したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

706名無しさん@2周年半:2005/05/30(月) 01:21:41 ID:xBWaybI2
「え〜と、その… ごめん。」
私はそそくさと校舎裏から駆けていく男を見送り、屋上からその様子を眺める親友に対して指をつき下ろしてみせた。
私、後藤 千夏(ごとう ちか)。3度目の失恋である…

その日の帰り道、私の考えは『何故ふられたのか…』ということに対しての答えを全力で探していた。
成績は上の下、容姿もそのくらい、陸上で鍛えた体は少し筋肉がついてるけどスラっとしてる感じ。胸は…あんまり無
いけどボーイッシュな美少女っていっても10人中2,3人は認めてくれると思う...
「ヨッ♪ 今日もまた見事にふられたねー。」
コイツは私の親友で名前は空乃 悠(からの ゆう)、あんまり認めたくないけれど小学校にはいったころから始めて
9年間付き合っている仲だ、目下のところ私がふられた一つの… 唯一の要因である。
「あんたのせいでしょうがっ!」
この程度では悠の鉄面皮はビクともしない、いつもの屈託の無い笑いで『どうかしたの?』てな具合に覗き込んでくる。
いままで何度この笑顔にだまされたか!
「私は、腐女子なんかじゃないのに… ただのゲーマーだったのに、あんたが『こっちでコミケが』『あっちで同人誌が』
とか言って連れまわすからいつの間にか腐女子扱いにされてるじゃない!」
悠は本当に少しだけすまなそうな顔をして「う〜ん、千夏ちゃんてギルオタだよね。」なんてことを聞いてきた。
「それは…認めるけど。」
悠のおかげでギルティに出会えた、そのことは本当に感謝している。でも、私の主キャラは梅喧だ、アンジやカイを使
ってるわけじゃない。腕前も近場のゲーセンで上から5本の指にはいる、キャラで悶えるためにギルティをやっているわ
けじゃあない。
本当に楽しそうな、ともすれば恐ろしくもある笑みを浮かべて悠は答えた。
「普通の人にとってオタクと腐女子ってイコールだよ。」
……愕然とした、そのことに気づかなかった私はすでにどっぷりと腐女子の道に浸かっているのd…
「認めない! 私はマトモな人間になる! ボーイッシュな美少女として素敵な彼氏をゲットするのさ!」
私は走り出した、普通の女の子へ返り咲くために、二度と腐っているなどとは呼ばれないために。

決めてからの私の行動は自分でも驚くくらい素早かった、部屋の大掃除から始まりGGXXBBSへのお気に入り解除などの細
かなことまで完全に仕上げた、自分で調べ上げたキャラ別GC確定ポイント表の削除は心が痛んだが腐女子をやめるためと
割り切ってやった。
その後私は姐さんと呼ばれ、男ではなく女からもてるようになる、希望とは少し違ったがお気に入りの服やアクセサリー
のことを話している自分を… 腐女子を辞めきった自分を誇らしくさえ思っていた。

そして話は1年後
悠と違う高校で迎えた秋、懐かしい親友の1通のメールから始まる
『ねぇ、今からゲーセンにこない?』


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板