!』

――ギンッ!!

(αぶっぱか。遠央、思いっきりはいいな)

αプラスもガードしたものの、直ガにはならず、オレはそのままガードを固める。
体力の勝っているここで、暴れてカウンターをもらうリスクを負う必要はない。

『ふっ、ふっ、ふっ』

――ガッ!!

ガードを固めるオレに、チップはダッシュで近づくと、近S>近S>近Sでさらに固めてくる。
固め能力がそこまで高くないチップにとっては、かなり使える固めだが、割り込みも簡単だ。

(……ここだ!!)

『しゃぁ!!!』

オレはタイミングを見計らい、すぐさまSBTのコマンドを入力する、しかし……。

――バシュウ!!

『αブレイッ!!』
『きょぉ!!』

(っち、読まれていたか)

SBTをバックダッシュで見事に空かされ、硬直に降り際低空αを刺される。
さらに、そこから近S>2HS>HS転移>JP>JK>JC>JK>JS>JC>JS>JHS>βまでもっていかれる。

『フッ!!』

(さて、こちらは画面端。しかも一気に3割か)

まだ体力では勝っている。とはいえ、これでは遠央を調子付かせてしまう。

「さぁ、チップはなおも果敢にジャスティスへと攻め込んでいきます!!」

(ここで一気に畳み掛ける腹か?)

ジャスティスとチップだ。まともにぶつかって、チップが勝てるわけない。
しかし、相手はオレのクラスの生徒、まともにくるとは考えにくいが……。


『外れだ ロマンティック』

(しまった!! 転移青!!)

『サシミ!!カウンタッ』

「おーっと!! ここでサシミがカウンター!!』

牽制の遠Sを振っていたのが間違いだった。キレイにサシミカウンターが入り、ジャスティスの体が宙に浮く。

『じれってぇ、ふっ、サシミ!!』

そこに、6HS>JK*2>サシミでダウンを取られる。しかも画面端ときたものだ。

(これだけで2割〜3割。やってくれる)

ここらで、なんとかして切り返さないとマズイ。SBTで強気にいくか……。


っが、オレはまた切り返せないまま宙を浮く事になった。

『αブレイッ!!』

(持続重ねめくりαだと……!!)

『じれってぇ!!ロマンティック じれってぇ!! ふっ、ふっ、ふっ、βブレイッ!!』

HSRC>6HSからチプコンが決まり、ジャスティスの体力をキレイに奪い去った。

『なぜだ……』

――S L A S H !

『KAMIKAZE!!!』

(……チップにしてはいい攻めだ、遠央。いや、チップらしい、いい攻め、というべきだな)

99559:2006/07/14(金) 19:28:11 ID:Ngl2bu0c
>>98
とりあえずここで切り、ってしまった!! コテ変え忘れてた!! >>98は俺です。スマソOTL

100名無しさん@2周年半:2006/07/15(土) 09:53:05 ID:FmFWgvI6
100ならアニメ一生見ない

101名無しさん@2周年半:2006/07/15(土) 14:45:05 ID:65yConiI
>>559氏GJ
ついでに職人降臨期待age

102名無しさん@2周年半:2006/07/16(日) 13:52:44 ID:uhPw.SN2
>>100
今からfate見るけど一緒に見ない?

10364:2006/07/17(月) 22:15:57 ID:wB6U.Odk
>>90


『デュエルツー!レッツロック!!』

『ふっ』『甘い』

「開幕は両者バクステから生成…」

(シューティング戦…!)

生成するボールは正確に、弾く技も最良の物を慎重に選択する。
そして動作は、判断は、可能な限り早くしなければならない。撃ち合いになれば当然回転率がモノを言うからだ。
だが互いの動きはボールを4つ生成した所で止まった。

(松瀬 緒土…やはり易々と勝たせてくれそうにない)

回転率が大きなウェイトを占める訳だから先手を取りたくなるのは当然だ。
だが穴の無いシューティングなど存在しない。
3WAYや4WAYのように範囲を広くすればそれだけ弾幕は薄くなり、ステ溜めや瞬間移動で破られ易くなる。
逆に弾幕を厚くすればそれだけ範囲は狭まり、上からボールを打って攻められたりする。
だから確実に接近するには「無駄弾」を減らさなくてはならない。

『ゆくぞ…』

(えっ!?)

『カウンタ!』

慌ててボールを弾いて相殺しようとするが、間に合わずに被弾してしまう。
そんな馬鹿な…先手を取ってくるなんて。それも、ダストなんかで弾いてくるなんて…!
何故わざわざ硬直の長いダストなんかで打ってくる?理由はただ一つ、弾速が速いから。
しかし当てた所で有利Fは立ちPなどで弾いた時と雲泥の差がある。
つまりヤツは有利Fの大きさを意識していない、ボールでダメージを取りに来ている…ってことは…つまり…

(…"封殺型"のシューティング)

かなり大雑把に分けてしまうが、シューティングには2つの種類がある。
1.封殺タイプ
多くのボールを使って2WAY3WAYを駆使し、封殺しに掛かる。
他にも地上の弾幕を厚くして相手を飛ばせて落としたりする。
特に機動力が低く、飛び込みの弱いキャラ、接近戦が強いキャラなどに使う。
2.ボールを盾に攻め込むタイプ
多少リスクを背負いながらも強引に攻め込んで固め殺す短期決戦型。
1のタイプが通用しない相手や、切り返しなどの防御能力が低いキャラに使う事が多い。
どちらかと言えばヴェノムに有効なのは「2」のタイプ。
切り返しが弱いため、固めてしまえばそのまま押し切れる可能性が高いからだ。
松瀬は僕と同じようなタイプだと思っていたが、それは間違いだった。
僕はシューティングから本体のコンボへと移行してダメージを取るように立ち回っている。
前述したシューティングのタイプで分けると「2」と言っていい。
とにかくボールを作ったら早めに突撃し、当たればその時にデカイ一発を見舞う。
だからコンボに移行しやすいよう、ある程度距離を詰めつつ闘うのが基本形だ。よって若干のリスクを伴う。
対する彼のシューティング……シューティング自体で敵を制し、シューティング自体でダメージを与える。
典型的な「1」の、完全砲台スタイル。気付けば体力がすり減らされ、プレイヤーの集中力も奪われてしまう。
遠距離主体だから当然間合いも遠く、切り抜けにくい。だが一発一発のダメージはたいしたことは無い。
リスクが少ない分リターンも小さい。一気に逆転する事も十分可能。

(面白い……勝負だ。どちらの"venom"がより強いのか)

例えるなら僕のvenomは出血毒。
侵入するとタンパク質を次々と溶かしていき、体の組織・細胞を破壊して内出血を引き起こす。
果ては臓器等からも出血して凄まじい痛みを伴う。
対する松瀬のvenomは神経毒。
文字通り中枢神経を破壊する。視覚や平衡感覚を失わせて麻痺状態にし、そこを仕留める。
痛みを伴わないため気付いた時には手遅れになっている。
一見同じヴェノムに見えても中身はまるで別物だったんだ。

『ショッ!』『SHOT!』

互いのシューティングのスピードはほぼ五分。
だが相手は近寄らせまいとシューティングし、こっちはなんとか近付こうとシューティングしている。
つまり瞬間移動するにせよ、ダッシュするにせよ、こちらは絶対に距離を詰めなければならない。
それが足枷となる。移動しながら打つパターンは限られているし、弾速の速い球は使ってもあまり意味が無い。
しかし相手はそれらの拘束無しに自由にシューティングを組み立てることが出来る。だから攻め込めない。

『それで終わりか』

一応ボールを直ガしてゲージも溜めておく。
防戦一方になる…このまま打ち合っていてはマズい…。

10464:2006/07/17(月) 22:16:38 ID:wB6U.Odk
(こいつ思うように動かないな…)

ほとんどのボールは避けられるか相殺されているし、弾速の速い球は直ガしてゲージを溜められる。
もしミスをしてしまえばすぐにボールを盾にして突撃してくるだろう。
ここはパターンを絞らせては駄目だ。こちらも距離を詰めて戦うべきか…。

・・・

『見誤ったな』

―――カッ

進路を限定してくるシューティング…下りJK撃ち…この低い2WAYは…飛ばせて落とすタイプ…。

―――カッ

Pボールを弾いて相殺する。
さっきまでは玉を残しつつ撃っていたのに…。この人、シューティングの切り替えが巧い。
本当に自然に、こちらに気付かせないようにパターンをすり替えてくる。
しかもそれを意図的にやってると言うのだからタチが悪すぎる。
参ったなぁ…微妙な心理の揺れを敏感に察知して攻め方を変えてくる。
相手の最も嫌がる地点にボールを撃ってくる。それも先読みをしつつ。
小賢しくていやらしい立ち回り。思い通りに動かせてくれない。
まるでそう…狼みたいな奴だ。
狼は獲物を見定めると、まず狩りの手法を思案する。
そして獲物の特徴に合わせて狩りの手段を変える。基本は待ち伏せが多い。
自分より足の速い獲物に関しては、息を殺して忍び寄って強襲。
群れで狩りをするならハウリングによる連携など、多彩だ。
狼は意外にも速く走る事ができない。狼の狩りは"牙"に依らず、その"脚"に依る。
その理由は、彼らが驚異的なスタミナを備えているからだ。
待ち伏せが失敗に終わった場合、逃げる獲物を地獄の果てまで追跡する。
そして疲れさせて体力を奪ったところで襲い掛かり、喰い殺す。
松瀬 緒土…多彩な攻めと冷静な判断…気が付けばいつの間にか窮地に立たされている。
このまま相手のシューティングに付き合っていれば、僕の方が先に参ってミスを犯してしまうだろう。
体力ゲージだって地道に削られ、7割を切ってしまっている。
だけど焦っちゃダメだ。それこそ相手の思う壺。
……でも心理の読みは相手が上だし―――ん?
       ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
って事は今の僕の思考も読まれてるかも知れない?

―――ヴン…ヴン…

早く状況を打開しないと取り返しがつかなくなる。

『SHOT!』

PS陣からのSステ。下方を厚くした3WAYが飛んでくる。
こちらの手元にはSボールのみ。

(奴の毒に侵される前に切り抜けないと。悔しいけど、今は慎重に動く時じゃないね…)

10564:2006/07/17(月) 22:17:04 ID:wB6U.Odk
弾幕は鉄壁だった。確実に接近できた…ハズだったんだが…。

『時間をとらせたな』

(あと少しで追い詰められたのに……くそ…!)

今まで神経が擦り切れるような思いで展開していったシューティング。
それを1発のダークエンジェルが問答無用で攻守をひっくり返した。
だがダークを撃たせたと言う意味は大きい。TGを50%消費させれば上出来だ。
そして放たれたダークエンジェル…それはシューティング面では俺が相手の上を行っているという事を物語っている。
だが厄介な事に相手はそれに気付いている。だから不利を判断して絶妙なタイミングでダークを放った。
その時、唐突に場違いな思いが込み上がって来た。

(ギルティってこんなに楽しかったのか…)

久し振りだ……こんな事を思うのは。
1R目のダブルKOが恨めしくなる。どちらが勝ってもこのラウンドが最後になってしまうんだ。
もっとこいつと闘っていたい。そんな思いが自然と湧きあがってくる。

『貫けぇぇぇぇ!!』

迫り来る赤い球体。
さて、どう処理するか…。残念ながら今のSステでボールは全て撃ち切ってしまった。
残っているボールは無い。瞬間移動で逃げる事も出来ない。
だがダークをガードなんて出切る訳も無い。落とされると分かっていても、飛ぶしかない。
十分に引き付け、ダッシュJからの2段Jで可能な限り相手を攪乱する。
だが相手もそれはお見通し。落下地点までダッシュしてくる。
思い切ってJHSかストラグルで飛び込むか?いや、リスクが大きい。ここはFDで……。

『すまんな』

低空の空中投げから近S>HSストでダウン。K生成からダッシュJK弾きの起き攻めが来る。

『無駄な時間は省こうか!!』

暴発だと思った。だがそれは違うのだとすぐに分かった。命中したからだ。

・・・

『時間を取らせたな……貫けぇぇぇぇ!!』

めくり金バーストを当ててTGは100%。このターンで一気に決着を付けてやる。

『ゆくぞ!』

ダークの有利Fを使ってS生成>JK>持続ボール打ちから中段のストラグルを当てる。
デュービスでコンボを締め、続けてPK陣からの起き攻め。
認めたくないけどこいつのシューティングは一流。起き攻めで仕留めていく方が確実だ。
JK弾きから中段を狙う。

『無駄な時間は省こうか!!』

(しまった…!)

低空ダッシュJSに金サイクを当てられる。敵は素早く生成して3WAYの弾幕を張った。

(応戦しないと…)

『そこではない』

HS生成からタイミングを見計らって瞬間移動して距離を埋める。

『マッセ!』

だがちょうど移動した所にSカーカスを打たれた。
慌てて2段Jで飛んでしまう。ヴェノム相手に空対地の状況に持ち込んではいけないのに。

(マズい…)

空中で動きを制御するのはヴェノムには厳しい。仕方ない…ストラグルで飛び込むしかない。

『ゆくぞ!』
『ふんっ』『カウンタ!』

(やっぱ駄目か〜……)

『覚悟を決めろ…ダークエンジェル!!』

6Pカウンターからダーク。

10664:2006/07/17(月) 22:17:31 ID:wB6U.Odk
―――ヴン…ヴン…ヴン……

そこからダッシュ生成を立て続けに行った。

―――バシッ、バシバシッ……

空中ヒットのせいで、拘束される時間も運ばれる距離も長い。端に到達してダウンを奪われてしまう。
そして前には3つの―――

(ん…?ボール3つだって?)

…どうせアレだ。ハッタリ。
大方、動揺させて2択を見切らせないようにするつもりなんだろう。僕はそんな小細工には嵌る人間じゃないよ。

『覚悟を決めろ』

ダークをもう一発起き上がりに重ねてくる。

―――ヴン…

(なっ……4個!?)

ヴェノムの動きは非常に多彩だ。
それを可能にしているのがボールの存在。ボールが1個でもあれば攻めも守りも強化される。
それからさらに1個増えればボールの動きは「組み合わせ」によって複雑な物になる。
そして3個ともなれば組み合わせに加えて、ボールを残しつつ撃ったりタイミングを遅らせて撃ったりする事でさらに幅が広がる。
しかし、4個も生成した所で到底生かしきる事はできない。第一に4個も生成するチャンスなんて無い。
遠距離のシューティングでさえそんな感じ。ましてや起き攻めなんて2個あればほぼ事足りる。
2WAYなどの組み合わせを考える必要も無い。
なのに彼は4個目を生成した。

(は…ハッタリに決まってる…!)

生かしきれる訳が無い。
上下左右にボールを配置したひし形の陣形……普通に起き攻めしようとすれば一度の技で複数の玉を撃つ事になる。
結局ボールを絡めた攻撃は多くならない。だから攻めは複雑化しない。せいぜい崩した後のダメージを底上げする程度。
下手にボールを増やしても自分が混乱するだけだ。過ぎたるは及ばざるが如し。
どうせヴェノムにはF式を利用しない限り見えない中段は無い。

(集中)

相手のヴェノムの姿が一瞬ブレる。

(瞬間移動…)

ここからの選択は直にJHSか着地寸前低空ダッシュからの中段、着地下段など…。
どうする?バクステで食らい逃げ?
…ダメだ。さすがに4個もボールがあればコンボも自在。食らい"逃げ"にならない。深手を負うことになる。

(焦るな)

瞬間移動からの攻め……たしかに多岐に渡るが、決して見えない攻撃などではない。
今は飛び道具による目くらましがあるわけでもない。単純な崩しなら反射神経でカバーできる。

(何が来る…)

考えろ。見極めろ。
4個のボールはなるべく生かしたいと思うのが人情。よって効率の悪い撃ち方はしないと考えられる。
ならば一度の攻撃につき弾く玉は1つないし2つに抑えてくるはず。
そして、投げの選択肢は無い。投げではせっかく生成した4個のボールが生かせないからだ。

『見誤ったな』

ヴェノムが出現した位置は、4つあるうちの右のボールの所。
こちらはダークの背中の方が当たっていてまだ動けない……けど―――

(…なんだ……焦って損した)

10764:2006/07/17(月) 22:17:52 ID:wB6U.Odk
この間合いなら着地下段が届かない。立ちガード安定だ。
やはり慣れない事をするもんじゃないね、松瀬。無様だよ。策士策に溺れるとはまさにこの事だ。

―――バシュウッ!

着地寸前の空中ダッシュJK。当然こんなエセ中段なんかには当たらない。
下段の選択肢が無いのだから当たる要素は無い。

―――ガッ

続けてJSに繋いで来る。

『そ、それで終わりか』

4個のうちの左と下、2つのボールがJSで弾かれる。
これを利用してSストと着地下段の2択を迫るって所か……安っぽい起き攻めだ。
こんなのはボール1個でも事足りる。4個使う意味なんて無い。
あとはボールを絡めて適当に固めるくらいしか出来ない。
やはり4個のボールは、僕を混乱させる為のものだったのだろう。

(やはりこの程度の崩しか……)

そのままヴェノムが着地する。
良し。ここまでくれば後は余裕。ストラグルもダストも発生は20Fを超える。
しゃがみガードで耐えて、崩しに来たところを逃げるなり割り込むなりすればいい。
だが油断してはいけない。起き攻めを凌ぎ切ったとは言え、状況は依然として相手が有利。
残ったボールにもまだ注意しなければならないし、固められてはGBも上がってしまう。

(そうか…4個生成したのは崩しが失敗に終わった時のフォローをするためってわけか)

ここは慎重に行動していこう。最悪の場合はDAAでも使って切り返してい

―――バシッ!

(え?)

しゃがみガードをした次の瞬間、敵の昇りJKがヴェノムの脳天を捉えていた。

―――バシッ!

上に配置されていたボールが続けざまに当たる。

(な…!?えぇっ!?しゃがみ食らい!?中段!?なんで!?)

しゃがみ状態に命中するJK。後を追うように当たるボール、続けて刺さるJHS…この連携は…

(F式……ガードバグ!?)

そうか…JK>JSのあとに弾いたボールの硬直を利用したのか…!
4個のボールは僕を攪乱させるための物じゃなかった。ましてや崩しの保険なんかでもなかった。
"木の葉を隠すなら森の中"……F式を狙っていたなんて…全く気が付かなかった。

『マッセ!マッセ!SHOT!』

さらに右に配置されたボールを絡めてコンボを繋げられる。
JHS>近S>Sカーカス>近S>HS>Sスティンガー……
最後のSステに続いて右に設置されたボールが絶妙なタイミングで命中し、FRCをかけなくてもコンボが繋がっていく。
体力ゲージが、ヴェノム生命がみるみる削られていく。

『マッセ!』

残り2割……1割……

(そんな、まさか―――)

『ダブルヘッドモービット!!』
『これまでかぁ……っ!』

『SLASH』


―――クルクルクルクル……バシッ!


『9ボールゲットだ』

108名無しさん@2周年半:2006/07/17(月) 22:52:03 ID:hAkpIL16
そして俺は64氏の背後ゲット!

超絶GJ!!

109名無しさん:2006/07/17(月) 23:30:03 ID:CzynfxW.
64氏GJ!!

110名無しさん@2周年半:2006/07/17(月) 23:39:25 ID:J0iKC1Tw
GJ
アツすぎる

111名無しさん@2周年半:2006/07/18(火) 00:36:46 ID:YwflwSxo
64氏GJ。
他の職人のも沢山見たいなぁ。
670氏も最近あまり見ないし

112名無しさん@2周年半:2006/07/18(火) 01:05:09 ID:7wNAcpJI
64氏ぐっじょぶ!
最高じゃ・・・

113名無しさん@2周年半:2006/07/18(火) 01:28:02 ID:MM2.KjPc
(*゚∀゚)=3

114名無しさん@2周年半:2006/07/18(火) 14:33:21 ID:hRc02adY
うっめぇーーーー!!

115名無しさん@2周年半:2006/07/20(木) 07:50:59 ID:io8zZVSI
あげ

116名無しさん@2周年半:2006/07/23(日) 09:51:26 ID:cdo.vr52
保守

117名無しさん@2周年半:2006/07/24(月) 12:03:25 ID:wWKrHHP2
670氏降臨待ちアゲ

118670@ハルヒたん萌えー:2006/07/26(水) 00:01:07 ID:QLFHpIjw
長門好きとみくる好きと鶴屋さん好きに
「その3人はくれてやるからハルヒだけは俺にくれ」
と、言ったら
「悪いことは言わないから、それだけは辞めとけ」
と、こちらの要求を全く無視した答えが帰ってきました
俺の意図が伝わらなかったのだろうか
出来るだけ分かりやすい言葉を選んだんだが……俺は何か変なことを言ったのだろうか?
(……どうでもいいけど>>670、久し振りに出てきてハルヒの話で書き始めないでくれよ)
僕──姫島 明示は溜め息を吐きながら一人で頭を抱えた。
何でよりによってハルヒなんだ…。僕なら間違いなく長門か鶴屋さんを選ぶ。みくるさんもいい。…が、ハルヒだけはない。誓ってもいい。
(……って、そうじゃないッ!!柚刃のポチョ…………あれ、柚刃は?)
筐体の電源が落ちている。それどころか柚刃も結衣もいない。
どーなってるんだ?
「明示、何をしている。早く行くぞ」
ひょこり、現れたのは身長140cmちょいの少女。胸ぺったんこの白鷺 初音。
べ、別に初音たんって呼んで欲しいわけじゃないんだからねっ…!!
「……いらない説明文があったが、この際だから無視する」
「…………えっと、柚刃と結衣さんがいないんだけど、初音たん知らない??」
「二人ならもう会場に行った。私達も急ごう」
ちょ、まっ……。
僕の手を強引に引っ張る初音たん。
「会場って、何の会場ッ!?」
「テストプレイ会場」
てすと……?
新作か何かのテストプレイがあるってこと?
「えっと………ギルティギア・ジャッジメントってやつ?」
「PSPで8月に発売するものを言っているなら、違う。あれはもう最終調整の段階だろう」
「え……?」
「今回のテストプレイは10月に発売が予定されている、NDSの『ギルティギア・DS(ダストストライカーズ)』だ」
「えっ?ちょ、何て言った…?」
NDSって、あれだよな?
タッチペンのヤツだよな?
あれでギルティ動くの?
ゼクスアドバンスみたいなのじゃないよな?
「何を考えてるのか知らないが、イスカの失敗を無駄にはしないだろう」
「だといいけど……」
「その為のジャッジメント、DSではないか?」
「はい?」
「行けばわかる」

そうして、僕は新しいギルティギアを見た。

119670@ハルヒたん萌えー:2006/07/26(水) 00:37:32 ID:X1d7D4MA
「あ、お兄ちゃん」
「おっ。明示の旦那、遅かったねぇ……ねっちたんとナニしてたん、うぉあがががっ!?」
「何もしてはいない。明示が遅かっただけ」
「…深十世も懲りないわねー。ほら、柚刃ちゃん達…かなり激しくやり合ってるわよ」
大きなスクリーンに対戦内容が写し出されている……。



『ミサイル発射ッ!!』『いい的だぜ…』
「あーっと、ロボカイの放ったLV3ミサイルがジョニーのミスト上段で消えたァーッ!?
ジョニーは最下段のラインをキープし続け、長い牽制でロボカイを圧倒し続けるッ!!」
……何だこれ…?
縦に4ライン分かれていて、一番下にジョニーがいる。
その上にロボカイがいて、その上にはソルとカイが転がってる。
「………えーっと。要するに」
縦ラインでスマブラ風になったイスカ?
何かイスカって言うとクソゲーっぽいけど、スマブラ風ってのがポイントかな…。
ラインの昇降で攻撃を仕掛けたり躱したりすることが出来る。これは大きい。
つまりスマブラであったような、ライン降り>降下中2段ジャンプ>ライン昇りといったフェイント要素が増え、2ラインとは違う空間戦闘が可能になる。
そしてもっとも大きい恩恵は、戦闘画面を分割する必要がないということ。
イスカのような2ラインだと、2画面分の処理が必要になる。だから重くなり、フリーズが起きる。
しかしこれは違う。1画面を疑似的に4分割することで、1画面分の処理だけが行われる。何故なら、これは画面上方に足場があるギルティなのだから。
「つまり……」
ポチョがたくさんいて奥ラインが見えなくなることもなければ、ライン移動した時にテスタの設置が消えることもなければ、散々固めた後に25%でガーキャンライン移動されて乙ることもなければ、処理落ちすることもない。
DSの2画面を『縦に長いバトルフィールド』として使うのは、ある意味、驚いた。
「どうかな、このダストストライカーズは?」
「い……石渡校長ッ!?」
「まだまだ調整段階だし、このテストプレイはGGXX/のキャラを使って動かしているんだがね。
これからキャラ性能の調整やら、DS用にグラフィック加工やら、要領調節、システム調整やら、何から何までやらなければならなくてな…」
少しだけ疲れた表情をする校長。
「これからもお昼作ってあげますから頑張ってくださいっ♪」
「緋那くんにはいつもお世話になるな…」
あ、そういや緋那さんは仲がいいんだっけ。

120670@ハルヒたん萌えー:2006/07/26(水) 01:26:26 ID:ErDGAKvM
「………で、結局、柚刃ちゃんが勝ったんだよね?」
「もちろんです。結衣ちゃんは所詮、ザコキャラですから」
「否定はしない……が、お前を殺す」

そんな賑やかな(?)帰り道の途中、夕日に包まれた商店街に…一人、立ち止まる。
(…………)
そして考える。
石渡校長が、去り際に僕を呼び止めて言った言葉を。



「君は…2年生の、明示君と言ったかな?」
「…えぇと、はい。そうですよ」
「ここ最近の成長が素晴らしいと評判だよ。……校内で賭けが行われているのを知っているかね?」
「賭け…?」
「今年の闘劇代表に選ばれるプレイヤーを予想し、金を賭ける賭博行為がある。
もちろん、これは学校としては容認する訳にはいかないんだがね」
かといって、生徒一人一人を潰しに掛かるわけにもいかないってことか…。
「…それが僕と何か?」
「現段階で君に500票が入っている」
「ごひゃっ…!?僕、そんなに強くないですよ……何でそんなに?」
「君のプレイは知っているつもりだよ。堅実な牽制とアドリブに富んだ動き。
拍手を使った守りだけでなく、拍手を使った攻めにも研究の手を伸ばしている。
連携の穴を探し、適格に直ガをして割り込みポイントを見つける。
……そして他の誰もが不可能なほどの、異常な対空精度」
「…………」
「緋那くんから聞いたよ。確か、
『柚刃ちゃんのジョニーに真っ向から五分を付けられるのは、明示クンのメイしかいないと思う』とか」
「流石にそれは言い過ぎですよ…?」
「そうかな。私は彼女の目を信頼しているし、彼女が君のことで嘘を吐くとも思えない。
彼女がそうだと言えば、それはきっとその通りなんだろう」
んー、そりゃそうなんだけど…。
「とにかく、君には期待が掛かってるんだ。頑張ってくれ」



「闘劇かぁ……」
出るつもりなんかない。
そんなのは僕には関係ない。僕は適当にクラス内選抜で負けて、適当に知ってる奴を応援して、屋上で寝転がって空を見上げて。
それだけで良かったはずなのに。
「あれ?…明示さん?」
ほんの数ヵ月前、柚刃と出会って。
「柚刃、」
本当に空を飛びたくなったんだ。
「…はい?」
いつも見上げていた空を。
「闘劇、出る?」

僕はこの手で掴み取る。

121名無しさん@2周年半:2006/07/26(水) 01:51:44 ID:T2C6zo9I
(*゚∀゚)キ、キター-!!

122名無しさん@2周年半:2006/07/26(水) 17:10:44 ID:E27EtkE6
>>670
あんたなかなか・・・
待ってましたッ!

123670:2006/07/27(木) 02:53:02 ID:EQUNB2ho
何か流れを強引に断ち切った挙句、Sammyの新商品の宣伝しかやってない気がする…orz
久々の投稿がこれで申し訳ないです


明日とか朝から自校なんで、もう寝ときます
でわでわ

124名無しさん@2周年半:2006/07/27(木) 06:58:04 ID:POKPidzY
最後辺りはちゃんと話になってるしGJ!!
ただミギーの名字が(((゜д゜;)))

125名無しさん@2周年半:2006/07/29(土) 22:51:03 ID:pPaiDQio
あげ

126670:2006/07/30(日) 16:06:20 ID:d7Se644w
俺が適当に考えた下品なスレタイがメイスレで話題になっている件についてw

メイスレ住人の皆さま、ごめんなさい
反省はしてますが後悔はしてません(ぉぃ


今日辺り何か書こうかな…

127とこ:2006/07/30(日) 17:50:03 ID:H2/AAlvg
『時間をとらせたな・・・つらぬけぇぇぇ!!』

―――ガガガガガガッ!

 S L A S H !

『9ボール・・・ゲットだ!』

最終組、ヴェノムvsアクセル。
最後は削り勝ちか・・・

(ふぅ・・・)

入学試験、2回戦目が全組終わった。
これで残すはあと1つ。
もうすぐ全てが決まる。

(木得さんのロボ・・・強かったなぁ・・・)

 ・ ・ ・ (回想) ・ ・ ・

試合が終わった後、俺達はさっきまでみんなで集まっていた部屋とは別の小部屋に移動す
るように言われた。
そこに向かうまでの廊下での会話。

「あ…どうもありがとうございました。」
「いえ、こちらこそありがとうございました。」
お互いに頭を下げあう。
まるで母親同士の会話だ。

「いや〜,強いですね木得さん。完敗です。」
「いえ、途中でダウンさせられた時はこのままやられるかと思いましたよ〜。牛路さんのミスに救われちゃいました。えへへ…」

無邪気に笑うもんだ〜。
ジンの馬鹿にしたような失笑とはえらい違いだぜ…

「最後は何で待ちにはいったんですか…?って、あ!この部屋ですね!」
「ですね。入りましょう。」

そー…っと、静かに入った部屋。
そこには中年の男が一人座っていた。

「やぁ、ようこそ。」
「まぁ座りなさい。そしてこの飲み物はサービスだ。」

席が二つとオレンジジュースが二つ用意されていた。

「まずは自己紹介しておこうか。僕は岡本。この学校の教師で副校長をしている。」
「これからさっきの君達の試合をこのテレビで再生しながら評価と質問をしていくつもり
だ。その前にまぁ…簡単な感想を述べておこうか。」

目だけで俺の方を見てくる。

「あ〜、牛路君。一回戦では教師に勝つという素晴らしい結果を残していたようだが…今
回はちょっと迷いがあったようだね。どうやらロボカイ対策が甘かったようだ…」

(いい所をついてくるな…岡本なんて名前なのに)

「その通りです…」

「そして木得君。大幅に弱体化されたロボカイで素晴らしい出来だった。」
「ありがとうございますっ!」

「さて、本題に移ろうか。」

リモコンを手にとり、再生しはじめる。

「ピッ」

『―――HEAVEN or HELL Final!』
『Let's Rock!』

「このバクステ2回は、距離を離してゲージを貯めるつもりだったのかね?」
「はい。あと安定行動を取りたかったのでまずは距離を離しました。」

画面は岡本のリモコンによって止まっている。

「それに対して開幕ハンブレの牛路君。これの意図は?」
「最初の試合を見て、電力を貯めさせる前に攻めようと思いました。」
「いい選択だ。だが・・・この・・・HSに下HSを合わせられた。これは木得君、狙い通りかね?」
「あ、はい・・・そうです。」
「木得君の見事な読み勝ちだ。この距離ならばちょうどポチョのHS先端の間合いだから牛路君にとってはHSが一番良い選択肢だった。相手が悪かったね。」

そしてまた動画が再生される。

「ここでゲージがある程度貯まった後、木得君はまた距離を離したが・・・これの意図は?」
「刺し合いのリスクリターンが悪いと思いました。さっきと違ってこちらが優位な状態なので無理にリスクを負ってまで攻め込まなくてもいいかな?・・・と。」
「なるほど・・・しかしそしてここで牛路君のハンマーフォールがヒット。これは・・・ぶっぱなしかな?牛路君・・・」

 ・ ・ ・ (回想終わり) ・ ・ ・

こんな具合でさっきの俺達の対戦動画を見ながら、一つ一つの動きについて質問されていた。

(木得さんやたら褒められてたな・・・)
(合格はもう決定か。)

ハンマ青ミス。これが俺の最も大きな敗因。
さっきの講評を聞いた、俺の結論だ。
相手の攻撃を耐えたわけでもないただの固めなのにミスするなんて・・・

128とこ:2006/07/30(日) 17:50:33 ID:H2/AAlvg
(んで脊髄バースト。)

確かにあそこはバーストするって分かりそうなポイントだが・・・
完璧に読まれて、その後のコンボもきっちりミサイル4発いれてくる。
やはりあの人はスゴい。

「よし!みんな聞け〜!」

教壇で、試験官が声を張り上げる。

「実技試験2試合目が終わり、いよいよ最終試験だ。まだ集中力は残っているか?もう説明は何もない。またガチッてもらおう!相手はもう決まってるぞ!」

その後、対戦カードが発表された。
そして相手は・・・

(こいつ。)

「ひっさしぶりじゃ〜ん!俺のこと覚えてる?ジョージ!ジョージよ!てかあの試合見ててくれた?!かなり本気出したんすよ!」

「あぁ・・・覚えてるよ・・・」

(もう敬語使う気にもなれん・・・)

「早速やろうぜ!兄さん1Pと2P側どっちがいい?!」
「あぁ・・・じゃぁ2P側で・・・」
「おっけ!んじゃ俺1P側ね!ちゃんと本気出してくれよ?!」
「あぁ・・・ちゃんと出すよ。」

(な・・・萎える・・・)

「兄さん元気ねーな〜!そんなんじゃ俺やりにくいっすよ!」
「あぁ・・・すまんな・・・」

(・・・)

「ていうか・・・兄さんって言い方やめてくれんか?多分年は近いんだろうし、なんか俺がおっさんみたいな感じでちょっと嫌なんだ。」
「え?マジで?嫌だったらマジスンマセン。」

なんか潔くすごい勢いで頭下げてくる。

「でも俺、絶対兄さんより年下っすよ?」

(・・・は?)

「え、なんで?」
「俺アメリカの方で育ったんすよ。もう勉強とか全部簡単過ぎてなんか飛び級とかしちゃって・・・だから他の人より卒業早かったんすよね〜!なんで今俺13っす。今年で14になります!」

・・・確かにこいつはチビだ。
160cmもない。

(てか飛び級とかこいつ超天才?)

あー、なんか頭ゴチャゴチャしてきた。
だからこーゆーのは苦手なんだ!
なんでアメリカ帰りで13歳で中学卒業できるようなヤツがどうしてここにいるんだ!

(あ・・・そーだこいつはこっちも超強かったんだ・・・)

「ちなみに卒業って大学っすよ?」

俺の中で何かがパーン!と弾ける音がした。
もうどうでもいいや。
そんな言葉が一番しっくりくるこの気持ち。

「あ・・・そう・・・まぁ・・・はじめようか。」
「イエッサー!よろしくお願いします!」

『Please select your character!!』

129とこ:2006/07/30(日) 17:52:59 ID:H2/AAlvg
忘れてた
前回>>86-87

130名無しさん@2周年半:2006/07/30(日) 22:50:37 ID:XcD.BcJA
とこ氏GJ!!
670氏も待ってます

131名無しさん@2周年半:2006/07/31(月) 00:24:20 ID:.Y0MF.Uo
>>670
犯人はお前かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!




いいぞもっとやr(山田

132670:2006/07/31(月) 04:58:07 ID:jK/h5UNo
「明示、準備は良いか?」
「あぁ…」
今日から僕の秘密特訓が始まる。
主に"対空"、そして"対地"の二つを極限まで高める──つまりまぁ、反応速度向上の持続時間を延ばす──という何とも無茶な訓練だ。
まともな人間がやることじゃない。僕はやっぱりギルオタなんだと思う。
(……それでもやらなきゃ)
で、その肝心の訓練とは、
『よーし…行っちゃうぞーっ♪』
『お前、死相が出てるぜッ』
初音たんのチップを空中投げと6Pだけで倒すこと。
いやぶっちゃけ、6Pには期待してない。だって6Pで勝てない技(例えば足払いとか)が優秀だったりするし。
まぁ、愚痴はあとで柚刃に聞いてもらうとして……今は目の前のことだけを考えよう。



「うー……リターンが釣り合わない…」
姫島家の2階、菜津奈の自室。
ドアには立ち入り禁止の札が掛かっている。期末テストや中間テストが近くなると、いつもこの札が現れる。
とは言っても、最近ではほとんど毎日のように札を掛けている。
それもこれも、
──何やってんだ?
「…アバの戦い方について模索中なのです」
自分との対話が日に日に増えていくからである。
他人からしたら独り言をブツブツ言っているようにしか見えないので、これを見られるわけにはいかない。
喜ぶべきなのか、近頃は仲良くなってきた……というか、自分と向き合えるようになってきたというか。
親しい友達みたいなものだ。
「どう考えても、ゲージ回収率と使用率が合わないんです」
──バースト警戒?
「正にそれ」
一度のダウンが命取りになるアバだからこそ、バーストは食らいたくない。
数多くのバーストポイントをどうやって誤魔化すか。それが問題なのである。
「難しいなぁ…」
──6HSをガンガン組み込んでみたらどう?
「ん……6HS」
2段技、ダメージは悪くない、近Sから繋がる、jc可能。ざっと思い出せる情報はこのくらい。
──これ当てれば距離がだいぶ開くし、上手くいけば覆滅にバーストが当たらないんじゃないか?
「むー……じゃあ抹消に合わせられたら?」
──6HSは2段技だろ?で、どっちもキャンセル可能だから、
「…あ、なるほど。キャンセルのタイミングを変えればいい、と」
──そーゆーことっ!!

133名無しさん@2周年半:2006/07/31(月) 06:42:45 ID:.EVI89TE
670氏GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

134670:2006/07/31(月) 22:54:38 ID:jK/h5UNo
>>131
あのスレタイを投下する前に
「メイ本の大半はどうしてこう中途半端なんだろう。もっとハードなのはないものか」
とか考えてしまった俺は死んだほうがいい
>>133
どもですw



「無理。絶ッ対、無理」
「…明示、まだ1ラウンドも取れてないぞ」
当たり前だ。足払いを主軸に連携を組み立ててくるチップに勝てるわけがない。
だってこっちは空投げと6Pしかないんだから。
「仕方がないな……3Kも使って良いぞ」
「ほんとッ!?」
「うむ」



一方、菜津奈の部屋では…。
「問題はどーやって近Sまで繋ぐか」
──レバー後ろに入れてK連打すれば?
「安いです。距離調節にはいいですけど」
──んー、いっそコンボは捨てて全部起き攻めとか
「ダウンを取れる技はみぃんなバースト確定したような」
──足払いも?
「うん」
──キャンセル断罪とか無理?
「確認してから出せる程の猶予はなかったはず…」
困った。
何をやってもバーストに引っ掛かるなんて、何て付いてない。
そもそもノーゲージでバーストをやり過ごすことが無理なんだろうか。
──……よし、分かった
「へ?」
──ダメージはあたしが取る
「は?」
──あんたはゲージ溜めつつバーストを食らわないように心掛けなさい
「うん……で?」
──50%溜まったら極諸刃になる
「は?」
──そっからはあたしがダメ取ってやる
「え?」
──まずは実践だ、学校行くぞ
「は…?」
──早く制服に着替えろ
「え…?……は…?」

135名無しさん@2周年半:2006/08/04(金) 07:50:54 ID:jor8TRYg
過疎り杉だから揚げていい?

136とこ:2006/08/05(土) 20:31:46 ID:uVIHvU0E
お久しぶりです
だいぶ過疎っちゃってますね
自分のSSも進めたいのですがなにぶん時間がなく・・・
申し訳ないっす

137名無しさん@2周年半:2006/08/05(土) 21:43:54 ID:qfbGw62c
とこ氏仕方ないよ。
保守あげ

138名無しさん@2周年半:2006/08/07(月) 01:55:24 ID:MkoFA8zc
荒れた時や過疎った時、いつもこのスレを支えてくれた64氏
64氏期待age

そして64氏のSSを印刷したら1スレ目だけでA4用紙39枚も使ったよw
文字を出来るだけ小さくして改行を限界まで減らしたのにww

139名無しさん@2周年半:2006/08/07(月) 02:24:19 ID:WnrwoPTY
>>138
布教用に本にしようか!
サイトだけ(スレだけ)教えても読まない友人には丁度いいかも。

14064:2006/08/07(月) 19:13:55 ID:JsyQdl62
ただいまリアルがかなり忙しくて…orz
しばらく書けませんが気長に待ってやって下さい

141名無しさん@2周年半:2006/08/07(月) 22:47:57 ID:EnTqiW7s
>64氏
俺たちのことは気にしないでいいから
今はリアルの方頑張って!

俺たちは読ませていただく立場だから
投稿スピードなんて気にしないよ

142名無しさん@2周年半:2006/08/08(火) 23:01:44 ID:oSrEILdY
生徒会主催ギル高一年クラス対抗戦六月六日!
ルール
①代表者の選出方法はクラスの担任に一任する。
②代表者は原則三名一チーム、それ以下でも可
③当日予選枠を二個設ける。

「うちのクラスの選抜方法は」

143名無しさん@2周年半:2006/08/08(火) 23:08:31 ID:gPxJADl2
生徒会主催ギル高一年クラス対抗戦六月六日!
ルール
①代表者の選出方法はクラスの担任に一任する。
②代表者は原則三名一チーム、それ以下でも可
③当日予選枠を二個設ける。

「うちのクラスの選抜方法は三人チームを作ってのトーナメントを行い優勝したチームに出てもらう。」

「う〜んチーム戦…」屋上で一人対抗戦について考える。この入学して間もない時期にチーム戦となるとかなりの不安要素がある。
「ねえねえタカシくん。」
呼びかけられて振り向くとそこにはは火野アリスが立っていた。


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