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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

181169:2005/04/19(火) 00:26:53 ID:DbidvPVM
180の続きです。

バカめ・・・これのどこが全一だ。
最初は明らかに手を抜かれ、簡単な操作をミスり。
こっちの行動はすべて読まれ、ダストにすら反応できない。
なんなんだ俺は。初心者よりちょっと強いだけのパンピーではないか。
俺は、結局弱いやつを狩って楽しんでいただけなのか。
なにが泣かすだ、なにが殺すだ。
己の身の程を知れ。もう帰ろう。俺には無理だ。強いやつにはもう乱入しないで
「ちょっとそこのあなた」
後ろから声をかけられる。なんだ・・・さっきのヴェノムか。
「なに?」
「あんた、なかなかやるじゃない」
「散々ボコっておいてよく言うよ。おまけに手まで抜いてくれちゃって。あーあんたにはかなわねえよ。」
「たしかに手は抜いたわ。最初だけね。でも、手を抜いたままじゃ勝てないとわかった。だからダストまで使って本気を出したのよ」
「で?結局負けたのは俺だし勝ったのはあんただ。だいたい、ギル校のあんたがこんなところに何の用だよ」
「んだとてめえ。なんだその言い草は。自分が負けたからってキレてんじゃねえよ」
そいつの連れの男が口を挟んでくる。なんだこいつ。
「ああ?じゃあお前は自分より小さい女の子に手加減された上に負けたことがあんのか?」
小さい、という単語に女がぴくっと眉を吊り上げる。
「そんなんよくあ」
「松瀬は黙ってて。ややこしくなるから。」
ちっ、と松瀬と呼ばれたは訝しげに身を引く。
「私たちがここにきた理由だったわね。」
「ああ。対戦環境が整ってるギル校の奴らがなんでこんなところにくるんだよ」
「単純に生徒勧誘のためよ。」
「はあ?生徒が生徒勧誘?バカ言ってんじゃねえよ」
「ウチは全国各地からギルヲタを集めているのは知っているわよね?そんな中には、心が脆い子も混じってるわ。実際、成績が悪い子の中にはやめてく子も多いのよ。」
「で、生徒数が減るからって自分たちが勧誘か?ご苦労なこった」
「私たちは本気なのよ。本気で上を狙ってるの。だからこそわざわざゲセにまできて生徒を勧誘し、対戦環境の向上を図ってるの。」
なるほど・・・たかがゲームでねえ・・・だが、羨ましい。打ち込むことがある。それが世間には卑下されるようなことでも。
自分が一生懸命にやれることがある。それが羨ましい。
「で、あなた。ウチに来る気ない?」
「俺が?あんたに手加減されて負けた俺が?」
「ここで私に本気を出させたのはあなただけよ。もちろん無理にとは言わないわ。」
願ってもない話だ・・・だが、今まで散々迷惑をかけてきた自分を親が許してくれるだろうか?
許してもらえたとしても自分は上手くやっていけるだろうか?こんなヒッキーが・・・
「学校生活なら心配しなくていいわ。寮もあるし。それに、周りが同じ人間しかいないんだから楽でしょ?」
確かに。共通の趣味を持つ奴らならやっていけるかもしれない。
「考える時間をくれないか・・・」
「もちろん。パンフレットを渡しておくわ。あとは電話かけて指示に従って。あなたみたいに途中入学の人は少なくないわよ♪」
やはり仲間が増えるのは嬉しいことなのだろう。やや上機嫌に、ゲセを去っていった。
「ギル校・・・か・・・」
あんなやつばっかりなら言ってもいいかもな。


その夜、久しぶりに両親とまともな会話をした。
「父さん、母さん。俺・・・いきたい学校があるんだ」
パンフレットを渡す。中を見た瞬間、少し怒っているような、哀しそうな顔になる。
「ゲームの学校か・・・お前そんなことで、将来どうするんだ?」
予想済みの答えだ。でも、俺は自信を持って言った。
「俺が初めて、本気で打ち込みたいと思ったことなんだ。生まれて初めて。頂点に昇りたいと思ったことなんだ。だから御願いします!ギル校にいかせてください!」
机に頭をこすりつけて。プライドも羞恥心もかなぐり捨てて。ただ、叫んだ。
「今まで流されるように生きてきたお前が・・・初めて本気でやりたいと。初めて私たちに感情をぶつけてきてくれた。親として、息子の夢を潰すわけにはいくまい。」
「え、じゃあ・・・」
「好きにしろ。ただし・・・でっかくなれ。男なら一番を目指せ。」


その夜、本気で泣いた。
これからも迷惑をかける罪悪感と。それ以上に両親がこんな息子の夢を信じてくれて。
本気で、泣いた。
〜続く〜

長い上に稚拙ですみません(´Д`;)感想などくれるとありがたいです


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