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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

401169:2005/05/06(金) 23:20:18 ID:0ohNvt32
399の続きです。

学校から徒歩で10分と行ったところだろうか。ゲームセンターがあった。
そんなに広くない。初めて嗅ぐきついタバコの匂いに、少しむせる。
「大丈夫か?こういう場所は苦手か?」
「いえ・・・それより面白いものって?」
「ああ、こっちだ」
にやりと笑って、店の奥に案内される。
「これが、GGXX#リロード。青リロとかギルティとか呼ばれてる。」
織那君が親指で指してみせたその画面には、白髪のキャラと半裸のロボットのキャラが所狭しと動き回っている。
よく見ると動いているのは白髪の方だけなんだけど。
「で、これが面白いの?」
画面上部にある緑色のゲージが体力だとすれば、白髪のキャラは一度で減らされる体力が減りすぎである。
その割に、ロボットの方はまったく減らない。このゲームはなんだろう。
「これはこの白髪のキャラを捕まえて倒すアクションなのかしら?」
「いや、対戦型格闘ゲームさ。そんな表現したのはお前が始めてだよ」
いきなりお前とはなんだと少しむっとしたが、面白いものを見せてくれるんならよしとしよう。
「ええっと・・・つまり、相手の体力を無くした方が勝ちってことかしら?」
「まあそういうことだ」
これが面白いのだろうか。今のままではさっぱりわからない。
「まあ見てなって」
意気揚揚と財布から50円玉を取り出す。
ちゃりん、とコインを入れて画面が真っ赤に染まる。
「俺のキャラはこいつだ」
サングラスをかけて上半身はコートを羽織っただけのキャラ。どう見ても露出狂か変態にしか見えない。
でも、これだけキャラがいるのには驚いた。
相手はさっきのロボット。
「白髪のキャラはどこに?」
「あれはCPU。プレイヤーじゃないよ」
なるほど。どうにもこういうのは疎い。



織那君は勝ちつづけ、私はそれをずっと見ていた。
彼はとても落ち着いていた。自分の間合いを保っていた。私が習っている剣道でも同じようなことをしなければ強い相手には勝てない。
最後には挑戦するものがいなくなってゲームは終わってしまった。
画面の上には25WINという文字。織那君は強いのだろうか。
「面白そうだっただろ?」
「そうね・・・どうかしら」
内心、すごく面白そうだった。ゲームには全然興味のない私でも不思議と心が高揚してしまった。
ただ、自信満々な彼の思惑通りになるのはなんとなくしゃくだった。
「ちぇっ、なんだよそれ。がんばったのになあ」
「ふふ、見てるだけで面白かったわ」
その後、それぞれ帰路についた。外はもう星が瞬いているような時間だった。


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