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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

30564:2005/04/28(木) 21:41:10 ID:jes40sRA
「普通の観覧車なんだろうな…」
「はは…大丈夫大丈夫。今度は本当に絶叫マシーンじゃないよ」

もう三綾の言葉は信じられない。でもこうして見る限りは確かに普通の観覧車だ。ゆっくり回ってる。
最後くらい絶叫マシーン以外の乗り物に乗りたい。

「じゃあ乗るか」

2人で観覧車に向かった。

・・・

「わぁ〜高いね〜」

窓に鼻がつくくらいの勢いで観覧車から下を見る。
薄々(と言うか最初のジェットコースターに乗った時から)気付いていたけど、松瀬は高所恐怖症らしい。
下は全く見ようとせず、夕日赤く染まった空と雲をぼんやりと眺めている。
私もつられて夕日を見る。眩しい。

「綺麗だね…」
「三綾」
「ん、なに?」

松瀬が出し抜けに、本当に何の前置きもなしに呟いた。

「これ…やる」

でっかい袋を渡される。実はずっと気になっていた。
ジュースを買って戻ってきたら、松瀬の手にはこの大きい袋がぶら下がっていたのだ。
そのときはミッギーに夢中でそれどころじゃなかったけど。

「なにこれ?開けていい?」
「いいぞ。気に入るかどうかは分からんけどな」

がさがさがさがさ

「か……」

袋を開けると中から熊のぬいぐるみが顔を覗かせた。

「かわいい…」

あまりのかわいさに、それ以外の言葉が出てこない。

「ロジャーだってよ」
「これ…私に?」
「た、誕生日を祝えって言ったのはお前だからな!」
「そんな…悪いよ。高かったんでしょ?」
「た、大した事ねぇよ。それに、こういうのは素直に受け取るのが礼儀ってもんだ」
「でも…」
「返されても困る。熊のぬいぐるみなんて男の部屋に一番あってはならない物だからな」

これ…松瀬が買ってくれたんだ…。松瀬のことだからきっと買う時は恥ずかしかったんだろうなぁ…

「うん。ありがとう…うれしいよ」
「そうか…良かった」


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