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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

30464:2005/04/28(木) 21:39:38 ID:jes40sRA
「はぁ〜…疲れた…」

買い物を終えてベンチに戻ってくる。自然と言葉が漏れた。

(マジで疲れた…)

魂の叫び。

(でも―――楽しかった)

「ハロー、グロッキーボーイ」
「あん?」

突然背後から声。振り向くとそこには長髪の不気味な二足歩行ネズミ。

(ミ、ミッギーマウス…)

はっきり言って不気味だ。早く去って欲しい。
俺に一体何の用があるんだ?まさか捕って食おうってのか?このネズミなら普通にやりそうで怖い。

「君に素敵なプレゼントを差し上げよう」

そう言ってミッギ―マウスは薄っぺらい紙きれを俺の掌に乗せた。

「なんだこりゃ?」
「あ、見ちゃ駄目!」
「は?」
「君、ジョニー使いで合ってるよね?」
「なっ―――!?」
「驚くことは無いよ。
 目を見ればわかる―――いや、待てよ…やっぱりヴェノム使い…?おかしい…ぼやけるな…?」

何なんだこのネズミは。中の人は一体何者なんだ?なんでギルティの話題が出て来る?

               「ねぇ、君、何使い?」

俺は"何使い"?ジョニー使い?ヴェノム使い?それともエディ使い?
どれだっけ?俺は…何使いだっけ?
俺は―――

「俺は"ヴェノム使い"だ!!」

そうだ。俺はジョニー使いでもないし、ましてやエディ使いでもない。俺は"ヴェノム使い"だ。

「うん。やっぱりそうだったか。じゃあこれをあげよう」

もう一枚紙切れを取り出し、掌に乗せる。さっき貰った紙切れはミッギーマウスに取られた。

「君は将来有望だから、これをあげよう。家に帰ったら見てくれたまえ」
「お、おい!お前一体…」
「私は"ミッギーマウス"だよ。それ以外の何者でもない。じゃあね"ヴェノム使い"君」

ミッギーはいつの間にか姿を消していた。本当に消えてしまったように、一瞬だった。

「松瀬ーー!!」
「うお!?」

三綾が爆走してくる。

「今ミッギーと話してたでしょ!ずるい!」
「お前も散々話してり抱きついたりしてたじゃないか」
「はぁ……ミッギーかわいいよねぇ〜……」

かすれた声で甘い溜息をつく。
今三綾は脳内でミッギーとお花畑で楽しく戯れているのだろう。

「あれのどこがかわいいんだよ…不気味だぞ」
「はぁ…松瀬の心は汚れてるんだね…あんなにかわいいのに不気味だなんて…」

またうっとりする。

「早く正気に戻れ」
「あ、ごめんごめん。はい、お茶だよ」
「悪いな」

2人でベンチに座ってお茶を飲む(三綾はオレンジジュースだった)

「楽しかったね?」
「……そうだな」

早いもので、もう夕方になっていた。遊園地が黄昏に染まっている。

「最後に観覧車乗らない?」


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