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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

38764:2005/05/05(木) 21:53:59 ID:LT4VvrdA
『オウアー!オウアー!オウアー!オウアー!オウアー!オウアー!ヴォルカニックヴァイパー!!』

テスト開始のチャイムが校内に鳴り響いた。
とにかく制限時間内に片っ端から倒していくしかないな。
まずは肩鳴らしに弱そうな奴と戦っておきたいところだ。
しかしこの校舎は広大。バラけた生徒を見つけるだけでも結構時間を食う…早くしないと。

「そこのヴェノム使い」

ぞくっと背筋に寒気が走る。この氷点下の声は…

「蘇留か…何の用だ」

背中を向けたまま喋る。

「鴨がネギ背負って現れてくれたから早速狩ろうと思ってな」

蘇留の方に顔を向ける。

「ミイラ取りがミイラに…なんてことにならないように気を付けろよ?」

カードを取り出す。

「ふん、『2』の分際でデカイ口を叩くな」

蘇留もポケットからカードを取り出す。

―――『1』!?

(錯覚か!?)

目をこすってもう一度カードと蘇留の顔を交互に見る。やはり『1』だ。
そしてそれを持っているのは紛れも無く蘇留だ。
全然上達してないって言うのか?なんでこいつこんなに強気なんだ?

「どうした?怖気付いたのか?」

いや、奴が『1』だと考えるのは早計…あのカードは他人の物かもしれない。
俺を油断させる為に『1』のカードを見せているとも考えられる。
蘇留が上達しだしたのは最近のことだし、教師もまだその成長に気付いていないだけかもしれない。

「…やってやるよ」

まぁどうでもいい…戦えば分かることだ。

・・・

「こんなもん、欲しけりゃくれてやる!!このハイエナが!!」

蘇留はカードをブン投げると、すぐに走り去ってしまった。
泣けるほど上達してなかった。
いや、確かに以前見た時よりは強くなっていたが、まだまだ俺の敵じゃない。
つい最近まで初心者だったヤツがそう簡単に強くなれるほどギルティギアというゲームは甘くない。

(そっちから仕掛けてきたくせに…めちゃくちゃ後味が悪い…)

でもそんな事も言っていられない。
先はまだまだ長い。厳しい戦いが続くだろう。
でも何故だろう。俺の心がこんなに昂ぶっているのは。

(これで1点か…)

俺は廊下に落ちたカードを拾い、次の獲物を探し始めた。


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